パナソニックトライアンズ、休部発表後のチーム記者会見は延期へ

パナソニック株式会社は10月31日バスケットボール部の休部を正式に発表した。これを受けて11月4日(日)のパナソニック・トライアンズvs三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ戦の試合後、萩原伸浩氏(バスケットボール部・部長)が代表し記者会見を行った。

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萩原伸浩氏(バスケットボール部・部長)
10月31日に弊社の企業スポーツの見直しを含めた経営対策の合理化と総合的な判断の中で、結果スポーツ部門の中で弊チームのバスケットボール部とバドミントン部、2つの部が今シーズンを持って来シーズン以降の活動を休止するプレスリリースをされたと思います。今日はわたくしのお答え出来る範囲でお答えしようと思いますので宜しくお願い致します。

別途延期という形でチーム記者会見は伸ばしております。今日は序盤戦の非常に大事な試合ということ、2試合連続で試合をやってて2試合目終わってからということで選手のコンディショニング等を考えまして、申し訳ないんですが急遽チーム全体での記者会見は日をおいてという形にさせていただきましたこと、急に予定が変更になったことについてはチームを代表しましてお詫びを申し上げます。

改めましてチーム記者会見は別の日に設定させていただいて、皆様方に選手がインタビューに応じられるような中でやらせていただこうと思います。今日に関しては選手のインタビューはご勘弁頂きたいと思います。

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質疑応答

―選手への説明はされましたか?
選手への説明は10月の決算発表直後。発表があるという時に弊社の部が属している企業スポーツセンターの所長から選手たちを集めて直接話をさせて頂きました。
31日の発表があるということで翌日11月1日の午前中に、この発表を受けてという形で企業スポーツ担当のセンター長がチーム・選手全員に伝えました。

―それまで選手達に対しては説明はあったのか?
選手達には9月17日以降様々な報道がある中では、会社の継続検討をもってずっと方向性を求めながら選手達にはやっていただいていたという状況になります。

―選手の反応はどうたったんでしょうか?
非常にショックが大きかったです。会社の経営状況は別として選手達はバスケットボールを自分の職業としてやっているという意識が強いですから。その仕事が来年以降どうなるんだ、ということで選手達には大きなショックを与えたと思っております。

―選手達に伝えた際に今後についての説明などは?
会社側としては出来る限り選手、スタッフの来年以降の次のキャリアをバックアップする形で今後進めていくという話はありました。

―バックアップというのは?
具体的に言えば、もうチームは無くなりますので基本的には他チームへの移籍を考えていかざるをえない、ということであります。

―これを持って引退という形になった場合は会社に残るということは?
社員選手につきましては当然会社に残るという選択肢もありますので、そのあたりは選手の人生設計もあるでしょうから個別にしっかり話を聞き相談する中で方向性を出していきたいと思います。

―プロ契約選手は何人いましたか?
今の内訳をいいますと日本人の契約選手は7名が社員、6名が契約という形で構成しております。

―6人がプロ契約ということですね?
はい。プロといっても嘱託契約です。プロ契約しているのは1名で、完全に業務委託のプロ契約をさせていただいてます。

―チームを違う形で残すということに関してはリーグと協議はされてますか?
来シーズンから始まるNBLとの話になると思いますけれども、現在は具体的な情報は我々のほうには入っておりません。

―ファンが嘆願書を集めていますがそれに関しては御存知ですか?
本当にたくさんの方々から嘆願書の署名を頂きまして、チーム・選手一同もそうでありますけど本当に多くのファンの方々に支えられてきたんだなということを私自身しみじみ思いますし、第1回目の嘆願署、約1万強集まった分に関しましては会社のほうに(嘆願書の)会から正式に提出をし受理したという形になっております。

―ファンから聞いても何故バスケ、バドミントンなんだという話を聞きましたけれど、それについてはどういうふうに考えておられるのか?
私もチームを預かる一員として会社側から今回の件についての経営の合理化、多面的総合判断の中で、という回答で我々の部が休部になるという事実で、会社からの回答は聞いておりません。私もコメントは立場上控えさせていただきます。何故か?ということにつきましては会社の公式発表をした活字しかないということでございます。

―何故かということについては部長も聞いておられないと。
はい。

―となると休部・休止という扱いになると思いますがそれについては?
10月31日の会社からの記者会見の時にご質問があったと思いますが、休部というのはどういうことですか、と。会社側としては復活の可能性はまずないということで会社としては言い切ったと思います。

―実質、廃部ということですか?
廃部という言葉を会社は使っておりませんけれど、復活がないということであれば皆様の判断にお任せせざるを得ないです。

―選手の移籍あるいは残るという選択肢以外で例えば現実問題としてチーム毎動くのは難しい?
会社側としてはあらゆる選択肢を模索して、やはり選手のことを思ったような次の支援をするということを申しております。具体的には次の段階には立っておりませんけれども可能性としてはそういうことはあげられると思います。契約選手と社員選手も違いますのでそれぞれの立場の選手達、個々に対応していかないといけないと思います。

―選手の移籍が決まればリーグ戦中ですが認められるということですか?
今シーズンはJBLでやっております。会社側からも今のチームの状況からすると今シーズン最後のシーズンであるので全員最後まで良い成績を残すべく頑張ろうということは言っておりますけども、仮に移籍を中心に考えた時にはJBLの移籍の規約、来シーズンNBLの新しいリーグ規約と上手く調整をさせていただきながら進めることになると思います。現行ではJBLの移籍に関する規約は確認させていただいております。

―移籍をしたいと言った選手は現時点ではいない?
はい、おりません。

―バドミントン部、昨日会見がありましたが11月末をめどにという言い方をされてましたけれど、そのあたりは?
我々も早くどういう形で進めていくかということを会社と相談しながら決めていかないといけませんし、またバドミントンと違いまして選手移籍のルールがJBLの規約の中にありますので、今回のケースを受けてJBLの規約通りにいけるのか、或いは逆に無ければJBLさんのほうで特例のルールを作っていただいた上でやっていくという形になると思います。そのあたりまだ調整しておりませんが期限につきましては何とも申し上げられないという状況です。

―会社と相談する必要はありますか?もうなくなるわけですが。
ただ契約選手については仮に移籍を早期にするとなった場合、JBLの規約ですと今所属しているチームと契約解除をし、移籍者リストを出します。そして次の移籍先が決まって移籍が成立しないと今シーズンはプレーが続けられません。そういう条例をもって一つ一つまず選手達に「これでもいいか?」と説明しながら進めていかなければなりませんので、契約解除という形になれば当然会社との手続きが必要ですので、会社と相談しながらというのはそういうことも踏まえてJBLの規約の範囲の中でどれだけ移籍ということが、時期的にも期間的にもどういう形で流れるのかというのはこれから検討させていただこうと思っております。

―今日元々、監督・選手全員の会見と設定をされてて、それを中止されたというのはファンに対しても結果を裏切る行為なのではと思いますがそれについて部長としてどう受け止めてらっしゃいますか?
私自身としてはこのような時期にこういう件がありましたので早く皆様方に結果をお伝えすることは常識的な範囲で当然かと思いましたけれど、選手達の現在の来シーズンからなくなってしまうという動揺、しかしながらこのシーズンを乗り切るべく一生懸命練習をし試合に臨んでいるので私としてはもう少し選手達の気持ちが落ち着いたらといいますか、もう少し余裕のある時に公式の発表をさせていただくのが筋かと思います。昨日、今日と連戦かなりタフな試合が続きましたし、この時期に選手達と一緒にというのは選手の健康管理上も含めて、やめさせていただいたという事情があります。大変申し訳無いと思っております。

―ファンに対してはどういうふうに?
ファンの皆様には早く選手個々の気持ちをお聞きになりたいと思いますけれども延期ということですのでもうしばらく待っていただければと思っております。

―いつ頃ですか?
未定です。ただリーグ戦は前半戦が終わりますと天皇杯(オールジャパン)がありますし、何とかその間までには出来ることであれば。これもチームとしてやるのかJBLのリーグとしてやるのか、ということもリーグと相談しながらやらせていただきたいと思います。

―来週も地元のパナソニックアリーナでありますがそこでもファンに対してもこのままの形でプレーされるんでしょうか?何らかのアクションを起こされることはないんですか?
現行のままというよりはむしろ何か進められることがあれば、次の試合までにはやろうと思っております。

―具体的には?
早く選手達が安心してリーグ戦、試合に集中出来るような、精神的にも安心出来る、会社の考えている支援が前に進むことを望んでいます。