【プレミアム限定】bjリーグ2011-12ファイナルズ 決勝戦 浜松vs沖縄 インタビュー(5月20日)

琉球ゴールデンキングス

ファイナル終了後の会見にて質疑応答に応える桶谷大HC
桶谷大HC
今日は少し緊張していたのか出だしあまり良いスタートが出来なくて逆に浜松さんのほうがプレッシャーディフェンスからすごく良いスタートをしていた。並里もファールトラブルで非常に第1Qから第2Qの途中まで苦しかったんですけど、それを何とかベンチメンバーがディフェンスから繋いでくれた。その中でジェフとマクヘンリーが帰ってきて、そこからまた逆にインテンシティが上がってきてスパートできた。本当にそこが今日一番の勝負のキーになったところじゃないかなと思ってます。スタートだけじゃなくてベンチメンバーも必死になって戦ってくれた。これが本当に今日の勝因でした。山内が今日も相手チームを苦しめる良い活躍をしてくれて、並里がいない時に与那嶺がゲームコントロールしてくれて何とか踏ん張れた。こういうバックアップの二人が良い仕事をしてくれたことが我慢出来て後半に繋げていけた。

最後は気力ですよね、どっちが勝ちたいかっていう部分。僕達は去年ここで味わった悔しさっていうのを胸に戦ってきた部分が最後の最後に出たんじゃないかなと。バスケットに向かってアタックする姿勢なんか試合中、涙が出るぐらい。マクヘンリーがダンクに持っていく時なんか本当にもう鬼気迫るものがあったんだなと思いますし、リバウンド争いでもジェフが本当に体を張って19(のリバウンド)ですかね、今日。あの細い体で良く戦ってくれたなと思いました。話がまとまらないですけどチームで勝った勝利だと思います。

―質問が2つあります。最初にハッスルという言葉を使ったと思いますが今日は(選手が)40分間ハッスルしてくれたのではないかということでそれについて。あとひとつは昨日記者会見でも覚悟という言葉がありました今終えてみてどうか。
ハッスルに関してはスタッツに出てることが全てだと思います。リバウンドでも54-41、13勝ってますよね。スティールのところも浜松さんはスティールが多いチームなんですけど今日はうちが10個。こういうところでもすごく足を使って手を使ってコミュニケーションを取って、よくボールに食らいついてくれたなと思います。

覚悟という部分で良い精神状態で今日は試合に入れたなと思います。覚悟決めることによって自分をしっかり信じて、この大舞台を楽しもうと思えれた。すごく今日は自分自身は良い状態で入れたと思っています。

―この3季ぶりの優勝というのはどういう意味がありますか?
1度目の優勝というのは、自分たちは最下位からスタートしてノーマークの状態で勢いだけで勝ったものなのかなと思ってて、そこで優勝してからはすごくマークだったり僕達のオフェンス・ディフェンスへの対応がすごく研究されてきたなと思っていました。その中でも毎年順位をあげていってこれたので、今年1位を取れたっていうのは本当にみんながそれぞれ成長してきて、勝つために必要なものを身に付けてきたからなのかなってすごく思います。マークされた中で勝つっていうのは非常に難しいことだと思うので、ここはもう選手がよくやってくれたと褒めてやりたいと思います。

―選手の成長とともに桶谷さんにとっての成長は?
やっぱり自分が成長しないとリーダーの器以上にチームは大きくならないと思ってたので、かなり成長しようと頑張ったシーズンでもあったと思います。今年だけではなかったですけど3位になってからは自分をしっかり見つめた。1回目の優勝なんかは選手に勝たせてもらったと思っていたので、自分でもチームの力になれてチームを勝たせてやれるようになりたいなと思っていたので、少しぐらいは今回は力を出せたんじゃないかなと思います。

―有明のこの舞台で後半に気力を出すというのは、まさに桶谷HCが目指していたチームだと思いますけど、それが実際に出来たということに関してどのように考えているか?
本当に嬉しいです。ハッスルを40分間続けてくれたのがすごく嬉しくて、これが結果に繋がったと思う。今年は、去年の負けた時からずっと「ハッスル負けした」とずっと言ってきてて、それで連勝の中でも日々改善するように仕向けてきた中で、この結果の努力が報われた。選手にはこれを信じてやれって言ってきて結果出たというのは非常に嬉しいことだと思います。

―並里、与那嶺の二人のポイントガードの働きについて。
本当に二人とも良い特徴を出してくれた。自分が思い描いた通りに活躍してくれた。

―2Qの点差が勝敗をわけましたが最初から2Qに勝負をかけようとしていたのか。具体的にはどういう指示を?
第1Qはゲームプラン通りに中々遂行出来なくて、第1Qの途中ぐらいでもう一回ゲームプランを確認して、そこから少しずつ変化が出て途中での1-2-2からの3-2ゾーンが非常に相手に有効で、それがゲームの分岐点かなと思います。その1-2-2のところで何回か相手が引っかかってくれた。第2Qではやっぱり去年浜松さんにコテンパンにやられてるんで、ここだけは譲れないものがあってハッスルで今年は浜松に勝つと。それを掲げてやってきたので、その第2Qでひっくり返してリードまで持っていけたのは非常に価値があった。

(以下、囲み取材での質疑応答)

―まず今の率直な気持ちを。
嬉しいです。

―最後15秒を切って相手がプレーを止めた時どんな思いでしたか?
泣きそうでした。残り30秒ぐらいからは泣きそうなのを我慢するのに必死で声を発せられなかったです。

―浜松は王者らしいチームで離しても離しても食らいついてきました。その相手の部分についてどのように感じていましたか?
簡単にはいかないと思ってたんですけどすごく出だしからプレッシャーがきつくて、自分達もそれで混乱してしまったところがあったので、そのままの流れでいっていたら勝つのは難しかったと思います。ただその時に選手達が平常心を取り戻してくれたので、あそこが僕は一番このゲームを左右する部分だったんじゃないかなと思います。

―選手達の球際の気迫が全てでしたか?
やっぱりマック(マクヘンリー)とジェフですよね。あの二人が(コートに)戻ってきた時に一気に行けたので、ゲームプランを完璧に遂行してくれた。ジャメイン・ディクソンの3Pは捨てて良い、という話をしてた。それでも(3Qに)3本立て続けに入ったんですよね。でもそういう場面でも全然慌てずに「大丈夫、大丈夫」って選手同士で話が出来ていた。第1Q以外は本当に我慢強く慌てることなくゲームを進めてくれた。

これもマックやジェフみたいな落ち着いた外国人選手がいたから、こういうゲームが出来たんじゃないかなと思います。若手だったり(こういう場面を)経験したことない選手達だったら、慌てなくても良いよって言っても平常心に戻れるというのは中々難しい。本当にこの二人が支えてくれたと思います。

―これだけのタレント集団を率いることでプレッシャーはあったと思いますが、そのプレッシャーを感じていた部分、そして結果を出せたことについての今の気持ちは?
ディフェンスさえ出来たらファイナルはある程度戦えると思っていた。レギュラーシーズンはやっぱりタレントがいるから得点を取らないといけない理由で結構難しい展開に持ち込まれたりはあったんですけど、でもプレーオフの1発勝負に入ってからはディフェンスだと思ってたんで、それをしっかり出来たところ。タレント集団であろうがディフェンスがちゃんと出来たところがやっぱり最後勝てた理由だと思います。

―ラストイヤーのつもりで頑張ると仰ってましたが、これまでの4シーズンを振り返って最高の形で閉じることが出来たことについては。
勝ちたい一心で、もう勝てないんじゃないかなと思ったこともあったし自分がコーチしてて、もうこのチームで日本一獲れないんじゃないかなと考えた時期もあってブレそうになったんですけど、それでも自分を踏みとどまらせて最後勝てたのですごく感慨深いというか、1回目の優勝より優勝に対する嬉しさが全然違います。

―2度の優勝。次は何を目指しますか?
まだ来年のことは全然わからないです、とりあえず休みたいです(笑) 他のチームは来年のことを考えてると思いますが、精根疲れ果てたというか。それだけこの試合にかけていたのでとりあえず休んでリフレッシュして考えていきたいなと思います。

この試合のために家族とも話をしてないし子供らとも話をしなかった時もあったし、それだけこのチームにかけていたというのがあったので、とりあえず家族とゆっくりしたいなと思います。

―この喜びを家族にどう伝えたいですか?
自分がこのチームを優先しても影で支えてくれた。感謝している、ありがとうと言いたいです。

―ジャメイン・ディクソン選手を抑えるということが今日のゲームのポイントだったと思いますがゾーンが苦手ということは頭にあったのでしょうか?
マンツーマンでは簡単に守れないと思ったので、また(浜松には)シューターもいるので何かしらちょっと捨てながらやらないといけないというのはあったんですけど、3-2ゾーンやってる時にあそこまできれいにペネトレイトを止めれた。ラッキーだったのかなとも思いますよね。他の選手の当たりの中々来なかったというのもすごくラッキーで、パーマー選手もある程度離していいと言ってて、あれで何本か決まっていたらもうちょっと浮き足立ったのかなと思いますけど、あれが決まらなかったというのはうちにとってはラッキーだったと思います。

―マンツーマンの時の決まりごととしてはディクソン選手の得意な方向のドライブインを許さないということはありましたか?
ありましたね。ただそれでも行かれてたんでね。だからマンツーではつけないのかなと思ってゾーンにして、ある程度ジャメインの外を捨てて行こうと思ってました。

―途中与那嶺選手の3Pで追いつく前、少し危ないなというイメージがあったが?
ありました。重たいし点は入らないし点取られるし、どうしよう、どこまで我慢できるかなと自分とずっと戦ってました。でも(並里)成ともずっといついくかと話をしていて、なんとか持ちこたえてくれた。

―後半から出た並里選手のパフォーマンスには満足しているか?
はい。彼がやっぱり最後引っ張ってくれたと思います。この優勝は後半の成なくしてはならなかったと思いますし、本当に最後は成がもっていってくれたと思います。

―4Q終盤でミスから詰められたときがあったが、思いのほかあわてていないように見えたが、落ち着いていた?
内心、何をしとんねんとは思いましたけど、浜松さんはプレッシャーもきついので、ああいうのはゲームの中で何回かはやるかなと思っていた。何回かは我慢しないといけないと最初から思えて、ゲームプランにあったことなのでそこまで慌てなくて済んだのかなと思っています。 

―そのあとも選手は浮足立つ感じはなかったですが。
選手たち自身で、ちゃんとしないと、と言い合っていたので、自分が出る幕ではないなと思っていた。ボール運びできる選手がうちにはいたので、ほかのチームは浜松さんの前からのプレッシャーでボール運びが出来なくてしんどかった。ファウル2個で我慢してくれて成が後半から出せた。勝負所でのプレッシャーDFでドリブルをつけて自分たちで割っていけるというのは、相手にとっては嫌だと思う。

―並里選手は積極的にシュートも狙いに行っていたがそれは指示を出した?
そうですね。彼がコントロールしだして、与那嶺と同じことをやってもらう必要はなくて、彼には自分の特徴を生かせてもらったら。それがうちの武器でもあったので、自分のバスケットをしろと話した。

―試合前には選手にどのような声をかけた?
泣いても笑ってもこれが最後の40分。その40分にすべてをかけてくれをいう話をした。その期待に応えてくれた選手を誇りに思っています。

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ファイナルズMVP会見
ファイナルズMVPを獲得したアンソニー・マクヘンリー
アンソニー・マクヘンリー選手

自分が受賞出来たのはチームメイト無しでは語ることが出来ない。チームメイトと自分が同じ考えをもって同じ努力をした結果、自分が受賞出来たものだと考えています。

―勝ちたくて仕方がなかった中でのチャンピオンの味はいかがですか?
今シーズンこれを獲得できたというのは本当に自分自身としても今までにないものだと感じています。というのもレギュラーシーズンは滋賀に1勝1敗だった中でプレーオフで戦ってまず勝ち上がり、京都に関して言えばレギュラーシーズン1勝3敗の中でタフなカンファレンスファイナルを勝ち上がって、そういった意味でもこの場にいるというのはとても強い気持ちでいますし、浜松に関して言えば昨年自分たちを倒して優勝しています。こういった素晴らしいチームを倒してチャンピオンになれたのはとても意味が深いことだと感じています。

―キャリアを振り返って自分がゴー・トゥ・ガイを意識したのはいつだったでしょうか?
自分は一度も自分がゴー・トゥ・ガイだと考えたことはありません。常に毎試合スティールだったり得点だったり、どのカテゴリーでも勝利できる部分に注ぎたいと自分は考えていました。今日に関して言えば得点面でそれが出たのかもしれないですが、自分のチームを見てみるとそういったタイプの選手がとても多いので、その部分で見ればチーム自身が相手にとって嫌なチームだったのかなと思っています。

(以下、囲み取材での質疑応答)

―3シーズンぶりの優勝をMVPの活躍で飾った気持ちはいかがですか?
個人的な賞は全く予測していませんでしたが、仲間がサポートしてくれたおかげで受賞できたと思っています。

―気迫がとても伝わってきました。
昨年はとても悔しい思いをしたので、そのことを忘れずに一生懸命プレーしました。

―ブースターの声援はどうでしたか?
沖縄のブースターはいつも大きな声援を送ってくれて、感謝しています。この優勝を手にできたのは、ここにいる人たちでなくすべてのファンのおかげです。感謝の気持ちを伝えたいです。

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ジャーフロー・ラーカイ選手
今日のゲーム、オフェンスでは自分が活躍したとは思っていません。特にシュートの機会が多かったわけでもないし無理に自分からシュートを狙いにいったわけでもなく、コーチに言われたことは「数字に現れないところでハッスルしよう。相手のビッグマンに対して強いプレーをして、チームの影武者的な役割をして欲しい」と言われていたので徹しました。

―昨年の浜松のチームと違うコーチになって今年の浜松の違いは?
選手もほとんど変わってないですし主力も同じのまま来てるので、昨年と同じくしぶといチームで良いチームだと思います。強いて言えば僕が沖縄に行ったことでビッグマンの部分で少しダウンしたかな。

―河合HCについてはどう感じましたか?
富山戦の時、中村和雄HCが病気で河合コーチが代行で指揮を取った時に、こんなに河合コーチって出来るんだ、喋るんだって驚きました。河合コーチは中村コーチにずっと教えてもらっていたし、本当に今シーズンは河合コーチが上手くアジャストしてヘッドコーチとして活躍していることを本当に喜んでいます。

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ジェフ・ニュートン選手
―5度目の優勝。今の気持ちは?
とても疲れましたが今はとても幸せな気持ちでいっぱいです。1シーズン通して苦しい中で戦ってきた中で今その苦しいものが報われた。そしてチームメイト、ブースター、組織に感謝してます。スポンサーやいろんな方の支えもあってここに立てたことはとても幸せです。

―特に昨年のファイナルは悔しい結果だったと思いますがこの1年間はどんな思いで練習をされてきたのか。
負けたことがとても残念で、強い気持ちでこの1年練習してきた。もちろん相手も2連覇しているので気持ちだけじゃなくて技術の面でも負けないようにしてきました。

―練習中に日本人選手がどうリバウンドを獲るのかについてジェフ選手に聞いていた場面を見たことがありますが今日のチーム全体のプレーを振り返って。
外国人選手がいる中で日本人選手がリバウンドを取りに行くのはとても難しいことなので、ボールに向かって走ってジャンプするところを強い気持ちで持ってやるということを教えました。あととにかくボールから目を離すなと。

―4年連続の後の3季ぶりの優勝はどういう気持ちですか?
ただただ幸せです。3季ぶりということもあってとても幸せです。何よりもコーチやブースターに感謝を忘れずにしたい。

―去年の雪辱を晴らしたわけですが去年にはなくて今年にあったものは何でしょうか?
1シーズン通して勝ちたいという気持ちを強く強く持ってプレーしてきた。技術というよりも気持ちの面で去年より優っていたと思います。

―今までチャンピオンになった中でこの優勝は違うものだと感じましたか?
どのチームを優勝を目指して頑張っているので、その中での優勝ということで自分の中では頑張ったということだけです。

―天日ヘッドコーチと桶谷ヘッドコーチの違いはありますか?
どちらもプレイヤーズコーチということでとても似ています。戦略や気持ちのコンディションの面でも整えてくれたので似てる部分を感じます。

―ファイナルの前、桶谷ヘッドコーチに言われて印象に残っていることは?
去年の雪辱を晴らすために今までワンシーズン戦ってきた。気持ちの面で戦っていこう、気持ちを大切にしようということが印象に残っています。

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金城茂之選手
―チームとして一年間「ハッスル」と気持ちを出すということだったが、チームとしてその一部になれた実感はある?
声を出すという意味でのハッスルは自分たちが一番やっていたと思います。体が動かない分、声を出して。そういうことしか出来なかったけど、負けているときとかはベンチも沈んでしまう。そういう役割をやれたので、少しはチームに貢献できたのではないかと思っています。

―前回の優勝ではプレーしていたが、今回とは精神的に違うものはある?
前回とは少し違う不敵な喜びのようなところはあります。1分も出ていないので。でも優勝は優勝なのでうれしいです。

―うずうずしたりはしなかった?
それは毎日です。

―来シーズン、ディフェンディングチャンピオンになるが、それに向けて自分自身はどうしていきたい?
今回の優勝には僕と(山城)吉起がいなかったので。次のシーズンでは二人でキングスの新しい力になれるようなプレーを目指して、来年はプレーでチームに貢献したいです。

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山内盛久選手
―ルーキーでの優勝について
まだ優勝した実感がないですね。

―どういう気持ちでやっていましたか?
普段とは雰囲気が違いましたが、試合前から自分のやることは決めていたので。ルーズボールやハッスルプレーが課題なので、そういったものをコートで出せればチームの役に立てると思ってやりました。

―浜松の得意な第2Qについて
自分たちも第2Qは去年に比べて勝ってることが多いので、苦手意識はなかったです。逆に僕らガード3人がボールを取れて流れが作れたので良かったと思います。

―ファウルトラブルの並里選手がベンチで見守る中でのプレーでしたが。
立場的にいつもは逆なんですけど、ベンチから声をかけてくれたりだとか、そういったことで自分のプレーが出しやすくなったので、感謝してますね。

―手ごたえを感じたシーズンだったのではないですか?
そうですね。自分の人生でこの経験は必ず大きなものになりますので、これを活かしてまた更に自分のバスケットをステップアップさせていけたらと思います。

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小菅直人選手
―初のタイトルですね。
うれしいです!

―やっとつかんだ優勝はどうですか?
終わった直後はものすごくうれしくて、泣いてしまったんですけど、その後はちょっとふわふわした感じで。

―予想していた喜びと違いますか?
どうですかね、わかんないです(笑)。

―今日の試合はどんなことを意識して臨みましたか?
昨日はシュートを打ち続けることができなかったのと、ターンオーバーが多かったので、そこを無くすように心掛けました。シュートは思い切り打つと決めてたし、あとはディフェンスとリバウンドだけとチームで決めてたので。遂行できてよかったです。

―序盤からシュートタッチがよかったですね。
絶対に勝ちたかったので、その気持ちだけでプレーしました。

―特別な思いはありますか?
プロ8年目、bj7年目でやっとタイトルを取れました。優勝は大学時代から遠ざかっていたので、本当にうれしいです。

―勝因は何でしょうか?
リバウンド、ルーズボールという泥臭いプレーをみんなでやろうと思っていました。去年は逆に向こうにやられてしまいましたが、今年はそれを40分間遂行できて勝てて良かったです。

―滋賀戦の時は「このままでは勝てない」とおっしゃっていましたが、今日は手ごたえがあったのではないでしょうか。
そうですね。滋賀戦に比べてファイナルということでみんなすごい集中してたし、やろうとしてたことがしっかりできたんじゃないかなと思います。

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与那嶺翼選手
―待ちに待った瞬間でしたね。
そうですね。3度目のチャンスでしたし。このチャンスをものにできるかできないかは大きな差だとは思ってました。去年とは景色が全く違ったので、言葉にはあまり表せませんが沖縄県民の皆さんに感動を与えられたんじゃないかと思ってるので、良かったなあと思います。

―シーズン序盤はプレータイムが激減したり、いろいろありましたね。
そうですね。去年までの2年間は自分がプレータイムをもらってやっていたんですけど、今年に限っては自分が出ようが出まいが優勝するんだ、と思ってました。それが実現したのは本当に良かったですし、支えてくれた関係者の皆さんに感謝したいです。

―チャンピオンTシャツを着て、優勝を実感していますか?
いやー、ほんと不思議な感じですね。中学校時代ですね、日本一は。本当によかったなあと思いますし、キングスに入ってよかったなあと改めて思える瞬間でした。

―勝因は何だったんでしょうか?
去年リバウンドでやられた部分を、今年はハッスルして勝つんだとみんなでいい続けてきた部分が、最後の最後でできたと思ってます。12本くらいリバウンドで勝つことができたのは、全員がハッスルした結果だと思います。

―優勝後、コート上でお子さんを肩車している姿も見られました。
子供を抱いてああいう瞬間を迎えられるのをずっと夢見てきたので、それがかなえられてうれしいです。でもいかんせん大泣きしてしまったので。予想外でした。もっと一緒にコート上にいたかった気持ちはありましたが、一瞬でも立てたことがうれしいですし、たぶん息子も覚えてくれてるだろうと思います。

―並里選手が早々にファウルトラブルになり、真の力が問われる場面だったと思います。
もうやるしかないという思いでした。昨日も個人的に不甲斐ない内容でしたし。これがラストチャンスだと自分に言い聞かせながら、自分の色をコートで出すことができました。つなぐことができたと思ってるので、本当に良かったと思います。

―キングスに入団してからの3年間を振り返って。
プロに入って、こんなに苦しんだシーズンはたぶんなかったと思います。でもキャプテンとしてやるべきことをコートの内外でやってきたことでこの瞬間を味わえたと思いますし、少しは成長できたんじゃないかと思います。プレーもそうですけど、特に精神面で強くなったと思うし、これからのプロ生活の自信になりました。出れない選手の悔しさも味わいましたし、出た時にしっかりとやらなきゃいけないと思わされたシーズンでした。

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並里成選手
―今の気持ちはどうでしょうか?
まだ実感わかないです(笑)。でもさっきロッカールームでみんなで勝ちを分かち合った時に、ちょっとだけ「ああ、優勝したんだなあ。」という気にはなりました。

―最後のダブルクラッチについて
試合のことは全く覚えてないです。無我夢中でやってたんで。ダブルクラッチもしたのは覚えてるんですけど、誰がどうなったかは全く分からないです。

―どんな気持ちで臨みましたか?
優勝優勝ではなく、目の前のことからしっかりやっていこうと。優勝はおいといて、浜松さんを倒すことだけに集中しました。

―ファウルトラブルで下がっていた時、どんな思いで見ていましたか?
やってしまったな、と(笑)。監督に出たい出たいとずっと言ってたんですけど、我慢しろと言われて。前半はもう本当に出たくて仕方なかったですね。前半終わってロッカーに戻った時に、このままじゃ終われない、と。まずはファウルを気をつけて。けど、しっかりバスケットにアタックすることを意識しました。

―後半はどんな気持ちでコートに立ちましたか?
リードをもっと広げたいと思いながら。相手の流れの時もあったんですけど、その時にみんなに「ファイトするぞ!」と声をかけていきました。

―今日はターンオーバーがゼロでしたね。
それが一番の達成したことです。アシストは若干少ないですけど、ターンオーバーゼロは僕のポイントガードとしての目標なので。

―髪の毛の剃りこみについて。
(後ろを向いて頭の剃りこみを見せ)これですか?これはですね、今年怪我で有明に立てなかった金城選手や山城選手の想いも持ってコートに立ちました。で、この髪にしました。足にも6番と11番をつけて。

―キングスでのラストプレーはどうでしたか?
試合が終わった瞬間にファンの皆さんの歓声が耳に入ってきて、本当に日本一のファンだと思いました。

―ここを離れても応援してくれる存在になると思いますか?
僕が来年どこでプレーしようが、今年キングスにいて良かったなと思ってもらえるような選手になりたいです。

―長いバスケ人生の中で、地元でプレーしたこの1年はどんなシーズンでしたか?
本当に気持ちの入った1年でした。周りからも期待があって、プレッシャーもありましたが、それに打ち勝つメンタルを毎日鍛えていました。

―1年間モチベーションを保つのは難しくなかった?
保つのはすごく難しい。僕の目標はNBAなので、常にNBAを見ながら、朝にも見て練習に行ったり。そういうので自分のモチベーションを上げています。今日も試合に入る前に、自分はNBAでやる選手なんだ、大丈夫だ、自信を持ってやれと言い聞かせていた。

―1年を通して自分自身でここが一番伸びたというところは?
1年を通して逃げなくなりました。

―シーズン終盤はまわりを生かそうという意識があって、プレーオフに入ってアタックが増えたと思うが、そのあたりはメンタルの切り替えがうまくいっていた?
みんなから、まず自分が生きるプレーをしろと言われたときに、やっぱり自分が生きるプレーをしたときに試合に勝てると言われた。自分のいいところは、一番にまずスコアをしながらまわりを生かせるところだとみんなに言われたので、それが大きかった。

―与那嶺選手が出ているときは、どんな思いで見ていましたか?
やっぱり先輩ですね。見習うところがいっぱいあって。僕はムラの激しい選手だと自分で思ってて、自分がダメな時にいつも助けてくれる存在です。ベンチで、安心して見てました。
―試合の中ではどんな会話をしてますか?
僕が前半出られなかった時には、「コントロールしながら攻めるところを攻めていこう」とアドバイスしましたし、僕が出てる時は「ここからがおまえのショータイムの時間だ。」と言われました。

―出来としては、何点ですか?
今日はターンオーバーがないんで…85点で(笑)。

―前半ファウル2回してしまった。セーフティーで戻っていて、マークマンじゃない選手に対して2回目のファウルをしてしまったとき、どういう心境だった?
あれこそメンタルに来ました。今日は調子がいいと思って40分間出るつもりでいたのにファウルトラブルで前半出られなくなった。でも出たい。昔の自分だったらそこでイライラして後半出ても全然ダメだったと思う。そこで自分で我慢して、控え室へ帰ってきたときに「今の自分はこんなんじゃない」「後半20分出たらやるべきことをやって勝つんだ」という想いを自分に言い聞かせた。

―後半は納得のパフォーマンス?
はい。チームを勝たせきるというのが一番の目標だったので達成感はあります。

―後半はかなり積極的にアタックしていました。
コンディション的にも昨日より今日の方がすごく良かったので。スコアできる自信はありましたね。

―今日の自分の中のベストプレーはある?
これといってはないですけど…無我夢中であまり覚えてないんです。
僕が一番うれしかったのは、終盤前からプレスをかけていて、マクヘンリーがダンクまでもっていったシーン。あのシーンは強気で攻めているなあという気がして一緒に戦おうとより思えた。

―チームを勝たせるというのはどんなプレーで勝たせようと思っていた?
僕が攻めること、スコアしていくことと、強気の姿勢を見せることがこのチームにとっては一番いいんじゃないかと思っていたので、それを意識していた。

―沖縄ではまわりのチームメイトからどんな存在だと思われていると思う?
ノリのいいルーキーって感じかと。

―初めてのbjリーグでたくさんの外国人選手と対戦しましたが、印象に残っている選手はいますか?
やっぱり今日やったジャメイン・ディクソン選手であったり、横浜のバーレル選手もすごく印象的ですね。

―チームのみんなもNBAを目指していることは知っている?
知っているとは思います。そこは触れることなないですけど。

―今後のスケジュールについて
まだちょっと未定ですね。けど夏にはアメリカに行って、NBAに挑戦するという形になると思います。

―次に会える時はどんな選手になって帰ってくるんですかね。
ひとつまた大人になった自分を見てもらえたらなあと思います。

―どんなところを武器にしていきますか?
今日のようにメンタルでプレーできたらいいなと思います。

―マッチアップしたい選手はいますか?
そうですねー、いっぱいいるんですけど。やっぱデリック・ローズ(シカゴ・ブルズ)だったり、クリス・ポール(ロサンゼルス・クリッパーズ)だったりですね。

―ジェレミー・リン(ニューヨーク・ニックス)について
リン選手の大活躍に刺激をもらいました。自分も挑戦し続けて、NBAで定着できる選手になりたいと思います。

―どんなところをこれから活かしていきたいですか?
まずはフィジカルで負けないこと。あとは大事な場面で、シュートを決めていたいですよね。

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澤岻安史選手
ベンチにいるときは落ち着いて見ていられた。僕の子供たちがいっぱいいいプレーをしてくれたので嬉しくて。自分がコートに出たときはチームに貢献はできなかったけど、ベンチで少しでも盛り上げて、少しでも勝ちに貢献できるように努力しました。

―子供たちというのは?
(並里)成、(山内)盛久をはじめ、(与那嶺)翼も僕のかわいい弟分なので。本当にキングスは僕の子供のようなもの。僕はベビーシッターと言われているので。自分でもよくチームをまとめあげたと思っています。

―優勝するのは分かっていたということだが、どうしてそう思えた?
練習内容、自発性。選手自身で練習に励んで、それヘッドコーチがついてくるような感じ。本当に練習からいいものができて、崩れることがなかった。流れが悪くてもHCの指示ではなく、自分たちで盛り上がって自分たちで立て直すということが後半戦からかなりできていた。このチームは必ず優勝すると確信していました。

―今日も悪くても優勝できると思っていた?
悪いところが今日もあったのか?というくらい相手が良くて、自分たちには悪いプレーはあまりなかった。誇りに思っています。

―前の優勝とは味が違う?
前はあっという間という感じだったけど、今年は一つ一つ実感して自分たちのプレーを大事にやり通してきた結果の優勝なので、かなり想いは強いです。

―今年のチームを一言で表すと?
チャンピオンです。なるべくしてなったと思います。

―沖縄のブースターの応援はどう届いていた?
沖縄のブースターは日本一なので。沖縄のブースターは日本一なので、僕たちも選手として日本一になれるように、追いつけるように気合い入れてプレーした結果が今日の結果だと思う。本当に感謝しています。

―今一番何をしたい?
本当は眠りたいんですが、みんな盛り上がっているのでみんなと付き合って。自分はベビーシッターなのでみんなが暴れて問題を起こさないように最後まで見届けたいと思います。

―今日の勝敗を分けたものは?
やっぱり自分たちの気持ち。勝ちたいという気持ちが浜松さんより勝ったのが勝敗を決めたのではないかと思っています。

―序盤から激しい展開で日本人選手も躍動していたが?
練習からハードにやっていたので、練習通りにできたと思っています。

―いい感じに気持ちが入ってあまり気負いすぎてないように見受けられたが?
HCの声掛けとかもとてもよかったので。練習もいい練習ができていた。緊張しているなかでもいいゆとりがもてたかなあと。

―改めて今シーズンを振り返って
とてもアップダウンがあったが、楽しくやりがいのあるシーズンでした。最高の形で終われたので、今日は楽しみたいと思います。