【プレミアム限定】新潟が連日の100点ゲームで埼玉を下す。(102-87)

3月18日(日)、新潟市鳥屋野総合体育館で開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBB対埼玉ブロンコス戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

前日と同じような展開となったこのゲーム。前半までは埼玉が42-41と接戦を演じたが、第3Q以降は新潟が突き放し、2日連続での100点ゲームで快勝した。

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埼玉ブロンコス

ナタリー・ナカセHC

-今日の試合の総括について
昨日と似ているゲーム展開になったと思います。前半はディフェンスの入り方も良かったのですが、やはり第3Qから引き離されてしまいました。マーリー選手はとても良い選手で、味方がどこにいるか把握しながらプレーして、アタックしてきました。ディフェンスするのが非常に難しい選手だと感じました。

-第2Qはいい流れがありましたが、あの場面での指示は?(雑誌)
第2Qに関しては、原口選手と寺下選手の2人が、ディフェンスから入ろうという指示を忠実に守ってくれて、素晴らしいディフェンスをしてくれたのが大きなカギになったと思います。第2Qのユニットには自分でも自信を持ってますし、満足する形を出してくれていると思います。

-その第2Qについてですが、スタートのサターフィールド選手も能力あるPGですが、このQでは北向選手がPGとして見事なパフォーマンスを披露してくれました。北向選手の対しての評価は?(バスナビ)
おっしゃる通りだと思います。ケニーは素晴らしいリーダーシップを発揮してくれる選手ですが、北向選手に関しては、少しずつ成長している過程の状態です。ケニーからもアドバイスをもらっていますし、PGとして自分がやるべきことをしっかりやろうと今、努力しているところです。元々はSGですが、彼がPGになることによって、我々にはシューターが必要になると思います。それが新井選手と寺下選手ということで、少しずつその課題がクリア出来つつあると思います。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
第3Qはチャンピオンクォーターだったと思います。優勝するチームは第3Qをしっかり取るチームだと思うのですが、ここ何試合か、第3Qで前半の流れをアジャスト出来ていると思います。今日もしっかりとハーフタイムに話したことを、コートの中で選手が修正して遂行してくれたと思います。第3Qは36点取れていますが、これは今シーズンのクォーター最多得点だと思います。しっかりとやるべきことをやってくれて、アジャストしてくれた選手達を誇りに思いますし、みんなが素晴らしい仕事をしてくれたと思います。

4Qに入って、気の緩みなのか、積極的に攻めてファウルをもらいにくる埼玉に対して、アジャストし切れない部分がありました。彼らのアグレッシブさに、我々のアグレッシブさがマッチしていなかったのが反省点です。

この試合ではFTをなかなかもらうことが出来なかったんですが、もらったFTをしっかり決められたことは良かったと思います。FTの確率が高い試合がここ何試合か続いているので、これは良かったと思います。

他に良かったのは、ターンオーバーが13で、これが15以下に抑えられた時は、我々のゲームプランとしては、とてもいい物だと思います。リバウンドに関してもしっかりと取れたと思いますし、そういった部分が良かったと思います。勝つことは出来ましたが、埼玉というのはとても危険なチームで、得点力の高いチームです。ただ埼玉に限らず、87失点というのは取られすぎだと思うので、ここはまだ向上の余地があると思います。

-シーズンハイの22ptsでMVPとなったベネット選手への評価は?(新聞)
少しずつチームの中での役割、自分のやるべき事に対して、彼の中で理解が進んでいるのではないかと思います。練習の中でも、彼の強みというものを十分生かせるように、出来るだけシンプルにして、その技術を磨くということに取り組んでいます。今日は試合の中で練習の成果をしっかり発揮してくれたと思います。

サイズが小さい相手に対してはアタック出来るということを昨日と今日で証明してくれたと思うのですが、彼が今日、求められていたのはリバウンドを取りに行くこと、そしてバスケットに対してアタックすること。これをしっかりやってくれたと思います。チームによってマッチアップは変わってきますから、彼よりも大きい選手に付かれた時にどうなるかというのは、今後また見ていく必要があると思います。

特に今後対戦が控えているウェストのチームには大きな選手が多いのですが、そのような大きな選手に付かれた時でも、ベネット選手は逆に相手にとってのミスマッチになります。大きな選手に対する武器も十分に持っている選手だと思います。とにかくアクティブに動くという彼のスタイルが、我々にとってはプラスになっています。

-この2試合での公威選手への評価は?(バスナビ)
今日で言えば、4Q残り6分くらいの所で、サターフィールド選手に対するディフェンスで彼に指示したことがあったのですが、その後、彼はしっかりとサターフィールド選手のドライブを止めてくれました。点差は離れていましたがまだ試合は決まってない状態だったので、あのような場面で、相手の狙いどころであるサターフィールド選手を止めてくれたのは、我々にとって大きかったです。

これも含めて、この2試合で公威選手は求められたことをしっかりやってくれたと思います。オープンショットも積極的に打ってくれましたし、いいディフェンスもしてました。オフェンスリバウンドにはもう少し入って欲しいのですが、全体的にはチームが求めたことをやってくれたと思ってます。

特に今週は埼玉相手にインサイドを突くというのがあり、その中で彼の役割がパッサーになるのですが、それをしっかりやってくれました。今週末のパフォーマンスについて、自分としては悲観している部分はありません。また違う相手であれば違う役割が求められると思いますし、その中で役割をやり遂げる力のある選手だと思います。

-スタートメンバーを変えて挑んだ埼玉戦でしたが、この手応えは?(新聞)
2日間とも決して悪くなかったと思います。ゴードン選手をスタートにして、ナイル選手やクリス選手を2Qに使うのが目的だったのですが、2Qにナイル選手を入れてもいい展開にならなかったというのはありました。ただゴードン選手がコートにいる時に、彼はすごくボールをプッシュして、チームにエネルギーを与えてくれました。あのようにフロントコートまで早く持って行ってくれると、チームとしていい流れが出来ますし、彼がプッシュしてくれたのはとても良かったと思います。ただ、まだ新しいラインナップを始めたばかりなので、経験を積んで、お互いの共通認識も必要でしょうし、このラインナップでの熟成度を増すということも必要になってくると思います。

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#54クリス・ホルム選手

-14pts、10rebという自身のパフォーマンスについて(新聞)
一番大事なのは勝つことだと思うので、今日勝てたことは良かったと思います。自分のパフォーマンスについては、いくつか決めるべきシュートもあったので、そこは反省点ですが、10rebというのは自分にとっては決していい数字ではないので、ちょっと少ないと思っています。勝負どころでリバウンドを取ることも出来ましたし、埼玉は自分にリバウンドを取らせないように激しく当たってきていたので、そういった数字になったのではないかと思ってます。

何よりもチームが勝てたことが良かったと思うので、自分だけではなく全員がいいパフォーマンスをしたと思います。

-第3Qには7ptsと一気に埼玉を突き放す原動力となりましたが、このQについては?(新聞)
3Qは全員がいいスタートを切れたと思います。前半はあまり内容が良くなくて、1点リードされて折り返したのですが、もちろんそのような前半は誰も望んでいなかったです。後半は出だしから力強くスタートを切ることが出来ました。ベネット選手もオフェンスがすごく当たってましたし、ゴードン選手も当たっていたし、全員がすごくいい状態でプレー出来ていたと思います。Qで36点とっていると思うのですが、これだけ点が取れるのは、すごくいいオフェンスが出来ていたんだと思います。

-最近はベネット選手とスタートしていますが、この連携の手応えは?(新聞)
練習ではお互いに組んでやってますし、やりにくさは全くありません。お互いの連携もよく出来ていると思います。我々3人のビッグマンは、お互い似たようなスタイルを持っていて、ポストアップからハードに得点することもできますし、ベネット選手とアーロン選手はミッドレンジのシュートを決める能力も持っています。どちらの選手と組んでも、そんなに違いは感じません。3人が代わる代わる出ることが出来るのが、我々のインサイドの強みだと思います。ベネット選手がスタートであれば、彼の強みであるブロックショットであるとか、今日はスコアの部分でその強みが出たと思うのですが、誰と組むというのは、全然問題を感じないです。

-今後ウェストの上位チームとの対戦が続きますが、どのように戦いますか?(新聞)
ウェストのチームはフィジカルが強かったり、ハーフコートのバスケが上手かったり、サイズが大きかったりするんですけど、これからウェストのトップ5チームのうち4チームと当たりますが、もちろんタフなゲームになると思います。ここ何試合か、我々はインサイド、アウトサイドと得点のバランスがすごくいいと思います。これを続けることが大事だと思いますし、ディフェンスでもウェストのトップチームを止めることが、プレイオフに向けての自分達にとってのテストだと思っています。

-この2試合では3人のビッグマンによるハイローのプレーがよく決まっていましたが、これは練習通りですか?(バスナビ)
ハイローというのは常に練習しているプレーですが、今週は特にサイズのない埼玉が相手ということで、ハイローの連携は確認していました。特にベネット選手はハイローのプレーを狙ってくれたので、練習通り上手くいったと思います。

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#14ベネット・デービス選手

-22pts、13rebでMVPに選ばれる活躍でしたが、自身のパフォーマンスについては?(新聞)
2日間とも自分自身ハードにプレーできたと思いますし、チームに求められていることをやれたと思います。コーチからはスカウティングで向こうのビッグマンを攻めるように言われていて、またリバウンドにも積極的に行くように言われていました。それを遂行することができました。自分も含めて3人のビッグマンでリバウンドを激しく取りに行ってましたし、埼玉戦に向けて準備してきたことを、自分だけでなくチームがしっかりやれたと思います。

-第4Q中盤に9点差まで迫られたところで、ベネット選手が3連続でシュートを決めましたが、何か意識したことはありましたか?(新聞)
そこまでのゲームと全く同じで、とにかくアタックしようと思っていました。とにかくリングに向かってアタックして、スコアしようとしていました。ディフェンスが4番でも5番でも、相手にディフェンスをさせようと思っていました。サイズが自分よりも小さい選手に付かれたりもしたので、自分のクイックネスで抜いてアタックしたりしました。とにかく積極的にアタックすることを心がけていました。

-昨日よりインサイドで面を取る場面が多くありましたが、指示があったのですか?(新聞)
コーチからはとにかく相手のビッグマンに走り勝てと言われていました。(トランジションの)早い段階でポストアップすることによってディフェンスを収縮させれば、次はウィングのシューターがオープンになるので、それを狙ってとにかく走っては、インサイドでのシールを続けていました。今日はどんどん走ろうと自分でも思っていたのですが、試合前にコーチから、出来るだけディープな、リングに近い所でシールしろと言われていました。それは試合を通じて心がけていました。

-チーム加入直後と比べると、自分自身のプレーはどこが一番向上していますか?(雑誌)
一番向上したのはポストゲームだと思います。リングへ背中を向けてのプレーです。ブロック(ペイントエリア)でのフィニッシュは向上してきていると思いますし、これは毎日練習してきている成果だと思います。まだまだ向上していきたいですし、シーズンを通して練習していきたいです。オフェンスでもだいぶ自信を持ってプレー出来るようになってきましたし、今感じているのは、オフェンスの中でリズムを掴むことが出来れば、自分のアタックできる場所を感じることが出来るようになってきたので、リズムを掴むことが、自分の中で大事になってきています。

-チームに加わってから試合をこなし、スタメンになり、今日はMVPにも選ばれました。自分自身としては、今の段階で自分のパフォーマンスをどのくらい発揮出来るようになっていると思いますか?(バスナビ)
今は65から70%のパフォーマンスを発揮できていると思っています。まだまだ自分は力を出せる部分があると思ってます。これは一気に100%になることはなく少しずつですが、このタイミングは決して悪くないと思っています。プレイオフに向けて少しずつ上がっていって、今はすごくいいタイミングで自分のパフォーマンスをチームの中で発揮出来ていると思っています。もっと向上して、プレイオフに向けて自分のパフォーマンスを発揮したいと思います。

-3月14日に誕生日を迎えたばかりですが、誕生日の誓いは何かありましたか?(新聞)
バスケットボールに関しては、怪我なく健康に過ごすということです。とにかく健康でなければバスケットは出来ないので、健康に過ごすということを誕生日に思いました。