2月26日(日) 秋田県立体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―新潟アルビレックスBBの試合後インタビュー。秋田:中村和雄HC。新潟:マット・ギャリソンHC。
(文・写真=宮川 紀元)
新潟アルビレックスBB
マット・ギャリソンHC
―今日の試合の総括
すごくフィジカルな、アップダウンの激しい試合だったと思います。なので見に来たお客さんもすごく楽しんで、昨日の試合と比べるとすごくクオリティの高い試合だったんじゃないかと思います。
オフェンスでしっかりフィニッシュし切らなくてはいけないと今日の朝の練習で確認しました。昨日はディフェンスはすごく良かったですが、試合の最後、第4Qの7分8分でしっかりフィニッシュできなかったことがすごく勝敗を分けました。なので、今日はしっかりフィニッシュし切らないといけない。どうやってフィニッシュにもっていくかを、朝の練習で確認しました。で、今日はしっかりと選手が状況判断をしてフィニッシュしてくれたと思いますし、ゲームの終盤の大事なフリースローもマーリーを始めみんな決めきってくれました。あれだけ強い気持ちでフィニッシュしてくれれば、コーチが何を指示するかは関係なく、選手が判断してすごくいいオフェンスができたと思います。
またベンチから出た選手、特に小松とマキシーがすごくいい働きをしてくれたと思います。マキシーはスタッツに出ない所でも一生懸命働いてくれますし、それがチームにいい影響を与えてくれました。小松はベンチから出てビッグショットをたくさん決めてくれたので、彼らの貢献もすごく大きかったと思います。
全体的に何が良かったかというと、一番はスクリーンをしっかり使えたこと。しっかりかけられたことが良かったと思います。これが一番最初に言った、フィジカルなゲームだったというのにつながるのですが、フィジカルにスクリーンをかけてチームメイトをオープンにする姿勢が見られたことが、今日のゲームの結果につながったと思います。
あと、もちろんリバウンドですね。リバウンドもほぼ秋田の倍の数取れていると思うので、選手の努力でリバウンドをたくさんとれたことも勝因の一つだと思います。
―第4残り3分半くらいに取ったタイムアウトの内容は何でしたか?
ミスが続いたところだったので、ここで今何をしなくてはいけないのか、今の傾向とか。ここからアイソレーションにいきたいけど、ヘルプがここから来るよ、とか。具体的な、何をしなければいけないかを明確にするような指示を与えました。
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秋田ノーザンハピネッツ
中村和雄HC
―今日の試合の総括
えーと、リバウンドかな。ひとつあげるとリバウンド。
ふたつ目を挙げると、相手の23番(佐藤公威)の同じオフェンスに対して信平と菊地がものの見事にやられたこと。同じ選手に、同じように。菊地はまだこう、例えばスクリーンがかかった時に(間を)抜けていくというのがない。信平は同じことやられた。なかなか頭で考えられない。
相手のオフェンスを読むという力が、決定的に欠けてるんですよ。これがつらいかな。ここにきて日本人が、アメリカ人がどうというより日本人が…。庄司が相当つらくなってきている。庄司が相当ペースダウンしてるのが気がかり。ただその予想はしてたんです。庄司では乗り切れないと。で、その庄司の分は菊地だ、菊地だってやってるけど、菊地のプレーがこう、チームリーダーとして抜けてこない。
結果的に水町に任せて、水町だけが合格点かな。ただ水町は爆発的な攻撃力は持ってない選手なんですよね。無難にはやるけど、相手に恐怖心を与える選手ではない。恐怖心を与えるバスケットをできるのは菊地なんだけど、見ての通りなかなかいい状態にはならない。田口にもちょっと期待してみたけど…契約した瞬間にダメになってきたんです、あの子。金もらえるようになってから。練習に出てるだけの時の方が良かったんですよ。それを、ずーっと言い続けてきた。おかしい、おかしい、って。もう安心感があるんですよ、来年の分も契約(の保証)があるから、彼の場合は。だからもう、これくらい楽なことはない。来年、黙っててもお金もらえるんだから。練習生の時、非常に緊張してやってたんですよ。それがパタッとこう、なくなった。それは指摘した。ずーっとここ2週間くらい。ダメ、ダメって。(練習参加時の時のまま)あのままいってくれればと思っていたけど、ちょっと今のところは足踏み状態かな。
ただどうかな。思い切って秀生を使って、ロニーと…。もしかしたらロニーの使い方が、もうちょっと僕がうまく使ってやれば…。相当リバウンドに強い。今までいたリーグではいい数字残してるわけですよ。だからロニーをうまく使ってやればと思うんだけど、秀生使ってロニー出せば、今度シュートがなくなってくる。これもちょっと…。もう一回つくって。ロニーを入れてリバウンドを強くして吉宗を出して、秀生出すとシュートが…。カイル1枚になるから、これもちょっと不安かなって感じしますね。
イージェイが2日間でオフェンスリバウンド2本、ディフェンスリバウンドが5本。ポイントガードでもやる気か、って言っといた。このリバウンドはポイントガードのリバウンドだから。ほんと、イージェイのリバウンドは目を覆うものがあるかな。
後は、カイルはその気になれば跳ぶ選手だから。カイルは3ポイントという大砲持ってるし、やっぱり速いから。カイルのプレースタイルを、もっとディフェンスリバウンドに参加するようにやっていかなきゃダメかな。跳ぶ力ある選手、速い選手だから。それでまず、リバウンドをどうするかですね。イージェイに対してもちょっとあれだな、2日間でこのリバウンドに関してはちょっと不満がありますね。
リッキー・ウッズはまあ、あんなもんですよ。もうあれ以上の期待をしてるわけでもないし、あれで十分だと思います。今日だってオフェンスリバウンドないけど、ディフェンスリバウンド9本だから。それで得点も20点だから、リッキー・ウッズはまあ、あんな感じかなと思ってますよね。
みんなもうちょっとこう、勝つということはどういうことかというのを…。ただ、きついことはきついんだ、実際はな。庄司にしたって菊地にしたって水町にしたってもう、やっぱきついんだ実際は。1勝1敗がダメだという世界は初めて味わってるわけだ。こいつらは、完全にな。だから確かに、きついことはきついんだ。だからこれ以上いくのか、ここで終わりなのかは、今ちょっとわからない。これを乗り越えられるのか、このままなのかは本当にちょっとわからない。きついんだ実際。去年の勝ち数を上回ってちょっとホッとしてるんだ。そりゃそうだよな、だれも変わってないんだから。だから勝ち数が一つ増える度にホッとしてる、これが現状なんだ。これをもうちょっと、こんなんでいいのか、勝ちにいくのかってのはこれからかなあ、と思いますね。
―終盤追いつきかけてもう一度離されて終わったのは、気持ちの問題なんですか?
ん?気持ちはあまり関係ないと。昨日は気持ちがあって今日は気持ちがなかったというわけでもないんだ。追い上げる能力というのは必要なんだ、やっぱり。追い上げるってのは労力いるんだ。追いついても、いけるならいった方がいいけどまた流れが逆に来ることはありますよ、バスケットは。
―何が足りなかった、というのはありますか?
わかるわけないじゃないですか。わかればもっと簡単にいきますから。わかりません。
あーでも、どうだろう。1勝1敗ですよ。これを問い詰めていった方がいいのか、問い詰めてもパンクしちゃうのか。こんなもんかと思うのか、上等だと思うのかがこれからのちょっとあれだな。全くないところを問い詰められているわけ、選手は。みんな(報道陣)もどっちかっていえば、勝って当たり前って。何が当たり前かわからんけど。選手も相当問い詰められたところで、いくか、また去年みたいな感じになっちゃうか、境目にいるかなって感じはする。
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