2月19日(日) 伊那市勤労者福祉センター体育館で行われた信州ブレイブウォリアーズ―京都ハンナリーズの試合後インタビュー。信州:青木幹典HC。京都:浜口炎HC、リック・リカート選手(リカート選手へのインタビューはバスナビ単独)。
(文=宮川 紀元)
京都ハンナリーズ
浜口炎HC
―今日の試合の総括
一試合通して、チームディフェンスができませんでした。もう一度しっかりディフェンスができるようなチームにしていきたいと思います。
―昨日の試合から、どんな点を修正されましたか?
いやー、特に修正はしていないです。いつも通り。うちにはルールがあるので、そのルール通りにやりなさい、と言っただけです。
―インサイド陣が良かったように思いましたが。
そうですね。うーん…まあ得点面だけですけど。
―具体的に、ディフェンスのどの点が不満ですか?
後半52点くらい取られてますけど、うち(平均)失点72点のチームなので。昨日の92失点がワーストで、今までは島根戦でダブルオーバータイムで86が最高だったんですけど。
オフェンスはあまり気にしていないので。シュートは入る時もあれば落ちる時もある。やっぱり安定してディフェンスしたいんですけど、一試合通じてできていない。チームのルール通り守っていない。集中していない。まあそういう部分ですね。あと、オーバーディフェンスしちゃうとか。自分たちでオーバーディフェンスして、ワイドオープンを作っちゃう。そういうところが非常に残念です。
―長野はかなり寒かったのでは。
寒かったですね。選手は、こんな寒い体育館でやるのは初めてだ、って言ってたので。まあでもお互いさまなので。
―信州の印象は?
体育館はそんなに大きいアリーナじゃないですけど、やっぱりどれぐらいの大きさでも、お客さんがいい数で入ると盛り上がるので。そういう意味では2日間非常に盛り上がった、いい雰囲気の中でやれたゲームじゃないかな、と思います。
まあチームとしては、青木コーチのやろうとするバスケットを非常に忠実にやろうとしてる、非常にスマートなバスケットをしているなあ、という印象です。
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信州ブレイブウォリアーズ
青木幹典HC
―今日の試合の総括
やっぱり借金が多いので、今日も勝って借金を減らしたかったのですが、結果的には残念なことになってしまいました。ただまあ、我々の目指すバスケットができているとは思うので、それが徹底できるように今後残り試合やっていきたいと思います。
昨日、うちはアウトサイドシュートのパーセンテージが良かったので、今日はあまり入らないな、と予想はしてたんですけど。まあ見事にそれが当たって、前半3ポイントに関しては10%代なので。そこでインサイド陣が頑張ってほしかったんですけど、前半でビッグマンがファウル3つずつという形になって。それで結果的にうちのやりたいようにもっていくことができなかったのが一番の敗因かな、と思います。
審判のジャッジのファウルの基準は、一試合通じて一貫していました。その基準に関して選手たちにしっかり伝えることができなかったというのは、反省点です。ファウルが全体で29個、5ファウルが3人、4つも何人か。もう最後、選手がいなくなってしまうんじゃないか、っていうくらいのゲームになってしまった。
―一番手を焼いたのはどのあたりですか?
やはり、京都の高さですね。昨日負けているので、今日はすごく気持ちを持ってくるだろうな、という予想はしてたんですけれど。特に7番の選手(リック・リカート)に前半で16点、全部インサイドでやられました。その高さにリバウンドも大幅に負けてしまいましたし。そこに対抗できないはずはないし、昨日はうちのビッグマンの方が勝っていたので。ただ今言った通り、ファウルトラブルでファウルが怖くていいディフェンスができなかったし、逆にオフェンスも、オフェンスリバウンドに入っていくとファウルを吹かれて入らなくなったという悪循環。ファウルの多さが、最終的には悪循環を生んだかな、という感じです。
―相手のビッグマンをインサイドに入れてしまった、という感じですか?
今日はもう試合前から「向こうのビッグマンは絶対すごい気持ちでやってくるから、アウトサイドもインサイドもしっかりディナイを徹底して、簡単にいいポジションでボールを持たせないように」ということを一番の今日のディフェンスのテーマとして話をしました。そこが、かなり最初でファウルを吹かれてしまったのでちょっと後手に回ってしまったという感じですかね。1対1はファウルが怖いし、いいポジションでもたすとイージーに決められるので、後半はダブルチームをインサイド陣に対してやったんですけど。やっぱりなかなかうまくいかなかったですね。
―タイラーはここ最近ずっとファウルトラブルになっていますが、そこはどのように直していきたいですか?
ファウルトラブルが予想されるために、私としてはカイルを補強したので。彼が消極的になって相手のビッグマンに簡単にスコアされて、オフェンスでも押さえこまれて、ファウルを恐れて彼のいい部分が出ないと言うのが一番嫌というか。一番やってほしくないので。まあ彼のファウルトラブルは仕方ないと思います。
―カイルが3つ目を吹かれた時はかなり苦しかったですか?
そうですね。前半(カイル・ラケットとタイラー・ヒューズが)3個3個でしたから。後半に備えて1ケタ差で前半をしのいで、と思っていたんですが。第2Q最後はカイルとタイラー2人下げてリーとエドでゾーンをしたんですが。相手も浜口HCなんで、うちが小さいの2人となればすぐ7フッターを2本投入してくるというのもあって。ゾーンも悪くはなかったんですけど、最後のリバウンドを取られちゃうっていうのがあって。ちょっと今日は、選手のローテーションという部分では厳しかったですね。
―後半の10戦、強豪チームとも当たって2勝8敗という結果はどう受け止めますか?
実際は目標は5割、5勝したかったというのが本音なんですけども。勝てる試合もあっただけに、そこはちょっと悔やまれるとこですけど。ただその負けたことによって経験したこと、自分たちがやらなきゃいけないこと、やってはいけないことってのが島根、沖縄あたりである程度整理できたので。整理したうえで大阪に臨んだんですけど、2試合目は勝ちゲームだっただけに、そこを落としてしまったってのはちょっと悔やまれます。後ろを向いても仕方ないので、やらなきゃいけないことはしっかり整理できているので、あとはそれをいかに徹底して40分間やるかということです。
残りの試合、僕は勝ちにこだわり続けて、西のチームもイーストのチームも残っているので。すべて勝つつもりで、強気でいきます。決して弱いチームだとは、僕は思ってないので。選手も一生懸命、僕やスタッフのいうことを聞いて練習からやっているので。競るところまではいっているので、あと勝たせてあげるのは僕の責任で。はい、がんばっていきたいと思います。
―この2日間の一番の収穫は何でしょう?
今日のファウルトラブルを除けば、自分たちのバスケットがしっかりできたことだと思います。
―どんなバスケットですか?
アップテンポ、40分走り続けると言う、当初からテーマだったバスケットですね。
あとは、うちは当初デレク中心のチームだと思われて、デレクのところをマークされて潰されて、彼が4点とか5点という試合も何回も経験してきて。それによって、デレク以外の外角が、日本人を含めてもっと頑張らなきゃいけないということで練習をしてシューティングにも取り組んでくれてました。それと、デレクが厳しいマークにあってもしっかりとオープン、フリーになれるようなフォーメーションの変更とか。いろんな部分で、まあロッカールーム来てくれれば全部書いてあってわかるんですけど、ここでは言えないくらいたくさんのことを経験してきたので、それが我々が目指すバスケットだと言うことです。
ただ、そのたくさんの内容を毎試合毎試合パーフェクトにやれば絶対勝てるんです。うちはまだ若いチームで、例えば20あったとすれば5つくらい忘れてしまうこともあるので。そこを整理できている以上、試合が終わってからではなくてゲームの途中、タイムアウトで我々スタッフが伝えられれば。
これから新しく、いろんなところで変えたりといったことはやるつもりもないし、やる必要もないと思っているので。
―千曲市以外での試合について。
ここ(伊那市)は、もう2回目ですので、ほとんどの方が見たことあると思うし、本当にやりやすい体育館だと思います。もう伊那では試合ないんですけども、また来年会いましょうと言うつもりもないので、ぜひ伊那の人も松本、千曲、長野とちょっと遠いんですけど、またきて温かい声援を送ってもらえると我々の力になると思っています。
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