兵庫ストークス、パナソニックとの1年ぶりのプレゲームに敗戦も確かな成長を見せる。(8月31日)

8月31日(金) 兵庫県立総合体育館で開催された兵庫ストークスvsパナソニックトライアンズの試合は、パナソニックが79-70の9点差で勝利した。昨年に引き続き今年も行われた兵庫ストークスとパナソニックトライアンズのプレシーズンゲームだったが、ストークスの確かな成長が見られた試合となった。


(写真/文=金澤 朱志)

スコアボード

8月31日(金)19:00

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
兵庫ストークス 20 15 19 16 70
パナソニックトライアンズ 17 19 22 21 79

【スタート】
兵庫ストークス:#1中西良太、#2高松英二、#3松崎 賢人、#9谷 直樹、#10マイケル・リファーズ
パナソニックトライアンズ:#2阿部佑宇、#7小林慎太郎、#21根来新之助、#22チャールズ・オバノン、#24広瀬健太

試合後コメント

BTテーブスHC
―今日の試合を振り返って
今日の試合は良い試合だったと思います。なぜなら試合の入り方がものすごく良かったからです。このレベルでこういった対戦相手でこのようなスタートを切れたということですごく良いゲームでした。

正直、第3Qがどういう入り方をするのか心配していた部分はありました。なぜかというとスコアも同点でしたし選手の気持ちの部分で(ゲームに)入っていくのが難しいのではないかと思いましたが、素晴らしい入り方をしてくれたので良かったと思います。

昨年と明らかに違うのはリバウンドが取れるところとインサイドのディフェンスがしっかり出来るところ。そして日本人選手が毎日練習の中で成長していってくれていることだと思います。

―この試合はどんなテーマで戦いましたか?
位置づけとしてはプレシーズンゲームですが、どんな対戦相手でも自分たちのほうが良いバスケをするチームだということを見ている人全員に見せたい。そういったテーマで今回は取り組みました。

わたしが毎日選手に教えていることは練習であれ練習試合であれ、どんな対戦相手であれ、コートに入ったら自分たちのベストを尽くすことを教えてます。それがプロであることの意味だと思っています。

―第3Qに一旦追いついてから第4Qに離されましたがそのときはいかがでしたか?
大事なところでターンオーバーがありました。それは経験の問題。パナソニックは強い、最後のほうは経験の持ってる選手が上手く試合を運びます。うちはそのレベルまで達してません。今シーズンは始まったばかりですし、またそれに挑戦します。

―今日プレーした新加入の選手でマイケル・リファーズ、中西良太、道原紀晃の3人の評価は?
リファーズはリバウンドを支配してくれてます。更に彼は一生懸命取り組む姿勢を持っていますので、まだオフェンスの部分は完璧とはいえませんがプレーしていく中で良くなっていくと思います。

次に中西ですが、正直中西次第ということがこのチームにはあります。というのはリファーズとビリー(ウィリアム・ナイト)はプレータイムをシェアしなくてはいけないので、(中西の)プレータイムが非常に多くなってくると思います。彼のプレー、彼のバスケに対して取り組む姿勢、試合での姿勢というのはものすごく私自身は好きです。あとはウエイトルームでトレーニングする必要があります。

(松崎)賢人が疲れも出ていたので、もうちょっと道原を使うべきだったんじゃないかなと思いましたが、まだこういったゲームの中でやるほどの経験のある選手ではありませんし、あまり彼自身にプレッシャーを与えたくなかったのでこういった結果になりました。少しずつ責任というのをシーズンの中で与えていって成長していってもらえればなと思います。

―パナソニックと対戦した1年前と比べてチームの手応え、成長という面ではどうですか?
まずベンチプレイヤーが全然違うというのはありますがメインで使ってる選手達は昨年と変わっていないです。そういった意味では選手たちが成長していって、こういったゲームを重ねてJBL2のシーズンでは最終的に非常に良いチームになっていくと思います。

―今日のスターティングメンバーはヘッドコーチにとってベストのスタートだと捉えていいですか?それともまだ試していますか?
これがベストだとは思っていませんがサイズのあるチームに対して賢人、谷(直樹)、(高松)英二はコートを走り回ることができますので今のベストだと思います。

自分が思うにはどのような形でスタートさせるかよりも、どのような形で誰がゲームをフィニッシュさせるかが大切だと思ってます。その件に関しては全然わかりません。

―シーズンに向けて、更にはその先の新リーグに向けて課題になることは?
まずはもう1年経験しなくてはいけないというがひとつの課題だと思います。あとはタフなディフェンスをしたりコートをハードに走り回ったり、もっとゆっくりハーフコートオフェンスをすること。うちは時々興奮してペースが早すぎることがある。それは経験だと思います。

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高松英二選手
―今日の結果について
見た目は良い試合でしたが実力的には違ったと思いました。フィジカル面で追いつけてないなと。

―ご自身はどんなテーマで試合に臨まれましたか?
昨年もパナソニックと試合させてもらって昨年は何も出来なかった。それが悔しくて今年の試合は、昨年と比べて自分がどれだけ変わったか試してみたくて、ずっと練習してきました。まだ甘いですけどちょっとずつ結果を残せたのでよかったと思います。

―序盤から連続3Pを決めたりいかがでしたか?
自分でも100%以上出ちゃったんじゃないかなと思うぐらい良かったです。特に第1Q。

―後半追いつける場面もあったと思いますが。
そこでフィジカル面でやられてしまいました。

―シーズン開幕に向けて、更にはその先の新リーグに向けてどんなことが課題になってきますか?
個人的にはもっとオープンショットを確率を上げること。どんな試合でもコンスタントに点を取れる選手になりたいです。

―2年目の目標は?
チームが優勝することです。

―フィジカル面でやられたということはどういうところですか?スタミナなのか具体的には?
フィジカルコンタクトですね。

―その部分で昨年との違いは?
昨年は出だしからスクリーンかけられたら全く動けなかった。昨年より体重5kgぐらい増やしたらちょっとは良くなったんですけど、後半当たられてボール持っても押されて攻めることが出来なかった。シュートまで持っていけなくて、結果上手くパスは出来たんですけど自分の中では偶然という感じでした。

―少し結果を残せたという面で、昨年出来なかったことで今年出来たことは?
オープンショットを決めることと、オフェンスリバウンドに参加出来たことですかね。

―チームとしての感触は?
ディフェンスがすごく良くなりました。

―新加入選手とのコンビネーションは?
結構馴染んできてます。

―今のチームの出来具合は?
今のところはすごく良い方向に向かってると思います。けれど今から国体があるのでそっちから帰ってきた時にどういうチームになるか変わってくると思います。そこが気になるところです。

―プレーしていて視野が広がっていると感じますか?
そうですね。昨年よりすごく落ち着いてプレー出来ました。

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中村大輔選手
―9点差という結果について
第4Qの最後までずっとついていったけれど、格上のチームなのでやっぱりどこかで(点差を)離しておかないといけなかった。同じ点差でいったことは相手のペースだったと思います。そこは反省しないといけない点だと思います。

―成長した点と足りない点は?
前回20点差で今回9点差というのは目に見えて成長してるんですけどディフェンス面で相手のターンオーバーを誘うことが出来た。やっぱりディフェンスが機能したと思います。僕達もまだまだターンオーバーが多くて決めないといけないシュートを外していたのでその辺が課題だと思います。

―新加入の選手達のコミュニケーションや雰囲気はどうですか?
若い選手が多い中、フレッシュマンがフレッシュなプレーをしてくれてますしコミュニケーションも取れてます。

―ご自身の役割、立場は?
ルーキーシーズンは終わってキャプテンを任されて2年目ということで、もっともっとチームをまとめていかないといけないという点とコートの中でもっとアグレッシブにプレーしたい。

―シーズンに向けて、更にはその先の新リーグに向けて課題になることは?
フィジカル面で違いが見えたしノーマークのシュートの作り方をもっと磨きたいです。

―パナソニックの印象は?
今日パナソニックさんはシュートが入らずフラストレーションが溜まっているみたいでしたけど、最後の最後で離されたということは相手のほうがまだまだ上手いと思いました。

―個人的にはこのオフ、どんなトレーニングを?
ウエイトトレーニングを中心に。トップリーグに上がることは決まっているので、もうひと回り体を大きくして当たり負けしないように、というのを意識してました。シーズンに入るとバスケのためのクイックの動きをやっていこうと思っています。

―選手間の競争という意味では昨年と比べての違いは?
ベンチ層がだいぶ厚くなっているので交代出来る安心感があります。練習もハードにできるのですごく良い練習が出来ています。

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道原紀晃選手
―ゲームを終えた感想は?
フィジカル面、リバウンドの高さに圧倒されました。全然試合にも出てないんですけど少しの時間でもみんなと一緒のコートに立てたこと、上のリーグでやってるプロの選手達とマッチアップ出来てすごく良い経験になりました。

―第1Qの途中からコートに入りましたがどんな気持ちで入りましたか?
松崎さんが出だし少し調子が悪くて、早めに来るなと思っていました。松崎さんと同じプレーをしていてもコーチも使ってくれないと思うので、一番年下なんですけど声を出して引っ張るとかそういうところを心がけてやろうと思っていました。

―実際コート上で発揮出来ましたか?
役に立ってるかどうかはわからないですけど自分自身は必死に取り組みました。

―プロのレベルと対面していく中で自分に必要なことは?
大学生の頃は点を取ることを求められていましたが、このチームではそういう役割じゃないと気付いたので、ボールのエントリーとか松崎さんみたいに上手くボールを運べるようにしたい。

―パナソニックのルーキ、平尾充庸選手とマッチアップする機会がありましたがいかがでしたか?
挨拶ぐらいですかね。コートに入ったあとは全然意識しませんでした。

―文化体育館は思い出があると思いますがいかがでしたか?
高校の頃の思い出ってすごく大きいので印象的な体育館です。試合ではシュート打ってないんですけどタッチは良かったです。

―そういうコートで地元のお客さんに応援される。プロとしての自覚はどうですか?
名前とか観客席から呼ばれたりして、やっぱりプロってこういうバスケなんだと初めて体験しました。1ヶ月ぐらいストークスでバスケをして少しは名前も覚えてもらってたので声援はすごく励みになります。

―松崎選手を追い抜いてスタートでやりたいという思いで今はやってますか?
はい。

―先ほどもありましたがそのためには必要なことは?
どうやったら試合に出られるかチームメイトに相談するんですけど、松崎さんと同じプレーをしていたら絶対上にはいけないという話をしていて、ちょっとだけ松崎さんよりシュートが上手い自信はあるので、得点力とか意識してやりたいです。

―今日シュートを打たなかったのか打てなかったのか?
打てなかったです。すごくプレッシャーもきつくてボールを運ぶだけでも気を使うというか余裕が無かった。余裕持ってコートに入りたいしフロントコートに入りたいし、そういうのをしっかりするためにフィジカルを鍛えていきたいです。

―今後自分の中でやるべきことはありますか?
やっと僕もチームディフェンスのスタイル、オフェンスのスタイルを慣れてきました。チームの質を上げていきたいと思います。

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【次回プレシーズンゲーム概要】


(写真:今シーズン初めてパフォーマンスを披露したStorkGirls)
兵庫ストークスは今週末の9月14日(金)にリンク栃木ブレックスとプレシーズンゲームを行う。

対戦カード:東洋ナッツ食品株式会社Presents 兵庫ストークスvsリンク栃木ブレックス
日時:9月14日(金)19:30試合開始(開場:18:00)
場所:神戸市立中央体育館(外部リンク先Google Map)

チケット詳細は兵庫ストークスのオフィシャルサイトへ。
http://www.storks.jp/