9月22日(土)秋田市立体育館で、開幕を前に東北3チームとゲストチームの東京の4チームによる「東北カップ」が開催。岩手ビッグブルズと東京サンレーヴスによる1回戦第1試合は、攻守ともに東京を圧倒した岩手が制し、23日の決勝へ進出した。
(文/宮川 紀元)
写真提供:秋田SV-ハピネッツ
岩手にとっては初の、東京にとっては前週の埼玉戦に続いて3試合目のプレシーズンゲーム。立ち上がりは重い展開が予想されたが、これを大きく覆したのが岩手。新HCの就任に加え、外国人選手、日本人選手を問わず戦力が大きく入れ替わった岩手だが、それを全く感じさせない堅守とスムーズなオフェンスで試合開始から猛スパート。対する東京は主力にけが人がいることも影響してか、完全に後手に回ってしまう。自分たちのシュートをなかなか打てず、ディフェンスでもハーリーバックを徹底できなかった東京を尻目に、岩手が次々と得点を決めて27点リードで前半を終える。
後半に入って試合展開はやや落ち着き、岩手の得点が止まり始める。東京はその間バレットの個人技で食らいつくと、第4Qにはゾーンディフェンスが機能して点差を詰める。しかし岩手も山本をコートに戻して流れをキープし、前半の大量リードを守って快勝を収めた。
岩手は外国人選手4人が攻守に躍動。すべてのプレーヤーが高いフィニッシュ力を持ち、相手ディフェンスに的を絞らせなかった。日本人選手に関しても、この日大活躍した高橋をはじめ仲村、石橋が攻守に貢献。昨季からの主力だった選手のうち、澤口は新しいシステムにまだ順応できていない様子だったが、山本の活躍も光り、選手層の厚さを感じさせた。
東京は青木、伊藤と主力になるはずの選手がけがで出遅れたこともあり、見せ場なく敗戦。サイズは十分のはずのインサイド陣が岩手のスニードとオコーサにかき回され、特にJBLから移籍の井上は外国人選手とのマッチアップにかなり苦しんでいた印象があった。「魅せるバスケット」を目標に掲げるシーズンだが、この日はバレットの個人技意外に見せ場のない苦しい試合となってしまった。
スコアボード
9月22日(土)14:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
岩手ビッグブルズ | 25 | 21 | 15 | 10 | 71 |
東京サンレーヴス | 7 | 19 | 14 | 14 | 47 |
【スタート】
岩手ビッグブルズ: #0ディリオン・スニード、#9仲村直人、#13山本吉昭、#14高橋憲一、#21ローレンス・ブラックレッジ
東京サンレーヴス: #10井上聡人、#15佐々木クリス、#21ラシーム・バレット、#33高田紘久、#43ジャレッド・カーター
【観客者数】
1362人
【主な個人スタッツ】
岩手ビッグブルズ:ローレンス・ブラックレッジ17得点、レジー・オコーサ14得点、ディリオン・スニード12得点
東京サンレーヴス:ラシーム・バレット15得点
※プレシーズンゲームのため、得点以外の公式スタッツが配布されておりません。ご了承ください。
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試合後の桶谷、青木両HC。岩手の山本選手、高橋選手のインタビュー
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