【プレミアム限定】大阪エヴェッサ、信州ブレイブウォリアーズ、HCと選手へのインタビュー(2月12日)

2月12日(日) 住吉スポーツセンターで行われた大阪エヴェッサ対信州ブレイブウォリアーズの試合後インタビュー。大阪はライアン・ブラックウェルHC、ボビー・セント プルー選手、青木康平選手、マイク・ベル選手、信州は青木幹典HC、齋藤崇人選手、齋藤洋介選手です。
(写真/文=金澤 朱志)

大阪エヴェッサ

ライアン・ブラックウェルHC
―今日の試合の総括
両チームとも激しくアグレッシブに戦った結果、今日のように競った展開になりました。特に相手の5番の選手(デレク・ライヴィオ)に関してはタフショットをたくさん打たせたにもかかわらず、その中でも決めて素晴らしいプレイヤーのひとりなんだと実感したところです。我々に関しては、誰がというよりもチーム全体でひとつになって戦った結果、オーバータイムでの勝利に繋がったと考えてます。

―マイク・ベル選手を筆頭に苦しい時間帯でタフショットを決めて、今までと違った展開になりましたがこれについてはいかがですか?
シーズン前半と違うところは、自分のシュートをクリエイト出来る力を持った選手が揃っているっていうのが現れたというか、目立ったんじゃないかなと思います。

―オーバータイムで青木康平選手が決めましたが、最後はどういう選択肢だったんでしょうか?
最初の選択肢としては相手がサイズが無ければブロックショットできる人間もいなかったということでボビー選手のドライブを考えていたんですが、それが出来なかった場合ドライブからキックアウトというのが狙いで、それが結果に出たんじゃないかなと思います。

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ボビー・セント プルー選手
チームに加入してという意味では4試合目でホームでは昨日、今日がデビューということだったんでしたけど状態としては非常に良いかなと。コンディションはこれから上がっていってよくなるしかないので、これからについても楽しみにしてるところです。

―今のコンディションはどれぐらいですか?
上がってきているというのが現状でゲームスピードにこれから慣れていかないといけない。来週のアウェーゲームも含めてどんどん良くなっていくだけじゃないかなと思います。

―ここ数年間bjリーグを離れてましたけど、どこでプレーされてましたか?
カタール、シリア、タイ、カタールに戻ってメキシコ行って今です。

―久しぶりのbjリーグはどうですか?元チームメイトのライアン・ブラックウェルHCもいますが。
bjリーグに戻ってきたかったというのもありますしチームメイトとしてやっていたライアンに関しても全幅の信頼を置いている状況でして、その彼から今回誘われたっていうことで戻っくる決心をしました。またライアンに関しては非常にバスケの知識も豊富で頭の良い、現在ヘッドコーチですけど、100%信頼しきっていてプレー出来るのは非常に嬉しく思いますし自信に繋がっているところですね。

―やりやすい環境にあるということですか?
心地よくというか気分よくプレー出来てます。あとは今のチームメイトと徐々に慣れていけば、あとは良くなるだけかなというところです。

―今の役割は?
一言で言うとオールラウンドにというところです。昨日、今日は見せられてないんですけど外からのシュートは期待されてるんじゃないかなと。外からのシュートが入らなくても果敢にドライブしていったり、ディフェンスやリバウンドというところ、またセンターを除くほとんどのポジションでプレー出来ることに自信を持ってますのでそこで貢献をしていきたいし、そこが今の役割だと思ってます。

―信州のデレク選手にかなり手こずってましたけど彼の印象は?
タフショットを多数決めてきたというところで手こずった印象を与えてしまったかなと思うんですけど、今日出来る限りのアグレッシブさを出せたと思います。こういった対戦相手にはこれからはもっとアグレッシブにしていかないといけない。練習で今後精度を上げていこうと考えてます。

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青木康平選手
―今日は重たい時間帯もありました。今までであればずるずると行ってしまうところが今日はタフなショットを決めつつ来れたのは収穫になりましたか?
これを拾うのと拾わないのとでは多分大きな差だと思う。ゲーム的には完全に負けゲームですよね。ただ今のチームに一番必要な「勝ち」ということ、今はプロセスよりも勝ちが重要だと思うのでそれに関しては一番良い形だったと思います。

―プロセスよりも結果というのはなぜですか?
これだけのメンバーを集めて、それで2月に入って今が一番大事な時期で言い訳が出来ないメンバーだし、言い訳も出来ないバスケットをしないといけないチームだと思うんです。それを一人ひとり自覚してやってるし、今日はそれが上手くいかなかった。けれど勝てたっていうのが大きな違いです。

―新加入の選手が入ってきたことで今日の高田(紘久)選手を含めて出る時間帯が制限されてきてることについてはどう思いますか?もっとステップアップする必要があると思いますか?
いや、そういうものでも無いと思うし、今日出た時間でもすごい良いプレーをしてたと思うし(今野)翔太にしてもプレータイムが少ないメンバーにしても彼らがいることによって僕らがコートの中で思いっきり出来る。ファールアウトしても彼らがいる安心感というかベンチ層の厚さというのが大阪の一番の強みだと思う。このゲームだけを見ればそれで終わりですけど、でもチームって練習中から高いレベルの練習もできてるし、欠かせない一人ひとりの役割っていうのがあるので。今までずっと出てて今年になってガタってプレータイムが減るのも本人にとっては良い経験になると思うし、僕も昨シーズンの序盤は全然出れない試合を経験してて、それが今になってすごく良い経験だなって思えてるので。こういうのも必要だと思いますね。決して彼らが悪いっていうことではなくて、今はそういう状況だっていうことだけですね。

―信州というチームに対してどういった印象を受けましたか?
HCは青木(幹典)さんで僕も一緒のチームでやらせてもらってたんで、青木さんだなぁっていう場面もいろいろあったり。でも新規参入チームという大変な中で、上から目線とかそういうんじゃなくて、頑張ってもらいたいし長野で毎年クリニックをやらせてもらってるので、そういった意味でも長野の地でバスケットが成功すると思うので同じリーグの人間として頑張って欲しい、応援してる立場ですね。

―デレク・ライヴィオ選手がすごかったですけど対戦してみていかがでしたか?
やっぱりこのシュート確率(2P 10/11)ですよね。IQも高いし、bjリーグのオンザコートの制限が無かったらすごく怖い。むしろ僕はオンザコート制限なくしたほうが良いと思ってる人間なので、彼のような選手とマッチアップ出来るチャンスがあるというは僕にとってもリーグに在籍してる日本人にとってもすごく良い経験だし、お客さんにとってもああいう選手が見れるっていうことは良いことなんじゃないかなと思います。

―今日のラストシュートはどうでしたか?
正直パスが来ないと思ってたんですけど、でもケビン(タイナー)がパスしてくれて軌道がこっちに来た時には「あ、絶対入る」って思いました。パス来た時点で絶対入るって。来るか来ないかの差でしたね。ケビンのおかげです、完全に。

―前回沖縄戦でこういうシチュエーションがあって、その時に次は決めると仰ってたことを有言実行されましたね。
そうですね(笑)さっきロッカールームであれをちょっと思い出しましたね。あれがあったから今日の成功があったと思うんで良かったです。

―あのシュートが決まった時、会場中が最高潮に達しましたけど、どのように思われますか?
会場が騒いでいるのが聞こえないぐらい自分のほうが舞い上がってたというか、自分のボルテージのほうがMAXになりすぎて周りが全然見えてなかったですね。

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マイク・ベル選手
ハードな厳しい試合でした。チームがひとつになったのが勝てた要因かなと思います。

―チームに合流してかなり経ちましたがチーム内でのコミュニケーションとかそういうのは全然問題ありませんか?
来て1ヶ月ぐらい経ちますのでコミュニケーションや輪というのが非常に良くなってきて、これからどんどん良くなっていくだけという状況ですね。

―今日は苦しい時間帯でシュートを決めてましたが、大阪のチームに無かったものを与えられていると思いますか?
厳しい時間に決めるっていうのを求められて来日したっていうのもあるんですけど、それだけじゃなけじゃなくて、それ以外でもチームメイトを助けられるように動くことを意識してやっていきたいです。

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信州ブレイブウォリアーズ

青木幹典HC
―今日の試合の総括
選手が頑張りました。以上です。

―アウェイの洗礼というかファールが不可解な部分がありましたが?
それは何も言えません。選手が本当に頑張りました。それだけです。

―今日は積極的にゴール下を攻めるというお話でしたがそれについてはいかがでしたか?
出来てたんじゃないですかね。選手は頑張りましたよ、本当に。

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齊藤 洋介選手
最後はすごく小さい布陣になってしまったんですけど・・・本当に悔しいです。

―試合終盤のトラベリングについては自分としてはいかがでしたか?
自分としてもわからないです。なんとも言えないです。

本当に大阪は格上の相手だったので2日間にわたって良い勝負が出来たので自信にして次の試合に臨みたいと思います。決して良い勝負が出来たからといってそこで終わらないように、それを次に繋げられるようにしていきたいです。

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齊藤 崇人選手
チーム全員で戦えたことがすごく良かったと思います。結果は負けてしまったのでそこは反省する点はあると思いますけど、自分たちの目指すバスケットが出来てきていると思いますし、次に繋げられる試合だったかなと思います。

―昨日のゲームを受けて積極的にゴール下をということをHCも仰ってましたが今日はそういったゲームが出来たということですか?
うちのセンター陣が果敢にシュートに行っていて、それが決まった時もあったしファールが吹かれなかったということもあったんですけども良く攻めていたと思います。その分僕らも外のシュートを打たなきゃいけないなと思ったので上手くいったかなとは思います。

―今日は意識して得点を取りにいった部分はありますか?
チャンスがあったらモノにしようと常に思っているので、シュートが入ったということですね。あまり僕のタイプとして無理に攻めてしまってはチームとしてのバランスも良くないのでそこは我慢しながら、来たパスを(貰って)シュートを入れるっていうふうに意識してました。

―第4Q、ベンチにいる時にゲームを見てて、そこからご自身が出る時に考えたプレーはありましたか?
僕が出る時というのは早いテンポにしたい時ですとか、ダブルチームに行ったりとかディフェンス面での貢献とかそういうところも考えているので、相手が何をしたいのかなっていうのを常に見てて、僕が出た時ディフェンスでどう守ろうかなっていうのは考えてます。

―やりたいバスケットがチームとして見えてきた部分はありますか?
近くなってきているとは思うんですけども、まだ若いというか精神的にムラがあったりですとか、そういうところもあるのでチームとしてどういうふうに立て直すかを考えていかなければならないですし、もう少し日本人選手が平均的に得点を取るとかそういうところも。日本人の課題として点数が取れないというのがあるのでそこは個々それぞれで練習していかないといけないと思いますし、インサイドもファールをもらえなかったりとかもう少し強く行って欲しいなと思いますし、それが噛み合ってきた時にうちはものすごく力があると思うので、そういう形に近づけるように頑張りたいと思います。

―インサイド陣に対してもっとこうして欲しいとか言いたいことはありますか?
うちの選手は言ったらそういうふうにやってくれるしコミュニケーションは取れているので練習中から言っていきたいと思います。今日に限って言えばもう少しダンクを狙って欲しかったと思いますけど、ファールと思うところもあったので、それは審判の判断なのでそれはしょうがないとしても、もう少し彼らがインサイドをアタックしてくれて点が取れれば、ファールをもらってFTというシチュエーションがあれば、もう少し違ったゲームになったのかなとは思います。

―ターンオーバーが20個と非常に多かったですけどこれについては?
それがうちの弱いところだと思うので、ターンオーバーを少なくしてゲーム運びが出来れば良いかなと思います。

―ウエスト上位の大阪に対して良い試合が出来たのは自信になったと思いますがいかがですか?
うちのチームは勢いがあって良いゲームが出来ればウエストの1位に対しても良いゲームが出来ると思いますけども、勝ちきれてないっていうのが現状だと思うので、そこの壁をもうひとつ乗り越えることが僕達には必要ですし勝つことによってチームとしての勢いが出てくると思います。

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デレク・ライヴィオ選手
他のチームを見ても日本人と外国人のスコアのバランスというのがあるので、うちも信頼関係というよりも外角の日本人の力を使わなければ他のチームに太刀打ち出来ないというのもあって、日本人選手もシュート練習を毎日してるので外に回して日本人にもスコアするチャンスを与えてっていうのが上手くいったと思います。

―ウエスト2位の大阪の印象は?
しっかりしたチームで経験のあるチームです。

―大阪のディフェンスがかなりタイトについてきた中で30点というご自身のパフォーマンスについてはいかがですか?
いつもと一緒でとにかく勝つためにプレーしたので特に気負いもなく、練習でしてきたことをこのフロアで表現しようと思っただけです。特にいつもと変わったことはないです。

―bjリーグの印象は?
どういった面で?

―このリーグにいる他の選手とか審判についてです。
しっかりしたリーグだと思います。年を追うごとにしっかりとしたリーグになって外国からもたくさんの選手を取ってきているので良いリーグだと思います。この国のブースターの方たちや日本の方がすごく親切にしてくれるのでありがたいと感じてます。

―大阪と戦力的な差がある中、今日みたいなゲームを勝ち切るには何が必要ですか?
個人的には経験でしょうか。あと選手層の厚さは勝つためのキーになってきます。

―もう補強が出来ない中、これから勝つためには?
チームによって予算的なこともあるし選手層がキーになってきますが、出来ることといえばチーム一丸となって戦うことチームワークをビルドアップしていくことが大切じゃないでしょうか。