11月6日(日) ハンナリーズアリーナで行われた京都ハンナリーズ対大阪エヴェッサの試合後インタビュー。京都ハンナリーズの浜口炎HC、リック・リカート選手。大阪エヴェッサ、ライアン・ブラックウェルHC。
(文=金澤 朱志)
京都ハンナリーズ
浜口炎HC
―今日の試合を振り返って
昨日に比べて試合の入り方は良かったと思いますが、試合を通して中々リズムに乗れる時間帯が少なかったです。今週直ぐに試合(11月10日大分戦)があるので、しっかり練習して切り替えたいと思います。
―前半相手のインサイドを抑えたが、後半機能していなかった。まだディフェンスが機能していないのか?
実はインサイドについては昨日の方がケアして守っていました。今日はダブルチームに行かないで1対1のレギュラーな守り方をしていました。インサイドは前半はしっかり守ることが出来たと思いますが、3Pシュートや無駄なファールであったり、ワイドオープン(ノーマーク)のシュートを作り出されたり、最終的に勿体ない失点が多かったと思います。後半、第2Qもそうですが、日本人選手がインサイドアタックされて、無駄なファールをしてフリースローというケースが多かったと思います。うちも同じようにインサイドにアタックしてファールをもらうようにしていきたい。
―セットプレーにこだわり過ぎな印象を受けたが?特に日本人選手がセットプレーするだけで攻撃の意識が低く感じられたが?
もしかするとそう見えたのかもしれません。ただうちはセットプレーをしていないです。モーションの中で人が動きながらチャンスがあれば空いている選手がシュートを打っていくシステムです。ノーマークであれば誰でも積極的に打っていくべきだと思いますし、今はインサイドのボールを入れてアタックした方が、相手のサイズが無い時間もあるので、そこはバスケIQの問題というか…。確かに何本かありましたが、(意識が低いという)気になることではないです。
―今1番の課題は?
(少し考えて)うーん。リバウンドとトランジション、ポストプレーヤー。この部分が課題だと思います。
―16点差開きましたが、スコアほど実力差を感じていない?
もう少しチームは出来る可能性が高いと思っています。ただ大阪が崩れないのはリン(ワシントン)、青木選手の部分がしっかりしている。前半はリン、マーシャルのインサイドを上手く抑えることが出来ましたが、試合トータルで大阪はやはり安定した力を出してきます。それ(リン、青木)以外の部分をいかにして抑えるか。うちももう少し考えてプレーして、本当はもっとシュートの上手い選手が多いので、安定した力が出せると大きく崩れることはないと思います。もう少し出来るとは感じています。
―先週の沖縄、今週の大阪、西の強豪の対戦での収穫は?
強いチームと対戦した時にどういう力が出せるのか。選手もそうですが、大体の雰囲気はつかめたのではないかと思います。8試合を10人のローテーションで回していますが、10人とも良い力を発揮していると思います。それぞれのポイントで良いタレントが揃っていますので、チームとして機能すれば、どのチームにも対応出来ると思っています。
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リック・リカート選手
―今日の試合を振りかえっての感想とここまでの京都の戦いぶりについて?
今日の試合はあまり良くなかったと思います。ゲームの中で良い部分を悪い部分もありました。悪い部分を修正していくことが課題だと思います。8試合通してですが、良い選手も揃っていますし、良いチームになる可能性はあると思います。あとは練習してどんどん良く成り続けていくことです。
―具体的にどの部分が良くなれば強くなると思うか?
今日であれば、特にディフェンス面が良くなれば、チームは上達していきます。止めるべき選手をしっかりディフェンス出来無なかったことが今日の負けに繋がっていると思いますので。
―bjリーグと日本のバスケについての印象?
アメリカ、ユーロリーグ、オーストラリアでプレーしてきましたが、bリーグも素晴らしいリーグだと思います。世界的にはまだ認知されていないので、もっと知られるべき素晴らしいリーグだと思います。
―bjリーグのどの部分が素晴らしい?
激しさ(Intensity)という部分で素晴らしいと思います。海外の選手が多く激しく戦っている部分です。今日のようにその外国人選手を更に上回る日本人選手(青木康平)の得点というのもありますね。
―浜口HCが求めているチームのバスケットとは?
コーチが求めていることはコミュニケーションです。チームでコミュニケーションを保ちながら戦うこと。日本人選手とアメリカ人選手と言葉の壁はありますが、それを理解しながらコミュニケーションを取っていきなさいと。コートの外で仲良くなるだけでなく、コートの中でもそうしていきないと常に言い続けています。チームでコミュニケーションと取って戦っていくことを求められています。
―良いチームになると言ったのはコミュニケーションが取れれば良いチームになるという意味か?
そうだと思います。言葉を発し無くてもコートの上で、目と目を合わせただけでバックドア(カット)出来れば、ターンオーバーを減らすことも出来ますし、得点もアシストも増えていきます。そういった良い流れという意味です。
―日本の生活は?
住んでみて素晴らしい所だと思います。妻と娘、私も慣れるまで違いを感じましたけど。
―文化の違いを感じる瞬間はあった?
日本について初日に自分のアパートでシューズを脱いだ時かな(笑)
―他のチームで印象的な選手は?
この2試合を通じて、青木康平選手のプレーは本当に素晴らしいと思います。フリースローの確率もありますし、タフショット、3Pの決定力と素晴らしい選手だと思います。
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大阪エヴェッサ
ライアン・ブラックウェルHC
―今日の試合を振り返って
昨日に続いてタフな試合だったと思います。試合途中で集中力を失う時間もありましたが、昨日に比べて集中力は持続できた。その事が勝利に繋がったと思います。ディフェンスでは相手を62点に抑えることが出来たので、ディフェンスの出来は満足しています。(青木)康平が今日も21点取り、重要な局面でシュートを決めると共に、ゲームコントロールしたことも勝因の一つだと思います。
―今野選手を試合最後まで使い続けた理由は?
彼は非常に良い選手です。今日はいつも以上に良かったので使い続けました。特に彼のディフェンスが効果的だったと思います。今日は、自分自身でもスコア(得点)しようとしていたことも評価出来る点だと思います。オフェンスでもアグレッシブだったことも要因です。
―2戦戦って京都の印象は?
浜口コーチは非常に素晴らしいコーチだと思います。昨シーズンと比較してもビッグマン二人いますし、大きく違います。ゴール下の強さ、ブロックショットであったり、そういった部分は強くなったと感じます。
―ディフェンスは満足していると仰ったが、オフェンスでの課題は?どれ位の平均得点を求めているのか?
今日の試合ではターンオーバーは16。その部分の精度があがれば90点近くは取れていたと思います。オフェンスでは誰かにボールを預けて1対1させるだけで、ボールを待っている状態が続くことがあったので、ボールを動かしてスクリーンをかけ合うようにして、昨日、今日のように80点以上取れる試合を目指していきたいと思っています。