【プレミアム限定】新潟が粘る岩手を突き放し連敗ストップ。岩手は7連敗。(88-75)

11月26日、新潟市東総合体育館で行われたbjリーグ、新潟アルビレックスBBvs岩手ビッグブルズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

新潟は前半こそ岩手にリードを許すも、第3Qには積極的なオフェンスからの展開で大量リード。第4Q中盤に再び5点差まで詰め寄られるも、最後は突き放し連敗を2でストップさせた。一方の岩手はこれで7連敗。

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岩手ビッグブルズ

ブライキディス・ブラシオスHC

-今日の試合の総括について
前半に関してはオフェンスも機能していたし、ディフェンスもいいプレーがたくさん出ていたように思います。オフェンスに関してもディフェンスに関しても、私達のいいリズムを掴めていたのではないかと思います。スタッツを見てもらえればお分かりの通り、第3Qは29-12とかなりのビハインドを背負うことになりました。オフェンスにおいてイージーなミスショットを繰り返すという場面が見られ、それによって選手達の集中力がそがれてしまい、ディフェンス面での流れというものも悪くなってしまったように感じます。第4Qには少し追い上げる展開が作れたんですが、勝負どころでのリバウンドがゲームの勝敗を分けたと思います。

-前半はどのようなオフェンスを軸にして、攻撃を組み立てようとしていましたか?(雑誌)
ディフェンス面では、特にインサイドのオフェンスを抑えようという意図でプレーしていました。相手の#32(池田)が非常にいいシューターなんですが、(マッチアップする)寒竹がいいディフェンスをしていましたので、そこよりもインサイドのディフェンスを重視していました。あとはオフェンスリバウンドで(前半だけで)相手に7本くらい上回れてしまったので、それによって、前半はもっとリードを広げられる展開に出来たと思います。そのリバウンドの差があったと思います。スタッツ上で、リバウンド以外の部分では上回っていましたので、やはりリバウンドの部分が鍵だったと思います。

-そのリバウンドと、前述のイージーショットのミス、この部分を修正すれば、明日の試合では十分な勝算があるということでしょうか?(バスナビ)
そのように考えています。リバウンドを取り、シュートをもっと決めていれば、今日と違った展開を作れると思います。

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#13山本吉昭選手
※質問は全てバスナビ

-今日の前半については、チームのイメージに近い戦い方が出来たでしょうか?
そうですね、走るバスケットも出来ていたので、ラッキーなシュートもありましたけど、いい流れでいけたのではないかと思います。

-第3Qに新潟に突き放されましたが、これはどのような要因がありましたか?
4番ポジション(マキシー)のところで好きにやらせてしまったことだと思います。そこを守れなかったことで、相手に流れが行ってしまいました。そこをすぐに対応できなかったことが、敗因なのかなと思います。

-第4Qには再び5点差まで迫りますが、最後は離されてしまいました。岩手がここからチームとしてステップアップしていくためには、何が必要でしょうか?
リバウンドですね。リバウンドの弱さが出てしまったのだと思います。

-HCも先ほど話していましたが、リバウンドが向上すればチームとしてより良い戦い方が出来るということでしょうか?
日本人はスピードのある選手が多いので、リバウンドをもっと取れると、より早い展開に出来るのは間違いないので、それを目指したいのですが、その結果がなかなかついてこないですね。それがこのような(シーズンの)結果になっているのだと思います。

-チームは現在イーストの最下位ですが、今日の試合の戦い方を見ても、また選手のラインナップを見ても、それ程極端な力の差があるような印象ではありませんでした。HCはチームのケミストリーについて過去のインタビューで話していますが、岩手というチームにはまだ課題が多いのでしょうか?
やはりまだまだ課題は多いです。だんだん良くなっているのは間違いないのですが、毎回5対5で上手く攻められるわけではないので、その状況によって誰に任せようとか、今はフォーメーションで何が効くというのがチームとしてだんだん分かってきているので、そこは良くなってきていると思います。やはり細かい所ですね。リバウンドだったりルーズボールだったりとか、そういった部分で体を張れてないというのがあると思います。外国人選手も線が細かったりするので、そういった細かいところですね、ウチらが弱いというのは。

-やはり強いチームはHCと選手、日本人選手と外国人選手を問わずチームとしての共通認識の意識の高さを感じる部分があると思うのですが、その点でまだ岩手は難しさがあるのでしょうか?
そういった部分もあると思います。そこをひとつひとつクリアにしていけば、悪いチームだとは思わないですし、いい所まで行けると思います。

-HCは堅実なディフェンスから早いオフェンスを目指しているそうですが、チームとしてその共通認識は持てているでしょうか?
自分達のいい流れというのは、やはりディフェンスを頑張って一発でリバウンドを取って、そこからすぐピックアップしてスタート、という流れですね。今日も、そして前回の浜松戦もいい感じにはなっていました。その意識はみんなが持っていると思います。

-その意識があれば、チームとしてより向上できるということですね?
そうですね、まだまだ強くなれると思ってます。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
出だしはすごく良かったと思いますし、第3Qは素晴らしいパフォーマンスが出来たと思います。ターンオーバーに関しても、以前よりしっかりボールを扱えるようになったと思いますし、状況判断も向上していると思います。FTも以前より向上していると思いますので、そのような細かい向上が見られたゲームだったと思います。アグレッシブさを失うこと無くチームはプレーし続けてくれましたし、大きかったのはトランジションで相手のガード陣をしっかり止めることが出来たことだと思います。ただレイアップを許しすぎているので、ディフェンスでレイアップを許さないというのは、ディフェンスの課題として取り組んでいきたいと思います。

-ハーフタイムではどのような指示をしましたか?(雑誌)
個人個人のディフェンスの部分で、もっとプライドを持って自分のマークマンを止めなければいけないという話をしました。あまりにもやられすぎているので、もっと気持ちを出してディフェンスをしなければいけないという話をしました。ハーフタイムでの指示はディフェンスに関してが殆どで、その点を強調しました。

今日はスタートメンバーが全員2桁得点を記録しましたが、この点については?(テレビ)
ゲーム後のミーティングでもその点について話をしたのですが、スタートを含めて6人が2桁得点をしているのは、すごくアグレッシブに(リングに)向かっていった結果だと思います。このチームに於いては、チャンスがある時には誰もが躊躇すること無く攻めるという事を伝えてますし、「これをやってはダメだ」という事はこのチームでは誰にも言っていません。ディフェンスをしっかり見て状況を見て、自分が攻めるチャンスがあるのであれば、迷わずに攻めなさいということは常に言ってます。特に序盤の部分で小松選手が積極的に攻めてくれた、それがチームに勢いを与えてくれたと思いますし、とてもいいスタートを切れた要因だと思います。

-小松選手をPGのポジションで使った意図は?(雑誌)
これは自然にそうなったというか、マッチアップ的にそうなりました。ここ何試合か岩手さんがいろんなラインナップ、大きなラインナップや小さなラインナップ、ゾーンでスタートしたりマンツーでスタートしたりといろいろ試しながらプレーしていたので、そのような相手に対して、いろんな状況を想定しながら準備しなければいけませんでした。佐藤公威選手の先週の怪我の状況もあったので、(彼を)あまり長い時間出せない状況もあり、ゲームの当日まで(そのステイタスが)分からないという状況もありました。公威選手が万全ではない状況の時に、次にその役割を担うのが小松選手だったという事です。PGとして使ったという事は無いのですが、(ポジション的に)自然とそうなったということです。今日は福家選手も使いましたけど、今日はもう少しでチャージングを取れる場面もありましたし、何も怖がることなくプレーしてくれたので、彼はとても強いハートを持ったファイターだと思います。

-オフェンスリバウンドを取れたのが大きな要因だと思いますが、マキシー選手とホルム選手のプレーについてはどうでしょうか?(テレビ)
オフェンスリバウンドは鍵だったと思います。ルーズボールとオフェンスリバウンド、この2つは別ではありますが、この2つを取ることが出来れば、より多くのオフェンスチャンスを増やしてくれますし、ゲームの流れを変えてくれるものだと思います。特にこの2人がしっかりとオフェンスリバウンドを取ってくれたのは大きかったと思います。今週のビデオミーティングで、キーフ選手が怪我の状態もあってまだ出られるか分からないという状況の中で、彼ら2人に対して、あなた達がリバウンドをしっかり取らなければいけないと伝え、他の選手達にもルーズボールについて強調していました。これはコーチからの(選手達への)挑戦だと思うのですが、それを選手達が受け入れて、彼ら2人も、自分達の仕事をしっかりやると言ってくれましたし、実際に今日の試合でやってくれたので、良かったと思います。

-とても多くの選手を使い、多くのラインナップを使うのがギャリソンHCのスタイルだと思いますが、その意味で今日の第3Qはチームのイメージに近い戦い方が出来たと思いますし、逆に前半はそれが出来なかったと思います。このように多くの選手を使うスタイルも、シーズンを通して続けるのでしょうか?それとも、シーズンが進むにつれてある程度メンバーを固定した戦い方にシフトしていくのでしょうか?(バスナビ)
シーズンが進むに連れて、選手達の役割をより明確にしていきたいと思います。今は誰もが攻めて、誰もがボールを持った時にシュートを狙うということを許していますが、だんだんとそれぞれの選手の強みを出せるポジションに配置していきたいと思います。今はたくさんの選手を使っていますが、その中でそれぞれの選手の強みが出るような選手起用にだんだんと絞っていって、役割を明確化していくつもりではいます。同時に、今のようにチームに怪我人が出る状況に備えなければいけないですし、たくさんの選手を使いながら、怪我の選手を休ませるということも必要なので、シーズンを戦いながら、それぞれの選手の役割をより明確にしていって、最悪の状況に備えるということもしていこうと思います。