4月24日(日)に新潟市鳥屋野総合体育館で開催された新潟アルビレックスBB vs 浜松東三河フェニックス戦、試合後の記者会見及びゲームレポートです。
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浜松東三河フェニックス
―今日の試合の総括と、今シーズンの総括について
「僕は(出身が)東北なんで、あの地震のあとは、実際には辛かったです。僕にとっては地震から4月中旬までが冷却期間となりました。選手は何人かが(アメリカに)戻って、一人は帰って来なくて。残った選手には「残ってやっているんだ」という感じはありましたね。なんだかチームが上手くいかない状態がありました。
bjリーグに入って3年なんですが、今年もいい勝率を残せて、それについては非常に満足しています。選手に感謝しています。特に今年は、今までは勝つためには誰かスーパースターを連れてきて、彼に任せてやれば勝ちやすいかなという感じがあって、去年はビリー・ナイト、ウェンデル・ホワイトといういい選手がいました。確かに彼らは良かった。けどチームプレーとはかけ離れていましたね。
で、去年は勝ったのでそれをやめて、チームプレーに徹してやろうとしていた状態で、けど途中でやはりいろんな事がありましたね。今日のゲームに関しては「こんな感じのゲームはしたくない」という感じですね、昨日、今日と。アーノルドがボールを持って、勝つ為にはそれが楽だったんですけど、でもこれはもう1回修正しなおしてやらなきゃダメだと思います。昨日、今日のゲームは、今年目指したバスケットと程遠いバスケットだったような気がしますね。
でも相対的には40勝に到達して、6回しか負けてないというのは・・・フェニックスは、あまり会社が関係ないんです。(bjリーグ)3年目で(チームが)100勝を記録しても分からなかったし。イーストでいつ勝ったか(1位確定)も分からない状態で。だから催促して、選手ともども、焼肉でもご馳走になろうかと思います。
それからまたやり直して、プレイオフに臨みたいと思います。最初の富山、結構難しいんです。シーズン中は仙台と東京をイメージしていたのです、ずっと。プレイオフをどうしようかと、ずーっと頭にありました。それが変わった時点で、なんだか萎えました。でもまずは富山としっかり戦って、(その次は)どうでしょう、秋田と新潟、第三者から見れば、5分だと思います。
秋田は一番悪かった、ビリだったんですよ。震災の後、一番いい補強をして、一番いい状態なのが秋田なんですよ。だから、言い方を変えれば、秋田がイーストで一番強いチームだという感じもしないことはないですよね。
普通であれば、新潟がすんなり行って、新潟を頭の中に置いて練習をやってもよかったんだけれども、それも5分だと思います。僕の考えでは、秋田と新潟は5分。どちらが来てもおかしくない。
ただ新潟でやると、小松のシュートが入るんだ。ホントに、地元ではホントに入りますよ。だから、新潟で2試合やるというのは大きいと思いますね。それから、この前から根東もいい働きをしていました。力のある選手だから。天理(大)の時から非常に力があったし、だからJBLに行ったんであって。生き生きとしていて、今はいいですね。非常にいい感じだと思います。」
―秋田と新潟について、中村HC自身としてはどちらとやりたい、どちらを倒したいというのはありますか?
「ありません。全くありません。ホントに無いですね。それぞれ、廣瀬も好きだし、僕は(出身が)秋田だし。何とも言えないですね。正直に言えば、どちらも嫌ですね(笑)。両方負けるというのはないですからね。」
―今シーズンのチームはプレイオフで優勝し、2連覇するだけの力があると思いますか?
「思っていません。あのね、マッチアップするのがたまたま日本人だから昨日、今日とアーノルドが行けたんです、実際は。アメリカ人ではそうは行かない。
リーグ戦は勝てるんですよ、このチームは。家族みたいなチームだから。みんなで頑張るという感じだから。リーグ戦を勝つのはそんなに難しくないんだけれど、一発勝負(のプレイオフ)は、最初に(このチームを)作った時から心配していました。その心配はありますね。」
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新潟アルビレックスBB
―今日の試合の総括について
「ターンオーバー、これに尽きます。
震災の後に、僕は外国人が凄く怖がっていたのは分かっていたし、それは原発のほうですね。もちろん余震も続いていたし。僕が彼らの家族だったらものすごく心配すると思うんですよ。ましてや彼ら(外国での)報道は日本の報道より、チェルノブイリ並だと報道されていたので。
僕は原発の問題が起きてすぐに、これは命に関わる問題だから、彼らに「自分達で選択しなさい」と。日本人も含めて、それが自分達の選択だから、誰も何も言える権利は無い。そう言って(4人がアメリカに)帰って、残ったのがジュリアスと日本人。日本人は行くところがないです。
その中で、日本人もものすごくモチベーションが下がってました。ましてやリーグはすぐに再開して、1週間後には西はゲームやってましたから。東京が無くなり、埼玉が無くなり、仙台も無くなり、リーグの意義はどうなんだろう?ということまで考えましたし、選手自身もそう。僕自身も思いました。
でも、進む勇気というのもあるだろうし。そこの選択というのは、100点の答というのは無かったと思います。やってもバッシング出るだろうし、やらなくてもバッシング出るだろうし。やる時期という問題に関しては、自分なりに考えたところはあるんですけど、そういった中で選手が、2週間丸々自主練で、一切練習を見なかったです。それは(リーグ戦が)再開する可能性があると。体だけは動かしておきなさいと。
2週間後、もう体はシーズン前と同じ状態で、全然走れない。アスリートは48時間以上休んだら、体力、能力はどんどん低下していきますから。だからアクティブレスト、有酸素運動と言っても、2週間もアクティブレスト、ちょっと体は動かしてましたけど、自分の感覚だけですから激しくない。
そういった中でもう1度見つめ直して、本当にやるんだったら、お前たちはプロとしてやると。止めることもできるんですけど、ただし給料はもらえない。契約はしているんだから、やるんだったら、職務としてやらなければいけない。だけど責務として、ただバスケをやるのなら止めなさいと。我々はプロとして誇りを持たなければいけないし、責務として何をするのか?といえば、いろんな事で選手のモチベーションが低い中で、僕が言ったのはとにかく明日の為、お前たちの来年の為にスキルを磨こうと。外国人はチームに何人戻ってくるか分からない。オンザコート1かもしれない。日本人でやっつけようと。もう1回体力だ、走りこみだ、ファンダメンタルだと、基本的なことばかりやってました。
それが秋田戦でちょっと見えた。日本人もちょっと手応えを感じてた。3週間やり通して、ディフェンス的には一番アグレッシブに仕掛けてくる浜松に対してどのくらいできるのか?というのは、正直僕自身楽しみだったんです。プロだから勝ち負けはもちろんあるし、白黒はっきりするんですけど、僕の中ではあいつらひとりひとりが、外国人とマッチアップする選手もいるんですけど、オンザコート2で行くぞというのは、もう1週間前に伝えました。日本人で行く、外国人でマッチアップされても行けと。
いろんなスキル、ファンダメンタルをやってきたんですけど、ちょっと見えてきた。全てではないですし、まだやることはいっぱいあるんですけど、それが今日のターンオーバー26に現れています。慌てている、止まれない、ピボット踏めない、ビジョンも持てない。まだまだファンダメンタルが足りない。
戦術的な事では、リーチに関してはちょっと工夫しないとダメです。でもそれ以外のところというのは、これはスキル。これはもっと磨けるんじゃないかなと。その意味で、今日の根東はどうしちゃったんだろう?もともと持っていたものを、オンザコート2という中で、正直秋田戦も良かったんですよ。コイツ吹っ切れたな、というのは感じてたんですね。自分の良さを出そうと。この2日間も良かったし、僕自身も(根東が)これだけ出来るんだ、まだまだ僕の能力を引き出す力が足りないなというのは感じました。彼は行けるということを証明してくれました。
今日は池田がちょっとバテた。昨日は(ディフェンスをペネトレイトで)割れてたんですよね。バンバン割れてた。(ボール)ミートからドライブ、ミートからドライブ。秀平もミートからドライブ。今日はダメ。秀平が最初のルーズボールで見てるんですよ。戦ってない。勝負してない。ルーズボールも勝負だと言ってたんですね。オフェンスも勝負、ディフェンスも勝負。そういった中で、オフェンス重視、(オフェンスとディフェンスを)8:2くらいでやってきた中で、勝負できる状況が少し出来たということは、すごい収穫です。
ターンオーバーを修正して、また2週間後にしっかり繋げたいと思います。前置きが長くなりましたが、今日のゲームに関しては、とにかく日本人でどれだけいけるか?というのをテーマに掲げていたので、行くとこ行ってくれてファウルをもらったり、やることをやってくれたというのは見えてきたと思います。」
―オンザコート2での戦いという事について、今後も日本人3人で戦い続けるという事でしょうか?
「そうですね、それをベースに考えています。ただ、僕自身も今、正直に悩んでます。で、アイツら(選手)がどう考えるか分からない。これは僕の決断ひとつなので。もうちょっと考えて、決断したいと思います。」
―今シーズンの総括について
「ひとつだけ言えるのは、この震災は、戦後の日本で最も危機的な状況だと思っていました。それに対して、僕たちは3月いっぱい中断したんですけど、スポーツの意味ってなんだろう?という事は考えさせられました。バスケってなんだろう?僕らがやらなければいけないことってなんだろう?と。
本来なら、ゲームをどう戦って、こうだったというのが真実なんですが、その事について僕は語るつもりはないし、語っても意味ないと思います。
今こうしてバスケットをやる意義、リーグは決めたことなので、これに関して僕は何とも。ただ僕の人生として、バスケットをやる意義、俺は何をしたいんだろう?それをすごく考える時間がありました。たぶん人生の中で、一番忘れられないシーズンだったと思います。
ただ、まだ(試合が)あるんでね。僕の職務としてのHC。フロントが求めていることは優勝です。フロントはすごく一生懸命やってくれたと思います。今シーズンの選手の補強もそうだし、震災の時の外国人の対応もそうだし。その後の対応もすごくやってくれました。勝ちたいんだなという気持ちが、ものすごく伝わってきました。その意味で、社長をはじめフロントの皆さんにはすごく感謝してます。そういう状況で勝てるようによくやってくれたと思います。多少無理もしたと思います。金銭的にも無理をしたと思うので、それにはとても感謝してますし、それで求められるのは結果なので、それは僕の責務としてしっかり果たしていきたいと思います。
何を伝えられるか分からないし、スポーツでどのようにしてメッセージを送れるか分からないですけど、新潟って面白いな、新潟のゲームを見て楽しかったなという事は、しっかり表現したいと思います。「頑張ろう日本」なんで、日本人が頑張らなければ意味ないと思ってますんで。日本人の力で感動を与えたいなと思ってます。」
―秋田戦に向けての抱負は?
「面白いな、新潟のバスケは、という事を伝えたいですね。それが伝われば結果は自ずと付いてくると思うし。とにかく勝たなければいけないというのは、ブースターもそうですし、いろんな方が望んでいると思うんで、それに向かってやるのは当然なんですけど、PCでしか(試合を)見れない人、ひょっとしたらテレビやニュースで見た人、その人たちにも何かが伝わるようなゲームをしたいなと思ってます。」
―この試合についての展望は?
「秋田はセックと、新しい9番の外国人(グレイブス)に決まっているので。あとはポールがどこまで復活してコンディショニングが上がってくるかですね。
走り負けたくはないですね。逆に走り返したい。で、インサイドはウチのほうがイニシアチブがあって、ジョージの加入で厚みが出たと思うので、アウトサイドでどれだけプレッシャーを掛けられるか。あとはやはりリバウンドだと思います。
困ったときはセックと9番で来るというのは分かっているので、そこはしっかりと対策は練りたいと思います。その為にゾーンを準備して、今回もちょっとやったんですけど、浜松には通用しないですね。もう1回やり直さないとダメですね。
秋田に勝たなければ何も意味が無いので、まだまだ足りないなと思ってます。2週間あるので、もう1回しっかり準備していきたいと思います。」
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#32 池田雄一選手
―今日の試合について
「チームの出来としては、チーム全体にターンオーバーが多くて、流れに乗りきれなかった部分があるので、その点はプレイオフに向けてちょっと修正していかなければいけないと思います。個人としては、もうちょっと思い切ってシュートを打ってよかったと思うし、回りを見過ぎた面があったと思うので、もっとアグレッシブに行きたいと感じました。」
―そのターンオーバーも含めて、チームの課題は?
「アグレッシブに行ってのターンオーバーならいいんですけど、リバウンドからのアウトレットのパスミスだったり、トラベリングだったりラインを踏んだり、つまらないターンオーバーが今日はすごく目立ったので、もうちょっとひとりひとりが気をつけてプレーすること。もうちょっと基本を身につけて、プレイオフに挑めたらいいと思います。」
―中断期間が長かったことで、チームを作る難しさはあったでしょうか?
「震災後は一旦チームも解散して、みんな気持ちも切れたと思うんですけど、4週間空いて、チームとしてしっかり立て直すというところで、無理やりではないですけどみんなでやろう、やろうということで空元気でもしっかりやって、秋田戦が終わったあたりでザック、イッサも帰ってきてくれて、今回のゲームでまた1歩踏み出せたかなという感じでした。
プレイオフに向けてはまたチーム力を上げていかなければいけないので、またこれからしっかり練習していきたいと思います。」
―最終的な目標は?
「選手である以上、優勝を目標に挙げなければ選手を辞めたほうがいいかなと思っているので、チームとして優勝できればと思っています。」
―震災に対して、スポーツを通しての思いはありますか?
「僕らに出来ることは限られているのですが、僕らに出来るのはバスケットを通してみんなに元気を与える事だと思うので、僕らも一生懸命やって、被害に遭われた方、そうでない方、気を落としている方、全ての方に元気を与えられるプレーを心がけてやっていきたいと思います。」
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#15根東裕隆選手
―今日の試合について
「(個人的には)シュートは入ってましたけどチームは勝ってないんで、チームとしてもうちょっと頑張っていきたいと思います。」
―今日は26ptsと活躍しましたが、どのような面が結果に繋がりましたか?
「みんなからパス出してもらえましたし、もうちょっとコミュニケーション取ってミスを無くしていったほうがいいと思いますし、自分としてはもっともっと切れこんでいかなければいけないと思います。」
―次の秋田戦については?
「やはり2連勝して有明行きたいですし、チームで化学反応を起こしてもっと良い方向に向かえるように、ひとつずつ頑張っていきたいと思います。」
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#3ジョージ・リーチ選手
―今日の試合について
「個人のパフォーマンスとしてはすごく悪かったと思います。ターンオーバーを5つもしてしまいましたし、普段であればきちんと決められるシュートを決められなかったです。一生懸命やりましたが、結果が出ませんでした。もちろん結果が出るように努力していきますので、自分は今日のパフォーマンスよりはいい選手であると信じてますし、しっかりと調子を取り戻したいと思います。」
―チームに加入してまだ短いですが、チームへのフィットはどう感じていますか?
「新潟のシステム、廣瀬HCのシステムはすごく良いシステムだと思います。自分にも合ってますし、ジュリアス選手や自分のようなインサイドの選手にスペースができるシステムなので、そのシステムに対してよくフィットできているのではないかと思います。」
―震災後、埼玉を離れて新潟に加わった訳ですが、それに対する思いは?
「残念ながら埼玉は活動休止となってしまったので、みんなにとって非常にタフな辛い状況でした。もちろんシーズン最後まで戦えればよかったですが、自分自身は新潟でプレーする機会を与えてもらってすごく嬉しく思ってます。」
―秋田戦への意気込みは?
「今新潟はチームとしていい状態にあると思うので、お互いのプレーの特徴もより理解が進んでいると思います。プレイオフまでまだ時間がありますし、自分としてはチームがいい状態の時にチームに加入できて、チームも昇り調子であると感じています。
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ゲームレポート
新潟アルビレックスBB vs 浜松東三河フェニックス@新潟市鳥屋野総合体育館(2011.4.24)
新潟-浜松
第1Q _9-19
第2Q 27-15
第3Q 18-25
第4Q 15-21
最終スコア 69-80
【スタート】
新潟:#1タクシ、#15根東、#32池田、#25アシュビー、#3リーチ
浜松:#1石井、#11岡田、#34アーノルド、#21パーマー、#12ラーカイ
【レフリー】
#5デービス、#15平出、#27佐藤
【観客者数】
2,086人
【主な個人スタッツ】
新潟:根東26pts、3pt4/6、2pt5/6、FT4/4、4TO、アシュビー14pts、FG4/12、5reb、池田10pts、FG3/11、2ast、タクシ6pts、3ast.2stl、3TO、アンドリュース5pts、4reb、5TO、リーチ4pts、9reb、5TO
浜松:アーノルド17pts、FG7/16、5reb、2stl、ラーカイ16pts、8reb、3ast、4TO、パーマー15pts、FG6/17、6reb、6stl、岡田9pts、FG4/6、太田和9pts、2pt3/5、2stl、ニクソン8pts、3ast
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第1Q 新潟9-19浜松
立ち上がり、浜松は前日のコメントの通り中村HCにハッパをかけられたであろうラーカイのアタックでスタート。リーチ相手に徹底的にゴール下を攻める。また、浜松のゾーンを攻められない新潟に対し速攻で走り、岡田が得意のリバースレイアップを決めて6-0、ここで新潟のタイムアウト(8:01)。
しかしこの後も新潟はゾーンを攻められない。出だしは2ポスト、タイムアウト後はポストマンを一人にしてボールを回そうとするが、自在に動く浜松ゾーンのギャップを見つけられない。苦しい状態から難しいシュートを落とすという悪循環となり、開始6分までフィールドゴールを決められない。
浜松は岡田の3が決まるが、その後のアウトサイドシュートが決まらない。ラーカイがやっとFTをもらったところで再び新潟のタイムアウト(4:41)、ここまで浜松の9-1。
新潟はアシュビーがなんとかポストからシュートを押し込み初のフィールドゴール、そしてタクシの3ポイントなどで得点が動き出す。
浜松ではラーカイがゴール下の合わせにオフェンスリバウンドと存在感を発揮。終盤にはアーノルドのドライブからのFT、そしてパーマーもドライブからバスカンを押し込み、19-9と浜松が大きくリードして第1Qを終了。
※前日は約20minの出場で9ptsだったラーカイは、このQだけで10ptsを記録。チームとしても4astとボールが回っています。
新潟はFGが3/14(21.4%)と壊滅的で、FTも2/6と決められない(浜松はFGが7/17で41.2%、FTが4/5)。
浜松のゾーンを攻略しなければ、この苦しい状況が続きます。
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第2Q 新潟27-15浜松
中盤までは一進一退の展開。新潟ではアンドリュースのダンク(大口のギャンブルディフェンス)、根東のゴール下での合わせ、浜松ではニクソンの連続3ポイント(2本目はバスカン)などが決まるが、お互いに流れをつかめないまま中盤へ。6:14で新潟のタイムアウト。
そして、ここから一気に新潟の流れに傾きます。引っ張るのは根東。1on1から3ポイントを沈めると、続いてルーズボールに絡んでゲームを動かします。アシュビーのゴール下バスカン、そして根東2本目の3ポイントが決まり24-27と新潟が追い上げたところで浜松のタイムアウト(4:42)。
その後も新潟の勢いは止まらず、池田の2本の3ポイントに根東の速攻からのFTと得点を重ね、浜松のタイムアウト後(2:37)もアンドリュースのドライブが決まり、あっという間に34-27までリードを広げる。
ラーカイとアーノルドがベンチにいる浜松は単発のアウトサイドシュートを落とす流れが続いていたが、太田和がエンドへのドライブからバスカンを決め、続いて太田敦がアシュビー相手に見事なステップからリバースシュートを決める。ニクソンのFTも続き、浜松が34-36まで追い上げて第2Qを終了。
※根東はこのQだけで12pts、3pt2/2、2pt2/2、FT2/2と目覚ましい活躍でチームを盛り上げました。池田も2本の3ポイントで続き、チームも6astとボールがよく動いています。
浜松は第1Qで活躍したラーカイが無得点、そして前日から全てのQで得点してきたアーノルドが初の無得点となり足踏み状態。チームとしてもFGが5/15(33.3%)と決まらず(新潟は9/13、69.2%)、リバウンドでも6-11と後手になってしまいました。
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第3Q 新潟18-25浜松
浜松は再びラーカイのインサイドアタックでスタート。石井もゴール下でボールをもらい得点に絡む。今シーズン3度目のスタートとなった石井は最終戦でシーズン最多の10minの出場。何もしていませんが、何もミスをしなかっただけで十分かもしれません。
新潟はミスの多い立ち上がりだが、中盤にかけてはアシュビーがトップからの1on1でバスカンを決め、早いボール回しからタクシのゴール下、そして速攻から池田のバンクショットなどテンポよく得点を重ねる。
浜松ではパーマーのミドルに続き、再びアーノルドのスコアリングショーとなる。根東が厳しくマークするが、その上から易々と得点を重ねる。
新潟はアシュビー、アンドリュース、コナーレがリバウンドに奮闘しゴール下で連続得点。53-48と新潟がリードを保った状態で浜松のタイムアウト(3:39)。
新潟はここでマンツーからゾーンに切り替えるが、ここから浜松の流れとなる。再びアーノルドがゴール下で得点し、太田和の速攻からFT、パーマーのターンシュートと6連続得点で54-53と逆転し、ここで新潟のタイムアウト(1:44)。
更に終盤、アーノルドの3ポイントに続いてパーマーが速攻からこの日2本目のバスカンを決め、59-54と浜松がリードを広げて第3Qを終了しました。
※中盤以降、得点が動き出した両チームですが、勢いが途切れてしまった新潟と、最後まで押し切った浜松でその差が出ました。
このQで3ポイントが1本しか決まらなかった新潟はインサイドが生命線だったのですが、終盤は失速。特にターンオーバーが浜松の得点に繋がる場面が目立ちました。第2Qまで新潟のターンオーバーは10でしたが、この第3Qだけで9を記録。PGのタクシが3、インサイドではアンドリュースも3、いつもバタバタしている根東が2とチーム全体が精彩を欠きました(浜松のターンオーバーは4)。
浜松ではアーノルドが再び8ptsを記録。前日は6ptsに終わったパーマーもこのQだけで7pts(FG3/4)をカウントしています。
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第4Q 新潟15-21浜松
まだ5点差ですがこの日の浜松ディフェンスの堅さを考えると、新潟は早めの反撃が必要になります。しかし、思い切りよく放たれる池田、そして根東のアウトサイドが決まらない。新潟はタイムアウト(8:29)で建て直しを図るも、ターンオーバーやシュートミスが続いてしまう。
浜松はアーノルドが得意のターンシュートを決め、その後はパーマーがアウトサイドからクイックリリースのシュートを放ち5連続得点。大口が狙いすましたようにスティールから速攻に走り、69-59とあっという間に得点差が開いてしまいました。ここで新潟のタイムアウト(5:52)。新潟は根東の3ポイント、アシュビーのFTなどで得点するも、大事なところでミスが出てしまいます。
その後根東のドライブ、ラーカイのゴール下がそれぞれ決まり、71-61でオフィシャルタイムアウト(4:56)。
残り時間はまだ十分にありますが、新潟に反撃を期待させるだけの勢いはありませんでした。オフェンスでは24秒OTとなり、新潟のミスからアーノルドが3ポイントを沈める。
その後も根東が果敢に攻め続けるも、なかなか得点に結びつかない。そして残り2分を切り、アーノルドがこの試合を決定付けるシュートを決めます。
ローポストでアーノルドを守るのは根東。根東がゴリゴリとアーノルドを外に押し出します。しかしアーノルドは大きくステップを踏みつつターンして跳び、後ろに体を流しながら難しいアーチのシュートを決めます。これで76-63となり、会場が大きなため息に包まれました。まだ時間は約2分ほど残っていましたが、試合自体は決しました。最終スコアは80-69。
※前日はアーノルドが退場して失速してしまった浜松ですが、この日のアーノルドは前日に比べればおとなしかったものの、それでも17ptsを記録。2ptFGは6/11と相変わらずの勝負強さを見せました。
またインサイドのラーカイ、アウトサイドと速攻でパーマー、そして9ptsの太田和ら日本人もボールに絡み、前日より良いチームバランスで勝利を掴みました。
しかしそのベースとなったのは浜松のディフェンスで、新潟か実26ものターンオーバーを奪いました。オフェンスでは、3ptは5/22(22.7%)、FTも11/18(61.1%)と低調でしたが、2ptを27/45(60%)と確実に決め、17astとパスもよく回りました。
新潟は根東の活躍もあり3ptが7/19(36.8%)、2ptが17/30(50%)とシュートその物は悪くなかったのですが、さすがに26のターンオーバーは多すぎました。