今回のホーム長岡市での開催では4シーズンに渡り16連勝中の新潟。しかし今日、その連勝を止めたのは、その長岡で最後に新潟に勝ったチーム、東京アパッチでした。
※この試合はスタッツ集計にトラブルがあり、試合中及び試合終了時点で正しいスタッツを把握出来ていませんでした。よってコメント中の数字も実際のスタッツと違っている可能性がありますので予めご了承ください。
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-今日の試合の総括について
「東京は何故かいつもスロースタートなのですが、今日もそうでした。第1Qはスロースタートで、第2Qもリズムに乗れませんでした。ゴール近くのショットを6本も外してしまい、FTも1/6でした。その結果、ハーフタイムでは10点ビハインドでした。
シュートを確実に、そしてディフェンスもステップアップするように(ハーフタイムに)ロッカールームで指示したのですが、池田選手にいきなり3ポイントを決められてしまい、指示通りにはいきませんでした。その後タイムアウトで調整しました。田中選手を投入すると、2番のポジション(SG)でバランスよくプレーしてくれました。そしてイートン選手の為にピックエンドロールのプレーをさせたのですが、彼はいいアングルを見つけてくれて、バスケットにアタックする機会を作りました。彼は前半2点ですが後半だけで32点、合計34点と貢献してくれました。そしてスウィフト選手も素晴らしい試合をしてくれました。
(メディアの人達に向かって)誰かこの中でFTを教えられる人はいますか?今日はFTが16/29でした。私の妻でさえもっと決められます(笑)。積極的にアタックしてFTを得たものの、それを決めないと意味が無いのでそこを改善していかなければいけません。」
-イートン選手の活躍は、彼自身にアタックしなさいと指示したのか、それとも結果としてそうなったのか?
「両方です。3ポイントの内側での新潟のチームディフェンスは良く、日本人選手はアグレッシブで、ゴール下のローテーションもいい。私たちはディフェンスを広げて、スペースを広げてアタックしようとしました。ゾーンディフェンスでもマンツーマンディフェンスでも関係なく、新潟のディフェンスを広げようとしました。仲摩選手、田中選手、そして青木選手が3ポイントを決めてくれましたし、イートン選手も活躍してくれました。なので、両方ですね。」
-新潟を守る時に何を注意するよう指示したか?
「池田選手、ヴィーズリー選手のアウトサイド、アシュビー選手のポストプレー、そしてアンドリュース選手の飛び込むプレーです。アンドリュース選手は非常にアクティブな選手です。(ポストで)ダブルチームすると外がオープンになってしまうので、ゴール下でダブルチームしない作戦でした。そして池田、ヴィーズリー両選手にはオープンでショットを打たせないようにしました。明日はまた違った展開になるでしょう。
私達は新潟というチームをとてもリスペクトしています。彼らは運動能力が高く、素晴らしいチームであり、アウトサイドも入るし、インサイドも強い。外国人選手だけでなく日本人選手もいい。特に池田選手は素晴らしい選手です。」
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-今日の試合の総括について
「スタッツが無いので分からないですけど、ターンオーバーですね。大事な所で出てしまったので、それが痛い。それとFT、たぶん相当悪いんじゃないかな。あとファウルトラブル、ファウルの基準がちょっと分からなかったですね、今日は。トラベリングの基準もよく分からなかった。以上です。」
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-今日の試合について
「勝つチャンスが十分にあった試合だと思うので、負けてしまってすごく残念です。」
-前半は好調なプレーでした
「そうですね、前半はうまくこちらのやりたい事が出来たし、相手の抑えるべきところも抑えたし、こちらのリズムで行くことができました。第3Qにこちらの得点が止まった時に、こちらにミスが続いた時は、相手に流れを奪われて、そのまま行かれてしまったのが敗因かなと思います。」
-イートン選手に対するディフェンスについて
「彼がピック(アンドロール)を使ってくるのは分かっていたし、もうちょっと上手く守れた部分もあると思うのですが、終わってしまった所は仕方ないので、しっかり明日の試合で修正して守りたいと思います。」
-ディフェンスで守りきれない印象がありますが
「こちらのミスで相手にリズムが行ったときに、守備でも気を抜く部分があったと思います。得点が入らない時こそ、守りをひとりひとりが意識して、しっかり固めなければいけないというのが今日の試合の反省点です。明日勝てるように、ひとりひとりが意識を高めて、切り替えてまた明日に臨みたいと思います。」
-澤岻選手が欠場した事が影響した部分はありますか?
「正直、あの第3Qの流れが悪い時にPGが替わることが出来れば流れを変えられたのかもしれませんけど、無いものねだりで仕方ないので、残ったメンバーでしっかり戦っていきたいです。澤岻さんに早く戻ってきてほしいと思いますが、ひとりひとりが「俺達も頑張らなければ」という意識も高いですね。」
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-今日の試合について
「いいゲームが出来たと思うんです、出だしの入り方も良かったし。中盤で少しチームをまとめ切れなくて、慌ててしまった所があったので、そこを少し改善しなければいけないと思います。」
-先発という事で意識したことは?
「早い展開に持っていくこと、それを1番意識しました。チームのリズム、オフェンスのリズム、ディフェンスのリズムというものを意識しました。(前半は)よかったと思います。すごく走れていたし、ウチのペースだと思ってました。早い展開にもって行けて、全員で攻めている感じがありましたし、前半のようなプレーを明日も続けていきたいです。」
-後半にそのリズムが崩れたのは?
「相手のディフェンスが変わった事で、僕からボールが離れた時に、それぞれがオフェンスをやり始めてしまって、チームとして上手く機能しませんでした。そこが改善しなければ行けない所だし、そこで僕がボールをもう1回もらって、つくり直すというようにしなければいけないと思います。」
-今日の自分自身のプレーを100点満点で評価すると?
「50、60くらいじゃないですかね。」
-明日に向けての修正点は?
「まず第一に、勝つゲームをブースターの皆さんに見てもらいたいと思います。長岡は相性が良かったのに連勝が止まってしまったので、それはすごく悔しいですけど、また切り替えて明日、頑張りたいと思います。明日はもっとアグレッシブに行こうと思います。オフェンスにしても、ディフェンスにしても、声を出すにしても。今日よりも、明日のほうがいいと言われるようにしたいと思います。」
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新潟アルビレックスBB vs 東京アパッチ@長岡市体育館
新潟ー東京
第1Q 26-17
第2Q 13-12
第3Q 15-33
第4Q 19-18
最終スコア 73-80
【スタート】
新潟:#6齋藤、#30ヴィーズリー、#30池田、#21アンドリュース、#25アシュビー
東京:#00イートン、#11青木、#24仲摩、#4ダーテズ、#31スウィフト
※澤岻は故障欠場
【レフリー】
#6国沢、#7石榑、#10上田
【観客者数】
2,242人
【主な個人スタッツ】
新潟:アンドリュース16pts、FG7/15、19reb、3stl、池田14pts、3pt4/7、アシュビー14pts、FG6/16、5reb、コナーレ12pts、FG4/11、7reb、齋藤6pts、3pt2/5、4ast、1TO
東京:イートン34pts(うち後半32pts)、FG11/18、FT10/11、5reb、5ast、4stl、仲摩10pts、3pt2/3、4reb、スウィフト10pts、13reb、2blk、ダーテズ7pts、12reb、2blk、
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第1Q 新潟26-17東京
いずれもマンツーマンディフェンスでスタート。新潟は出だしから池田の3ポイントが決まるなど、前週の富山戦に引き続きアウトサイドが好調。齋藤も3ポイントで続く。
東京はいきなりアクシデント。ブロックに跳んだダーテズが足首を捻ったらしく退場(その後コートに復帰)。オフェンスでは仲摩が池田に対して1on1を仕掛ける。池田が自分よりひとまわり小さく、切れ込む動きもうまい仲摩を守るのは楽ではない。
東京は更にスウィフトのポストでアタック。やはり彼の体のサイズは圧倒的で、アシュビーでも苦しい。
新潟も池田の3ポイントで返すが、東京はシャペールの左へのドライブ、そして速攻からの得点で反撃。これで9-9の同点。
新潟もインサイドでアタック。アンドリュースのオフェンスリバウンドからの得点、そして同じくアンドリュースのオフェンスリバウンドからアシュビーのゴール下、そしてアシュビーのミドルショットが続き15-9とリードを広げる。
新潟は更に池田の3本目の3ポイント、再びアシュビーのジャンプシュートが決まり20-9とするが、ここで再び東京にアクシデント。速攻に走ったイートンがシュートに行くと、ヴィーズリーが足元に入ってしまいイートンが激しく転倒。イートンは頭をフロアに打ち付けたようでしばらく動けず、その後ベンチへ退場する。
終盤には新潟の根東の速攻、そしてコナーレの速攻も決まり、新潟が26-14と大きくリードして第1Qを終了。
※新潟は池田3本、齋藤1本と4本の3ポイントが決まるなどアウトサイドが好調。やはり東京のインサイドは重たいので、アウトサイド若しくはオープンコートでの得点が多い。
東京はスウィフトのインサイドを狙うもミスも多く、またイートンのアクシデントもありバタバタした展開のまま時間が過ぎてしまいました。
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第2Q 新潟13-12東京
新潟はアウトサイドの池田、インサイドのアシュビーが攻めの中心となるが、なかなか東京を攻めきれない。
東京も引き続きバタバタしているものの、田中がドライブに3ポイントと効果的な働き。
しかし得点は動かず、オフィシャルタイムアウト(4:36)の時点で4-8というスコア。
その後もスコアボードがあまり動かない展開が続く。新潟では根東がゴールにアタックするも決まらない。それでも小松がフェイクからのシュート、続いて3ポイントを決める。またアンドリュースがゴール下でタイラー相手に難しいフックで得点。
東京は青木がやっと3ポイントで得点、しかしこれがこの日唯一のシュートでした。最後にスウィフトがゴール下のターンから得点。恐らく、これが東京がスウィフトにやらせたいプレーなのでしょうが、決まったのが第2Q終盤というのが苦しいところです。
※両チームの得点が合わせて25ptsと、ミスが目立った展開の第2Q。新潟も決して良くはありませんが、ここまでの東京はシーズン前の練習試合(新潟戦)と同様、チームプレーにまとまりが見られず効率の悪いバスケを繰り返す・・・というネガな印象の内容でした。
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第3Q 新潟15-33東京
頭をぶつけたイートンは大丈夫だろうか?と思っていたら、平気な顔をしてコートに戻ってきました。そして、第3Qの主役はそのイートンになります。
新潟のディフェンスはマンツーマン、イートンを守るのは新潟のバックコートで一番ディフェンスのいいヴィーズリー・・・なんですが、イートンは全く意に介することなくバスケットにアタックを続け、その得点が次々と決まる。180センチで約100キロという体重から想像できる通り、彼にそれ程おクイックネスは無い。しかし、ひとたび彼がドライブを始めると、もう誰も止められない。ディフェンスがヘルプに来ても関係なし。ファウルをもらってFTを決める。
前半、池田がゴール下にアタックしてファウルをもらいにいく場面があったのですが、笛は鳴りませんでした。接触はあったので微妙なラインですが、ファウルをもらいにいって体が逃げていたとも判断できるのでノーファウルだったのかもしれません。しかしイートンはドライブから決して逃げない。逃げないので当たりは強く、必然的にディフェンスファウルとなります。
イートンはインサイドへのアタックだけでなく3ポイントを沈め、新潟のディフェンスを翻弄。イートンが元気なので東京はチームとしてもアグレッシブになり、ディフェンスではブロックショット、オフェンスではスウィフトのゴール下バスカンや仲摩の2本の3ポイントが決まり一気に東京が逆転。
新潟は池田のシュートが苦しくなり、インサイドでもミスが続く。それでもアンドリュースの1on1からの左ドライブ、コナーレのドライブからバスカンなどが決まるが、オフェンスとしては単発なまま。イートンに対してディフェンスを2-3ゾーンに切り替えるなどするも、東京の流れを止められない。気がつけば東京が62-54とリードを広げて第3Qを終了。
※東京の33ptsのうち、イートンが実に23pts。このQはこのイートンのプレーに尽きます。中に外に、相手ディフェンスも関係なくアタックを続け、そしてそのシュートの殆どを決めてきました。これまでその実力をなかなか発揮できなかったイートンですが、ついに本領発揮のようです。さすがDリーガー。
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第4Q 新潟19-18東京
東京のアウトサイドをなんとか守り、追い上げたい新潟。しかし速攻でのミスやFTを外したりとオフェンスに締まりがない。新潟はタイムアウトを取り(7:57)、その後齋藤の3ポイントが決まるも流れを掴めないまま。
東京はやっとイートンのドライブが決まってこのQの初得点。しかしこちらもリズムに乗れない。
新潟はアシュビーがタイラー相手にゴール下を押し込み、そしてスティールからヴィーズリーが速攻を決めたところでオフィシャルタイムアウト(5:00)。これで64-64の同点です。
タイムアウト後、ダーテズのシュートが決まったところでアシュビーのテクニカルファウル。そして再びダーテズのゴール下が決まり、あっという間に69-64とリードする。新潟はここでタイムアウト(4:08)。
新潟はアグレッシブにアタックするも東京もファウルでなんとか得点を止める。試合はフィジカルかつタイトになり、ダーテズもテクニカルを取られるなど緊迫の雰囲気。
しかし新潟がなかなかスッキリとオフェンスを決められない中、東京はゴール下のスウィフトにパスが通りダンク、そしてドライブから仲摩のFT。試合開始に池田にアタックしたオプションが、ここで再び効いてきました。
新潟はオフェンスを効果的に組み立てられず、池田のシュートは外れ、ヴィーズリーもFTを決められない。
残り2分を切ったお互いに苦しい場面。ここで再びイートンのドライブ。新潟にとって一番決められたくないシュートを決められたこの場面は、この試合を象徴する場面でした。
新潟は最後までシュートをフィニッシュできず、80-73で東京が快勝しました。
※後半だけのスコアは東京の51-34。東京の51ptsのうち、イートンは実に32ptsを記録しました。しかしイートンだけでなく仲摩のアウトサイド、スウィフトのインサイドなどオフェンスもバランスよく機能し、またディフェンスでは新潟のフロントラインを常に苦しいシュートに追い込みました。新潟はその東京ディフェンスを打破できなかっただけでなく、ディフェンスでも守りきることができずに敗戦。これで長岡での16連勝がストップしました。