11月13日(土)新潟アルビレックスBB vs 富山グラウジーズ 試合後のインタビュー

チーム創設10周年を迎えた新潟アルビレックスBBで、初の試合開催となった五泉市村松での対富山グラウジーズ戦。試合後の記者会見の様子です。

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富山グラウジーズ:衛藤晃平ヘッドコーチ

-今日の試合について
「今回の新潟とのゲームは、チームとしても(シーズン)序盤で一番重要なゲームであるという事で、試合に臨みました。で、新潟さんにアジャストするために今までとちょっと異なるバスケットを選手に求めたところ、混乱を生じさせる結果になってしまい、私自身、非常に責任を感じております。そんな中で、後半になってバスケット(のスタイル)を戻して、勝負できることが分かりましたので、明日はもう一度原点に立ち戻って勝負したいと思っています。以上です。」

-具体的には、どのようなバスケットをやろうとしたのか?
「基本的にはトランジションでバスケットを仕掛けて、1対1をどんどんやって、走り合いをやってみようという事を選手に伝えたのですが、ハーフコートでフリーズしてしまう(止まってしまう)結果を招いてしまいました。」

-その原因は?
「結局、チームメイトの1対1待ちになってしまいました。今までは流動的なバスケットをしていたんですが、点のバスケットをしてしまいました。それに対して(回りの)2人、3人がちょっと休みすぎてしまう状態を招いてしまいました。」

-明日の試合に向けて
「まずは原点に戻りまして、我々がやってきたバスケットに立ち戻ろうという事と、ザック選手の所はオフェンスリバウンドを取られるという話をしていたんですけど、明日はより集中して備えたいと思っています。」

-リバウンドでは56-38と大きくリードしていましたが、この評価は?
「いや、評価はしていません。点数に繋がっていませんので。」

-この新潟戦においてオフェンスを切り替えたという意図は?
「新潟さんをスカウティングさせて頂きまして、(新潟は)トランジションバスケットをされているんですけど、その中にも盲点があるという結論に私の中で至りまして、そこで走り合いをすれば、後半に勝負できるというゲームプランを組んでいたのですが、なかなか・・・。

新潟さんに勝機を見出せるのはこのバスケットだ、というのに行き着いた時に、中途半端にそれを選手に求めたんですね。それが選手に混乱を招いてしまいました。

明日は原点に立ち戻って、これまで8戦やってきたバスケにもう1回立ち戻っていきたいと思います。」

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新潟アルビレックスBB:廣瀬昌也HC

-今日の試合について
「オフェンスリバウンド28、これは取られすぎなんで、たまたま(富山の)3ポイントも、何でか分からないけど打ってこなかったし、入らなかった分もあるんですけど、ゾーン(ディフェンス)が効いてしまった、という感じですよね。こっちは普通にやっていただけなんですけど、(富山が)もうちょっと思い切って打ってきたら怖いかな、という感じはしますね。28本もオフェンスリバウンドを取られていて怖いんで、なおさら明日はもう1回締めて行きたいなと思います。

それと、前半のイニシアチブを取りたいという事でスタートをいじったんですけど(齋藤→澤岻)、(第1Qが)24-10という事でいいゲームの入り方が出来たと思います。

第4Qは、中で1回切れるので5分、5分の戦い方、ここでもっと得点が取れるように、特にインサイドが無くなってしまうんですね、アウトサイドだけになってしまう。そこの工夫がもう少し必要だと感じています。それを1個1個、詰めながらやっていければいいと思います。」

-澤岻のプレーについて(24min、6pts、2reb、2ast、1TO)
「もうちょっと良さが出せるんじゃないかな、まだフィットし切れてない部分はあるな、と。でも今日スタートで使ってみて、彼の感性もあるので、ジュリアスを上手く活かして絡みながらのプレーが何個か出てきたんで、ああいったプレーがたくさん出てくるといいかなと思います。あとはアシストが2個なんで、彼の本来の能力なら、もうちょっと(他の選手を)活かせるんじゃないかな?と思ってます。それには、(チームの)約束事をもうちょっと明確にして、上手く作ってあげれば彼の良さがでてくるんじゃないかと感じてますね。ポテンシャルの高い選手なんで、もっともっと良くなってくると思います。」

-先ほど、第4Qにインサイドが消えてしまうというコメントがありましたが?
「今日は特に、インーアウトで外からシュートに行っていて、(第4Qの)3ptが0/6なんですよ。それが1本でも来ていれば、また違った展開になると思います。ただし、ジュリアスもアタックしなければいけない。ジュリアスも外から売ってしまうので、そこの意識は変えていかなければいけない。そこのバランスがすごく大事だと思います。ジュリアスが外からシュート、ジュリアスがアタックして外からシュート、この繰り返しになってしまうんで、もうちょっと中外と、上手く得点できないかな、と思いますね。

外が1本、2本と来ると全然展開が違ってきて、もう1回インサイドでもアタックできるんじゃないかなと思います。今日も、(富山の)ウィークサイド(のディフェンス)がすごく寄っている。で、逆サイドがオープンだよ、そこを見なさい、と。そこから3ptを打っている、ペネトレイトもしている。そこの所はいいと思うんです。そこでもう1回ジュリアスに預けられないかな?という風には考えています。

ただ、ファウルを貰いなさい、ボードにアタックしなさいという事に関しては、まだ行けているのでいいんですけど、点数に出てこないんですよね。ここの所ずっと、第4Qで点数に現れてこない。そこは修正していかないといけないと思います。

まだ課題はたくさんあると思います。ジュリアスがいない時のオフェンスをどうまとめていくのか?とか。ただ、今日に関しては齋藤、根東、小松といった選手達が、ゾーンディフェンスですごく足を使ってくれた。(富山がアウトサイド)ショットを打たないから、引いて(守って)ペネトレイトをみんなシャットアウトしてくれました。そこは、良かったんじゃないかと思いますね、オフェンスよりもディフェンスで。ただ、もうちょっと点数取れてもいいんじゃないかとは思ってます。」

-ジュリアスのポストオフェンスは確立されつつありますが、それに続くプレー、例えばザックやイッサやウィリーのプレーは考えられますか?
「(ザックが)いつも今日くらいやってくれればいいだけれど、それがいつも出来るかどうかというのは、やってみないと分からないですね。ただ、ボールを(ザックに)集めて、預ける時間帯を作らなきゃいけないですね。

今日はザックが良かったというより、向こうのギャンブルですね。向こうのギャンブルでフリーになってダンクだったりとか、合わせのプレーでダンクだとか。あとリバウンドで転がったのをダンクとか。

1対1でアタックを仕掛けてという感じではないですよね。僕はそのように見ています。ザックがボールを失わずにアタックをしかけて点数を取って・・・多分今日は4点か6点なんですよ、彼が仕掛けて点を取ったのは。その辺の点数が取れてくると、もうちょっと面白くなるかもですね。

問題は・・・ウィリーのFT、あれは何とかしないと。あれは重症。たぶんこれは経験なんですよ。メンタル以外には無い。シュートは下手じゃないと思っているんで。毎回毎回、ゲームでの中での緊張感のあるFTというのを経験していって、初めてどこかで「入れた!」という事が彼の自信になっていくんで。

今もずっと練習で連続何本入るまで、というのをやってるんですけど、それを繰り返していくしかないですね。そして本番でその場面を迎え、乗り越えたときに、初めてよくなるのかな、と。それが52試合終わってからになるのか、ファイナルが終わってからになるのかは分かりません。ただ、やっていくしか無いですし、それを捨てたら彼のアタックが無くなるという事だから、これはチームに取って大きな痛手です。ウィリーのFTは何とかしていきたいですね。」

-オフェンスリバウンドを28本も奪われた事については?
「ゾーンディフェンスをやっているんで、どうしてもマッチアップが不確定になるんですよね。全体を見ていて、(相手が)ギャップから入ってくるパターンなんで、(相手の体に)ヒットしなさいという話はしてたんですけどね。やはりゾーンだとなかなか難しい。今日の最後は、相手のアタックがハイポスト中心になっていたんで、両サイドのボックスアウトがすごく大事になると感じていました。その辺はまた明日修正していきたいと思います。

僕はリバウンドはポジション取りだと思ってます。今日はギャップに飛び込まれて、いいポジションを取られてしまっている。ノーチャージエリアに入り込みすぎている。その辺は上手く修正出来ればと思います。」

-今日の試合で評価できる点は?
「ゾーンディフェンスの時の日本人選手、齋藤、小松、根東。彼らに(2-3)ゾーンディフェンスの上をやらせたんですね。そこが上手く足を使ってフォローしてくれたんで、あの辺はすごく良かったと思います。得点こそ外国人選手がいっぱい取ってますが、第2、第3でゾーンに変えた時の、この3人の頑張りはすごく良かったと思います。」

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#25ジュリアス・アシュビー選手

-MVP選出について(18pts、FG8/12、4reb、2stl、2blk、2TO)
「ビックリしましたし、すごく嬉しいです。」

-浜松戦での連敗後という事で、今回の試合で修正した点は?
「浜松戦で負けた全ての細かい要素を、今週1週間かけて修正してきました。特に1戦目は勝たなければいけない試合だったので、その原因を全て修正してきました。」

-具体的には?
「ダブルチームに来たときのボール回しや、ターンオーバーを減らすこと、ボールを持ちすぎる事なく、素早く状況判断すること、そしてトランジションディフェンスを特に練習してきました。」

-今日はミドルレンジのシュートがよく決まりましたが
「そういったシュートは自分が決められるシュートだと思ってます。ただ、インサイドのアタックとミドルレンジのシュートのバランスを取らなければいけないと思います。インサイドやペイントエリアをアタックするのは僕やザックの役割なので、相手のファウルをもらう事がとても重要になります。今日はミドルレンジのシュートが入りましたが、たとえ入らなくても、違う方法でしっかりとインサイド、ミドルレンジのバランスを取ってチームに貢献できる方法を見つけていくのが、自分の仕事だと思っています。」

-開幕してほぼ1ヶ月ですが、チームの完成度は?
「52試合のうち7試合が終わっただけで、シーズンはまだ長いです。今の段階でチームの完成度などを話すのはまだ早いと感じています。もちろん優勝を目指していきますが、今はそういった事よりも、毎週の試合を少しずつ進んでいくこと、チームの完成度を高めていくことが大事だと思います。シーズンの終盤になるまでは、1週1週の試合をひとつずつ戦っていくことだと思います。」

-富山にオフェンスリバウンドを28も奪われた事について
「富山がオフェンスリバウンドから効果的に得点できなかったのはラッキーだったと思いますし、逆に私たちのシュート確率が高かったというのもあると思います(2ptFG:59.5%)。リバウンドを奪われたのは事実なので、明日の試合はその部分がすごく大事になってくると思います。」

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#1澤岻直人選手

-今日はスタートでの出場でしたが、意識した事はありますか?
「いや、無いです。」

-HCからの指示は?
「いや、特には。(チームの)リズムを早く作るという事だけです。」

-対戦相手の富山で注意した点は?
「#3(デービス)のアタック、#3と#21(ハーパー)のピックアンドロール、あとは裏の合わせ、バックドア。日本人のブレイク。その辺ですかね。あとはいつも通り、ハッスルしてリバウンドを取って走るという事です。」

-浜松戦の連敗を受けてですが、修正した点は?
「やはりジュリアスのダブルチームですかね。あとはチームのリズムを重くしないこと。今日は、今までよりは良かったのかなと思います。」

-今日の勝因は?
「冨山さんの3ポイント、FTが入らなかったことですね。僕たちは、イッサの3ポイントから始まり、徐々にリズムを掴むことが出来ました。前半は大量リードしたんですけど、結局そのリードを守りきって逃げ切ったという感じですね。」

-これから改善したい点は?
「やはりもっと確実に、確率のいいシュートだったり、ディフェンスもリバウンドももっと出来ると思うんで。シュート力というのは個人の練習の成果だと思うんで・・・その日の調子もあると思うけど、その中でも平均的にみんながいい状態で試合に臨んでいけるように頑張っていけたらと思います。」

-明日の試合に向けて
「そうですね、明日は(富山の)3ptがもっと入るだろうし、FTも強気で打ってくると思うし、もっといろんなプレーをしてくると思います。(今日は)数は少なかったけどやられた部分もあるので。富山さんが明日爆発して、そういったプレーがどんどん出てきて、僕達が今日みたいにシュート入らなかったら逆の展開になると思うんで、そこはディフェンスをしっかり頑張って、明日も勝てるようにしていきたいです。」

-今日の試合での課題は?
「第4Qは負けてますけど、試合は勝ってますんで、そこのゲームの運びですよね。紙一重なんですよね、アタックして逆速攻を決められるより、しっかり時間を使って自分達のオフェンスをやって、相手に速攻を出させない。相手に点を取らせないオフェンスであったり、ディフェンスであったり。

今日の全体の課題としては、突き放せなかったこと。27、28点差あったときに、それをキープできずに20点差に戻されて、20点差でゲームが進んでしまった。そこが課題ですね。やはりそこで30点、そして40点差となるゲームだったと思うんですけど、そこで20点差でやりとりをしていたというのが、まだまだこれからのチームだなという所だと思います。」

-第4Qにインサイドをアタック出来なかった事について
「廣瀬さんは僕に任せてくれているので、僕が誰を使うか。誰にボールを持たせるべきか。そこを考えていました。ウィリーとジュリアスのピックアンドロールのプレーであったり、ビッグマン同士のスクリーンプレーであったり、いろいろ見ながらやっていました。今日はそれが上手くいかなかった。やはり(得点が)ほしい時にそういったプレーでファウルをもらうなり、スコアする所まで持っていかないと。そこでミスで終わってしまったら、勝てないので。大事な時、リズムの悪い時にどうするか?という事ですね。走ったりもしたんですけど、ミスが続いたんで、ハーフコートで誰を使っていくか?という所でした。僕のピックから池田、小松という所もやったんですけど、やはりリズムの悪いときはインサイド。そこで誰を使うか、誰が切り込むか。最終的なオプションとしては僕とジュリアスという形になると思うんですけど、それを最初から使う必要はないし、今日も10点差、5点差なら使っていたかもしれません。最後は20点差だったので、ウィリーだったり池田だったりを使ってみたかったんで、今日はそのようにやってみました。」

-そのオプションを使ってみた感触は?
「そうですね、もう少しフィニッシュ力とか・・・シュートは打っているんですけどね。そこにもう少しジュリアスがリバウンドで絡んだり、ザックだったり。

ただファウルトラブルがウチは一番怖いので、特に今はザックがキーマンなので、もちろんジュリアスもそうですが、そこのファウルトラブルを抑えながら、ゲームをもう少しスムーズに運んでいけたらと思います。やはりそこもレフリーによるんで。その日の調子にもよるし、雰囲気にもよるし。そこだけはコントロールしたくても出来ない部分もあるので、そのなかで勝つことですね。もっともっと良くなると思うので、無駄なファウル、無駄なミスをしないように集中していって、いいオフェンス、アグレッシブなプレーをどんどんしていったら、もっともっと良くなって行くと思います。

最初から100%優勝できるチームは無いし、チャレンジャーとしてこれから積み上げていかなければいけない所もいっぱいあるので、少しずつ修正しながらやっていけたらと思います。」