12月2日(金) 浦安市運動公園総合体育館で行われた千葉ジェッツ対大阪エヴェッサの第2戦目。千葉のエリック・ガードーHC、佐藤博紀、大阪のライアン・ブラックウェルHC、青木康平、ローレンス・ブラックレッジの試合後インタビュー。(※各選手インタビューでの質問は全てバスナビ)
(文=定山 敬・西本 匡吾/写真=西本 匡吾)
千葉ジェッツ
■エリック・ガードーHC
-試合の総括
まず、大阪は非常に素晴らしい試合をしました。昨日の負けからしっかり立て直してくるだろうなとも思いました。チームは第1クォーターから第3クォーターまで良いプレーをして、ひとクォーター分はもったないプレーがいくつかありました。試合を映像で振りかってみないとちょっとわからないのですが、昨日と今日の試合のスタッツを比べて、腑に落ちない点がいくつかあったので、それに気をとられています。リバウンドは今日は完全に負けました。フリースローももっと早い展開で打っていきたかったのですが、第3クォーターを終えた時点でもあまり打っていなかったのが大きな差でした。
ジェッツのプレースタイルとして、積極的にアタックをしてファールを貰いフリースローを打つというのが戦略なんですが、今日は第3クォーターを終えて打っている本数が少なく、その理由についてはビデオで確かめてみたいと思います。リバウンドに関しても昨日とも差があり、それも確かめます。今日は佐藤博紀が素晴らしい活躍をしてれました。もちろん勝つほうが嬉しいのですが、佐藤は本当に良いパフォーマンスをしてくれました。そして、ジャマル・ホルデン選手が20分のプレイタイムで、昨日よりも良いパフォーマンスをしてれたので、徐々にフィットしていっているのが嬉しいです。
-3カード連続で1勝1敗が続いているが、それを打ち破るためには何が必要か
わかりません。あなたは知っていますか?(笑) 正直なところでも、その理由はわからないです。1勝1敗で終わるのはリーグ全体で考えると面白いので、そう考えると良いんじゃないかと思いますが、選手たちにも試合後ロッカームールで言いましたが、いずれどうやって2連勝するのかをチームでしっかり覚えることを伝えました。また、自分もどういう指示をすれば2連勝できるのかを学んでいく、というのを選手たちに伝えました。この1勝1敗で終わるというのは、bjリーグだけではなく、JBLの知り合いのコーチと話しても2連勝するのはかなり難しいという方もいるので、どのレベルでも難しいことなんだなと思います。
1番の目的はプレーオフに進出することなので、仮にこのまま1勝1敗が続いて進出できるのならそれでいいのですが、もちろん、チームとしては良いパフォーマンスができると思っています。野球で良く使う言葉あるのですが、「勝つべき試合にはしっかりと勝って、良いチームには1勝1敗1分でスプリットする」。それを守れば良いシーズンになるので、これから自分のモットーにしようと思います。
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■佐藤博紀
-試合を終えての感想
我慢してずっとやっていたんですけど、第2クォーターでうちが我慢できず、離されてしまったという印象です。
-ご自身のプレーについてはいかがですが?スターターで出場時間も、得点も多かったですね
確率は良いんですけど、打ったシュートは全部決めたいですし、満足はしていないです。
-今は猫の目のようにスタートを変えているじゃないですか。正直、ガードの人たちはやりにくくないですか?
それはヘッドコーチのやり方でもあるし、また、(多くの人に)チャンスが周ってくるというのはチームの良い活性化になっています。プレータイムはみんながあるので、その中でしっかりとコンディションニングをしっかりと整えて、準備していければと思います。
-もう少しプレータイムが欲しい部分は?
それはみんなが欲しいですし、それは結果が良ければ自然と増えていくので、そこは打ったシュートを決めていけば良いかなと思います。
-チャンスをものにしていけば、増えていく感じ?
そうですね、はい。
-改めて、ここまでの千葉の印象を。どんなチームですか?
僕はディフェンスをしないと勝てないと思っているので、それをしてからアグレッシブに攻めていければ、うちの流れになると思います。ディフェンスが崩壊してしまうと、オフェンスでのアグレッシブさが単調になってきてしまうので、しっかりとディフェンスができればうちのバスケットができると思います。
-その目指しているチームディフェンスはかなり高いところまできている?
今日はやろうとしていることは明確だったんですけど、それがチームとしてできていなかったです。
-それはインサイドですか?
そうですね、うちは小さいチームなので。その後のローテーションをどうするのかという部分までしっかりやっていかないと勝てないと思っているので。特にビックマンがいるチームにはしっかりとやっていきたいです。
-逆に日本人選手の場合はサイズ的にもミスマッチが生まれてくると思いますが
そうですね。うちは日本人選手が多彩なので、そこはヘッドコーチがうまく使ってくれれば、色んなシステムになりますし。それはオフェンス、ディフェンスの両面で言えると思います。
-ヘッドコーチから試合に求められていることは?
僕はシュート、ですね。いつも気持ちよく打とうと思っているので、空いていたら打つし、その中でアグレッシブにできればと思っています。
-今はハーグロー、スタテンの両選手がズバ抜けて得点をとっていると思うのですが、今日みたいに2人が抑えられたときの第3プランというのは、作り上げている段階?
今は始まって16試合終わったんですけど、残りの試合なかでオフェンスの手段を増やしていける段階にいるので。その面では、5人でボールをシェアする簡単な部分でもっとやっていければと思います。
-シュートに関しては良いタイミングでボールを貰えていますか?
そうですね。でもそれだけではなく、ディフェンスをしてから、ですね。僕の持ち味は。
-エリック・ガードーHCからはノーマークで打っていけという指示?
エリックはディフェンスでも、オフェンスでもアグレッシブにいけと言うのは常に言っているので。あまり考えすぎないで、プレーするのが第一だと思います。それが入ればプレータイムも自ずと増えてきますし。入らないと、うちはポテンシャルのある選手が多いので。インサイドでは(板倉)令奈、中村だったりがいてミスマッチをついていくこともできますし。いろんな部分を持っていると思います。
-なかなか1勝1敗から抜け出せないが
2連敗をさけながら、上位争いに食い込んでいければと思っているので。そういう意味では我慢のときはあるので。
-結構変則な日程が続いていますが、それは?
でも、それが自分たちの仕事ですから。コンディショニングを整えて、できるようにしています。
-シーズン途中にはオールジャパンもありますね
今後のバスケットを考えたらキーになってくるので。しっかりしたバスケットを見せれれば良いですね。
-それは意識してますか?例えばあえて日本人4人を入れて練習したりとか
あえて、というわけではないですけど、インサイドに中村と令奈を置いて日本人だけでやる練習もありますけど、それはオールジャパンを見据えてというのではなく、うちは日本人5人が出ている試合もありますから。
-国際ルールに戻るので、プレイヤーがタイムアウトをとれないなどありますが
それは大丈夫です!
-よくNBA選手が国際舞台で戸惑うといったこともあります。かなりやっていないですよね?
そうですね。ボールも違いますし。でも、大丈夫だと思います。
-最後に次の試合への抱負を
京都も手ごわいので、1試合1試合戦っていきたいですね。目標はありますけど、千葉は新規でどんどんレベルアップしていけるチームなので、しっかりと戦っていきたいです。
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大阪エヴェッサ
■ライアン・ブラックウェルHC
-試合の総括
非常に大きな勝ちだったと思います。3連敗した後、また、昨日も非常に悔しい負け方をしたので、このような結果が出て良かったです。ローレンス・グラックレッジ選手が16点、ラベル・ペイン選手が11点を取り、ケビン・タイナー選手が7点、それ以外にもボールを素早く運んでくれたりと全員がステップアップしたことが今日の結果につながったと思います。昨日よりも、全力でボックスアウトであったり、リバウンドからの速攻ができたことが勝因かと思います。
-昨日は2-3ゾーンをやっていなかったが、やらなかったのは戦術として決めていたのか(バスナビ)
もちろん、昨日とは違う戦略ということでゾーンに対応したというのもあります。千葉に関してはビックマンがトップにあがってきてボールを受けたりするプレーがあり、マンツーマンだとそれにつられて大阪のインサイドにビックマンがいなくなってしまうので、戦略上の作戦でした。マンツーマンディフェンスのときは、ローテーションでヘルプに入ったことで千葉のキーであるハーグロー選手、スタテン選手に対してハードに守ってタフショットを打たせ、フィールドゴールの確率(ハーグロー4/17、スタテン5/14)を抑えられたことができました。それは、ローテーションが機能してマンツーマンができた結果ではないかと思います。
-ローレンス・ブラックレッジ選手が昨日に比べてインサイドでプレーして頑張っていたが、それは選手の自主的な部分か(バスナビ)
それに関してはアドバイスしました。リンが不在の中で誰が最もステップアップしなければいけないかといえば彼だったので。もっとリングにアタックするようにさせました。やはり、ディフェンスで相手の中村選手がついてきたとき、フェーダウェイやフックショットで逃げるのではなくて、アタックし続ける、ファールを貰うというのを徹底したことで、良い結果が出たと思います。また、第4クォーターだったと思うんですが、ハーグロー選手が速攻にいったときに彼がブロックしたという場面もありました。彼の頑張りではあるんですけど、それがチームの頑張り、チームのハッスルになり、非常に大きな役割を果たしてくれました。
-この試合に小淵選手を起用した意図
先発させた意図は、昨日は竹田選手をスタメンで使ったときに心ここにあらずという部分があったり、集中しきれていなかったので。そこの目先を変えるという意味でした。小淵選手を起用することで、青木選手の本来の持ち味である得点という部分が生かされ、また、(小淵選手は)ボールハンドリングが非常に良い選手なのでそこでもチームを助けると思い起用しました。
-小淵選手を今回帯同させたのは、膝のコンディションが良くなってきているからか
今まで帯同させなかったのは膝のコンディションが良くなくて、休ませながらということでした。ここ数週間の練習を通してみたところ、非常に状態が良くなってきたので、今回初めてアウェーに帯同させました。
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■ローレンス・ブラックレッジ
-試合の総括
3連敗した後での勝利だったので、大きな意味のある試合だったと思います。チーム全員がエネルギーを使って、全員で戦ったところが大きかったです。
-リン・ワシントンがいない中でプレーでしたが、今後も今日みたいにインサイドに向かっていくスタイルを?
昨日は、千葉がスペースを与えてシュートを打つようなディフェンスをしてきて、相手の挑発に乗ってしまいました。そこは悪い点だったと思います。今日はリングだけを見て、インサイドでファールを貰ったりというこにも集中したことが、今日の結果に繋がったと思います。
-昨日は打たざるを得なかった?
自分の取り得の部分ではインサイドを持ち場に、そこでのプレーを取り柄としています。そこで生きていこうと思っているのですが、昨日に関しては千葉のディフェンスに良い守り方をされていまい、中に入っていけない状態でした。今日は自分の中で意識も変えて、ゴール下にいけたのがこの結果となりました。
-リン・ワシントン選手が不在の中で、これからはどういうプランで戦っていく?
現状でウェスタンカンファレンス2位にいるということは、非常に良い状況だと思います。
やはり、チームの柱であるリン・ワシントンがいないということで、全員がステップアップする必要があります。今日のような試合で全員がステップアップできれば、今度はリンが帰ってきたときに、さらにチームとして成長できると思います。プランとしては選手全員が成長することが大事になってくるんじゃないかと思いますね。
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※青木康平へのインタビューは次のページ