【プレミアム限定】WJBL アイシンAWが連敗を12でストップ。ラビッツは11連敗を喫する。(68-66)

11月26日、新潟市東総合体育館で行われたWJBL、アイシンAWvs新潟アルビレックスBBラビッツ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

アイシンAWが接戦を制し、10/9にラビッツを下して以来の勝利を収めてシーズンの連敗を12でストップ。一方のラビッツはミスが相次ぎ接戦を落とし、これで11連敗となる。

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新潟アルビレックスBBラビッツ

荒順一HC

-今日の試合の総括について
やはり一番の原因は、オフェンスリバウンドを相手に取られすぎたことですね。ゾーンディフェンスだからリバウンドが弱くなるという弱点はあるんですけど、それでも今日は、みんながリバウンドに行き切れてなかった部分があったと思います。相手のオフェンスリバウンドが16本ですね。ディフェンスリバウンドが20本ですから、ディフェンスリバウンドと同じくらいオフェンスリバウンドを取られてしまった。これは敗因の一つだと思います。

オフェンス面では、やはり肝心な時のFTしかり、3ポイントとまでは言わないまでも(イージーな)レイアップが落ちたり、コンビネーションで上手くいったのに、それを決めきれなかったり。やはり得点を取る精度がまだまだなんだと思います。

戦い方については、想定の範囲内だと思います。相手のディフェンスにしても、ウチのオフェンスの作り方にしても。オフェンスでは相手のディフェンスを崩したいいプレーも出ました。しかしながらFTを8本も落としているんですね(13/21)。2点差で負けたのに8本も落としているんです。肝心なときのFTですね。今これが決まればウチの流れ、という時ですね。4点差まで行って、やはり勝ち切れない。

皆さん見ていて分かったと思いますが、後半のゾーン(ディフェンス)はだましだましやっていたんですが、足が戻らないんですね。行きっぱなしで、戻れなくなってしまった。足が止まっている証拠ですね。今日は6人しか使わなかったんですが、玉井選手や菅野選手はちょっと当たりに弱いんで、そこで使えないところがありました。(ディフェンスに)当たられた時にトラブルになる可能性のある選手でしたから、今日はちょっと使えませんでした。

でもスタミナで足が止まったとか言っても、やはり気力というか、疲れた事で自分で動かなくさせている部分がたくさんプレーの中で見えているので、そこはもうちょっとプライドを賭けてというか、意地を出して欲しかったゲームでした。

アイシンさんは明日もあんな感じのゲームになると思うので、ウチのスタミナ面とか考えてみても、やはり決める所をあわてずに決めていれば、何でもないゲームだったと思います。明日はもうちょっと意地を出して欲しいと思います。

-オフェンスのゲームプランとしては、3ポイントは比較的重要度が低かったのでしょうか?(新聞)
あれだけ(ディフェンスに)当たられているので、やはり難しいですよね。逆に、インサイドでは攻められるはずなんです。でも今日は66点取ってるということは、2ポイントの成功率が50%超えてますよね(25/48、52.1%)。これはオフェンスとしては非常に成功している部分だと思います。ただFTが60%しか取れないというのは(13/21、61.9%)、このだらしなさは無いですよね。

相手のオフェンスリバウンド、ウチのディフェンスリバウンドの所でちょっと取られすぎたというのと、FTだけを取ってみても、この辺を決め切れないというのが、この(今日の)ようなゲームになるんですよ。相手が「勝ちなさい」と言ってるのに、ウチが「勝ちません」と言ってるようなものですから。どうしようもなくてファウルしてFTをくれるのに、それを落として。少なくともFTは8割とか、最低でもそのくらいの確率がないと。これだけ落としたらどうしようもないと思います。

今日はウチは3ポイントで攻めようとは思ってなかったし、インサイドで十分確率のある得点を取れると踏んでました。最後には出岐に、6点差だから3点を打ちなさいとは言いました。あとは3ポイントを狙えという指示はしていませんでした。

-残り1秒で3点差を追う展開となりましたが、ここでの指示は?(バスナビ)
1本目を入れないと負けると。2本目を落としてリバウンドを頑張れ、それしか手がないですね。それを1本目を落としてしまった。それで終わってしまいました。2点差なら2本目を外して2点というのもあったと思うんですけど。1本目が入って、2本目を意識的に外してそれを高橋や近藤がリバウンドを頑張って、それを取れるか取れないかの勝負ですね。まだ10秒くらいあれば2点入れてファウルゲームに持っていくということもあったかもしれませんけど、残りが1秒だったので。1本目が入れば2本目を外して、という話はしていました。1本目を外して万事休すでした。

-第4Qはリードして入りましたが、中盤に星選手がベンチに戻ってタイムアウトを取った場面がありましたが、この時の指示は?(テレビ)
星が足を攣ってしまったんで、川上にガードをやらせて、君山を出しました。そこで星の回復を待つかどうかというところでした。案の定、川上選手がトラベリングやって、ガードの所でミスが出てしまいました。(指示は)ディフェンスの戻りだったと思います。ゾーン(ディフェンス)は足が動かなくなって、ポストに楽にパスが入ってしまった。外も打たれてはいけないんですけど、(ディフェンスが)中に戻る足が無くなってしまって、それが気になったんだと思います。あれ(ポストへのパス)は、本来はスティールにならなければいけないんです。(ディフェンスが外に)出たら出たままなんです。パスが飛んだときに、中に戻りながらポストに入るパスを引っ掛けるのがあのゾーンの目的なんですね。誰が悪いという事ではなくて、5人ともちょっと・・・高橋のところのミスもあったし。本来のゾーンの機能から外れてしまったんですね。

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#34出岐奏選手

-今日の試合について
ディフェンスであまりリズムが取れなくて、オフェンスでも前から当たられて、自分たちがやりたいことがあまり出来なかったのが、敗因だと思います。

-FTが肝心なところで決まりませんでした(新聞)
その通りだと思います。

-練習では荒HCが「シュートへの執念」という話をしていましたが、今日はどうでしたか?(新聞)
キツくなるとリバウンドに行かなくなって、ボールを見る場面が多かったです。相手がオーバーファウル(ペナルティ)になっていてもファウルをもらえない、もらっても(FTを)落とす、というのがあったので、攻め気がちょっと足りなかったのかなと思います。

-相手にオフェンスリバウンドを取られる場面が多くなりましたが、スタミナ面はどうでしたか?(新聞)
大きな相手だったので、(インサイドの選手だけでなく)周りが飛び込まなければいけなかったのを、ボールを5人で取りに行くと言っていたのが守れなかったので、こうなったと思います。

-FTが入らなかったことについて、焦りがあったのでしょうか?(雑誌)
FTはノーマークなんで、焦りというより決めなければいけないんですが・・・。

-それが後半になってプレッシャーになったのでしょうか?(雑誌)
たらればの話であれば、あれを入れていればという話になりますけど、その時に決められなかったのは自分の問題なので。結果から言えばFTが入らなかったというのはあるんですけど、それ以前にやることをやれてなかったと思います。

-第4Qは結果的に12得点に終わっているのですが、これは疲れがあったのでしょうか、それとも気負っている部分があったのでしょうか?(新聞)
やはりプレッシャーをかけられた時に、攻め気を持ってリングを見て攻めていればファウルになったかもしれないし、シュートが入ったかもしれないですけど、そこで引いてしまうと相手の思う壺なので、そこかなと思います。

-明日の試合への切り替えは?(新聞)
(今日は)気持ちの面で負けた部分もあると思うので、負けないと言う気持ちを持ってそれを全面に出せば、プレーも自ずとその気持ちについてくると思います。気持ちだけだと思います。

-今日は実質5人でプレーして、後半にはラビッツがリードする場面もありましたが、最後は逆転を許してしまいました。コート上の5人に共通認識が欠ける部分があったでしょうか?(バスナビ)
(そのように)なってはいないですけど、それがプレーに繋がらなかったり、空回りしたりして。誰も負けていいとは思ってないですが、その気持ちが、個人個人のプレーに出なかった感じだと思います。

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#53近藤沙奈選手
※質問は全てバスナビ

-今日は17pts、10rebでしたが、FTも含めてミスもありました。自分のプレーの精度を上げる為には、今後何が必要でしょうか?
自分のプレーは、自分で何か作るというよりも、合わせのプレーが殆どなので、最後の合わせの部分でしっかりと、たとえパスが悪かろうと、ディフェンスがいようと、決めなければいけない所が2本ほどあったので、そこをしっかりと決められる選手になりたいと思います。

-JX、富士通と上位かつサイズに苦しむ試合が続きましたが、この試合はインサイドで勝負できる場面も多々ありました。これは自分自身の実感としてもありますか?
もっと大きい相手だと、ゴール下でリバウンドを取った後でも、シュートに行くよりは一度(外に)出して、というのが多かったんですけど、今日の場合は、ゴール下でオフェンスリバウンドを取った後も(シュートまで)行けるところもあったので、サイズの違いを感じる場面もありました。

-スタートのセンターとしてプレーしてきて、シーズンも後半戦に入っていますが、自分のプレーがこのレベルで向上しているという感じはありますか?
先週の富士通戦にしても今日のアイシン戦にしても、1クール目の試合の時よりも、自分自身、いろいろと通用したプレーがあるという実感はあります。試合の数をこなした分、慣れというか、悪い意味での慣れではなくて、いい意味で、ある程度落ち着いてやろうとすることが出来たという事が、自分の自信に繋がっていると思います。

-残りのシーズンの中で、よりステップアップできる自信はありますか?
リバウンドでも、まだまだ「行けば取れた」というのもありますし、オフェンスでも、合わせのプレーをもっと確実に出来れば、もっと点数も伸びると思います。自分のプレーはスクリーンをかける役割なんですけど、そういった部分でもまだ・・・最初に比べれば理解してきた部分はあっても、高橋さんや出岐さんに比べても、知識とかももっともっと伸びる可能性もあると思っているので、これから残り試合で、もっと出来ると思います。

-自分自身のシーズンの目標を100点とすると、現在は何点くらいの自己評価ですか?
シーズン当初の目標が、オフェンスリバウンドを毎試合5本取るという事だったんですけど、それはある程度クリア出来てきているので、今は7割、8割です。最初に決めた目標は、ある程度出来ていると思います。