ゴール下を支配した新潟が富山を下し、前日のリベンジを果たす(85-75)

10月16日(日)、新潟市東総合体育館で行われたbjリーグ、新潟アルビレックスBBvs富山グラウジーズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

リバウンドで56-44と優位に立った新潟が徐々に富山を引き離し、85-75で勝利を収める。富山は終盤までファウルゲームで粘るも開幕2連勝はならず。

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富山グラウジーズ

下地一明HC

-今日の試合の総括について
はい、リバウンドです。ずっと言ってました。しょうがないですね、これは。No fightだから(戦ってない)、もう何とも言えないですね。散々言ってたんですけど。リバウンドの取り方教えてほしいです。以上です。

-試合を通じて1on1とピックアンドロールを強調したオフェンスでしたが、この意図は?(バスナビ)
ウチの選手は正直、頭が悪いです。コーチが指示したことをせずに全然しっちゃかめっちゃかなことをやるし。なんというか、今日はウチの悪いパターンが出ましたね。4メンアウトを徹底しなさい、インサイドフィード(インサイドへのパス)を徹底しなさい、それすらも出来ない。逆に新潟さんは(ディフェンスで)ディナイを張ってきたので、バックアップしてシンプルにやりなさいと。だから、そこの差ですよ。(チームとして)やりこんでる、やりこんでないの差。

でも、強いとは全然感じません、新潟さんは。申し訳ないですけど。皆さんも感じたと思いますけど、ウチは全然やれると思います。新潟さんもこれから強くしてくると思うんですけど、ウチも負けないように頑張れければいけないと思います。

やはり4メンアウトを徹底出来なかった、そこじゃないですかね。

新潟さんが弱いわけじゃないですよ、ヤキモチです(笑)。正直、(新潟の)リバウンドは強いです。でもウチもビッグマンが入れば互角に戦えると思うので。今日は10点差ですからね。

どうなんでしょう、バスケットはフィジカルコンタクトが面白いと思うのですが、笛が軽くて。男と男の勝負をするのに、レフリーは交通誘導するくらいがいいと思うんです。見ているお客さんが「ええ?」と言うくらいですから。これは負けた理由じゃないですが。

とにかくリバウンドです。ずっと言ってました。「明日のカギはリバウンドだよ」と。あとルーズボール。両極端ですよ、昨日はウチにこぼれたけど、今日は新潟さんにこぼれた、それだけだと思います。その差だと思います。それ以外は勝っているので。

結果は出てますね。セカンドショットを与えているので、新潟の2点アテンプトが60(富山は43)。それが45%と低いわけだから、確率も良くない。だからリバウンドですね。

なぜタイムアウトを取らなかったのですか?と誰か聞かないですかね。今日も敢えて取らなかったです。7点、8点、9点となったところでウチが取るところなんですが、敢えて取りませんでした。ここは勝負どころだから、自分達でやってみろと。彼らにはそのように言いました。

まだまだ勝ち切れない、まだまだ弱いということです。でもこれを繰り返すことによって成長していくと思います。同じ事を繰り返すのは大バカでしかないので。だから、彼らには気づいて欲しいです。

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#31城宝匡史選手

-開幕シリーズを1勝1敗で終えましたが、率直な印象は?(以下質問は全てバスナビ)
新潟はbj初年度からいる伝統も経験もあるチームなので、そこに2年連続最下位のチームが1勝1敗で終えられたというのは、まずまずの結果だと思います。

-自身のパフォーマンスについては?
開幕戦に合わせて準備してきたので、そこそこは動けると思います。外国人の合流とか怪我人もあってまだチームとしてゲームを出来ていなかったのですが、これからチームとして合わせていくのと、ゲームに慣れるというのはもうちょっと時間がかかると思うので、これからゲームをこなしていけば、もっといいパフォーマンスが出来ると思います。

-チームにはもう一人ビッグマンが加入しますが、今年の富山の強みは何ですか?
全員走れるという事ですね。水戸は多分リーグでもトップクラスのスピードを持っているので、どんどん走ってファストブレイクで点を取るほうが簡単なので、そういったスタイルを目指しています。何しろディフェンスリバウンドを取らないとファストブレイクは出せないので、まずはそこからですね。ウチはみんなが走れるチームであると。

あとは、4メンアウトのフォーメーションでやっているので、全員でボールをシェアしてという形ですね。

-多くのチームとHCを経験してきた城宝選手にとって、下地HCの目指すチーム作りについてどう思いますか?
日本人のコーチであそこまで勉強して研究しているコーチは初めてなので、すごく尊敬してます。僕の日本人のコーチに対する考え方を変えてくれた人ですね。日本人でもこんなコーチがいるといのは、僕はすごく嬉しいですし、下地さんにコーチしてもらえるというのは、本当に嬉しいです。

-下地HCの目指すチームのスタイルに対して、信頼があるということですね?
そうですね、言っている事も絶対矛盾しないので。みんなが信用して、コーチに付いていってますね。

-bj初年度からプレーする城宝選手にとっては、これからが選手としてのキャリアのピークを迎える時期に入ると思いますが、一方で富山はこれまでチームとして結果を出せていません。このシーズンは選手としてもチームとしてもステップアップを狙えるシーズンになりそうですか?
僕が行く先々のチームで結果を出して、プレイオフに出て、もしかして優勝、となったら自分の評価も上がると思うので、僕はこのチームで勝っていきたいですね。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
今日は試合の入り方がすごく良かったと思うんですけど、それは朝のシューティングからしっかり準備できたことが繋がったと思います。今朝は10時からシューティングがあったんですけど、コーチ陣は昨日のゲームの反省からロッカールームで話をしていました。体育館を使える時間になると、選手たちはコーチ陣の指示を待つのではなく、選手達同士で話し合い、何をすべきかしっかり理解して、プレーの確認やシューティングを自分達でしていました。コーチ陣がコートに来たときには選手たちはしっかり準備をして、集中してお互いに必要なことを話して、今日のゲームに対する集中力を高めていました。なので、今日のゲームの入り方は、彼らの朝の集中力から始まったのだと思います。

ウォームアップをしている姿を見てもしっかり準備しているなというのが分かるくらい、集中して試合に入れたと思います。

-第2Qにポストマンを置かない非常に小さなラインナップで戦う時間が長くなりましたが、この意図は?(バスナビ)
ビッグマンを休ませるという意図はもちろんあります。また、我々のロスターは全く違うスターティング5を2組作れるくらい層が厚いと思っています。もちろん小さくなればミスマッチになりますが、逆に相手チームも小さな我々を守らなければいけなくなります。我々がアグレッシブに攻めることによって、オフェンスのミスマッチも生まれると思います。

あの時はスタートのメンバーを休ませるという事と、スモールラインナップにしてテンポをプッシュして、アグレッシブにアタックするという意図がありました。

-今の質問の続きですが、第2Qに佐藤優樹選手をスタートに使ったのは?(雑誌)
彼は体も大きく強い選手なので、外国人選手にもマッチアップできると思ってます。オフェンスでもすごくアグレッシブな選手ですし、スピードもあるので、そういった点を期待して投入しました。

いつもは鳴海選手をセットで使うのですが、富山はちょっと大きな相手だったので、根東選手と一緒に佐藤優樹選手を使いました。

-次の試合まで2週間ありますが、この間は何を意識して練習しますか?(新聞)
シューティングをたくさんやりたいと思います。繰り返しの反復練習で、シュート力を高めたいと思ってます。またチームには2つの言葉でのコミュニケーションがありますから、そのコミュニケーションを高める機会にもしたいと思います。試合はありませんが練習の中での5対5でいい練習をしたいと思いますし、ゲーム間隔が空いてもフレッシュな状態で次の試合に臨めるようにしたいと思います。

何日かオフも与えるつもりでいますし、この2週を終えるとクリスマス後まで間隔が空くことはないので、すごく難しいスケジュールではあるのですが、このスケジュールについては開幕前に選手にも伝えてありますし、しっかり調整していくだけだと思います。

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#32池田雄一選手

-今日の試合について
今日は昨日の試合を引きずらないように、みんなでしっかり集中して練習できたし、チーム一丸で戦えた勝利だと思います。

-コーチ陣が来る前に選手同士で話し合ったそうですが、どのような話を?(新聞)
コーチのミーティングが長引いて間に合わなかったのですが、チームとしてのフォーメーションの確認だったりとか先にやっておこうという話をしました。

-一番集中力を発揮できたのはどんなプレーですか?(雑誌)
このプレーというのは特にないのですが、スタッツからするとターンオーバーが少ないと思うのですが、それはチームとしてのオフェンスが機能していたからだと思うし、みんなボールを大事に扱っていたと思います。ターンオーバーも、3秒だったりゴール下での混戦でのターンオーバーだったりとアグレッシブなものだったので、チームとしてはいい流れだったと思います。

-スティールが多かったのは?(雑誌)
ボールがよく転がってきてくれたと思います(笑)。

-自身のプレーについては?(新聞)
昨日はインサイドが使えていなかったといのがあったので、インサイドを使おうという意識は自分の中ではすごく強かったです。今日は自分らしく出だしからアグレッシブにシュートを狙っていこうと思ったし、今日の結果は結果としてまだまだやれる部分もあったと思うし、入れたシュートもイージーなものがあったので、自分としてはまだ合格点を与えられない結果だと思います。これからまたしっかり気持ちを入れ替えて、しっかり休んで、またいいプレーが出来ればと思います。

-試合の勝ち方としては、チームの目指すものでしたか?(新聞)
リバウンドでも圧倒していると思いますし、今日はディフェンスを一人一人がしっかり守れたのが大きかったと思います。オフェンスに関しては、行ける流れのところは行く、流れの悪い時はしっかりコールをしてチームのプレーをするというところで、すごくメリハリを付けられたと思うので、その辺は良かったと思います。チームとしては、FTの%が今日は悪いと思うので(16/29、55.2%)、もうちょっと楽に試合が出来たと思います。これからまた細かい部分を調整していきたいです。

-過去のチームに比べるとよりオフェンシブで、よりフリーなチームスタイルだと思いますが、自分自身としてはこのスタイルについてどう思いますか?(バスナビ)
見てる皆さんにとってはとても楽しいバスケだと思いますが、一歩ズレたりすると、各々が自分のリズムでプレーするという事になってしまうし、崩れる時があると思います。その辺はしっかりと今日のようにチームとしての動きをやって、行ける所は行く、止まるところは止めるというメリハリをつけて行かないとだと思います。(チームプレーとして)はまれば凄いと思いますが、はまらなかった時の脆さもあると思うので、その辺はPGを中心にしっかりとコート上でコントロールしなければいけないと思います。

-その意味では、まだ完成度は低いですか?(バスナビ)
まだ4試合ですし、これからもっと精度を高めていければと思います。

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#1ドワイト・ゴードン選手

-今日の自分自身のパフォーマンスについて(新聞)
今日はベンチから出た時にエネルギーを出して、チームを助けるという事だけを考えていました。

-昨日の試合の展開から、今日の試合へのテーマとして自分で決めていた事はありますか?(新聞)
ゲームの早い段階から、自分がゲームに入っていけるようにと心がけていました。ベンチにいる時も、チームメイトを応援したり、チームメイトと話したりして、小さい事ですが、そうやってゲームに入っていけるように意識していました。

-第2Qには15ptsと活躍しましたが、その準備が出来ていたとうことでしょうか?(新聞)
そのような細かい準備が、実際にコートに出た時に役立ったと思いますし、プレイングタイムはどうしても制限されますが、その中で出来るだけ自分の仕事が出来るようにというのは常に心がけています。

-今日、自分のシュートで一番有効だったのは?(雑誌)
レーンへドライブしてからのプルアップのジャンプショットです。

-そのプレーも準備していた事ですね?(新聞)
そうですね、ゲーム前のシュートアラウンドでも、ゲームでのシュートというものを心がけていました。

-bjリーグでのプレーには慣れましたか?(新聞)
ほぼ慣れてきたと思うのですが、レフリーの傾向であるとか、ゲームの流れといった細かい所を学びながら、慣れていく最中かと思います。

-日本での生活についてはどうですか?(新聞)
いろんな面で慣れてきていると思いますが、まだ新潟の街に出ていく時間があまりありません。ただ今の生活で困ることはないですし、だいぶ慣れてきていると自分では思ってます。