12月4日浜松・東三河フェニックス vs 埼玉ブロンコス ゲームレポートと試合後インタビュー

12月4日(土)浜松・東三河フェニックス vs 埼玉ブロンコス@春日部市総合体育館

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12月4日(土)18:00 春日部市総合体育館(埼玉県)


第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
浜松・東三河フェニックス 14 18 20 21 73
埼玉ブロンコス 21 11 19 20 71

【主なスタッツ】
浜松・東三河フェニックス
ジェフリー・パーマー17点10リバウンド ウェイン・アーノルド17点5リバウンド レイ・ニクソン16点7リバウンド3スティール

埼玉ブロンコス
ケニー・サターフィールド22点5リバウンド6アシスト ゴードン・クライバー14点6リバウンド

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第1Q 
埼玉スターター
ジョージ・リーチ ケニー・サターフィールド 波多野和也 寺下太基 ボビー・ナッシュ
浜松・東三河スターター
太田和利 ジャメイン・ディクソン 岡田慎吾 ジャーフロー・ラーカイ ジェフリー・パーマー

埼玉は最初の攻撃で3秒オーバーでターンオーバー。対する浜松もラーカイ選手のシュートが決まらず重々しい雰囲気。
埼玉はナッシュ選手の3Pシュートで先制。浜松もディフェンスからスティールを誘いディクソンのレイアップでお返し。
浜松はリーチ選手へのダブルチームの仕掛けを早くし、簡単にインサイドでボールを持たせない。
ここでケニー・サターフィールド選手がペネトレイトでファールを誘発しフリースローを得る。埼玉は相手との寺下、波多野選手がサイズをうまく利用しミスマッチを作り出す。流れは完全に埼玉ペースだが、ディフェンスでは大崩れしない浜松はパーマー、ニクソン選手らがつなぎ21-14と一桁点差とする。
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第2Q
埼玉は第1Qよりも更に重々しくなる。本来ならこのクウォーターでPGのケニー選手を長く休ませるが、この試合は6分間出場させている。
反対に浜松はベンチからアーノルド選手がいつものように活躍。流れを浜松に引き寄せる。
埼玉のインサイドは浜松のダブルチームに完全にフラストレーションを溜めており(特にリーチ選手)、シュートの確率が悪くなる。
それでも埼玉はいつものゲームとは異なり、フィジカルにディフェンスで頑張りをみせる。
浜松もアーノルド選手以外は埼玉の守備を崩せず、32-32の同点で前半を折り返す。

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第3Q
重苦しい前半と異なり後半は両チーム共にスムーズに攻撃していく。
埼玉はケニー選手がボールを押し上げて攻撃を早くしようとすれば、浜松はパーマー選手が積極的に得点していく。
パーマー選手がペネトレイトからレイアップを決めた後に、埼玉のリーチ選手が審判にテクニカルを取られる。前半からのフラストレーションで続けざまにテクニカルを取られ3分28秒で退場処分となり、大口選手がフリースローを決め、浜松が5点差とする。
この試合の埼玉はここでズルズルとは行かず、ゴードン選手、波多野選手がフィジカルで頑張り同点とする。
残り15秒でパーマー選手がフリースローを2本決める。対する埼玉はケニー選手残り0.7秒でフリースロー1本しか決められず51-52の1点差で最終クウォーターに。

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第4Q
寺下選手のリバースレイアップで先制。ケニー選手がフリースローで54-52で逆転。ゴードン選手シュートでリードを広げようとするが、浜松はパーマー選手がファールを誘いバスケットカウントワンスローも決め追いすがる。
浜松はインサイドの要、ラーカイ選手が5ファールで退場となるが、アーノルド選手がファールを誘いバスケットカウントを決め、3点プレイとし、再逆転。
4:47にはナッシュ選手のシュートミスをゴードン選手がティップインし、58-58の同点。
浜松のこのクウォーター5回もバスケットカウントからフリースローを得る(この大事な場面でのフィジカルの強さが浜松の強さ)。この粘りで寺下、ゴードン選手が5ファールで退場。
ここからケニー選手のシュート、北向選手の3Pシュートで4点差まで詰め寄るが、残り20秒で北向選手の3Pシュートが決まらず万事休す。
埼玉にとっては追い上げる時のフリースロー、突き放すときのフリースローの大切さを痛感させられるゲームとなった(埼玉はこのクウォーターのFTの確率が僅か44.4%しかなかった)。

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試合後のインタビュー

浜松・東三河フェニックス

中村和雄HC

-試合の総括
「ハワイ大時代から、レインボークラシックでナッシュHCには非常にお世話になっていて、今回戦うことは非常に感無量です。(戦うということで)彼に恩返しがしたかった。今日チームにも言いましたが、いい加減に入っている訳ではないのですが(ゲームの入り方が悪かった)。
周りから気が入っていないとか言われると腹が立ちますが、今日は私から見ても気が入っていない感じがしました。再三チームには言っていますが、スターターの意味が無い。
チームのエースはアーノルド選手で、その彼をベンチに置いておけるのですが、その意味をスターターの人たちには理解してほしいと思っています。最後のプレイはボールがカットされても時間は流れる訳だから仕方ないとして、多分(埼玉の外国人選手は)悩んでいると思うのです。bjリーグの審判の笛は独特のものがある。
良い悪いは別として慣れる必要がある。東京の外国人選手などもイライラしてプレイしている。出来ればイラかずにプレイして欲しいと思います。
見てて損をしている気がしました。ルールはルールだから、『郷入れは郷に従え』ではないですが、審判と喧嘩しても仕方ないと思っています。審判も第三者が見ていて分かる笛を吹いてもらいたい。
今日はどうして勝てかは分からない。これは自信をもって言える。組織とか協力とかダメな人をみんなで盛り上げるとか、そういうのが失われた時に、うちのチームはダメになる。
今日は特に錯覚を起こして、ダメなときに考えすぎたり、何かするぞするぞとボールを持ち過ぎたり、良い選手に限って考え出したりする。
こうなると早く負けたほうがいいですね(笑)ゲームをすればムキになりますが、アウェイでは1勝1敗でもいいかなと思っています。
今日のゲームは負けてもおかしくはないゲームでした」

-今日で一つ歳を重ねられましたが(今日は中村HC、70歳の誕生日)
「あまり実感がないです。60歳の時には頑張って70歳までHCしようと思っていましたが、遠山HCを(宮崎に)出してしまったので、河内修斗ACを一人前になるまでは頑張ろうかなと思っています。(河内)修斗ACは今、大変なんです、選手以上に。よく言えば教育ですが、殆どイジメ(笑) でも彼はどんどん良くなってきている。
70歳は関係ないです。古希とか言われて贈り物いただいて驚いています」

-第2Qのオフィシャルタイムアウト前にタイムを要求しましたが、その時も『気持ち』の話をされてのですか
「(今日のゲームは)色々な状況がありましたが、常々選手には言っていますが、外国人選手がダメなときがある。その時に日本人選手がどうするが鍵だと言っています。外国人選手のシュートが入らない。日本人選手もシュートが入らない。今日の第2Qはそういう感じでした。
太田和利選手は良いものを持っているのですが、持続していけな。もっと粘り強い選手になって欲しい。今日は岡田、太田敦也選手も(伝染したように)ダメでした。大口選手は首の怪我(むちうち)で1日練習したくらいで、腕も上がらない状態。今日はプレイ出来ないかなと思っていました。
でも大口選手をだますのは簡単で、無理せず休んで良いよというとプレイしますと言う。多分痛いはずですが、頑張ってくれる。
私は彼のプレイが好きです。スタッツ(数字)には現れませんが、いつでも彼らしい良いプレイをします。素晴らしいと思います」

-今日の埼玉は入り方について
「前回のような入り方はしてこないと思いました。ジョージ・リーチ選手が加入して初めての対戦でしたが、彼やブルース選手のような大型センターがいない時の方が機動力が出て、我々にとっては苦しい。今日は埼玉のゾーンにも苦しめられました。ゾーン対策の指示を出すと今度はマンツーマンに戻す。流石だと思いました。サイズのある波多野、寺下選手がミスマッチをついてきていました」

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埼玉ブロンコス

ボブ・ナッシュHC

※ICレコーダーが不調で全てのインタビューが収録出来ていません。ご了承下さい。
-試合の総括
「今日はブロンコスがリーグNo1のチームに対して、一丸となって戦ってくれた事を嬉しく思っています。ディフェンス面は非常に良かったと思っていますが、フリースローの確率と大事なところでのターンオーバーが響きました。
選手は最初から最後までハードに戦ってくれましたが、負けということには変わりありません。
明日もタフな試合になると思いますが、一つ一つ良いプレイをして勝利につなげていきたいと思います」

-ディフェンス面が良かったと言いましたが、浜松のどの部分にフォーカスを当てていましたか
「マッチアップではサイズを利用して、ウィング(フォワード)の選手がしっかりスイッチしてシューターに簡単にシュートさせないように心がけました。
いつもよりも遠いシュート打たせるようにしました」

-中村HCが誕生日を迎えられましたが
「誕生日おめでとうございます」