河内敏光コミッショナー会見、今後のbjリーグについて

河内敏光 bjリーグコミッショナー 記者会見

今後のbjリーグの対応について

まずは先日発生しました東北関東大震災でお亡くなりなられた皆様のご冥福と、被災者の皆様にお見舞いを心より申し上げます。

我々bjリーグの仲間である仙台89ersの選手も3月12日、遠征に向かう途中で被災しましたが、幸いにも仙台にいたスタッフを含め、全員無事でございました。チームは外国籍選手と一部の日本人選手、スタッフを新潟に残し仙台に戻りましたが、オフィスのビルが大きな被害を受け現在も立ち入ることができません。また、メインアリーナである仙台市体育館も大きな被害を受けております。その後も余震が続いており、計画停電が行われている状況の中、できれば試合を開催していきたい意思はあるものの、埼玉、東京を始めとした各会場でもホームゲームの試合開催が大変難しい状況となっております。

そのような状況のなかでは仙台89ers、埼玉ブロンコス、東京アパッチは今シーズンの活動を休止せざる得ない状況と判断しました。また、秋田ノーザンハピネッツ、新潟アルビレックスbbについても状況の推移を見て判断していきたいと考えております。いずれも初年度の立ち上げからの仲間が一時でも共に歩んでいくことができなくなった状況は大変残念でありますが、来シーズンに向けて再び一緒にゲームを行えることを目指し、苦渋の決断を致しました。

一方、被災地以外のbjリーグの各チームは、先週、中止となった試合会場などので義援金募集や物資の受付を致しました。その結果、ブースターの皆様のご好意で一千万円を越える義援金が集まっています。一方、地域密着プロリーグとして発展してきたbjリーグとして、今何が出来るかを各チームと競技した結果、興行開催が可能な地域で今こそプロバスケットゲームを開催することにより人々に勇気を与え、被災地の復興の後押しとなることがbjリーグの現在の使命と考え、今週末、3月19日土曜日、20日日曜日に予定していた8カード16試合のうち、ウエスタンカンファレンスの4カード8試合を被災者支援のための復興支援ゲームとして開催することを決定致しました。

京都市体育館で行われる京都ハンナリーズ対宮崎シャイニングサンズ、堺市金岡体育館の大阪エベッサ対滋賀レイクスターズ、松江市総合体育館の島根スサノオマジック対琉球ゴールデンキングス、大分県立総合体育館の大分ヒートデビルズ対ライジング福岡の4つのカード。合計土日で8試合となります。これらは復興支援ゲームと位置づけ、アリーナでの義援金募集活動を行い、また収益の一部も義援金として被災地にお送りします。全選手は喪章を着用し、ゲーム開始前には被災地にて亡くなられた方々への黙祷時間を設けることをリーグとして定めます。

最後に、改めてとなりますが、今回の震災でお亡くなりになられた皆様のご冥福と、被災者の皆様にお見舞いを心より申しあげます。そして、bjリーグでは今後も被災地の復興や日本を元気にすることに、微力ながらでもお手伝いができればと考えております。

【質疑応答】

――――19日、20日以降のカードについては決まっていることは?
まだ最終的な確認は先ほども申し上げたとおり、推移を見ながらというのが条件ですが、ウエスタンカンファレンスについて行政や試合会場等で問題がなければやっていく方向で考えております。

――――その場合、リーグの順位はどうなりますか?
まずはこの土日の試合をどうするのかと急遽全チームの代表の方に集まってもらって、まず今週の試合をして、今度の試合ができるんであればやっていくことを決めさせいただきました。その後に日程、順位決め、プレーオフについては今一度チームの皆さんと一緒に決めている状況ですので、その検討が確定次第お知らせいたします。

――――仙台、埼玉、東京は活動を休止さぜるを得ないということですが、この3チームは、今後の様子を見ても活動ができないということですか?
この3チームについては今の状況のなか、この3つの地区でやることが不可能なんじゃないかともちろんチームの皆さんもやりたい気持ちはあるのですが、これは本当にできないという苦渋の決断を致しました。今シーズンに限ってはリーグに参戦できないということになりました。

――――イーストに関しては、浜松とかも含めてやれるのであればやりたい?
はい。チームだけでできるという判断だけでなく、行政や体育館などの確認をとってやっていく方向で進めていく方針です。3チーム(仙台、埼玉、東京)以外は確認をとってやっていくということでございます。

――――埼玉と東京ができない理由は?
皆さんが節電をやっているなかで、この地域(埼玉、東京)でバスケットボールをやってよいものかと考え、これらの地域では、今の状況でできないと判断いたしました。

――――東京電力の範囲でということで?
はい、そうですね。

――――仙台、埼玉、東京、今シーズン終わってしまったチームの選手が、残りのシーズンで他のチームで分配される可能性は?
もちろん、あります。そのことに関しては、それぞれのチームの皆さんと今後課題にはあがっておりますので、どういう形でその選手たちを受け入れいくことができるのかというのも含めて検討して、皆様にお伝えしていければと思います。

――――足並みは揃わなくなることでプレーオフなどは現時点でどのように対処していくのか?
現実的に52試合で順位決めをするというルールがありますが、試合数が多少まちまちになってしまっても、止むを得ないと。それと同時に、今度は勝率で順位決めせざるを得ないのかどうかということや、プレーオフやファイナルもできるかはわからないですけど、今後も良い方向にどんどん進んでいくのであれば、そのようなこともできるように、話し合って考えていきたいと全チームの皆さんと確認を取りました。

――――現時点でのことでよろしいのですが、参戦できなくなった3チームに対して、bjリーグや他のチームはどのように協力していくのか?
3チームの活動できない選手達が活動できるチームに入り、レンタルかトレードかドラフトかその方法は決まっていないですが、活動できないチームのブースターと一緒に応援してもらえるようなものができたら、リーグとしてもありがたいなと思っていますね。

――――もしそうなったら場合はどうなるのか?日本人を対象とするものか、外国籍選手を対象とするものか?
リーグとしての状況を説明して、最終的には日本人選手と外国人選手問わず、選手のやりたいという意思を第一優先とします。こちらから残れというのではなく、まず、そのような個人がどれくらいるのかというのを選手達に確認をしてから検討しようと思っています。

――――今月末に中学生を対象としてbjリーグカップが行われるかと思うんですが?
すみません。それについては本日のミーティングでは検討しておりません。ただ、できる限りやっていきたいとうのが我々のスタンスです。

――――参戦できない3チームに対しての支援は?
支援したいという気持ちはリーグも、球団の社長も持っております。なんとか自分達で応援できることをやろうと話し合いましたが、具体的に何をするかは決まっていません。ただ、そういう意見は会議のかなで出ておりますので、今後どのような形になるかは後日決定次第、ご連絡していきたいと思います。

――――残っている外国人選手も最悪の場合帰国してしまいます。そうようなことがり、選手が足りなくなったとき、例えばJBLの選手の中からピックアップする考えはあるのか?
我々のほうからは全く考えていません。ただ、そういう意味では一緒に何とか、復興のためも含めて何とか元気や勇気を与えたいから一緒にというお話がきたら、これはもう是非良い方向に持っていけるのであればやっていきたいと考えております。我々のほうから言うべきタイミングではないです、ただ、バスケットで地域を元気にしたいというお話があれば、いつでもそのテーブルに乗りたいと思っております。

決定事項

・3月19日、20日に行われるウエスタンの8試合に関しては、通常どおり行う。それ以降については今後、チーム、リーグ、施設、行政などと話して検討していく。決まり次第連絡とのこと。
・上記の8ゲームに関しては「復興支援ゲーム」と位置づけ、各試合会場に て義援金募集活動を行う。また、試合の収益の一部を義援金とする。
・仙台、埼玉、東京をホームとする3チームについては、止む終えないが、今シーズンは終了。
・ただ、上記3チーム以外のイースタンのチーム(浜松、新潟、秋田、富山)に関しては、今後の状況を見て判断。試合が行われる可能性あり。