【プレミアム限定】京都が退場者続出の中、延長の激戦で新潟を下しリベンジを果たす(82-90)

4月15日(日)新潟市東総合体育館で開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBBvs京都ハンナリーズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

試合は序盤からフィジカルの激しい戦いとなり、緊迫感のあふれる展開となる。第3Qに新潟がインサイドアタックとトランジションからの3ポイントでリードを15点差まで広げる。京都はファウルトラブルもあり苦しい展開となるが、粘り強いディフェンスから徐々に点差を詰め、74-74の同点で延長戦へ。ここでも京都の決定力が勝り、90-82で逆転勝利を収めた。

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京都ハンナリーズ

浜口炎HC

-今日の試合の総括について
昨日と一緒です。FTの多いゲームでした。それだけです。昨日が(両チームあわせて)62本、今日が61本。ファウルが48個と54個。タフなゲームでした。それ以外なにもないです。

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#9仲村直人選手
※質問は全てバスナビ

-今日は試合序盤からとても積極的にアタックする姿勢が見られましたが、これは意識していたものですか?
そうですね、監督のほうからもアタックしろと言われていたので、今日はそれが出来たと思います。

-前日同様に苦しい展開で、ファウルトラブルもありましたが、最終的には延長戦で粘り勝つことが出来ました。チームとして踏ん張り切れた要因はなんでしょうか?
15点くらい離れた時にディフェンスで我慢して、1点1点返していけたのが良かったと思います。あそこで切れたら、そこで終わっていたと思います。

-シーズンを振り返ると、連勝を続けたあとに5割ペースが続いています。この2試合の中でも波があると感じました。
ずっと1勝1敗が続いている時は、(最初に)勝って、次の日に負けるというパターンが多かったです。そこは全員が勉強しなければいけない部分だと思います。最近、それが出来てきたかな、と思っています。

-ポストシーズンで勝ち抜くには連勝することが必要になりますが、チームとしてその手応えは感じていますか?
怪我人も戻ってきたので、これでやっと全員で戦えると思います。一戦一戦、大事に戦っていくしかないですね。

-仲村選手自身、いくつかのチームとHCでプレーしてきましたが、浜口HCのチームにはどのような印象を持っていますか?
(このチームは)そんなに点を取るチームじゃないですね。ディフェンスで頑張って、みんなでパスを回してシュートを決めていくというスタイルなので。僕はこういうバスケットは初めてだったので。何年か、速攻のチームでやっていたので、新鮮でしたね。

-ベテランの選手にはいつも聞くのですが、キャリアの終盤に差し掛かる中で、自身の引退後について考えたりしますか?
あと何年できるか分からないですけど、引退したら、指導者のほうに回りたいですね。

-今現在、選手としても、コーチング的な観点というか、客観的な視線で試合を見ている部分はありますか?
そうですね、ボールが無いところでの動きは見ていたりします。

-チームの話に戻りますが、残り4試合、その後プレイオフへ突入します。自身のプレーも含めて、ポストシーズンの戦いのイメージは出来ていますか?
レギュラーシーズンとプレイオフはまた全然違うものだと思うので、1戦目を取って勢いに乗っていきたいと思います。

-去年は滋賀との激闘で敗れました。やはりそのような悔しさが、勝利へのモチベーションとなるでしょうか?
去年の滋賀との戦いは悔しかったです。滋賀には負けたくないというのはありますね。

-キャリアを振り返ると、パナソニックでは優勝はありませんが、大阪時代に2度、優勝を経験しています。優勝を経験している立場として、このチームで優勝したいという気持ちはありますか?
それはありますね。もう1回、あの有明の舞台に立ちたいと思ってます。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
3Qまではとてもいいゲームが出来たと思います。あとは最後をしっかり締めていく方法というものをチームとして見つけ出さなければいけないと思います。1試合だけでなく、2試合連戦のスケジュールの中で2試合目の最後をしっかり締めていく方法です。

ただ昨日のゲームの後で、気を引き締めていい出だしをしてくれた我々の選手達をすごく誇りに思いますし、試合を通じてエネルギーがあり、ずっと声を出し続けてくれました。そのような選手達の姿勢は評価したいと思います。

4Qが9-24という数字になってしまっては、勝つのはなかなか難しいです。要所で決めきれませんでしたが、FTは全体的には良かったと思います。今シーズンは終盤のFTで勝ってきた試合も多々ありましたから、この試合だけを取って、FTがダメだったと責めることは出来ないと思います。

すごくフィジカルな試合だったというのが、総括になります。

-4Qに9点しか取れなかった失速の原因は?(新聞)
単純に、ゾーンに対するオフェンスが有効でなかったということです。インサイドをしっかり守っていましたし、外のシューターに対してもクローズアウトを激しくしてきました。それに対して我々のゾーンオフェンスが機能しなかったことに尽きると思います。

-ゾーンに対する対策は無かったのでしょうか(新聞)
もちろん策は講じていましたし、インサイドにはアタックしていたのですが、シュートが入りませんでした。意識しすぎずに、時間をかけることなく普段通りのオフェンスをするべきだったのかもしれませんが、インサイドのシュートが入らないと、外のシュートにもプレッシャーがかかってきて、全体的にシュートが落ちるという状況になったと思います。

-昨日はディフェンスで勝利し、今日も第3Qまでは50点に抑えていました。しかしその後の15分(第4QとOT)で40点を奪われた訳ですが、この要因は?(バスナビ)
ファウルトラブルに陥ってしまったことで、それまでアグレッシブだったディフェンスが徐々にアグレッシブにプレーできなくなり、そして京都はペネトレイトからすごくアタックしてきました。そういった部分で徐々に失点を許してしまいました。そこが要因だと思います。

リードはしていたのでファウルトラブルになりながらもしのいでいたのですが、僅差になった時に、ファウルが混んでいたので、普段通りのアグレッシブなディフェンスがなかなか出来ませんでした。そこでスコアを許してしまうという状況が続きました。これはもちろんレフリーの責任ではなく、そのような状況に陥ってしまったということです。

終盤には主力選手が何人かファウルアウトしてしまい、オフェンスで攻めたい選手がコートに出られないという状況を作ってしまったので、このファウルトラブルというのが大きく響いたと思います。

-そのファウルトラブルについて、京都もビッグマンのファウルトラブルでインサイドが苦しかったのですが、そのインサイドをアタック出来なかったのでしょうか(新聞)
もちろんインサイドを攻めるというのは狙っていました。京都のディフェンスはボールマンに対して下がって守っていて(サギング)、インサイドにボールを入れるアングルが難しくなっていました。そこでこだわり過ぎてしまうとボールが動かなくなってしまい、全体的に重くなってしまうので、それは避けたいと思っていました。

加えて、京都の#7リカート選手がディフェンスでディナイして、(インサイドの選手を)押し出してきました。狙いすぎたくないので逆サイドに回す。なかなかボールを入れられない状況が続いたと思います。

-OTでの指示と、シュート確率が落ちてしまったことについては(新聞)
低いシュート確率については、京都が我々をリングに向かわせないディフェンスをしていたので、それを打開できなかったのが要因だと思います。リングに向かえない、ドライブも出来ない。インサイドもアタック出来ないので、殆どが難しいジャンプシュートになってしまいました。また、チャレンジショットされながらのシュートだったので、確率が低くなってしまいました。ファウルトラブルも響いて、インサイドでアドバンテージを取れるような選手がコートに残っていなかったのが、ひとつの要因だと思います。

指示については、しっかり相手を止めて、そこから早い展開に持って行こうと話していました。しかしファウルトラブルもあってラインナップが小さくなっていたこともあり、ディフェンスで止められない、リバウンドも取れない。そこからのトランジションにも持って行けないという状況になってしまいました。

オフェンスでは、リカート選手をピックに絡めて攻めることを狙っていました。

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#32池田雄一選手

-今日の試合について
4Qを15点差でスタートして、出だしにイージーに3ポイントを2本入れられてしまいました。そこからはマンツーに変えてしっかり守れたんですが、向こうの粘りもありました。お互い笛には苦戦したと思うんですけど、粘り強さの面で、ちょっと足りなかったと思います。

-4Qのオフェンスについて、インサイドを攻め切れなかった印象ですが(新聞)
インサイドを攻めつづけたんですが、なかなかハイポストを使えなかったというのもありました。あとは、時間の無いところでシュートを打つという展開で。昨日はたまたまそのシュートが入ったんで良かったんですけど、そうそういつも入るシュートではないですし。インサイドをもう少し使えたら良かったと思います。

-相手のファウルトラブルもありましたが、油断があったのでしょうか(新聞)
油断はみんな無いと思うし、集中して入れたと思います。相手のビッグマンも退場していて、#7のところでクリスのところを攻められていたので、そこは中から守るんですが、ガードの選手の3ポイントも入っていて守りにくい状況でした。ファウルで止めるという展開もあったと思いますが、向こうが追い上げている時間帯は、とてもイージーに点を取られているという印象がありました。インサイドから守るというディフェンスを、もっと徹底できれば良かったと思います。

-OTはシュート確率が低くなりました。(新聞)
3ポイントは仕方なく打った部分もあると思います。インサイドから(オフェンスを)作りたかったんですけど、うまく守られた部分もあると思います。もっとクリスを使ってもいいのではと思っていました。確率よく取れるところで勝負できれば良かったと思います。5点差ついた時点で3ポイントが必要で、逆に向こうは3ポイントを守ってくるし。厳しい展開になってしまいました。

-インサイドにアタックするという指示はあったのでしょうか(新聞)
向こうはビッグマンが一人いないし、#30のインサイドを攻めるというのがみんなの頭にあったと思います。クリスでも#7のところは攻めれると思うので、インサイドアタックを徹底して、そこから出たボールをどうプレーするか、という展開に持っていければと思っていました。向こうもいいディフェンスをしていたと思います。

-次の滋賀戦に向けては(新聞)
滋賀さんとは初めてなんですけど、いいチームだと思うし、向こうも負けられない試合だと思います。非常に厳しい展開になるのではないかと思いますが、しっかり切り替えて試合のための準備をしたいです。

-その課題は?(新聞)
指示をしっかり徹底することだと思います。4Qはゾーンだったんですけど、3ポイントを気をつけようというところでの2本でした。瀬戸山さんのところは捨てていた展開なのでそこはいいのですが、川辺さんのディフェンスにビッグマンが出て、ビッグマンが(インサイドに)戻ってしまったので(決められてしまいました)。そういった守り方はもう1度チームで意識を高めなければいけないと思います。

-オフェンスでは?(新聞)
オフェンスでは、接戦の場面での攻撃スタイルというのを作って行かなければいけないです。勢いだけでは上手くいかない時間帯もあると思うので、そこはしっかりとチームとして考えていきたいです。

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#20ナイル・マーリー選手

-今日の試合について
勝てる試合だったと思います。4Qまではいいパフォーマンスだったと思うのですが、4Qからはガス欠のようになってしまって、もっとアグレッシブに試合の最後を締めることができれば、勝つことが出来たと思います。

-4QとOTで17点しか取れなかったのですが、何が要因でしょうか(新聞)
京都のゾーンディフェンスで、我々のオフェンスがすごくスローダウンしてしまいましたし、これまで打っていたオープンショットでも、よりいいシュートを狙ってパスを回してしまいました。リードしていたのに、時間を進めるためにパスを必要以上に回してしまったかもしれないです。普段通りアグレッシブに行けば良かったかもしれません。

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#54クリス・ホルム選手

-自身のオフェンスについては?(新聞)
相手をファウルトラブルにしようということで、出だしからアグレッシブに攻めたのですが、4Qの終盤は自分自身でも消極的だったと思います。アタックした時にオープンのシューターが見えたのでそこにパスしていたのですが、行ける時には自分でフィニッシュまで行ったほうが良かったと思います。それが勝敗を分けたひとつの理由ではないかと、今振り返って思います。

-第4Qはインサイドへのパスが入りにくい状態でしたが、京都のディフェンスは第3Qから第4Qで変わったのでしょうか(新聞)
京都が特別な事をしたわけではないのですが、ゾーンディフェンスだったので、マンツーマンに比べてスコアするのは難しくなっていました。実際は、インサイドでボールを触ることは出来ていたと思います。アタックしてペイントの中央まで行ってたのですが、池田選手に2回パスして、コーナーのナイル選手にパスしてターンオーバーになってしまいました。あの状況で、自分がシュートに行っていけば良かったと思います。なぜシュートに行かなかったのかと思いますし、それまではアグレッシブに攻めていました。

-来週の長岡での試合に向けて、どのように切り替えていきますか(新聞)
明日は試合を振り返る時間になると思いますが、火曜からまた滋賀戦に向けた準備が始まります。ひとつ負けたからと言って気持ちを切り替えられないようであれば、バスケットをすべきではないと思いますし、この世界にいるべきではないと思います。火曜からまたしっかり準備したいと思います。