B.LEAGUEアーリーカップ2019東北から見えてくる各クラブの道標

9月16日(月曜)3位決定戦 仙台-福島

仙台89ers 桶谷大ヘッドコーチの個別会見

-ウィニングカルチャーをどう作っていくのか
経験からの話だが、作っていけた時はハレーション(衝突)が非常に多かったので、細かいことまで全員が徹底できていた。
チームチームになりすぎるとどうしても「なあなあ」感がでてくる。細かいことを気にしなくなる。お互いが細かい部分をするにはハレーションがあって、全員が緊張感を保つ必要があると思う。
昨日(北海道との対戦後)に危機感があった。これで危機感がなくなったら終わりだ。
(白戸)大聖が今日は良かった。ディフェンスでも後ろからカットしにいくのは本来チームとしては禁止しているが、あの感性は持ち続けてほしい。

-チーム全体が「品行方正」という感じがした。「やんちゃ」な部分も必要では
チームをしっかり構築しても6割くらいしか勝つことはできない。突き抜けるには全員がやんちゃだったというのは経験上ある。

-数字的な目標
昨シーズンが40勝で地区優勝が43なので、45勝は目指していきたい。

-スタッツ上での目標は
昨シーズンはB2でペースが一番遅かった(75.5)でのペースをもう少し上げていきたい。B1の強豪(アルバルク東京や宇都宮ブレックス)もペースは決してはやくないがオフェンスの終わり方がしっかりしていて走られていない。ラスト8秒(ショットクロック24秒)についてはシュートで終わりターンオーバーをしないようにしたい。誰が最後にシュートするかにこだわった練習をしている。

福島ファイヤーボンズ 森山知広ヘッドコーチ

-今日の試合を振り返って
前半の入りがすべてだったが、大きな怪我もなく大会(今日が月曜で土曜から開幕)のハードなスケジュールの中でも選手たちはよく戦ってくれたと思う。最後に追い上げてワンチャンス作ることができた。
ゾーンディフェンスの時間を長くしたが、シーズン中も精度を高めて使えるようにしていきたい。色々な仕掛けからバスケットしていきたいと思う。
アーリーカップで3試合することを目標にしてきたが、タフだった。しっかり休んで開幕戦に挑みたい。

-アーリーカップの収穫は
2シーズン1回戦で敗退していたので、今シーズンは本気で取りにきた。B1の秋田と必ず試合するためにも青森にしっかり挑むことができたと思う。
秋田に対してもやれることはできた。掲げたターゲット(目標)に対してできたこととできなかったことが明確になった大会。
オフェンスとディフェンスともに収穫は多かった。
セカンドユニットというか試合途中から出てくるメンバーの組み合わせが課題となった。スタートの5人ではなくベンチからでてくるメンバーがどこまで自分たちのスタイルを表現できるか。
遜色なく試合の流れにのっていかしていけるかが今後の課題。その部分でステップアップしていければ戦えるチームになっていく。

-レギュラーシーズンの目標
今シーズンから8チームでのプレイオフになるので、今シーズンはなにが何でもプレイオフに行く。それ以外は何もいらないというくいらいの強い気持ちをもって臨みたい。
プレイオフにいってクラブとして新たな扉を開ける。新しい歴史を作る。そういったシーズンにしていきたい。

-数字(スタッツ)としてかかげていることあるか
オフェンスは80点以上。ディフェンスは常に74点以下におさえる。攻守のディファレンシャル(差異)として7以上を目指していきたい。

********************

9月16日(月曜) 決勝戦 北海道-秋田

レバンガ北海道 内海知秀ヘッドコーチ

-今日の試合を振り返って
非常にタフで我慢の試合だったと思う。最後は得点や時間の持っていき方で相手にフリースローに与えてしまった部分もあるが、アーリーカップという大会はチームにとってプラスになった。
リーグでも秋田とは対戦していくので、この悔しさはリーグではらしていきたいと思う。

-秋田の印象について。昨シーズンとの違い
リバウンドという面は昨シーズンも強かったが、高いという印象だ。バスケットにアタックしていことも昨シーズン同様で、アップしていると思う。

-守備について
インサイドで得点取られていたので、ケアするように意識はしていた。リバウンドからのセカンドチャンスでやられるケースがあった。

-ロースコアの結果について
自分たちのディフェンスが機能してきていると思う。その面はプラスだ。

-勝負を分けた部分は何か
最後少し市岡(ショーン)のファールが混んだこともあるが、これは勝負ごとなのでどちらに転ぶかは分からない。本当はそういうことでも勝ちきらなければならない。
勝ちきれなかったことは悔しい。

-激戦区の東地区について
どこと対戦しても極端に点差が開くこともないし、東地区の中でレベルの高いチームと対戦しなければならない。チャレンジャーとして向かっていきたい。

-今シーズン掲げている数字やスタッツはあるか
ディフェンスで言えば70点代後半を相手に与えてしまうと勝利に近づくことができない。70点前半に抑えていきたい。

秋田ノーザンハピネッツ 前田顕蔵ヘッドコーチ

-接戦だったが勝ち抜いた要因は
選手を頻繁に交代させている中でそれぞれが理解してチームのためにプレイしたことが大きかった。(仙台でも)ホームのような雰囲気を作り出してくれたブースターの力も大きかった。

-プレシーズンやアーリーカップで得たものは
勝ちきること。それと同時に勝つことの難しさは知ったことは大きな経験だった。

-ロースコアでアウトサイドシュートの確率も低い中でどう打開したのか
まずはディフェンスをしなければいけないこととハーフコートのバスケットを挑まなければならないことを話した。昨日の反省からどれくらいファールを削れるのか。
古川(孝敏)が居ない中で他の選手たちがどのようにステップアップしていくか。終盤のディフェンスでのビッグラインアップ(中山、白濱、野本、キーナン、コールビー選手)は昨シーズンからいたメンバーで守って勝てたのは感慨深いし、ペップ(ジョゼップ・クラロス前ヘッドコーチ)にも報告しようと思います(笑)

-見えた課題は
オフェンス。プレッシャーを受けたときにどのようにスペースを保つのか。もう少し楽にシュートを打てる状況判断のところは課題だ。

-開幕までの2週間でどのような準備をしていくか
コンディションも上げていくことも重要だが、より深めていく。戦術的なことを広めていくことを考えていきたい。

-大会に優勝したことについて
個人としては嬉しかった。たくさんのブースターが来てくれたということは色々な想いがあってのことだと思う。
喜びを共有できたことは良かった。

-数字(スタッツ)としてかかげていることはあるか
具体的な数字はない。ここを目指していこうという数字は掲げていない。数字よりもインテンシティ。ボールとの距離感やチームがどれだけボールに対してディフェンスできているかのコンセプトを強調している。

-昨シーズン負け越していて、ウィニングカルチャーをどう作っていくのか
これは勝つことで植え付けていくしかない。(代表経験もあるある)古川が加入してくれたが、今日のようにコートでリーダーシップを発揮する選手が不在の中で勝ちきれたことは大きな経験だ。
彼が戻ってくることでまた大きく変わると思う。
今はシューター(古川、保岡龍斗選手)2人がいない中で試合しているので、彼らが戻ってくることでまた違う戦い方にもなっていく。