【B.LEAGUE】2016年度(2016-17シーズン)クラブ決算概要説明会

11月29日東京の公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以降B.LEAGUE)にて2016-17 シーズン(2016 年度)のクラブ決算概要が大河正明チェアマンより報告された。

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リーグの公式WEBサイトにも開示されているが、 2016年度の決算を大まかに確認していきたい。
https://www.bleague.jp/news/pdf/financial_settlement_2016.pdf
前提条件は以下の通りとなる。
1.2016年度(2016-17シーズン)の決算情報。
2.B1、B2の区分は2016-17シーズンに準じる(秋田と仙台がB1。西宮と島根がB2。準加盟の東京エクセレンスと鹿児島レブナイズもB2)。
3.決算期にずれがある。(新潟は4月決算。三遠、富山は5月決算。3月決算はA東京、SR渋谷、川崎、三河など)
4.Bリーグはチームを完全に法人化する必要があるため、旧企業系チームのA東京や三河などは決算時期が1年に満たない。
2016-17シーズン_クラブ決算概要_001
2016-17シーズン_クラブ決算概要_002

クラブ決算から見えてきたもの

入場者数:約225万人
内訳
B1:150万人
B2:65万人

売上高:約150億円
B1:116億円
B2:34億円

営業収入
B1:6.4億円
B2:1.9億円
B1に旧企業チーム(A東京、SR渋谷、川崎、三河、名古屋D)は4月、5月、6月分の営業収入が計上されていないが、最終的な営業収入の平均は約6億9千万(表では約6億4千万)くらいになる見込み。B1、ひとチーム平均で7億近くの収入があるということ。

チーム人件費(※トップチーム人件費は選手、コーチだけでなく固定スタッフの費用も含む)
B1:2億円
B2:0.7億円

収入構成
収入構成
金額では無く、割合のみで考えるとB2の方がB1よりも入場収入の割合が多く、スポンサーが収入が少ない。

各クラブ別売上高
クラブ別売上高

赤字・債務超過
【赤字クラブ】14クラブ
B1:2チーム(アルバルク東京、新潟アルビレックスBB)
B2:12チーム(山形ワイヴァンズ、福島ファイヤーボンズ、茨城ロボッツ、群馬クレインサンダーズ、東京エクセレンス、Fイーグルス名古屋、西宮ストークス、バンビシャス奈良、広島ドラゴンフライズ、島根スサノオマジック、愛媛オレンジバイキングス、鹿児島レブナイズ)
※アルバルク東京が赤字を計上しているのは法人設立の創業資金が含まれているため

【債務超過クラブ】14クラブ
※債務超過とは、決算書の貸借対照表の純資産部分がマイナスになっていること
B1:3チーム(レバンガ北海道、新潟アルビレックスBB、滋賀レイクスターズ)
B2:11チーム(岩手ビッグブルズ、山形ワイヴァンズ、福島ファイヤーボンズ、東京エクセレンス、アースフレンズ東京Z、信州ブレイブウォリアーズ、バンビシャス奈良、広島ドラゴンフライズ、島根スサノオマジック、香川ファイブアローズ、鹿児島レブナイズ)

赤字でかつ債務超過クラブは8チーム
新潟アルビレックスBB(新潟)、山形ワイヴァンズ、福島ファイヤーボンズ、東京エクセレンス、バンビシャス奈良、広島ドラゴンフライズ、島根スサノオマジック、鹿児島レブナイズ
B1で債務超過の場合、2018年6月期までに解消できなければB1ライセンス交付されず降格となる。
B1債務超過チーム、北海道は解消の方向。新潟など債務超過はBリーグになってからの監査方法の変更により一時的に超過しているもの。島根も解消の方向にむかっている。
B2岩手は今回のリリース受け、8月で債務超過を解消済みを公式に発表している。

純資産
純資産
いわゆる親会社を持たない秋田、琉球に純資産が多いのは、bjリーグ時代のサラリーキャップ制度による人件費抑制があり、内部留保されたものとのこと。そのおかげで、秋田は降格した2017-18シーズンでも選手流失を防ぎ、琉球は多くの新規選手獲得をすることが出来たと会見の場で説明があった。