【プレミアム限定】JBL2ラストシーズンの優勝は兵庫ストークス(3月24日)

2013年3月24日(日) パークアリーナ小牧で開催されたJBL2 FINAL 2012-13 兵庫ストークスvsレノヴァ鹿児島の試合は、兵庫が87-80でレノヴァをくだしJBL2初優勝を飾った。JBL2ラストシーズンの栄光は、シーズン勝率1位の実力にたがわぬ地力を見せた兵庫が勝ち取った。シーズン終盤にアウェイ鹿児島でレノヴァに連敗し、シーズンは負け越したもののファイナルで雪辱を果たしJBL2最後の王者となった。兵庫は来季NBLへと挑戦の舞台を移す。

(写真/文=金澤 朱志)

スコアボード

3月24日(日)14:00

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
兵庫ストークス 27 15 24 21 87
レノヴァ鹿児島 20 21 24 15 80

【スタート】
兵庫ストークス:#1中西 良太、#3松崎 賢人、#9谷 直樹、#10マイケル・リファーズ、#13道原 紀晃
レノヴァ鹿児島:#1鮫島 宗一郎、#4ラファエル・ジョンソン、#9西堂 雅彦、#39中園 隆一郎、#47並里 祐

試合後コメント

BTテーブスHC
―チャンピオンTシャツを着た感想はいかがですか?
ほんまに気持ちいいですよ!この日はだいぶ前から想像出来てました。やっとその日が来てすごく嬉しいです。うちの選手達もこういう夢を持っているけど、もっと想像して欲しかった。そうするとこういう日が来たら、自分のベストを出せると思う。

―簡単な試合にはなりませんでしたね。
レノヴァですから当たり前です。シーソーゲームは予定通りでしたね。うちのゲームプランは予定通りで、今日鹿児島の戦い方がいつもと違っていたのは外のシュートをよく決めたこと。今日はそこだけが違うと思います。

チームのパフォーマンスは今シーズンのベストです。本当に数字的に6人がダブルスコア。それは初めてです。すごい嬉しいですね。一人に頼らなくてみんなの力でチャンピオンシップを取りました。こういう勝ち方はコーチの夢ですね。

―昨日、今日と難しい試合を勝ったのはチームの成長を表していると思いますが。
(昨日と今日の対戦相手は)プレースタイルが違いますね。今シーズン、レノヴァとデイトリックの試合は全部デイトリックが勝ちました。この試合もうちのゾーンオフェンスは昨日より良かったけど、コーチから見たらまだまだ。もっと練習させたいけど、もう練習が無いんですよ(笑) ゾーンオフェンス以外はうちのプレーに満足してます。タイミングがすごくいいですね。

―1年を通じてはどんなシーズンでしたか?
去年みたいに好不調の波が無かった。良いプレーが出来てないのに勝つことが多かったです。1~4Qまで継続して良いプレーをすることが出来なかったけど、今日初めて。選手達にとってはすごい良い経験になったと思う。選手達は調子が良くない中でも勝ち方を覚えていけたことが大事だったと思う。チームとしてはすごく大きいステップでした。

ほとんどのチームが調子が悪い中で勝ちがついてこない、という中で、調子が悪くても勝利を得ることが出来たのが選手達にはすごく得るものが大きかったと思う。それは選手達が成長しているというサインです。来年以降の目的はもうちょっとコンスタントに自分たちのリズムをもってプレーしていくことだと思います。

―調子が悪くても勝てるようになった要因は?
ディフェンスのおかげです。どんなスポーツでもオフェンスの調子がよくなくてもディフェンスで我慢できる。今シーズン、何度も我慢出来た。今日のゲーム前にもその話をしました。ストークスのバスケットは前半が良くても第3Qがダメ、第4Qにまた良い調子になる。それがうちのチーム。それを今すぐは変えられない。今日一番びっくりしたのはその波が無かった。

―今日相手がかなりシュートを決める時間帯がありましたが、それでも勝てた要因は?
レノヴァはアウトサイドシュートが多くて確率が高いように思ったでしょうけど、レノヴァというのはインサイドのシュートの確率が高いチームで、それを止めることが出来た。アウトサイドについては何も思ってない。ジョンソンやヤングのイージーなインサイドシュートを許さなかった。それを止めることが出来たと思う。そうなると何かを許さないといけなくなる。レノヴァのリバウンドの強さはすごいと思って、それでもうちは今日リバウンド面で余裕で勝った。中西君は今日、本当にステップアップした。

昨日遅い時間に彼に部屋に行って話をした。「今日の試合は本当にチャンスですよ」って。細かいことは言えないけど。今日本当にステップアップした。

―4度対戦した相手にどんな作戦でしたか?
そんなに変わってなかったけど、もうちょっとゾーンディフェンスを使うつもりでした。ゾーンディフェンスはそんなに効かなかったけど、ちょっと向こうのリズムを変えたと思うんですよ。鹿児島の試合の時にもやったけど今日みたいな成功は無かったです。マンツーマンとゾーンを変えることは選手達には難しいです。経験の持ってる選手達、例えばJBL1の選手達はすぐ出来る。経験の持ってるポイントガードだったらああいう作戦は効かなかったと思う。

―並里選手の27点は向こうの勝てないパターンですね。
並里選手の得点のアベレージは4番目ぐらい。でも今日は1番になった。けど、それはチームにとっては良くない。彼の役割はアシスト。でもアシストは4つでまぁまぁ。本当に彼は気の強い選手でリスペクトしてますけど、ゲームプランの元に自分たちのやりたいことが出来た。逆に彼を上手く動かすことが出来た。ジョンソンのヤングの点数合わせて22点。

―今日はストークスが出来て最高の試合だったと言えますか?
最後まで取っておきました。タイミングは完璧(笑)

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松崎賢人選手

シーズン通して昨年より得点力が上がったところ。得点力が上がったことによって外からのシュートが増えたことで、本来のカットインからのレイアップやパスが少なくなってしまったと思ってたので、プレーオフはそれを頭に入れてやってました。プレーオフ通しては出来ました。

―来季NBLの決意は?
プレッシャーもなく思いっきり経験してステップアップ出来ればと思います。

―優勝した感想は?
嬉しいというのもありますけど正直ほっとしてます。

―MVPも取りましたね。
優勝してなかったらMVPも無いですし、みんなで勝ち取った優勝なのでみんなにも感謝したいです。

―今日の試合を振り返ると前半から飛ばしてるように見えましたが。
プレーオフに入ってから自分がゴール下に切り込んでいく形が出来ていたので、この試合もしていこうと考えていて前半の良い結果に繋がったと思います。後半は少し失速しましたが、そこはみんなでカバーしあってやってたと思うので良い展開で出来たと思います。

―司令塔の松崎選手から見て良かったのは?
中西のリバウンドも心強かったですし、道原のリバウンドも。リバウンドが勝負だったと思うんでガードの僕以外のみんながリバウンドに取り込んでくれて、やりやすかったですし(ベンチから)出てきたみんなも良かったです。

―1年通してはどんなシーズンでした?
優勝と言っていたのでプレッシャーもあったんですけどNBLに向けてみんな意識を高くしてやってたので、それで優勝が出来て嬉しく思います。

―1年通して大きな波の無いシーズンでしたね。
去年は最初のほうは無駄な試合もあったと思うんですけど、今シーズンは最初から上手くいけたと思います。

―去年のチームと比べると成長は感じてるのでは?
ディフェンスを頑張るチームなので、オフェンスで点が取れなくてもディフェンスを安定してシーズン通してやれたので去年とは違うチームだったと思います。

―終わったばかりですがNBLでやるイメージは出来てますか?
オールジャパンやプレシーズンでやったりとかはあるんですけどレベルの違いもわかってるので、これに関してはこのオフからどうやって取り組んでいくかが勝負だと思います。

―今シーズンのストークスの良いところは?
ディフェンスとチームワーク。足りないところは弱いところは言い合ってやってたので、そういうところが良かったと思います。

―個人的に成長した面は?
2年目ということでどういう雰囲気かわかってますし、甘えもきかないので、そこでチームもまとめないといけないとコーチからも言われていて、冷静になって物事を考えられるようになりましたしこのシーズンを通してよかったところです。

―試合前とハーフタイムではコーチにどんなことを言われましたか?
良いプレーをした後に何分間か集中力が切れるところがあるので、今は我慢だとか、残り5分は我慢だとかポイント、ポイントになるところを言われました。

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松山晃士選手
チーム力が落ちないのが今年の強み。練習で紅白戦をしててもスタートvsベンチでもどっちが勝つかわからない。練習でやりあってきたのが良かったです。

―キャプテンという肩書きはプレッシャーになりましたか?励みになりましたか?
そこまでプレッシャーには感じてなくて、みんなを信じて、こちらが言えば実行してくれるし自分が困っていれば助けてくれる良い奴らなんで。そんなプレッシャーは無かったです。自分が一生懸命やればチームに還元出来ればいいなと思ってましたのでプレッシャーは無かったです。

―シーズン通して松山選手にとっては楽しいシーズンだったのでは?
性格的にも良い奴らばっかりなんで楽しかったし個人的にも山あり谷ありで濃いシーズンでした。

―今年1月のオールジャパンは分岐点にはなりましたか?筋トレ含めて何が足りないと感じましたか?
フィジカル面が一番。あと一つ一つのプレーが丁寧というところ。勝つために自分たちの強いところ、徹底的に自分たちの弱いところをついてくるところ。チーム力ですかね。

―筋トレを増やしたのはそういうところでしょうか。
局面のあたりとかで2点、3点変わってくるので。フィジカルが強ければ40分間戦い続けるとボディーブローのように効いてくるので。

―2月に鹿児島に連敗した時、チームをどのように立て直しましたか?
特になくて自分たちのやってきたことを信じてやっていこうと。それを日々練習でやってきました。

―今日のような苦しい試合、結果を出せた試合のポイントは?
やっぱり勝ちたいという気持ちでした。ひとつのリバウンドやルーズボールだとか、そこから差が生まれて相手より勝ってたと思います。

―このチームが出来た時のお話で、このチームには上にあがって戦える可能性があるとおっしゃってましたが、来年から現実になりますがどんな気持ちですか?
今は具体的には考えられないですけど今のままだったらボコボコにされて今季とは真逆のシーズンになると思います。それもみんなわかってるので、それぞれの足りない部分、長所もワンステップもツーステップもオフにあげていきたいと思ってます。

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