9月23日(日)秋田市立体育館で、開幕を前に東北3チームとゲストチームの東京の4チームによる「東北カップ」が開催。秋田ノーザンハピネッツと岩手ビッグブルズによる優勝決定戦は、チームとしての仕上がりとフリースローの精度で差をつけた秋田が接戦を制し、東北カップ初代王者に輝いた。なおこの大会に先駆け、秋田チームには昨シーズンのレギュラーシーズンで「東北ダービー」の初代王者に輝いた記念バナーが贈られた。
(文/宮川 紀元)
第1Qをリードしたのは岩手。仲村の連続3ポイントで先制すると、オコーサ、月野も絡んで得点。秋田はカミングスを中心に食らいつく。
第2Qに入ると、カミングスが手をつけられない状態に。ミドルレンジから次々とシュートを決め、チームにリードをもたらす。岩手もディクソンとスニードを中心に加点するが、前半終了間際に菊地が得意の3ポイントを沈めて秋田が5点リードで折り返す。
後半も最初に抜け出したのは秋田。1点差で迎えた残り4:40に山口の3ポイントが決まると、直後に庄司がスティールからワンマン速攻を決めて大きく流れを引き寄せる。すかさず岩手もここでタイムアウトを取って落ち着きを取り戻すと、スニードのダンク、高橋の3ポイントで応戦。しかし再び山口の3ポイントが決まるなど、秋田の8点リードで第4Qへ。
第4Q、庄司の3ポイントとカミングスの4得点で秋田がリードを9点とした後、試合は我慢の展開に。岩手はスニードが果敢にゴール下を突き多くのフリースローを得るが、ほとんど決めることができずに追いつけない。どちらにも転ばずに時間だけが過ぎていく中、最後はデマシー、菊地が勝負を決める得点を上げ、秋田が追いすがる岩手を振り切って勝利した。
秋田は前日に続いて各選手が安定してプレー。前日にうまく試合をつないだ加藤はこの日不発に終わったが、ベンチスタートの山口が素晴らしいゲームメイクを見せたのは好材料。庄司に復調の兆しがみられたほか、カミングス、ケントが昨シーズンはなかったインサイドの得点源として機能し、チームとしての幅が広がった戦いを見せた。
岩手は仲村、高橋ら新加入選手の活躍といった収穫があった一方、桶谷HCのコメントにもあったように「手数の多さ」で後手に回った。しかし多くの選手が自分の役割をこなして試合に貢献し、昨シーズンより格段に厚みを感じさせるチームとなっていた印象がある。今後チームとしての成熟を重ねていけば、今シーズンのリーグ戦を大いに盛り上げる存在になる可能性を感じさせた2日間だった。
スコアボード
9月23日(日)15:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
秋田ノーザンハピネッツ | 18 | 25 | 20 | 19 | 82 |
岩手ビッグブルズ | 21 | 17 | 17 | 17 | 72 |
【スタート】
秋田ノーザンハピネッツ: #2水町亮介、#10庄司和広、#12菊地勇樹、#23アンソニー・ケント、#34ティージェイ・カミングス
岩手ビッグブルズ: #7レジー・オコーサ、#9仲村直人、#13山本吉昭、#14高橋憲一、#21ローレンス・ブラックレッジ
【主な個人スタッツ】
秋田ノーザンハピネッツ:ティージェイ・カミングス24得点、アンソニー・ケント13得点、菊地勇樹11得点、庄司和広11得点
岩手ビッグブルズ:ディリオン・スニード19得点、仲村直人19得点、カルロス・ディクソン10得点
※プレシーズンゲームのため、得点以外の公式スタッツが配布されておりません。ご了承ください。
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試合後の中村、桶谷両HC。秋田の庄司選手、ハリス選手のインタビュー
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