【プレミアム限定】bjリーグ2011-12プレーオフ 驚異的な粘りとチームの結束力を見せつけた京都が島根をくだしファーストラウンド突破(5月6日)

5月6日(日) ハンナリーズアリーナで行われたbjリーグ2011-12シーズンプレーオフ、京都ハンナリーズvs島根スサノオマジック第3戦の試合後インタビュー。京都は浜口炎HC、仲村直人選手、瀬戸山京介選手、リー・クマード選手。島根はジェリコ・パブリセビッチHC、仲摩純平選手、山本エドワード選手です。
(写真/文=金澤 朱志)

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島根スサノオマジック

ジェリコ・パブリセビッチHC
―今日の試合の総括
今日は魅力的なゲームを皆さんがご覧になったと思います。こういう試合が増えるとどんどんバスケットボールが好きなブースターも増えるでしょう。バスケットボールの全てが今日見えました。シーソーゲームで逆転につぐ逆転、ブロックショットがあったりリバウンドがあったりダンクシュートがあったり。最後のフリースローの場面で(ジェラル・デービスが)落としてしまったんですが彼を責めていません。確かにそれが入っていれば同点の延長戦がありましたが、1本のシュートではなく10分間戦った結果です。

選手達の戦いぶりにはとても満足しています。これで残念なことに私達にとって今シーズン終わったんですが最後誇りに思える試合をブースターと共に戦えたと思っています。今日行われた第2戦目は私達が勝つことが出来てそれによってこのプレーオフの特別な第3試合に入りました。その中で相手がこの10分間で4本中3本の3Pシュートを決めたんですが、こういう重要な場面でこの確率はなかなか珍しいです。

今日1日を通して私達は京都と充分戦えるチームコンポジションを持ち、その中で(仲摩)純平選手はすごかったです。彼のシュートによりこの3戦目が可能になりました。でも彼だけではなく今日コートに出た全員が褒められるべきです。最後1点の差ですから何が決め手となったといえば私は運だったと思います。

とは言え、京都は非常に強いチームを持っています。このリーグの全チームを見れば、最もまとまっているチームかもしれないです。(ババカ)カマラ選手が今日ほとんどプレーしてない状況でもこういう内容です。カマラのような選手をベンチに持っている。それだけ出ているメインの選手たちが素晴らしいということですね、カマラでさえもどの試合の流れを変えることが出来るのに。

彼らは3人の身長の高い選手、普通の選手、低い選手で全てのコンビネーションが可能な唯一のチームです。

皆さんの質問に入る前にこれで今年最後の記者会見ですから試合と別のことを言わせてもらいます。私はこのチームに来て2年が経ちました。2年間で良いチームが出来て良い球団が出来たと思っています。魅力的なゲームも多く見せられたし多くの選手がこの中で成長しました。山本(エドワード)選手の大活躍、昨日と今日のフル出場しました。彼がそれだけ長い時間帯でこれだけ内容の良いプレーをするということはどれだけ練習で鍛えられて体力的に準備をしてきたかというのを表しています。薮内(幸樹)選手も良い成長をしました。横尾(達泰)も成長しました。あと若手の曳野(康久)と仲摩匠平選手も良い成長をしています。

私が特に島根と結ばれたところは島根のブースターさんがいつも熱い気持ちで応援してくださったというところです。厳しい時もありましたがブースターがいたからこそ進むことが出来ました。ありがとうございます。

自分は今、皆さんを通してブースターの方々に御礼を申し上げたいです。試合中はもちろん、いろんな手紙やメールを頂いたりブースターパーティーなどのいろんな場面で皆さんと会うことが出来ていつも支えてくださってありがとうございます。

(島根の)PR(担当の球団職員)が覚えているかもしれませんが、このネクタイは島根に来て1回目の記者会見でつけていたネクタイで、2シーズン終わってまたつけています。来週も続くと思っていたんですけど、たまたまこういうことになりました。ちょっと長めのお話、申し訳ないです。

―来シーズンもこの舞台でジェリコHCを見たいなと思っているんですけど来季に関しては?
仕事を続けるかどうかはいくつかの要素が含まれています。島根に私は満足しています。今の段階では何も決まっていませんので他のオファーなどを検討した後で決めます。個人的にはこの島根スサノオマジックは完成してないと思っています。完成させたい気持ちも充分あります。

―長い指揮官としてのバスケット人生で島根というチームはどんなチームでしたか?
今までやってきた中で能力が最高のチームとはいえません。私たちの2年間の狙いは若い選手たちを成長させて最高のレベルのチームに近づいて行くこと。そういう中、山本選手は今年MIP賞を頂いて、これは本人の努力でもありますがチーム全体が一生懸命やったおかげでしょう。

あとはリーグのトライアウトではなくチームのトライアウトで見つけた選手たちも順調に成長してプレーできるようになっています。逆に京都のチームはNBAの経験のある選手もいますので、そういうところは比較できません。

多くの経験を持っているチームにこれだけ勇気のあるプレーを出来たのはとても評価しています。良い土台があって強化しないといけない点もまだまだありますけど、とても良い土台のチームだと思います。これがこのチームにとっての一歩目で最後のステップではありません。

―第2戦、4Q残り9秒でどういう指示を出されましたか?
その段階では我々のほうが心情的には有利だったので、相手の身長の高い選手を外に引き出した上でスペースを空けてインサイドにドライブイン、あるいはそれが上手くいかなかったら外のシュートも打てる状況を作ろうと思ってました。それによって隙が現れたので純平選手が上手く入ってNBA並の得点を決めました。

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仲摩純平選手
―今日の試合の総括
ここまで来たら戦術よりも気持ちのほうが大事なので、チームとして最初からプライドを持って(やろう)とヘッドコーチも言ってて、すごく大勢のブースターの方が島根から来てくださっていて、だからこそ自分たちの100%を見せようと思って試合に臨んで結果は負けたんですけど、最後は運もあると思うんですけど最後まで全員がいつ試合に出ても良いプレーをしてチームで戦えたと思っています。

―2戦目の最後に二つ仲摩選手が決めた時の気持ちは?
あの状況では僕がシュートの調子が結構良かったんで、コーチも行けと言ってくれてたんでもう迷わずどんどんゴールにアタックしてシュートを狙ってという状況だったんで。あまり何も考えずに(コーチに)言われたようにどんどんアタック、シュートしたという感じでした。

―プレッシャーはありましたか?
無いですね。もちろん試合に入る前は独特のプレッシャーを感じるんですけど、あの時は全く無くてむしろもっともっとやりたかったんで、それが出来て良かったです。

―昨日の会見でブースターに最高の試合を見せないといけないと仰ってましたがそれについては今日はどうでしたか?
最後の結果は負けてしまったんですけど自分たちの持ってるものを100%出しきったと思うし、あの大勢のブースターの方々がいても恥ずかしくない試合が出来たと思うんですね。でも結果的に負けたということは何か足りないものが京都にあって島根に足りないものがあったのは確かだと思うんですね。でも選手全員が良いプレーを出来たと思っています。

―京都にあって島根に足りないものは何だと思いますか?
本当にすごくちょっとしたことなんですけど、チームで戦うということ。(チームという言葉を強調しながら)チームっていうのが京都は完成してるなって感じました。結局誰が多く得点を取るとか、うちで言ったらブロックするとかそういうのは結構関係無くて結果やっぱりチームとして全員がひとつになってプレーしないと意味が無いと思いますし、それが僕達が出来る日もあれば出来ない日もあったりとかなんですけど、京都は本当にいつやっても常に全員で戦っているというのを感じて、その差が最後の1点なんですけど、そこに出たのかなと少し思います。

―その話を受けて来季のチームの課題と仲摩選手自身の課題は?
来シーズンどうなるかはわからないので何とも言えないですけど、僕個人としては来シーズンで30歳になるのでしっかり身体のケアをして怪我しない身体をこの夏のオフで作って来シーズンはもちろん今より上の順位を狙いたいと思っています。

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山本エドワード選手
―今日の試合の総括
2戦目は最後の最後までわからなかったですけど勝てて良かった。3戦目はフリースロー1本の差だったので非常に悔しい試合でした。

―昨日に比べてインサイドに入っていくプレーが多かったですが作戦ですか?
自分的には昨日アウトサイド(シュート)が入ってて、(アウトサイド寄りに)守ってくるだろうなっていう予想をしてました。今日はドライブがよく出来たんでそっちを優先して、あとは自分のところにディフェンスが寄ってくるので空いたところにパスを出してというのを今日は生かしながらやりました。

―昨日と今日の京都のディフェンスの印象は違いましたか?
いえ、特に。

―島根の2シーズン目が終わりましたが昨年からいる山本選手から見てチームとして成長みたいなものは感じましたか?
去年との大きな違いは得点の多さなんですけど、去年は石崎選手がいたので今年ガード陣がどうなるかっていうのを皆さんに思われていたので、その分本当に僕も薮内さんも今年は自分たちでやるしかないっていうのはシーズン始まる前から思っていました。それが今日ここまで来れたっていうのはひとつの成長ですし、個人的にもこうやってプレータイムが多くなって結果も出て、昨シーズンからの経験が今年は出たんじゃないかなと思います。

―昨日、今日とフル出場ですがなぜそこまで戦えたんですか?
どうしても去年の成績を越えたかったですし去年はファーストラウンドで終わりましたけども、今シーズンいままでやってきて最後の試合になるかもっていう時だったんで、チーム全体で戦うしかなかったので、そのためにも自分が前に立つんじゃないですけど引っ張っていって最後の最後まで戦っていこうかなという感じでした。

京都ハンナリーズ

浜口炎HC
―今日の試合の総括
どちらのゲームもプレーオフらしい引き締まった良いゲームでバスケットの楽しさっていう一番面白い部分を出せて、ゲームとして非常に良かった。良いゲームでした。

―どちらのゲームも終始追いかける展開で最後勝ちましたがゲームを通して選手の皆さんに言い続けたことは?
昨日と同じでディフェンスとリバウンドです。プレーオフで非常に高い集中力の中で点数の入れ合うというのはよくあることなんですけど、でもうちの点数じゃないゲームでした。オフェンスは前半35、後半35の70点ぐらいでも何の問題も無いので、ディフェンスとリバウンドの部分は選手に言いました。第3戦に関して最後は経験のある選手、そうでない選手がいますけど、あっという間に終わってしまうものなので、あそこで(勝負が)分かれるのは強い気持ちがあるかどうかっていう部分だと思ったので、アグレッシブに行きなさいということだけは(ディフェンスとリバウンドに加えて)彼らに伝えました。

―第2戦に敗れて第3戦までの20分間、強い気持ちということをおっしゃいましたが他には何を?
まず負けた後すぐコートから出してすぐロッカールームに行って、まずはクリアマインド、一回休憩させました。ロッカールームが暑いので一回外に出ても良いと。自由に一回クリアマインドしなさいと言って、一回解散してもう一回最後出る前にミーティングして、リバウンドとアグレッシブにゴールに、と。最後島根の純平選手がリングに強い気持ちで向かっていったことが、第2戦彼らに転んだひとつの要因だと思いますし、逆に第2戦の最後(瀬戸山)京介も良いドライブがあったんですね。あそこでパスを考えている選手がいると勝ちは転んでこなくてミスに繋がってしまうので、そういう部分を彼らに伝えました。

―そういう意味では第2戦の負けを生かしたということですか?
まずひとつはクリアマインド出来たことが良かったと思います。それと苦しい状況の中でも我慢しながらアグレッシブな部分を忘れてなかったのでそれが良かったんじゃないかなと思います。本当にどっちに転んでもおかしくないゲームでした、3ゲームとも。

―次戦、大阪戦ですが相手の印象とどう戦うか、特にキーになりそうな部分は?
この間のゲームをやってからそんなに日は経ってないのでお互いの選手、チームの特徴わかってると思いますし、前回ディフェンスが非常に良くて2試合良いゲームが出来たので。キープレイヤーはいつもは特に挙げないんですけど、ディフェンスとリバウンド。いつもと一緒です。それがキーになると思います。うちのゲームになるように。いつも74失点ぐらいだと思うんですけど、その失点のゲームが出来るかどうかだと思います。

―ゲームの途中、いくつかコーチが苛立つ場面がありましたが、その時のプレーが不満だったのか選手の動きとかが不満だったのか?
いろんな状況があってちょっとわからないんですが多いのはジャッジだと思います。ジャッジもゲームの一部分であるので黙って見ているのも一つだと思うし、向こうのジェリココーチもそうですけど(レフリーに)言って笛が変わるケースもあるし、僕も言って次のプレーを見てもらいたい時もあるし、逆に我慢しなければいけない時もあるし。選手がいって(笛を)吹いてもらえない時にやっぱりコーチがレフリーに対して言うか言わないか、それは選手も見てますし、いろんな部分です。一つひとつのプレーが勝敗を分ける、レギュラーシーズンとは違うので。

―ジェリコHCはどっちに転んでもおかしくない試合で最後決め手は運だったと仰ってましたが、浜口HCは最後決め手となったのは何だと思いますか?
ジェリココーチの言う通りだと思います。どっちに転んでも全くわからないゲーム。やっぱりホームで出来たというのが非常に大きかったと思います。これが逆に島根のホームゲームだったら・・・島根は非常に良いホームゲームをするんですね。ブースターも非常に良い雰囲気。前回対戦した時はアウェイで連敗して、うちが唯一アウェイで連敗したのは島根だけでしたので。ホームゲームで出来たのは非常に良かったと思います。

―当たり前のことですがホームゲームでどんな利点がありましたか?
最後の(フリースローが)ひとつ落ちたというのはブースターがブーイングやブースターの声援、やっぱり(島根にとっては)アウェイゲームで最後フリースローを2本打つっていうのはタフなことです。

―第2戦の最初の入り方のディフェンスについて。マッチアップゾーンかゾーンか。
最初マンツーにしたんですけどインサイドのリー(クマード)のところのミスマッチをつかれてポストアップでだいぶやられたので、そこでヘルプでトラップに行ったのと、ちょっと嫌だったのですぐにゾーンに変えた時間もあったし、ランス(オーレッド)を入れるという展開にしました。

―相手のシュートがジェラル・デービスも含めて昨日より決められたっていうのが大きいですか?
そうです、大きいです。昨日は非常にインサイドを上手く守って、逆にアウトサイドで山本選手にアウトサイドをやられて。それは僕はあまり気にしない。アウトサイドシュートは入る日も入らない時もあるし。ああやってインサイドで得点を積まれるとちょっと厳しいのでランス入れたりゾーンに変えたりとかして守るようにしたんですけど、中々止まらなかったですね。

―第3戦ですがお互いメンバーを変えずに来た中で、瀬戸山選手が2回ターンオーバーした時はピンチでしたが。
二つ目は気づかなくて後ろからスティールされたんですけど、一つ目は左にドライブしてキックアウトしたのが手に引っかかっただけ、アグレッシブに行ってのミスだったので。2戦目の最後良いところでに右のレイアップで追いついたのは彼ですし、彼は経験あるんで。高校時代からこういう大舞台の経験があるし、そういうところで力を発揮する選手だと思っています。彼が最後ミスしてシュート落として負けるんだったら何の問題も無いので最後彼にしました。

―後半、リック・リカート選手が最後フリースローを決めた時の心境は?
いつも通りです。でも、あの時リックはよく2本ね。あれは大きかったです。僕の考え方はフリースローが落ちる分には何の問題も無くて、ファール貰ってフリースローラインに立てれば80%成功でそれで合格です。1本入れば90%、2本目入れば100%という感じですので。フリースローの入る入らないかよりアタックすることが大切です。

それにしても入らなさすぎて困りました(笑)9本中2本。僕が打ったほうがまだ入ります。(場内、笑いに包まれる)

―有明へのお気持ちは?
僕がプレーオフに入る前に選手たちに言ったのは、うちの選手は若くない、どちらかと言うとベテランが多いチームで30歳以上の選手も多いですけど全員プレーオフに出たことのある選手たちなんですよね。海外の選手たちも含めてすごく経験豊富な選手たちで、こういうプレーオフは彼らの経験っていうのが絶対に生きるものなので、次の大阪はアウェイでタフですけど一回チャレンジして、もうワンステップ行けるように頑張りたいなと思っています。

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仲村直人選手
―今日の試合の総括
一言で言うとほっとしています。

―ベテランとしてピンポイントのところで出る中で今日のゲームはセンシティブな展開でしたが、試合に入るときにどのようなことを考えてゲームに入りましたか?
昨日のことは忘れて今日の試合のことを考えて、いつも通りやろうと思っていました。

―来週に向けての抱負は?
前の2試合、大阪に2つ勝っていて今日の試合の勢いもあると思うので、その勢いで大阪を倒したい。

―今日第3戦に入る直前どのように切り替えましたか?
第2戦で(島根の最後のシュートが)決められなくても延長戦だったので気にしていなかったです。

―浜口HCがクリアマインドしろ、好きなすごし方をしていいという指示でしたがどのようなすごし方を?
ロッカールームが暑かったので涼しいところにいました。

―「無」の状態ですか?
そうですね。

―選手同士、お互い声をかけあったりとかは?
選手同士は声をかけあったりしていました。僕は離れていたので(他の選手がどうかけあっていたかは)わからないです。

―古巣の大阪と大事な試合を戦う心境は?
どきどきしてますし楽しみたいです。

―前回の(大阪で戦った)レギュラーシーズンの2試合と今度の2試合は意味が違いますが、どう臨もうというのはありますか?
大阪も対策をしてくるだろうし、うちはうちはいつも通りのバスケットをやればうちのペースになると思う。

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瀬戸山京介選手
―今日の試合の総括
第2戦、どちらに転んでもおかしくないようなゲームで、やっててすごい興奮してましたし楽しかったです。向こうのパーカー選手やデービス選手といったキャラクターの良さも向こうも向こうで出ていたし、うちはうちでチームとしてインサイドの強さとかアウトサイドの選手の良さも出てて非常にやりがいのあるゲームでした。

―昨年はファーストラウンドで破れて悔しい時間だったと思いますが今はどんなお気持ちですか?
正直嬉しいです。戦いながらもシーソーゲームというか点が入れば入る。(シュートが)落ちれば落ちる、というような厳しい大接戦だったんですけど、去年は戦いながらも一杯一杯というところがあって、みんなが任せきりというかそういう雰囲気とかがあったんですけど、今日のゲームではみんながそれぞれ役割を果たしてみんなで戦ってモノに出来たっていう感じがしてます。チームとして戦えたことがすごく良かったかなと感じました。

―第3戦、最後の場面でブースターにブーイングを促した場面が印象的でした。改めてホームで出来たことのアドバンテージとは?
やっぱり最後のシチュエーションっていうのがアドバンテージを取れたゲームの象徴的なところだったと思うんですけど、全体的に昨日も今日もブースターの声援っていうのが僕らを後押ししてくれて、しんどい時間帯でもプッシュしてくれましたし本当にこうしてホームコートでプレーオフをやるっていうのがこんなにアドバンテージを取れるものなのかっていうふうに感じれたゲームでした。

―ヘッドコーチが第3戦に入る前にクリアマインドしなさいという指示があったと思いますが、キャプテンとして他の選手達に声をかけたりしましたか?
いや、特には無かったです。

―個人個人ではありましたか?
僕は(仲村)直人さんと一緒にいたんですけど涼んでました。二人ともボーッとして話すことが無かったので「20分って短いっすよね」とかボソッと言って「そうやなぁ」って。そしたらコーチから「とりあえず(ロッカールームに)入ってきて」って言われて、ここから気合を入れていこうみたいな感じだったので。良い時間を過ごせたと思います。

―ということは2戦目が終わった後の雰囲気は悪くなかったということですか?
そうですね。コーチからも話があったんですけど、あそこで追いついていても延長戦でしたし同じようなシチュエーションになるので、クリアマインドして次のゲームに備える。それだけです。

―昨シーズンは瀬戸山選手の悔しい涙が印象的だったんですが今シーズンこそは歓喜の涙という形で。
そうですね。コーチの話にもあったように今日は今日で喜んで、自分たちの目標としているところはもっと高いところですんで、歓喜の・・・になれば良いかなと思います。

―2戦目に負けて、3戦目残り3分切ったところで5点ビハインドをひっくり返しました。土壇場のチーム力を発揮できているのは何故ですか?
やっぱり練習の賜物というのもありますし、あとはお互いを信頼し合ってプレーしているので、そういったところがああいったクロスゲームになったりとか点差が離れた状況でも最後まで戦い抜けるというところだと思います。

―今日も二桁点差が離れた時がありますがああいう時、タイムアウト中等どういう会話をされてますか?
その時にやるべきこと。ディフェンスとかリバウンドとか、何で自分たちがこういう状況になってるかというところをお互い話をして、必要なことを次ああやろう、こうやろうと話をするっていうところですね。

―第2戦を受けての3戦目は島根のほうが勢いがあったと思いますが、それを押し返せたのは今後のゲームの自信になるのでは?
はい。自分たちの勢いにも繋がりますし、よりチームとしての結束力が高まったと思いますので来週の大阪戦楽しみです。

―前回とは違う意味で臨むことになりますがどういう心境ですか?
レギュラーシーズンとは違うゲームになることは確実ですし前回の2戦のことで大阪も何らからの対策はしてくるはずですし、またエキサイティングなゲームになると思うんですけど、僕たちはいつも通りチームを信頼して仲間を信頼して一生懸命戦うだけです。

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リー・クマード選手
―今日の試合の総括
2試合ともお互い激しく戦ったとてもタフな試合だったと思います。試合後の今、かなり疲れてますけど他の選手も疲れてるんじゃないかなという印象です。第3戦に入る前、うちもしんどいけど第2戦でかなりプレータイムが長かったので島根の選手のほうが疲れてるぞっていうことを選手同士言い合ってプレーしました。うちのヘッドコーチがプレータイムを分けていたのが最後勝てたのかなと感じました。

―今日ここというところで3Pを決めましたがご自身、いつもより3Pを決めてやろうという気持ちがありましたか?
3Pシュートには自信はあるんですけど今シーズン、自分の思うようにいかなかったんですけど、2戦目第4Q終盤に出た時の1プレー目で京介からボールを貰ってクイックの3Pが入ったっていうのが良くて、あの時点から試合の最後までリズムに乗れました。

―試合を決めた2点のシュートのシーンを振り返って、どんな心境でしたか?
リックが逆サイドでボールを貰ってドリブルを始めたらディフェンスをひきつけてキックアウトでボールを貰いました。行けるなと思ってドライブインしたんですけど、ドライブインした時に(ビー・ジェイ)パケット選手とパーカー選手がよってきたんですけどポンプフェイクひとつ入れて上手いことラッキーなことに入りました。

―冷静に見えました。
(肩をすくめるようなリアクションをした後)いつもそのようであるよう努力しています。

―あのシュートは気持ちで打ったシュートですか?
最後のプレーというよりかは先程も言ったように第2戦目にシュートが決まって、そこでリズムに乗れたというのがありました。それと第3戦始まる前のロッカールームのミーティングで「この第3戦はアグレッシブに行ったチームが勝つ」という指示を受けたので、とりあえずアグレッシブに全員行こう、ということでした。その通りにアグレッシブに行った結果がああいうふうになったんじゃないかなと思います。

―第2戦終わった後、クリアマインドしなさいという指示でしたが選手間同士どういう話をしていましたか?
特に無かったんですけど先程も言った「相手のほうが疲れている」というぐらいです。あとはレッツゴーというぐらいです。

―瀬戸山選手が信頼感を強調していましたが、どんなふうにレギュラーシーズンの中で生まれたと思いますか?
シーズン通しての積み重ねがこの信頼関係につながったと思うんですけど、なぜこうなってるかというとチームメイト一人ひとりが本当にハードワーカーで練習も休まないですし、その練習でみんな一生懸命やります。そういうチームメイトを見ると僕も頑張らないといけないなと、そういう信頼関係ですね。それがどんどん積み重なってここに至ります。

今日のゲームもスタートから最後までみんなが一生懸命頑張ってるというのを感じたので、それに応えられるように頑張ろうと、そういう考えが信頼関係を生んでいるのだと思います。

―コートに出た時も責任感を持って出ているということですか?
本当にその通りだと思います。もちろんプレータイムが少ない選手もチームの中にはいますけど、そういう選手も練習では他の選手以上に頑張っている選手がたくさんいます。そういう選手のためにも頑張ろうという気持ちにもなります。

―ディフェンス面でミスマッチだったり、オフェンスでアウトサイドでも激しくやっていましたが、特にディフェンス面ですごく貢献しているなと感じましたが相手のディフェンスについている時はどういうことを考えていましたか?
今日試合に入る前に相手は僕のところをインサイドプレーで攻めてくるだろうなと考えてました。うちのアウトサイドの選手とリックが上手いことヘルプしてくれてたのがひとつですね。第3戦はパケット選手があまり攻めてこずパスするんじゃないかなと感じてたので、彼がパスした後は一生懸命体を使ってボックスアウトをすることだけを考えていました。