【プレミアム限定】bjリーグ2011-12プレーオフ 京都ハンナリーズ、大事な初戦を勝利で飾る(5月5日)

5月5日(土) ハンナリーズアリーナで行われたbjリーグ2011-12シーズンプレーオフ、京都ハンナリーズvs島根スサノオマジック第1戦の試合後インタビュー。京都は浜口炎HC、リック・リカート選手、仲村直人選手。島根はジェリコ・パブリセビッチHC、山本エドワード選手、仲摩純平選手です。
(写真/文=金澤 朱志)

京都ハンナリーズ

浜口炎HC
―今日の試合の総括
チームとしてよく我慢しながらプレー出来たと思います。後半のディフェンスは非常に足も動いていつも通りのディフェンスが出来たかなと思います。

―前半リバウンドがなかなか取れなくて後半取れるようになりましたがハーフタイムでの指示は?
本当にその通りでリバウンドの指示だけです。取らないと苦しいよ、という話。試合前のミーティングでトップの項目がリバウンドでした。そこの確認と徹底だけです。

―いつもより選手の交代のタイミングが早かったように感じましたが。
プレーオフということで少し早めにコートにみんなを出して。みんなもエキサイトしてましたしね。そのあとはいつも通りというか状況を見ながら変えていきました。

―攻撃の面で上手くいったプランはありましたか?
うちはボールをシェアしながらインサイド、アウトサイドを動かしたいチームですので、得点のバランスも悪くないですしインサイドアタックもしっかり出来ていました。バランスが良かったかなと思います。

―試合前、インサイドでいくかアウトサイドでいくかという指示は?
特にないです。オフェンスはスペーシングを気をつけなさいということだけですので。

―今日は島根のどこに注意しようと指示を出されてましたか?
メインはリバウンドです。リバウンドさえしっかり取れればゲームをコントロール出来ると思っていましたので。あとは(マイケル)パーカーのところの得点については別に30点、40点やられても良いですがパーセンテージだけ彼はいつも55%ぐらい入れてるんですけど、それより下になるように目標を立ててやろうという話はしました。うちは彼に対してレギュラーシーズンの4ゲーム、20点以上取られていて第3ゲームだけ(2Pが)10/12だったんですよね。2Pのパーセンテージが非常に高いゲームがあったのでそういう形だけは避けるようにということだけは確認しました。

―ゲームは京都が勝ちましたが全体的に見てここだけは負けていたなという部分は?
前半のオフェンスリバウンドが相手が非常に積極的で、生きたアクティブハンドというかうちがボールを取った後でもクイックハンドが出てきてそこでボールを失うケースが非常に多かったので、そこの部分が島根に上手くやられたなと思いますので明日は気をつけたい。

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リック・リカート選手
―今日の試合の総括
前半の第1Qは良い戦いが出来たんですが第2Qはなかなか上手いこといかなくて2点差で終わったんですけども、後半からゲームの終了までしっかりチームとして戦うことが出来て勝ち切ったゲームだと思います。

―ジェラル・デービス選手とのマッチアップは見応えがありましたが彼のディフェンスについてどう思いますか?
デービス選手はブロックがリーグで1番ということで彼だけじゃなくてリーグのどの選手も彼と対戦する時は大変になると思います。今日やろうとしたことはポンプフェイクを使って彼を動かしてからしっかりとアタックをするっていう心がけてプレーしました。このリーグは良い選手ばかりですので、どの選手を相手にしても簡単なことは無いです。しっかり相手の弱点を狙ってスマートにプレーすることを心がけました。

―海外でプレーした経験がありますが、チームメイトにアドバイスは?
9年間プロとしてやってますのでそういう自分の経験をチームメイトにフィードバック出来たと思いますし逆にみんなからのアドバイスだったりとかフィードバックを受け入れようとしています。みんなで上達していこうと常に心がけています。

―前回のゲームと印象は変わりましたか?
前回の試合は負けてしまったということでうちにとっては良い「目覚まし」だったのかなと思います。今回はうちがよりエネルギッシュに激しく戦うっていうことを常に心がけました。

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仲村直人選手
―プレーオフを迎えるにあたって今週の練習でしてきたことは?
いや、特に(ない)。いつも通り。今日もいつも通りの試合と思って今週も練習してきました。

―今日のゲームについては?
前半リバウンドを取られすぎたので、そこを明日は修正して。リバウンドを取れればうちのペースになってくると思うので明日もリバウンドが鍵だと思います。

―今シーズン、リバウンドを取ること、チームでモーションオフェンスをやることなどずっと同じ調子で来てますがプレーオフだから特に、ということはないですか?
レギュラーシーズン通り、いつも通りゲームに入ろうという気持ちでした。

―(ジェリコHCのコメントは後述)ジェリコHCが会見で仲村直人選手のような経験のある選手がいるということを仰ってましたが、経験という面でチームメイトにアドバイスは?
僕からはアドバイスは無いですけど僕と川辺(泰三)が交代する時にちょっとアドバイスしました。向こうのマッチアップを見てインサイドを攻める時はインサイドに入れろ、とかディフェンスをちゃんと見てプレーしろ、とかそういう感じです。

―昨年のプレーオフでは怪我をされて悔しい思いをされたと思いますがプレーオフに向けての思いはありましたか?
去年ファーストラウンドで破れてるので今年は必ず勝って次のセミファイナルに進みたいと思います。

―ジェリコHCとは何かお話をされましたか?
ゲームを楽しみにしているということだったので僕も楽しんで今日はやりました。

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島根スサノオマジック

ジェリコ・パブリセビッチHC
―今日の試合の総括
まずホームチームの勝利、おめでとうございます。京都が40分、とても良いプレーをし続けました。島根側は34分間、良いプレーをしましたがもう一人ローテーションで外国人選手の活躍が必要でした。マイカ(ウィリアムズ)を今日はなかなか上手く使うことが出来ず、またレジー(ゴルソン)も入ったけど上手くいかなかったので徐々にリズムが崩れました。

とても満足しているのは日本人選手全員のプレーです。(仲摩)純平も山本(エドワード)も薮内(幸樹)も。その中で山本が素晴らしいプレーを今日やりました。今日負けたんですが相手は身長のあるチームに相手より4本しか多くリバウンドを取らせなかった。2Pシュートの確率は我々のほうが良かった。全体的にスタッツは私たちのほうが良かったが点差は10点差。スタッツ的には負けられない程の良いプレーでした。

明日もう一回準備をして、明日はもう一人ローテーションで上手くいくつかやるのを期待しています。今日多く集まったお客さんはとても良い試合を見ることが出来たと思います。もう一度ホーム側におめでとうございます。

最後は元NBAやNBA候補だった選手など多くの経験あるチームが勝利を手に入れた。結論はフリースローをもっともっと決めないといけないです。

―1Q、2Qはどんなプランで入ろうと思っていましたか?
何分に何をやろうという計画は無くて試合を通して何をやるかというのがあります。明日も同じ相手と試合をやるので細かい話は今日は避けます。先程言ったようにスタッツを比べてみてほとんど私たちが勝っていますので満足出来る点はかなりあります。多くの約束されたことを選手たちが遂行した。特に2Qの中で素晴らしい時間帯がありました。

―今日は速攻があまり出ませんでしたが相手のバスケットに合わせてしまったところはありますか?
自分はそうは思ってません。速攻を決めた時はあったんですがいくつか無理をして結局ターンオーバーになってしまった。別に相手に合わせたわけではありません。ゲームの場面を振り返ってみれば島根がリズムを崩してしまったのは、速攻でインサイドのリバウンドが無い状況で3Pシュートを打って外してしまった。そのボールを京都が確実に取って逆サイドの仲村(直人)選手が3Pシュートを決めた。それでまた次の状況で同じく速攻でレイアップを外してしまった。逆に言うとアウェーのコートで今日私たちがやったような速攻をするのは避けたほうが良いです。(ジェラル)デービスが山本にパスをしてパスミスになってしまった場面など、もう一度落ち着いてセットオフェンスしたほうが良かった。急がずに一回ペースを落としていればもっと良い試合が出来たのではないかと思います。

結果には全然満足出来ないんですけど34分間の内容には満足していますので明日に上手く繋げられると思います。今年はMIP賞を受賞した山本は今日のゲームでもとても良い活躍をしたので良かったです。

―アウェーとは思えないようなブースターの応援がありましたが、それについて一言お願いします。
ブースターの方々はまるで松江かのような雰囲気を作ってくださって、大勢の方々が京都にお越しくださいました。皆さんのために戦いましたが勝利を勝ち取ることができませんでしたが明日も引き続き応援お願いします。明日は絶対勝ちます。

―第4Q、オフィシャルタイムアウトまでの3分間得点出来ずに相手に8点連続で決められてここで試合が決まったかなという印象でしたがこの原因はどういったところですか?
集中力が落ちしまったことです。いくつかミスをしてしまったことに対して早く取り戻そうという焦りから連続ミスをしてしまい相手に差をつけられました。確かにそこを乗り越えるための経験の無さも見えたんですけど、日本人選手は大きな成長を見せて今日のゲームで良い活躍を見せたんです。外国人選手であれば毎シーズン、変えることは出来ますから外国人選手のことはあまり心配してないんですが日本人選手でここまで出来るというのは大きな手応えです。京都の仲村選手とかがパナソニックや大阪でどのような経験をしてきたかっていうのを比べると(島根の選手には無い)。経験を積むための時間は購入することは出来ないです。ですから経験した上で成長するしかないです。

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山本エドワード選手
―今日の試合の総括
勝ってた試合だけに負けたというのは非常に悔しいと思っています。

―自身のプレーを振り返っていかがでしたか?
第1Qからシュートのタッチが良かったので本当に自分でも今日はいけるんじゃないかという気持ちがありましたしタッチが良かったのでどんどん打っていこうかなと思ってました。

―明日に向けては?
今日自分たちのリバウンドだったりそういうミスが後半になって多かったので、勝負どころでそういうミスをしてしまうとこういう試合になるので、勝負どころでミスをしないようにしたい。

―前回の島根のホームで戦った時と印象は違いましたか?
前回は(ランス)オーレッドがいない中での試合でしたのでインサイドでもアウトサイドでも攻めれたと思います。今日はインサイドが厳しい状態だったり、外はパーカーとかがやってくれたんですけど、どうしてもインサイドはオーレッドとリカートが非常に大きいので・・・前回と違うのはそこらへんですかね。

―今日は仰ったようにインサイドが難しくて外からシュートを打ってもなかなか入らない悪循環だったと思いますが明日はどういうふうに改善していきたいですか?
さっきも言ったようにリバウンドを取られたシーンが何度もあったのでセンターだけに頼らずにみんなでリバウンドを取りに行って、そういったミスをなくしていけば良いかなと思います。

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仲摩純平選手
―今日の試合の総括
全体的に言うとシュートも入っていたし勝負どころで集中力が切れて、向こうに4Qの最後で離されてそのまま終わったという印象ですね。そんなにお互い実力差がすごいあったとは思わないですけど勝負どころの集中力がちょっとうちには無かったかなと思います。

―今、集中力のお話が出ました。島根はリーグでもテクニカルファールの多いチームのひとつです。精神的にムラがあるかどうか、どう感じますか?
良く言えばみんな情熱的で1戦1戦に全力を注いでいるんですけど、その分自分自身をコントロール出来てない場面が多々ある。ずっとうちのチームの課題なんですけど戦ってる相手はレフリーじゃないし今日だったら京都なんで、そこに集中出来れば良いんですけど情熱がある分、別の方向に行った時に集中力が切れちゃう。シーズン中もあったんですけどこれが最後のところでもちょっと出たかなと思います。

―島根が大阪で戦った時の取材で「チーム力に差があった」と仰ってましたが今のチーム状況はどうでしょうか?
(「チーム事情なので全ては言えない」と前置きした後)最後になってチームもすごく良い状況なんですけど、うちのチームは経験の少ない選手も多いし(チームが)出来てまだ2年目ですし、その分チーム力ってすごく大事だと思うんで、チームが家族のようにすごい固い絆で結ばれないとやっぱり勝てないと思いますね。そこが僕達がまだまだ理想のところまで行けていないなと。チーム力ということに関しては。

―そういう面で東京アパッチにいた頃の経験というのをチームメイトにアドバイスをされたりはしましたか?
アドバイスというかなるべくアメリカ人、日本人問わず話しかけるようにはしています。

―明日への意気込みと仲摩選手の思いを。
今日負けたんですけどまだまだチャンスはあるし、うちのチームがチームとして全員で戦えば負けないっていう自信はあるので自信を持って明日の試合に臨みたいと思います。

―アウェーでここまで応援に駆けつけてくれたブースターに対してどう思いますか?
何度も言ってるんですけど本当に日本でここまでバスケで盛り上がっている県って無いかなって思うぐらい本当に島根のブースターの方々はすごく熱くて、今日もそうですけどたくさんの青い島根の服を着たブースターの方々が来てくださって本当に心強かったですし選手もよりやる気になって出来ました。

―明日も大勢来ると思いますが。
それだけ多くの方々が来てくださるからこそ、もっともっと良いゲームを(したい)。勝ち負けというのは内容がちゃんと自分たちがしっかり出来れば結果はついてくると思うので最高の試合を見せなきゃいけないですし見せたいですね。