【プレミアム限定】大阪エヴェッサ、チームバスケットで対滋賀戦5連勝(4月28日)

4月28日(土) 住吉スポーツセンターで行われた大阪エヴェッサvs滋賀レイクスターズの試合後インタビュー。大阪はライアン・ブラックウェルHC、今野翔太選手、マイク・ベル選手。滋賀はアラン・ウェストオーバーHC、岡田優選手。
(写真/文=金澤 朱志)

大阪エヴェッサ

ライアン・ブラックウェルHC
―今日の試合の総括
素晴らしいゲームでした。その中で我々も滋賀さんも含めて良い試合をしたと思います。そのひとつとしてアシストが両チームとも多く、滋賀さんが25、うちが20ですかね。両チームともボールがよく回っていってオープンでシュートを決めて点も多く入り見応えのある試合でした。テクニカルファールがあったり熱くなる展開もありましたけど、そこはプレーオフの雰囲気も出ていて意味のある試合でした。こういったフィジカルな試合は過去のニックスのようなNBAの試合でもあったと思いますし、そういった意味でも我々にとって成長する大きな一歩となる試合だったと思います。

今日大活躍だった(今野)翔太に関してもオフェンスでもビッグなプレーを決めましたしディフェンスでもチームに活力を与えてくれたので、そういった意味でも今日の試合に満足しています。

―今日第4Q11本連続でフリースローを決めましたがフリースローの呪縛からは逃れられそうですか?
最終クォーターだけで言うとおっしゃって頂いた通り決め切れたというのが良かった。今までずーっとフリースローを落としてきて、結局今日も11本落としているので決めていればもう少し楽な展開だったと思うので反省点でもあります。決めることが出来ればこのように勝つことができることを証明出来たと思います。

―第4Q、小淵選手と青木選手をほとんど使いませんでしたが勇気のいる決断でしたか?
流れを変えたいというのが主な意図でした。ケビン(タイナー)、タケ(竹田智史)、(今野)翔太の3人、身体能力の高さだったりフィジカルやアグレッシブさというのを存分に出していてディフェンスで良い流れを持ってこれていたので、そこはそのまま使うという決断をしたまでです。

翔太、タケに関してもオールスターに選ばれた経験のある選手です。タケに関しては高松でかなりプレータイムを貰っていたこともあります。翔太も過去にスタメンでプレーした経験のある選手ですので、コーヘイ(青木康平)が出ていてもブチ(小淵雅)が出ていても誰が出ていてもしっかり活躍出来るのがうちの強みです。

―滋賀に5連勝となりましたがどういう気持ですか?
関西を代表するチーム同士の戦いで明日含めて6回組み込まれたのは非常に良いことで京都さんも含めて盛り上がっていければと思います。またこの3チームともに明日の結果に伴って順位が入れ替わると思いますが、そこに関しても我々がやるべきことに集中していきたいと思います。

―今までの滋賀との4試合と違いは感じましたか?
大きな違いはリン(ワシントン)がいなくなったところ。懸念していたのは今までレイ・ニクソン選手についていた、フィジカルに守っていた彼がいないというのが大きな違いでした。今日は主にマイク(ベル)がついていたんですが順番にフィジカルに守っていけたので、違いというのはあまり感じずにやれたのが(今日勝った)大きな要因だと思います。

前回の滋賀戦ではケビンもタケもそんなに使っていない。最近に関してはアメリカ人選手が4人しかいない。本当にビッグマンと呼べる人間も2人しかいない状況。前回とは目先を変えて、違う意味でエネルギーを与えてくれるようなメンバーで、タケに関してはブライアント・マークソンにもつけたり、非常に活躍出来ていたと思うので、その意味では全員で協力した結果が上手くいったと思います。

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今野翔太選手
―昨日、今日と試合を振り返ってみていかがですか?
前半は苦しんで悪い雰囲気だったんですけど、すごく良い形で終われた。明日に繋がるすごい良い試合だったと思います。

―ようやくフリースローが決まりましたが。
僕の悪い癖で最初の1本目を外したりするんで。プレータイムを貰って本数を打つと結構入ってくるので。

―コートに立ってる姿を見ていてもすごく集中してるように見えます。今のモチベーションはどれぐらい上がってきていますか?
やっぱり前の試合、康平さんが抑えられたりボビー(セント プルー)も調子悪かったりした時にベンチから出てきた選手が応えないといけないというのはタケさんもわかってるし今日はディフェンスから入れたのが良かったです。

―小淵選手と青木選手のプレータイムが25分前後で明日に向けてかなり楽になったと思いますがいかがですか?
康平さんとぶちさんは結構疲れてると思うのでファイナルに向けてベンチから出る僕らが頑張って支えて奮起して、楽をさせてあげられたらなと思います。

―岡田(優)選手とのマッチアップを楽しみにしてたと先週仰ってましたが、あまりマッチアップする機会も無かったですがいかがでしたか?
あまりつくことは無かったですけど藤原さんとかに前からプレッシャーをかけて何度かスティールを狙えそうな場面もあって明日狙おうかなと思ってます。

―先週仰ってたように今週立てなおしてきましたが今週1週間の練習の雰囲気は?
連敗した週よりすごく良い雰囲気でした。練習前、練習後の自主トレに取り組む雰囲気も変わりましたし、いつも真剣なんですけど更に集中力を増していつもより長い時間やっていたのが目につきました。僕もそれについていって負けないように取り組めました。いつも言ってますけどコミュニケーションが段々良くなってるんですよね。ファイナルに向けてすごい良い練習が出来て、明日勝てば今週の練習の悪いところは無かったなと言いたいですね。今は何も思ってないですけどすごく良い練習が出来ていたんで。

今日は岡田さんと小川(伸也 )さんにマンツーマンでついててディフェンスでスイッチする時もちゃんとコミュニケーションが取れていたので、すごく嫌そうにしてたんでボールも持ちにくかったと思います。岡田さんがピック&ロール行く時もウェイン(マーシャル)がダブルチームに行ってプレッシャーをかけるという作戦もあったのでその辺が上手く行ってた思います。今週の練習からずっと取り組んでいてヘッドコーチも水・木・金曜日の練習では徹底して岡田さんのところと相手がどう攻めてくるかのシチュエーションを立てて全て対策しました。それでも84点取られてるんですけどチームで守れたのかなと思います。

―最後フリースローが全部決まっていましたが何を考えながら打ちましたか?
フリースローは練習では入るのに試合では入らない選手が大半だと思います。やっぱりメンタル、気持ちが自分の中で乗ってる時、自分の中でフリースローをどう打つかはっきりしている人は康平さんみたいに入ります。今週の練習で康平さんにアドバイスを貰いました。康平さんに言われたことをイメージしながらやりました。

―第2Qの一番最初のフリースローの時に笑っていたように見えましたが。
あれはJさん(波多野和也)がゴール下から話しかけてくるんですよ。それが逆に僕をリラックスさせてしまったと思います。

―ベンチが応えないといけないという話がありました。ひとりの主力選手が抜けた後に試行錯誤していく中で大阪エヴェッサの新たな形、戦い方の手応えは掴めましたか?
手応えというかこうあるべきだと僕はずっと思っていました。負けてる試合は康平さんやぶちさんに負担をかけて僕とかがあまり調子が良くなかったり点数では無いですけど2、4点ぐらいしか取れなかったり、ディフェンスでも貢献出来なかったりというのがあるので今日みたいにベンチから出た選手がこうやって(点を)取るのはすごくチームにとって良いこと。これを続けていかないといけないのはみんなわかってますし、それが形に出たのが今日の試合です。

―試合後コート上のインタビューで良いミーティングが出来たと仰ってましたが、どういうミーティングをしましたか?
僕が印象に残ったのは攻撃回数。リンがいた時とその後の島根戦では攻撃回数が10回ぐらい増えたという話を聞いて、すごくパスが回っててすごく良い勝ち方をしたんですけど、ここ最近攻撃回数が彼がいた時と(同じ数に)戻ってるという話をしました。シュートを決められてからガードにパスを捌くのが遅かったりボールを運ぶのが遅くて、がんがん攻める感じが無くなってた。攻撃回数を増やせばシュートが入るというか、確率が悪くても勝てたりしますし、その辺でみんな足が動いてないんじゃないか、みんなで走ろう、と。まだまだですけどそういう話が(印象に残りました)。

―今日も1Q重かったですね。
やっぱり足が動いてて例えばボビーがリバウンドを取ってそのままボビーが(シュートに)行ったりとか。別にそれが外れても良いんですよ。また戻ってディフェンスして攻めれば良い話だから。そういうのが無いとロースコアになったりしますね、うちは。

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マイク・ベル選手
チームとして全員で努力して成長した結果が今日の勝ちに繋がった。もちろんチームがひとつになって戦った結果も素晴らしかったと思います。

―先週の京都戦に2連敗してチーム的に調子が少し落ちたと思いますが、どういうミーティングをしましたか?
チームのメンバーが、誰がどこで何をすべきかをみんなわかっているのでそこの再確認というか確認し合いました。

―このチームはオフェンスのテンポが良くなると良い状態になりますか?
オフェンスももちろんですけどやはりうちはディフェンスからです。今日にしてもオープンでシュートを打たれたケースが非常に目立ってましたので明日に関してはしっかりそこを集中して、まずディフェンスから入っていければ自然とオフェンスの流れも良くなると思います。

―この試合のどこをポイントとして試合に臨まれましたか?例えばディフェンスならこの選手を抑えようだとか。
誰がというのは無く、やはり相手がどうこうというより、自分達がひとつになって戦っていければ問題ない。そこですね。先週はそこが気持ちの面で失った部分がありました。ひとつになっていければ問題ないと思ってました。

―試合後のライアンHCのダンスといいチームの仲の良さが見えますね。
チームとして楽しい時間を共有して楽しむというのはもちろん大切です。やっぱり一緒にプレーする、ひとつになってプレーするというところから自然と出てきたものなのですごく雰囲気は良いです。

―日本のリーグで今日の今野翔太選手のような第4Qの活躍はどう思われますか?
今日もちろん今野選手が活躍したんですけど翔太だけじゃなくてタケもそうですし、今日あまりコートに出てないですけどヒロ(高田紘久)もチームにエネルギーを与えてくれています。今、名前を挙げた3人の誰かが点を取った取ってない関係なく全員ひとつになって戦うのが日本のリーグの良さでもあります。今後もそれを出せていければ良い結果はついてくると思います。

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滋賀レイクスターズ

アラン・ウェストオーバーHC
―今日の試合の総括
タフゲームでした。自分たちも途中までよくやったと思いますが、第4Q決めるべきところで差が出てしまった。

―第4Qで点差があいてしまった要因は?
言ってしまえばシュートを決めるか決めないかというところなんですけども、良いシュートが打てたと思ってますしオープンショットもあったので、それを決められなかったというところ。それが第4Qに失速した原因だと思います。あともうひとつゲーム全体で見れば向こうのほうがファールラインに立った数が多い(FTを打った数が多い)。その差もあったと思います。レフリーが、ということではなくて(大阪が)アグレシッブに行ったということでしょうね。

―今日の大阪に対してのゲームプランは?
プランというのはいくつかあってこの場で皆さんに座ってお話する時間はありませんが、ひとつのことが上手くいけばそれに固執していこうと思いましたけど、なかなかそれが出来なかった。オフェンスにおいてもディフェンスにおいてもそういうことはあると思います。

―これで西地区2位の可能性がなくなりましたけど明日はどういうモチベーションで戦いますか?
いつも通り勝つことを集中して戦いたいと思います。3位になる可能性も残ってますし。

―第2Qに上手くいったラインナップを後半使わなかった理由は?
外国人選手の数の制限の違いがあります。

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岡田優選手
―新潟戦に出場出来ませんでしたが今日はどういうモチベーションでゲームに臨まれましたか?
前回は滋賀で見てて、ただ試合に出てプレーするだけじゃいけない。今まで以上にチームに貢献しないといけないと思った。今日の試合を楽しみにして気持ちも入っていましたが、もうちょっとできると思いましたが(大阪が)強かったし、自分のミスで隙をつかれてやられたのですごく残念です。まだ明日もあるし切り替えてやるしかないっていうのが今の状況です。

―大阪には今シーズン、勝てていませんがこの壁はどこにあるのかと感じますか?
今までの4試合のチームとは違うと思ってチーム全員で練習してきたのでやってみないとわからないところもありましたけど、毎年プレーオフに行ってるチームで各選手が本番に強いですし、こういう接戦にはすごい力を出せる選手が揃っている。そういうところがやっぱり結果が出ているチームと、まだ有明にも行ったことのないチームの差だと思います。

―明日でレギュラーシーズン終了して、そしてプレーオフですがプレーオフへの意気込みを。
まずは明日勝つこと。(大阪に)一つも勝てないのは恥ずかしいので。順位も気になりますけど明日大阪に勝ってレギュラーシーズンを終えて、プレーオフに備えたいと思う。
まずその前にファーストラウンドもあるので今日エヴェッサの選手がやったように本番に強いプレーをしないといけないと思うし、ここ一番で決められるシュートを打っていきたいなと思います。有明にも行きたいですけど、その前の試合をひとつずつ勝っていって足元すくわれないようにしたいと思います。

―今日のご自身の出来は?
張り切り過ぎないようにと注意してましたが前半あまりコントロール出来なかった。思い切って打つのと張り切って打つのとでは紙一重なところがあって、前半出来なかったのが痛かったです。後半ボックスアウト出来ずにやられたことが全てだと思います。幸いにもプレーオフではないのでああいうところを個人としてああいう隙を見せないようにしたいと思います。