【プレミアム限定】秋田・中村和雄HC 信州・青木幹典HC 秋田・キアース選手、菊地選手、長谷川プレーイングマネージャーインタビュー(3月18日)

3月18日(日) 秋田県立体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―信州ブレイブウォリアーズの試合後インタビュー。秋田:中村和雄HC、マイカル・キアース選手、菊地勇樹選手、長谷川誠プレーイングマネージャー。信州:青木幹典HC。
(文・写真=宮川 紀元)

信州ブレイブウォリアーズ

青木幹典HC

―今日の試合の総括
えーと、完敗です。
やはりプレスダウンに労力を使ってしまって、そこからのハーフコートオフェンスが全く機能しない。ディフェンスの戻りとか、そういうところまでやはり影響してしまったな、と思います。
ただ、下を向いてるわけにはいかないので。しっかり残り試合戦っていきたいと思います。

―先月の対戦時と、印象は違いますか?
昨日のゲームもそうですが、秋田の選手はエナジー、危機感をすごく持っていて。我々の方が新規のチームで、一つも負けられない状況の中で、それよりも秋田の、ホームで負けられないという危機感が上回っていたなと思います。

―インサイドではもっと有利だというゲームプランは持っていましたか?
そうですね。サイズ的にはうちの方が有利というのはありました。

―やはりトラップにはまって、それを活かせなかったということですか・
そうですね。言い訳にはなっちゃうんですけど、僕自身がやはりビッグマン3人を同時に起用するプランを作ってきてなかったので。デレクを中心とした3ガードのシステムをずっと取ってきたんですけど、そこが急きょ変更になってしまって、プレスの部分で非常に苦しみました。危機管理的な意味で、デレクは怪我をしないという前提で作ってきてしまって、今節に関しては僕の責任だと思います。

―秋田のブースターのイメージはどうでしたか?
僕、実は去年、テレビの解説の仕事で開幕戦を解説させてもらって、新規チームにもかかわらず、この熱気は本当に素晴らしいと言った記憶があります。それにも増して2年目のシーズン、盛り上がってるな、と。素晴らしいブースターさんだと思います。

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秋田ノーザンハピネッツ

中村和雄HC

―今日の試合の総括
この前からちょっとディフェンスを変えたんですよ。でも、まだこれで(いつも今日のように)うまくいくとも思わない。相手によって、うまくいったりいかなかったりする。たぶん、シーズンが終わるまで、オフェンスもディフェンスも変えながらやっていかなくてはいけないという感じはしてます。なぜかというと、弱いから。簡単なんだ、理由は。弱いから。全然弱いチームだから、王者の四つ相撲は取れないかな。どっかで、けたぐりしたりしながらリズムをとっていかなきゃダメかな。

それぞれが、僕のイメージと、メンタルな部分に関しては相当違う。プレーにしても。たとえば信平なんかも、ちょっと当たられると「おれ、ファウルをされてるんだ」って格好をするですよ。チャンスなのに、そうやって無駄に浮き上がるからパスミスにつながる。それがまだわからない。
選手も大変だと思うんですよ。何ヶ月で、おれの色に染められていってるんですよ。外国人も含めて。これに関しては相当大変だと思うけど、勝ちたいんであればそれは選手に我慢してもらうよりないかな、と思ってるんですよね。そこらへんのギャップがまだ、相当ある状態ですね。

今日のゲームでいくと、マイカルがちょっと良かったかな。彼とロニーだけはずっと暗い顔してて、なんじゃこいつらってずっと思ってた。ただ、マイクには非常に聞く態度がある。バスケットを覚えたい、って感じがある。だから彼を教育していくと、ある程度のポイントガードとしては計算できるようになるかもしれないと思いましたね。
―ディフェンスを変えたというのは、オールコートの3-2のことですか?
前のゲームからやってみた。何やってもダメだから、一応やってみたんだ。昨日と今日は一応うまくいっただけの話で、このままうまくいくとも思わない。

―ウッズ選手のわがままなプレーが少なくなってきましたね。
今日はもう、バカなこといっぱいやってきたから下げた。ああいうプレーをするなら、こういうディフェンス(オールコートプレス)であれば、信平の方がいいかなってのは、終わってから信平にだけはしゃべった。囁いた。もしかしたらこういうバスケットやるとすれば、ウッズよりもおまえに出番が出てくるかなって。ただ、(ウッズは)ひっこめるといつでも文句あるやつだから。でも、マイカル、カイル、イージェイに信平4番というラインも考えられる。

―では、HCからするとまだまだわがままだということですか?
今日も途中で(そういったプレーが)出てきた。だからひっこめた。今までで一番出番が少なかったと思う。(理由として)点差もあったんだけど、ウッズはもうちょっとおれが、おれが、ってのがなくなってくれればいいと思いますよ。

―来週は能代開催ですが、チームにとってはどんな位置づけになりそうですか?
すみません、同じ状態です。だから、特別(能代工業出身の)菊地をたくさん出すとか、長谷川も出すとか、そういうのは全くありません(笑)!まったくありません、僕の中では。
もう勝負なんだ、勝負に来てるんだ。だんだんこう、おれも切羽詰まってきてるんだ。だから、流れの中で、あいつらがゲームタイムをもらえるように頑張る。ぜひ頑張ってほしい。能代に関わりのある連中はね。自分らの力で頑張ってほしい。

―以前大事な局面では菊地選手と庄司選手が重要と言っていましたが、今日はどうでしたか?
言いました?いい加減なことしゃべってるから(笑)。忘れちゃった。
ただね、庄司と菊地のどっちかが当たってくれればいいんですよ。2人一緒なんていらないわけで、2つのうちどっちかが当たれば、っていつも言ってるんですよ。昨日庄司はいっぱいいっぱいだったから、今日はダメだと思ってた。で、あのアホ、菊地をね、今日はちょっと最初からいじめて使ってやろうと思ったんですよ。(勝負が)決まってからシュート入れただけですよ、あいつ。大切なとこはみんな落としてましたからね。勝負が決まってから入れただけ、あれを自覚してくれなきゃ困るじゃないですか。22点取ったとかアホなこと言わないで。

この前からちょっと、信平が元気になってきたんで今週は信平(がポイント)とは言ってたんだ。層が厚くなるかなと思った。後は、吉宗ももうちょっと頑張ってほしいと思いますよね。
菊地には、庄司に早く取って代われとずーっと言い続けてるんだ。庄司じゃないだろう、って。でもおれの中では庄司なんだ、まだ。10あると9が庄司で1が菊地なんだ。あれがもうちょっと逆転していくと、おれたちのチームは強くなるってのがわかってるんだ。菊地、菊地じゃなきゃダメだってのが。

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マイカル・キアース選手

―はじめてのMVPの感想をお聞かせください。
本当にうれしいです。とにかくチームの勝利のために全力を尽くして、自分にできることを、と常に考えていたので、今日は勝つことができて本当にうれしいです。

―一時プレータイムがかなり減りましたが、どうやってモチベーションを保ってきましたか?
それもやはり自分のせいだと思うし、しっかりと監督のいうことを聞いて、それに忠実にプレーすることによってこうやってプレータイムが戻ってきたと思います。コーチのいうことをしっかり聞いて、その通りにするということは大切だと思います。

―気持ちの面で、チーム全体が上がってきていますか?
プレーオフも近づいてますし、コーチもギアを一つ上げて、これからだと言っているので、チーム全体が、お互いを思いながらチームのために頑張っていると思います。本当に、今やるしかないと思っています。やるかやらないかなので、全力を尽くそうと考えています。

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菊地勇樹選手

―昨日あれだけ怒られて、今日はどう気持ちを変えて臨みましたか?
まあ、試合に出れるのかもちょっとわからなかったんですけども。試合に使ってもらって、昨日はすごくチームに迷惑かけたので、その分をしっかりやろうと思ってました。

―昨日の試合後、珍しくコートで練習していなかったですが。
控室にいました。

―どう思われていました?
うーん…。情けないな、と思いました。

―HCが、「最近調子に乗ってる」みたいなことを言っていましたが、最近乗ってきてる自覚はありました?
全然ないです。(プレーの良し悪しは)自分が決めることじゃないとカズさんも言っているので。他人が決めることなので。他人から見てそうだったということはそうだということなので、そこはもっと謙虚に、日ごろからやっていかなきゃいけないなと。

―昨日ああいうことがあって、今朝になってお気持ちはどうでした?
どうなるかわからなかったんですけども、ゲームになって使ってもらって、まあ結果はあまり良くなかったですけど。迷惑かけっぱなしだったんで、試合で勝てて本当に良かったです。

―かなりタイトにつかれて、自分のタイミングで打てた場面はほとんどなかったですよね?
やっぱ研究はしてくると思いますし、そういう中でもプレーしなくてはいけません。まあ僕はシュートしかないので、みんなたぶん張ってくると思うんですけど。そこはもっとプレーの幅を広げて。けど、自分はシュートなので、そこを強くしていきたいです。

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長谷川誠プレーイングマネージャー

―久しぶりの2連勝ですが、どう振り返っていますか?
ディフェンスがすごく機能し始めたな、という風に。徐々に徐々にいい形になったゲーム展開だったかなと思っています。

―チームの状態もいいように見えますが?
そうですね、まあ徐々に。

―今日のディフェンスには意気込みが伝わってきました。
そうですね。本当に当初から言われていた、ひとり1.5倍動けという指示をだんだん意識して、がむしゃらにやりました。それが相手のミスを誘った部分もありました。
次の相手も、もちろん今日のゲームのスカウティングもしてますし、泥臭くがむしゃらにやっていけば結果としてついてくると思います。

―来週は能代開催ですが。
そうですね。能代は昨シーズンもすごくお客さんが入って立ち見だったので、来週もそれぐらいのお客さんが入ってくれると思ってます。僕の第2の故郷なので、ベストなコンディションをキープしながら、ベストパフォーマンスをできるようにやっていきたいなと思ってます。