【プレミアム限定】埼玉との乱打戦を制した新潟が100点ゲームで快勝し、イースト3位に浮上。(103-81)

3月17日(土)、新潟市鳥屋野総合体育館で開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBB対埼玉ブロンコス戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

ゲームを通して激しい点の取り合いとなったこの試合。ハーフタイムまでは埼玉も応戦したが、後半に入ると新潟がリバウンドからのトランジションで確実に得点。速攻から、そしてアウトサイドから効果的に得点し、全員出場の100点ゲームで快勝した。新潟の100点ゲームは、12/18の埼玉戦以来、シーズン2回目。

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埼玉ブロンコス

ナタリー・ナカセHC

-今日の試合の総括について
いつも試合の入り方を意識しているのですが、今日はいい入り方が出来たと思います。しかし新潟もいい入り方をしました。ケニーが試合を通じてゲームプランの通りにプレーしてくれたので、全体的には満足しています。ただ我々はジャンプシュートを打つ選手が多いチームなので、シュートが入らないと、なかなか得点が伸びないというのが難点です。今日もそのような展開でした。基本的にいつも問題になるのはリバウンドの部分で、今日も新潟にやられてしまいました。その部分は非常に残念ですが、これはシーズンを通した問題だと思っています。ケニーとユウキ(北向)についてはゲームプラン通りにプレーしてくれたので、その部分には満足しています。

-今回の大麻問題についてどう思うか。また、過去のキャリアに於いてドラッグに関する経験があれば教えて下さい。(バスナビ)
非常に残念なことだと思います。特に(ワシントン選手は)リーグの顔であり、またbjリーグ自体もこれから育っていかなければいけないという事もあり、このような事が起きて残念に思っています。

自分自身の経験について言えば、ドイツでHCをやっていた時に、当然ながらシーズン前にチームのドラッグテストをやりましたし、コーチングスタッフ全員もドラッグテストを求められました。ですからbjリーグも、他の国のリーグを見てもらって、それらをシステム化していけば、これからはこの様なことの予防になるのではないかと思います。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
いい所がたくさんあったゲームだと思います。埼玉もすごくハードに戦っていて、ものすごくプレッシャーを掛けてきたのですが、我々のパフォーマンス全体について言うならば、オフェンスに関してはやりたい事が出来たと思います。ただディフェンスに関しては、もちろん埼玉は得点力のあるチームなんですが、81失点というのは多いので、ディフェンスに関しては明日修正しなければいけない点がいくつかあります。得点を取らせてはいけないスコアラーが何人かいるので、彼らにスコアさせないということ、これを明日のシュートアラウンドでしっかり確認して、ゲームに入りたいと思います。

今日、我々にとってカギになったのはFTとリバウンドだと思います。この2つのカテゴリーが、我々にとって大きかったです。

また後半、平岡ACがピックアンドロールのディフェンスに関してとてもいい提案をしてくれて、それがすごく効きました。ピックアンドロールのディフェンスを変えたことが、ゲームの流れを変えたポイントになったと思います。

明日1時からまたゲームがありますから、次の試合まであまり時間がありません。6時の試合の次に1時の試合というのは選手にとってとてもタフなんですが、しっかり準備してまた戦いたいと思います。

根東選手がMIP賞に選ばれました。彼のスタッツは目立ちませんが、いくつか彼のファウルになったのですが、あと少しでチャージングといういいタイミングで入って行ったプレーが何回かあり、ルーズボールにも積極的に飛び込んでいました。そういった姿勢というものを新潟のお客さんがしっかり見てくれて、喜んでくれるというのは、素晴らしいことだと思います。アルビレックスというのはブルーワーカーであり、ハードワークが信条のチームだと思うので、そういった姿勢をお客さんが喜んでくださるというのは、素晴らしいことだと思います。

ナイル選手はベンチから出て素晴らしいプレーをしてくれました。今週はスタートメンバーを替えるという話をしていたのですが、今シーズンずっとスタートだったにも関わらず、彼はそのプランに納得してくれて、しっかりと理解してくれました。ベンチから出ても活躍してくれて、素晴らしいリーダーだと思います。

クリス選手のリバウンドももちろん大きかったです。クリス選手だけでなく、全員がリバウンドを取りに行っていました。特に、外のシュートが多く、素早い選手の多い埼玉相手に、ロングリバウンドをしっかりと全員で取りに行った事が、今日はとても良かったと思います。ただこれを明日もしっかり続けなければいけないので、良かった所をまた明日、同じようにやっていきたいと思います。

-後半になって得点が伸びたのはどんな理由ですか?(新聞
いくつか理由があるのですが、まずボールをよく動かしたことだと思います。ひとつの狙いにこだわり過ぎる事なく、ダメであれば次というように、よくボールを動かしていました。

ビッグマンがしっかりインサイドでフィニッシュしてくれたこともあります。インサイドをアタックしようというのはゲーム前から話していて、ベンチの選手も含めて、我々が体を張ってインサイドを攻める続けることによって埼玉を疲れさせて、試合が進むに連れて、よりリングに近いディープエリアで(ボールを)キャッチしていこうという話をしていました。それが出来たと思います。

またトランジションからのレイアップ、得点というのが多かったと思います。ナイル選手がベンチから出て7アシストしてますが、彼のアシストはトランジションの中でのものが多かったと思います。トランジションで点が取れると、得点が伸びてくると思います。

アーロン選手も(トランジションで)走ってディフェンスを引きつけてくれたと思います。トランジションで彼はボールをもらってないのですが、彼が走ることによって、小松選手が連続で3ポイントを決める場面がありました。彼が走ることによってオープンになっていたので、彼のトランジションが有効になっていたと思います。根東選手も走っていましたし、彼の走りも大きかったと思います。

-ベネット選手がオフェンスで様々なプレーを見せてくれましたが、これはコーチの求めるイメージ通りですか?(バスナビ)
今日、彼がみせてくれたオフェンス、得点というのは、彼が貢献できるエリアでの得点だと思うので、我々が思い描くプレーに近いと思います。

-今日はゴードン選手をスタートとして使いましたが、この評価と、今後の使い方について(テレビ)
間違いなくこのラインナップはしばらく続けて行こうと思っています。ドワイト選手は今日はすごくアグレッシブだったと思いますし、プレッシャーに対してもよく対処していたと思います。我々の狙っているところにパスも供給してくれました。ルーキーなのでディフェンス面も含めてまだまだ向上しなければいけない部分がたくさんあるのですが、そういった部分を向上させながら、このラインナップをしばらく続けたいと思います。(続けるのは)ナイル選手がベンチから出て今日のようなパフォーマスをしてくれたというのもひとつの要素です。

-今回の大麻の問題についてどう思うか。また、世界各地でプレーしてきたキャリアの中で、このような問題を経験したことがあるか。(バスナビ)
この件を最初に聞いた時は本当にショックでしたし、こういった事があったことにガッカリしました。リーグにとっても、とても悪影響を与える事件だと思いましたし、自分が愛して、ずっとプレーしてきたバスケットというスポーツに、世界中で悪影響を与える事件だと思います。これは一過性ではなく、長い間に渡って影響の出る事件だと思います。大阪というチーム、リーグ、すべてを含めてどういう影響になるかは、まだ事件がはっきりしてないので今は分かりません。

自分自身、選手としていろんな国でプレーしてきましたけど、ドラッグテストは無作為に、ランダムにいつでも受けた経験があります。検査官が急に家に来たこともありますし、レストランや練習や試合会場とか、本当にランダムにドラッグテストを受けさせられました。

ただ今回の件のように、これだけ大量のドラッグが絡んだ事件というのは自分の経験の中では聞いたことは無いですし、とても大量のドラッグということはビックリして聞いていました。

自分のいたチームやリーグでドラッグを使ってトラブルに巻き込まれたという事はいくつか見たことがあります。今回はまだ分かりませんが、ドラッグに手を伸ばすというのは本当に悲しいことだと思います。

これがどんな状況でどんな結果になるのか?というのは今はまだ見えてこないので、結果が出るまで見守っていくしかないと思います。

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#15根東裕隆選手

-今日の試合について
ファウルも多かったんですが、やはりディフェンスがいいとチームがリズムに乗るので、バスケットはディフェンスからだと思いますし、しっかりプレーしていきたいと思います。

-後半得点が伸びたのは、ディフェンスの意識があったからですか?(新聞)
(前半も)いいリズムもあったんですが、ここぞ!というところでの(相手の)3ポイントもあったので、そこを止めるという意識はみんなあったと思います。そこが無くなったら点差も広がったと思うし、しっかりディフェンスして、インサイドを攻められたゲームだったと思います。

-トランジションで得点に繋がるパスもありました(新聞)
せっかく走っているんで、パスを出さないと走らなくなるし。(パスが)通るか通らないかというのはあるんですが、走っているからパスを投げるというのはやっていきたいと思います。

-今日は堅守速攻というチームスタイルが出たゲームだったでしょうか(新聞)
やはりディフェンスをして、走って、点をとってというリズムが持ち味なので、これが自分達のバスケットだと思います。

-明日に向けての課題は(新聞)
大事なところでの3ポイントとかは消していかなければいけないし、ここが大事だな、という時は絶対に(攻めて)来るので。そこの3ポイントを2ポイントにとか、出来たらいいと思います。明日は(埼玉が)インサイドで何かやってくると思うので、そこをインサイドからアウトサイドに切り替えられたらと思います。やはり結局はインサイドだと思うので、いい形でパスを出せればいいと思います。

-今日は埼玉がゾーンをする場面が少なかったですが、ゾーンオフェンスで根東選手がいい繋ぎをする印象があります。ゾーンに対して意識していることはありますか?(バスナビ)
やはりパス離れを早くしなければいけないし、一人がボールを長く持ってしまうと、他の選手が何をすればいいのかわからなくなってしまうと思います。それを早くパスを出して、リズムよく回せる事を自分はやろうと思っていました。そのスタイルは変わっていません。

-ディフェンスで外国人選手とマッチアップすることもありますが、意識することは?(バスナビ)
外国人選手は攻め方のスタイルがあるので、そこはしっかりスカウティングしてますし、そこはしっかり守らなければいけないと思います。チームメイトが付いていても、ヘルプとか出来るように考えてますね。

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#20ナイル・マーリー選手

-24pts、7astという自身のパフォーマンスについて(新聞)
今週は違う役割を求められるというのはコーチから聞いていたので、その中でいいパフォーマンスが出来たと思います。アグレッシブに行こうと思ってましたし、システムの中で、いい流れの中でプレー出来たと思います。

-ベンチから出て最初のシュートが入りましたが、シュートのタッチが良かったのでしょうか(新聞)
あの状況は自分がワイドオープンだったので、ワイドオープンの時は自分はパスするということを考えていません。自信を持って打つことが出来ました。

-第4Qだけで14点を取りましたね(新聞)
すごく調子も良かったですし、トランジションの中でレイアップを何本か決めることが出来ました。And1プレーも決めることが出来ました。最初の3ポイントが入った後は、全てのシュートが入る気がしていました。

-スタメンとベンチスタートで何か違いはありますか(新聞)
チームに対してリズムを与えるのが、スタートとベンチでは違ってくると思います。スタートのメンバーがいい流れを作ってくれれば、そのいい流れを継続することを求められますし、スタートの流れがよくない時は、ベンチは流れを変えるのが役割になると思います。自分が出ているところでしっかりリズムを作れればと思います。

-スタートを外れた事に対する意識と、いつそれを告げられましたか(新聞)
言われたのは今週の前半です。ベンチからスタートと言われた時に、それに対してネガティブな感情というのは無かったです。コーチがそう決めたのには理由がありますし、自分がベンチから出ることによって、何で貢献できるかという気持ちでいました。

チームとしてはここ最近、第2Qにパフォーマンスが落ちるという課題があり、それを解消するための自分のベンチスタートという面もあったので、今日は初めてこのラインナップでスタートして、第2Qは上手くいったと思います。今回は埼玉が相手でしたが、これが同じようにトップチームにも通用するように、まずは明日のゲームですね。この後、ウェストの強豪とどんどん当たりますから、そういった相手でも、ベンチから出て第2Qもいいパフォーマンスを続けていくことが大事だと思ってます。もちろんゲームは4Qありますから、その中の流れで役割もありますので、楽にチームが勝てるように、その流れを作っていきたいです。

-サターフィールドのような実績ある選手に対してゴードンや日本人の若い選手がマッチアップする際に、アドバイスするとすればどのようなことを伝えますか(バスナビ)
とにかくサターフィールド選手を自分の前に置くこと、ジャンプショットに来たら必ずコンテスト、チャレンジショットすることです。ピックアンドロールを使うのがすごく上手いので、簡単ではないのですが、ジャンプシュートを打たせるようにして、難しいジャンプショットにさせること、それが落ちるのを願うだけです。