2月25日(土)秋田県立体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―新潟アルビレックスBBの試合は、“伏兵”投入の奇策を足がかりとして後半に見事立ち直った秋田が逆転勝ちした。
第1Q、ホルムを中心にリバウンドを制圧する新潟に、秋田も高いシュート成功率で対抗。双方ゴール付近でスコアを伸ばし、互角の立ち上がりとなる。
第2Qになると、堅守で新潟が完全にペースを掴む。なんとこのQ、秋田をわずか4点に抑え、攻撃では小松ら日本人がコンスタントに得点。逆に秋田はキアースやグリーンがゲームをコントロールできず、重苦しい展開となってしまう。
第3Q、秋田は今シーズン全体で僅か17分しかプレータイムのなかった石井を投入。中村HCの仕掛けたこの奇策は見事に的中し、石井をフロアリーダーに据えて持ち前の速さを取り戻した秋田が一気に3点差まで詰め寄る。簡単には譲れない新潟も、池田のアウトサイドやマキシーの力強いダンクで応戦し、再び一進一退に。
5点差で迎えた第4Q、秋田はドレイトンとウッズの得点ですぐに追いつくと、スティールからスワンストンのワンマン速攻でついに逆転。新潟もホルムやマーリーを中心に食らいつくが、チームと会場が一体になって勢いづくと、簡単には止まらないのが今季の秋田。速攻からスワンストンの3ポイント、ウッズのパワフルなドライブなどで試合終了まで得点を重ね、新潟を退けた。
秋田はリバウンドで24本差をつけられるなど大苦戦。第2Qに象徴されるように、前半はボールの流れが悪い時間が多く、得意の3ポイントを1本も決められず。しかし石井がボールをプッシュし始めると、スワンストンとドレイトンが持ち味を発揮。勝負所では、怪我から復帰したウッズがドライブからの得点のみならず苦手のフリースローも高確率で沈め、逆転勝利を手にした。
新潟は大事な場面でターンオーバーを連発したほか、3ポイント成功率も24分の2(8.3%)と不振。インサイドは最後まで圧倒したが、一度奪われたペースは最後まで奪い返せなかった。
(文=宮川 紀元)
写真提供:秋田SV-ハピネッツ
スコアボード
2月25日(土)18:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
秋田ノーザンハピネッツ | 15 | 4 | 20 | 25 | 64 |
新潟アルビレックスBB | 17 | 13 | 14 | 14 | 58 |
【スタート】
秋田ノーザンハピネッツ:#0カイル・スワンストン、#1イージェイ・ドレイトン、#10庄司和広、#11マイカル・キアース、#12菊地勇樹
新潟アルビレックスBB:#14ベネット・デービス、#20ナイル・マーリー、#23佐藤公威、#32池田雄一、#54クリス・ホルム
【レフリー】
国沢 麻未 (くにさわ あさみ)/上田 篤拓(うえだ あつひろ)/大野 太裕(おおの たかひろ)
【観客者数】
2032人
【主な個人スタッツ】
秋田ノーザンハピネッツ:ウッズ24点3スティール、ドレイトン17点、スワンストン13点
新潟アルビレックスBB:ホルム11点22リバウンド
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試合後の中村、ギャリソン両HC。秋田のウッズ選手のインタビュー(プレミアム限定)
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