【プレミアム限定】大阪エヴェッサ、仙台89ERS、HCと選手へのインタビュー(12月25日)

12月25日(日) 住吉スポーツセンターで行われた大阪エヴェッサ対仙台89ERSの試合後インタビュー。大阪、ライアン・ブラックウェルHC、青木康平選手、リン・ワシントン選手、竹田智史選手。仙台、ロバート・ピアスHC、志村雄彦選手、薦田拓也選手。
(文=金澤 朱志)

大阪エヴェッサ

ライアン・ブラックウェルHC
―今日の試合の総括
勝てたということが良い結果だと思います。来年を迎えるにあたって良い雰囲気で入っていけるかなと思います。リン(ワシントン)も帰ってきたということで更に良いことが続いている。ただチームとしてはボックスアウトであったりルーズボールを拾う、といったところを伸ばしていけばもっとチームとして良くなっていくと思いますので徹底してやっていきたいと思います。

―ここ数試合得点が取れてないですがこれについて何か問題があるんでしょうか?
バスケットボールというゲームを考えるとこういうことも起こりうるのかなと。ただ得点を競うというところはあるんですが、勝ちは勝ちなので特に気にはしていません。選手にとってはハードにプレーし続けなければならないですし、プレー面で言うとリングにアタックし続けることを徹底していかなければならないと思います。

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青木康平選手
―今日の試合を振り返って
途中良かったですけど僕がちょこちょこミスして、最後相手にまだ可能性あるかなというような雰囲気を持たせてしまったのはすごく反省してます。ちょっとしたボタンの掛け違いだと思うんですけど、それが僕がすごい乱してたというのは反省してます。

―仙台との2連戦、1クォーターの得点が20得点を越えることは無かったですが、まだチームオフェンスが重たいですか?
重たいですね。良い時は簡単に得点を取ってるんですけど、終盤もそうですけどハーフコートバスケットになるとすごく重たいですよね。前半はまだ回っていたと思うんですけど、後半は全然。まだ僕のシュートの確率がさっぱりで、レイアップにしてもそうだし決めるべきシュートも何本もあったと思うんで、そういうところを決めていればもっと楽に勝てた試合だったと思います。

―仙台のシュート確率の悪さにかなり助けられた部分もあったと思いますが。
相手も全然入ってないですよね。ただ今日はタケ(竹田智史)が自信を持ってシュートを打ってくれて、最後ビッグショットを決めてくれて。チームにああやって苦しい時間帯に頑張ってくれる選手がどんどん増えてくれば、楽なゲームになります。今日はタケに助けられたと思います。

―少し話は早いですがオールスターについて、何か狙ってるプレーはありますか?昨シーズンはMIPを獲得されましたが。
MIPとかは狙ってないんですけど、フリースローを打ちたいんですよね。今までオールスターで一度も打ったことないんですよ。去年も言ってたんですけどフリースローを打てるように頑張ろうと思ってます。

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リン・ワシントン選手
今日の試合は全然良くなかったです。チームにとっても全然悪い出来でした。

―ワシントン選手から見て、ワシントン選手いない間にチームとしてステップアップ出来た部分はどこでしょうか?
ここ最近で言えばケビン(タイナー)がステップアップして、スコアの面でもディフェンスの面でも活躍していたんではないかなと思います。ケビンだけではなく誰かが怪我をして空いた穴は誰かがカバーしてみんながステップアップ出来ればと思います。

―本当はラベル・ペイン選手にステップアップして欲しかったのではないでしょうか?
誰というのは(無いです)。あげるとするならヒデ(勝又英樹)です。昨日、今日と出場機会もあったので。

―オールスターについてですが、昨シーズンはMVPを取られました。何か狙ってるプレーはありますか?
もちろん出るからには全力でやっていきたいと思います。何が起こるかわからないですが、それがオールスターなので出来る限り全力をもってやっていきたいと思います。

ここでチームのアシスト数のスタッツを確認するリン・ワシントン選手。「16アシストは悪くない」と言うことだったのでそれを踏まえての質問。

―今日出場するにあたってはパスを中心に考えてらっしゃったのですか?
昨日は欠場でその前もあまり出てなかったし、相手チームも僕に(マークが)集中してくるのはわかっていたので特に前半は心がけました。後半は少し自分でもアグレッシブにプレーしました。

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竹田智史選手
リンも戻ってきて今日もチームで頑張れたんじゃないかなと思います。

―なかなか得点の取れない試合が続いていますがこれについてはどう思いますか?
リンがいなかったのでみんなで点を取ろうとパスを回す時間が長いと思うので、そのぶん点数は減ってると思うんですけど、ちゃんと攻めた時は取れてるし相手もディフェンスで抑えてるので良いんじゃないかなと思います。

―流れが良い時間帯もあるけど、それが続かないのは何か原因があるんでしょうか?
ディフェンスが良い時は流れが良いですけど、ちょっと崩れかけた時は流れが長い間止まってしまうのもあるんですけど、そこは修正してディフェンスでやられてもすぐ切り替えられるように頑張りたいです。

―コート上でも声をかけてらっしゃいますが、ロッカールームなどでもチームメイトには声をかけてらっしゃるんでしょうか?
チームがひとつになるのが一番良いし、みんな良いプレーが出来ると思うので。声を出すのが一番簡単なことなので、それを率先してやってます。

―今日のご自身のパフォーマンスについては?試合終盤にしびれるような3Pを決めましたが。
しばらくシュートタッチが悪くて悩んでたんですけど、チームメイトがノーマークなら打っていけって言ってくれたので気持良く打てて、今日は3本決められて良かったです。チームメイトのおかげです。

―3ポイントシュートを決めたあとに手を挙げる仕草はいつからやってますか?
大阪に来て最初からずっとやってます。大阪に来てからですね。

―あれはどういう意味があるんですか?
会場のみんなにも盛り上がって欲しいので。一種のアピールです、はい。今年は3ポイントを自分の中ではたくさん打とうというか決めようと思っているので、3ポイントを決める度に竹田は手を挙げるぞ、というのを植えつけようかなというのがあります。会場が盛り上がれば良いかなと思ってやってます。今日はつまづいて危うく転けそうでした。

―3ポイントに関して具体的な数字は決めていますか?
いや特には決めてないですけどノーマークなら打つ。最低でも3本に1本は決めたいなというのはあります。

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仙台89ERS

ロバート・ピアスHC
―今日の試合を振り返って
試合全体を通してシュートがなかなか決まらないという非常に苦しい展開でしたが、選手たちにはロッカールームでも、そこにあまり引きずられずに最後まで戦おうということを伝えました。それともっと得点を決めるということで言えば誰かが一肌脱いでくれないとしんどいと思うんですけど、大阪さんがこの2日間素晴らしいゲームをしたと思いますし、特に今日はリン・ワシントン選手、やっぱり彼はこのリーグのトップクラスの選手だと思うのでうちの選手たちも彼から学ぶこと、また大阪さんから学ぶことも多かったんではないかと思います。クリスマスの過ごし方としてはこういう感じで過ごしたくないのは山々なんですが、ただ今日なんかも前半かなりの点差が離れていても最後まで諦めずに戦い続ければ、最後の最後で逆転が見えるような展開までいけたのはチームとしてひとつの評価だと思います。こういう負けから学ぶというのはあまりしたくはないんですが、多くのことを学べて、また今日のことを教訓にして次に繋げるということでは、ひとつのそういう試合なのかなと思います。

個人的には薦田(拓也)がほとんどスタッツには残ってないし記録に残らないことでも、彼は最後まで走ったりディフェンスで頑張ったりとか、みんなの気持ちがバラバラになりそうなところを彼はプレーで頑張ってやってくれたのが、あとちょっとのところまで追い上げられたかなり大きな要因だと思います。彼が頑張ってくれたのは本当に良かったと思います。

―第2Qに離されましたがポイントとなったところはどこでしょうか?
離されたというよりもうちのシュートが入らなかったというところだけだと思います。ディフェンスは頑張れてましたし、当然大阪さんのような良いチームを相手を0点に抑えるということは無理だと思うんですが、やはり得点を競うゲームなのでこっちが得点を重ねないとどんなにディフェンスで頑張っても。シュートを決められない時間が続いたということです。誰かがやってくれれば良いという形でベンチ全員を出したんですけど、それでも得点を取る選手というのが残念ながらいなくて、それで苦しくなった。

―負けが続いて11勝11敗の五分で終わりましたが新年はどういう形で切り替えて新年を迎えたいですか?
新年に向けてということで言えばもう少し日本人選手中心に得点力になるような、オフェンスの軸になるような選手にひとりでも多く育ってもらわないと、という気持ちはあります。他の良いチームを見ると二桁の得点アベレージを取れるような選手が必ずいるわけで、ただパスを回しているだけでは得点にはならないので、そういうところで言えばこのオフの間にしっかりと練習をして試合で結果を残せる選手達というのを期待しています。

ディフェンスはチームとして精度は上がってきていると思いますので、あとはオフェンスのところなのかなと。ちょうど5割というところなので、上にも下にもどっちにも転ぶ可能性はあるわけですから当然良い方向に転びたいと思ってます。

―今日スターターを変えた意図は何ですか?
スタートに関しては(相手選手との)マッチアップというのもありますし、その日の状態などで変わってくると思うんですが、やはりもっともっと特に日本人中心に俺がやりますと一歩前に出てくれるような選手が今はまだいないので、満遍なくではないですが誰がやるんだ、という形でチャンスは与えています。それよりももっと自発的に今日は俺に任せてくださいというような、そういうチームにしていきたいと思います。

―大阪は最少失点のチームですが、ここまでゾーンディフェンスをしいてくるチームに対してなかなか崩せていないようですが?
今外国人選手3人でやってて選手層が薄くファールトラブルとかが出来ない状態なので、その辺りを考慮したら、テンポを遅くしてディフェンスにかける時間を増やしてという形をやっていくのが通常のやり方ではないかなと思います。うちだけじゃなくて他のチームこういう状況であればやらざるを得ないと思います。今はこういう試合展開をして我慢するところはしないといけないと思っています。

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志村雄彦選手
―4連敗ということになりましたが今日のゲームはどうでしたか?
なかなかオフェンスのところで良い展開が出来ていないなというのは正直なところです。前半18点でしたっけ?かなり苦しいなと思います。テンポをコントロールしてる中で、スローペースでゲームを進めようということでこの2試合をやったんですけど、その中でも走れる時はもう少し走れれば後半みたいな展開は出来たんですが、それが出来なくて両チームとも重くなってしまったという感じでした。

―ここまでゾーンディフェンスを上手く崩せてないですがいかがですか?
そうですね、正直ゾーンブレイクが下手です。僕も含めてもう少し上手くやらないといけないと思います。インサイドでもう少し点が取れないと今日もアウトサイドに頼ってしまって、それが落ちてしまうと中々点が伸びないというパターンがここまで続いているのでインサイドでも得点出来るように、その辺を合わせていかないといけないと思います。

―今日が年内最後の試合でしたがここまでの試合を振り返っていかがですか?
年内5割で来ているのでここからあと30試合、上がるか下がるかは僕ら次第だと思うので、そういった意味では自分たちの良い部分と悪い部分を把握出来た22試合でした。ここ4試合は悪いところが出てしまって結果は出てないですけど、あと30試合続くのでしっかりと上がっていければ。まだまだ上位とも4ゲーム差ですし、1つ順位が上の新潟とも2ゲーム差だと思うんで、直接対決はまだまだあるしそこで逆転のチャンスはあると思うんで、そこまでに僕らが良い準備をしてやっていければなと思います。

―次は12連勝中の京都、元仙台89ERSのHCだった浜口さんもいますけどいかがですか?
今、リーグの中でも一番好調なチームで12試合負けてないってことは約1ヶ月半ぐらい負けてないってことなんで、そういうチームに僕らが戦う準備をしていきたいなと思います。

―シーズン入る前から京都とやるのは楽しみだと語ってましたが、その京都と対戦することについては?
炎さんにはリーグに入ってからお世話になったので、成長した姿を見せたいなと思いますし、あとは炎さんのコーチのスタイルとしてはスカウティングをかなりやってくるので、僕の得意な部分もかなり削られると思うので、そこに対して受身にならず相手のことをこっちもしっかりと更にスカウティングして。せっかくホームに呼びますから、僕らが連勝をストップさせます。

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薦田拓也選手
―2試合コートに立つ時間が長くて今日も得点こそ無かったですがディフェンス面含めて献身的なプレーでしたが2試合振り返ってどういう気持でコートに立ってましたか?
試合の流れを観ながらチャンスを貰ったらとにかく一生懸命プレーしようというのがあって、大阪にレンタル移籍した時になかなかプレーしている姿を見せられなかったのでそういった意味で思い切ったプレーをみせれることが出来たら良いなと思ってました。

―声援など何か感じたものはありましたか?
迎え入れてくれたんで居心地が良かったです。

―勝てれば良かったと思いますがそういう意味では悔しさがありますか?
両チームともになかなか点が取れない状況だったので結構厳しい試合になりましたけど、タフゲームになるということは元々わかってました。その中で我慢してやっていく部分でチームとしては勝ちには繋がりませんでしたが、年明けのゲームには繋がるような雰囲気ではあったので、そこは良かったと思います。

得点が入ってないという部分では、得点を期待されて(試合に)出されていると思うので、そこをどうにか打開出来るようにと思ってたので昨日はそれが上手く機能したんですけど、今日はちょっと自分の調子が良くなかったので逆にディフェンス面で貢献しようと思って。そこは頑張れたので次に繋げたいと思います。

―キャプテン(の志村雄彦選手)にも聞きましたが、これまでチームは11勝11敗の五分五分で来ていますが、連勝の続いてる京都の連勝を止めたいとは仰ってましたが。
それはみんな思ってますね。ミーティングでも話したんですがここから上に行くか下に行くかということだと思うんで、期間が空くのでもう一回チームとして練習して、今までの修正点をしっかり改善しながら次のホームゲームに繋げたいと思ってます。

―大阪の選手たちは何か話をしましたか?
いろんな話をしました。(内容は)内緒ですけど(笑)