12月23日(金) 船橋アリーナで行われた千葉ジェッツ対新潟アルビレックスBB戦は新潟が開始から3Pシュート高確率に決め、有利に試合を展開。5人(マキシー、根東、マーリー、池田、ホルム)が二桁得点を上げ、アウェイ千葉に勝利した。千葉は新潟をファールトラブルに追い込むも、攻守の詰めが甘く再び勝率5割を下回る結果となった。
(文=定山 敬/写真=西本 匡吾)
スコアボード
12月23日(金)18:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
千葉ジェッツ | 24 | 11 | 24 | 21 | 80 |
新潟アルビレックスBB | 31 | 22 | 21 | 19 | 93 |
【スタート】
千葉ジェッツ:#7板倉令奈、#9田中健介、#11モリース・ハーグロー、#15ガストン・モリヴァ、#44ジャメル・スタテン
新潟アルビレックスBB:#1ドワイト・ゴードン、#3アーロン・マキシー、#15根東裕隆、#20ナイル・マーリー、#31池田雄一
【レフリー】
地頭薗 剛(じとうぞの たけし)/加納 康平(かのう こうへい)/上田 信彦(うえだ のぶひこ)
【観客者数】
1090人
【主な個人スタッツ】
千葉ジェッツ:ハーグリー25点、スタテン19点9リバウンド、石田12点2スティール
新潟アルビレックスBB:マキシー19点11リバウンド、マーリー16点5アシスト、池田16点(3P 4/7本中 57.1%)、ホルム10点19リバウンド
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『似て非なる』
両チーム共にサイズも小さく大型の日本人フォワード(千葉は板倉、新潟は池田)を抱えるが、やっているバスケには大きな違いがあった。
第1Q
先制はスタテンの3Pシュート。『ファールトラブルを避ける為』とエリック・ガードHCが語ったように、2-3ゾーンで始める千葉。新潟はその千葉の2-3ゾーンに対してしっかりボールを回し、マーリーの3Pでお返し。千葉は他のチームより試合時間が長い。理由は相手のファールを誘い、フリースローを打つからだが、今日のその戦術通りにモリヴァがマキシーのファールを誘いフリースロー。確率が悪いのもいつも通りで、1本のみ成功。田中もペネトレイトでファールを誘うがここでも1本のみフリースローを成功させる。新潟はマーリーの3Pで逆転。マキシーのジャンプシュート、マーリーのシュートミスをマキシーがリバウンド押し込む。千葉もスタテンのフリースロー(1本のみ)、田中がペネトレイトからファールを誘いバスケットカウントを奪う。板倉がポストからターンアラウンドを決める。新潟は池田の3P、根東が板倉のファールを誘いバスケットカウント。フリースローも成功させ3Pプレーとする。ハーグローのアシストから板倉のレイアップも決まる。新潟は冷静に池田が3Pシュート決め、ここからラン。マキシーの連続ポイントに、根東がベースラインからのシュート決め、15対24とリードする。千葉もハーグローのペネトレイト、スタテンのジャンプシュート決めるが、新潟はホルム、根東の3Pシュートでリードを保ち24対31とする。
第2Q
『千葉の悪い第2Q』とエリック・ガードーHCと語ったようにこの試合を大きく左右するクウォーターに。新潟は千葉の2-3ゾーンをしっかり見極め、池田の3P、根東のジャンプシュートが成功。更にマーリー、小松の3Pで24対39と115点差とする。千葉はハーグローが個人技でシュートを成功させるが、後に続かない。新潟はゴードンのペネトレイト、マキシーのフックシュート。同じく記者会見でも『ファールトラブルを避ける為』ゾーンを敷いたと語ったギャリソンヘッドコーチ。新潟もゾーンディフェンスに。
千葉はモリヴァのジャンプショット、板倉が速攻からレイアップを決める。新潟のオフェンスが停滞する間に、千葉はファールを誘いフリースローで得点していく。追い上げムードを断ち切るように鳴海の3Pが決まる。オフェンスが定まらない千葉は1分48秒にタイムアウトを要求するが、やはり上手くいかず、1分25秒に再度タイムを要求。しかし攻撃は成功せず、鳴海にペネトレイト許す。このクウォーター、千葉にはアシストは1本もなく、35対53で新潟がリードし、後半へ。
第3Q
千葉、田中のアシストからハイポストのモリヴァのジャンプシュート。板倉のジャンプシュートも決まり千葉のペースに。新潟は池田がジャンプシュートを決めるが3つ目のファールを宣告され、ベンチに。千葉はハーグローのシュート、スタテンがマーリーの3つ目のファールを誘いバスケットカウント。フリースローも成功させ3Pプレー。6分54秒にタイムアウトを要求して立て直しにかかる。ゴードンのフリースロー(1本のみ)、マキシー、ホルムのシュートで引き離したいが、千葉の猛攻が止まらない。スタテンのパスからハーグローがアリウープ。スタテンは田中のシュートもお膳立てする。更に田中のペネトレイト、モリヴァのシュート、石田のバスケットカウントからフリースローも決め3Pプレーとし、56対66の10点差に詰め寄る。
新潟はホルムがフリースロー、マキシーが板倉からファールをもらいながらシュートを成功。フリースローを決める。スタテンのシュートミスを石田がリバウンドで押し込むが、大事な場面で新潟の池田が3Pシュートを決め、59対74とリードを保つ。
第4Q
マキシーがベースラインからリバースレイアップで得点。ハーグロー、スタテンが連続3P。更にハーグローの3Pで再び一桁得点差に戻すが、池田のシュート、マーリーがフリースローを2本成功させる。千葉は攻撃の手を緩めずにスタテンが連続得点し、75対82とした所で、オフィシャルタイムアウト。
新潟は小松のフリースロー(1本のみ)、マーリー、鳴海のシュートが成功する。千葉は大事な場面でディフェンスリバウンドが取れず(24秒しっかり使われた上に、新潟に2連続でオフェンスリバウンドを許し)マーリーのシュートが決まり、ここで勝負あり。
千葉は石田がスティールからレイアップに持ち込むが、ファールゲームする時間もなく80対93で、ホームの試合を落とした。
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