【プレミアム限定】千葉ジェッツ対仙台89ers、試合後のインタビュー(11月18日)

11月18日(金曜) 浦安市運動公園総合体育館で行われた千葉ジェッツ対仙台89ers戦。千葉、エリック・ガードーHC、中村友也、一色翔太、石田剛規選手。仙台89ers、ピアースHC、日下光選手の試合後のインタビュー。
(文/定山 敬 写真/西本匡吾)

千葉ジェッツ

エリック・ガードーHC
―今日の試合を振り返って
幸運にも勝つことが出来ました。仙台は本当に良いヘッドコーチと選手がいて、勝つことが出来て幸運です。特に志村選手のハートは計り知れなものがあります。今日は選手たちがエネルギーと自信を自ら運びこんでくれたので、その自信とエネルギーを選手たちから貰うことが出来ました。昨日の敗戦で一睡も出来ませでしたが、今日は選手たちに助けてもらいました。
昨日と今日の違いは沢山ありますが、一番はシュートチャンスをしっかりとものにしたことです。決めるべき場面でしっかり決めたことです。それはシュートだけでなく、フリースローでも決めるべき時に決めたと思います。一色翔太と中村友也がチームに勢いをもたらしてくれました。佐藤、石田、板倉、田中、全員が活躍してくれました。田中は大事な場面でシュートを成功させ、石田はフィッツジェラルド選手に対して素晴らしいディフェンスを見せてくれました。ハーグローと石田が交互にフィッツジェラルド選手をマークすることで、彼のリズムに悪くすることに成功したと思います。
ミムズ選手は本当に素晴らしく能力の高いアスリートだと思います。彼をディフェンスするのは難しいですね。身体能力も高くインサイドもアウトサイドもプレー出来る選手です。しばらく仙台との対戦がなくホッとしています。

(会場の時間の関係で質問は一つのみとされるが)
未だ私は会場に居ますので、お時間がある方は外で質問を受け付けますよ。

―ジョージ・リーチのケガの具合について?(バスナビ)
日本時間の18日早朝2時に、30分程度の手術で成功したことを聞きました。想像よりも酷くなかったので、安心しています。リハビリを入れても全治6ヶ月とのことですが、ジョージは明日にも復帰すると言っていました(笑)最低でも3ヶ月はかかると思います。ジョージにはプレイオフのタイミングで復帰してくれることを願っています。

―12試合で7勝5敗の成績のついて?(ジャパン・タイムス)
勝ち越すことが出来たのは嬉しいです。アウェイ秋田戦での勝利から波に乗る筈でしたが、ジョージのケガでそれが失われつつありました。若いチームなので経験不足やメンタルでもデリケートな部分があります。成長していく部分が多いと思います。特にオフェンスではまだまだ成長することが出来ると思っています。

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中村友也選手
―今日の試合を振り返って
今日はアウトサイドから思い切ってシュートを打ち過ぎた感じですね。もっとリバウンドに絡みたかったのですが、最近マークされるようになってボックスアウトも厳しくなってきた感じですね。今日オフェンスリバウンドを取ってそのままシュートに繋げられたらなと。練習ではそういうプレーが出来ているので、あとはノーマークだったら積極的にシュートしようと。オフェンスリバウンドにもっと絡んでいきたいと思いました。

―コーチはオープンであればシュートを打って良いという指示?
そうですね。そうなんですが、今日は3Pが入らなかったので、暫く3Pは控えようかなと思います。2Pで自分のエリアであれば確実に決めていきたいですし、あとはドライブするプレーをもっと出来ればファールを貰えたと思います。ちょっと簡単に打ち過ぎました。そこは反省してます。

―ベンチでも「エナジーやで!」と言ってましたね。
そうです。ベンチでも盛り上げていきたいと思っていましたから。

―スタートで起用されましたが?
コーチがエナジー、エナジーと言って、自分と一色(翔太)にチームを盛り上げるように指示がありました。

―昨年のボブ・ヒルHCとエリック・ガードーを比べたとき、選手に対する接し方やモチベーションのあげ方ではどこあたりに違いがあるか(バスナビ)
ボブ・ヒルのときは役割が徹底されていました。去年、最初は4番で使うと言われ、次に3番で言われました。でも、(実際にやってみて)3番では使わないということになり、4番に戻ったんですね。そうしたらフォーメーションとか全然わからない状態になり、ですね。

―それに比べて今年は(バスナビ)
今年は4番、5番。たまに3番です。そこ(東京)で3番も経験したので、いけるように(準備を)しています。ボブ・ヒルのときは役割が徹底していて、例えば3番の選手ならそこでしか使わないという感じでした。エリック・ガードーは柔軟ですよね。シュートが入るなと思ったら、(ポジションを)替えたり。だから僕、プレシーズンの埼玉戦は3番で出ていたんですよ。ボブ・ヒルの場合はすごいセンターを育てるのが上手いんですよ。そこで結構勉強になったんですよ。

―具体的には何を(バスナビ)
ステップとか、ボールの取り方です。あとは、外国人のセンターからも色々教わりました。今日の試合、僕は何回か相手の外国人がリバウンドを取るとき、(空中で)タップしていたじゃないですか。ああいうやり方を教えてくれるんですよ。ボブ・ヒルのときは下のポジション(4番・5番)でやっていて、それが今につながっているんじゃないかなと。あとは、外のシュートも打つようになりました。

―今日も打っていましたね(バスナビ)
(だったこともあり)心折れないです(笑)頑張ります。

―HCはどんどん打っていけと?(バスナビ)
いや、そういう感じではないですね。今日も流れの中からだったので、タフショットはなくて。空いているときに貰ったら打つ、という感じですね。今はほんまにジョージ(・リーチ)がいないので、1本でもオフェンスリバウンドに絡んでいこうと。自分の中でのノルマは、オフェンスリバウンドを1試合3本取りたいと。今日は1本しか取れていないので納得がいってないんですよ。

―昨年と今年では自分の中で何が変わっていった?
やっぱり、後がないというか。自分は契約してもらった、拾ってもらったという感じなので。まずチャンスを貰っているんで、そこで。(ブースターは)今まで試合に出ていないチョモしかわからないじゃないですか。(今は)こんなに出んねや、と言われているくらい。俺でもスリー打つねんみたいな感じで。そういった部分は結構、毎試合というか自分の中で全然違いますね。なるべくベンチでもコーチの隣に座るようにして、それは今年と去年の差ですよね(笑)
(座る位置で)やる気のバロメーターがわかると思います。まぁそこは、いつでもやる気あるよ、と書いといてください(笑)

―(爆笑) (※ベンチの話はリップサービスです)

―HCとの相性は
うーん。自分は何かを得ようと。相性が合うとかではなくて、何かを得ようと。ジョーにしても、天日さん、青木さんにしても。今までbjリーグに入って経験したHCからは何かを得ようとやっているので。

―チームの雰囲気について
選手同士がすごく仲が良いので。大阪のときもこんな感じだったので。だから、このままだったら勝負どころで強いと思うんですよね。いい感じだと思うので。あとは練習をして。ジョージのリバウンドの穴が大きいんですけど、でも外国人選手3人で今日は(リバウンドでも)勝ってましたし。全員でバスケットをすると。

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一色翔太選手
―スタートでの起用について?
会場でのシューティング中にアシスタントコーチからスタートだと言われました。

―自分の役割はかなり果たすことが出来た?
そうですね。今日のようなディフェンスをすることは当たり前だと思います。今求められているのはディフェンスで、それにプラスアルファで自分のプレーを付け加えていく感じです。

―チームにガードが多いと思うがそこから一歩抜か出すための課題は?
ハンドリングですね。あとはオープンなシュートを確実に決めることです。

―ポイントガードとして基本的な部分ということでしょうか?
はい、そうです。ドライブからしっかりパスを外に出していくことがあまり無いチームなので、その部分がしっかり出来るようなガードになっていきたいと思います。シューター陣が良い感じで打つことが今は出来ていないので、そこを助けられるガードになりたいですね。

―目標にしている、又は憧れている選手は?
昔からの憧れと言いますか、バスケット始めるキッカケにもなったのがNBAのペニー・ハーダウェイ選手です。

―彼への憧れから背番号1?
そうです。あとは自分の名前が「一色」というのもありますね。

―同じリーグの中で気になる選手や目標にしている選手?
秋田のガーデナー選手は速いテンポが作り出せますし、浜松の大口選手はディフェンスも素晴らしいですし、タフなハードワーカーだと思います。

―全く異なる二人ですが、その二人が目標?
自分をどちらに当てはめるのかと言えば、大口選手のようになって行くことが出来ればと思っています。秋田の長谷川選手にも。子供時代にオールジャパンでプレーしているのを見ていて、今は一緒に対戦する時があって不思議な感じがしてます。大学の先輩でもありますし。毎週色々なガード対戦出来ることは楽しみです。

―シーズン前に掲げた目標は?
先ずは試合に絡んでいくこと。次は勝ちにつながるプレーをしていくことで、長く使われると思いますし、スタッツを残していくことが出来ると思います。今は繋ぎで使われていますが、今度は皆を繋いでいく役目になっていきたいと思っています。見ていても分かると思いますが、ボールが回らない時間帯があって、シューター陣のフラストレーション溜まっているので、もっとボールをシェアして解消していきたいと思います。他のガードには無い所を出していきたいと思っています。

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石田剛規選手
―ケガの具合は?(試合終了間際に瞼の上を切った)
縫わなくても良いので、大丈夫です。

―首のケガは?
試合日の間隔が少しあるので、休めるといいますか、治療に専念出来ると思います。今週の試合を乗切ることが出来て良かったです。

―昨日はHCが試合に出しながら調子を見ると言っていましたが?
練習がほとんど出来ず、スクリメージもあまり出来ませんでしたので、プレーしながらでないと自分の体の雰囲気が慣れないと思いました。試合始まったら何とかなるという思いはありましたし、動いているうちに段々慣れてきたので、今日は昨日よりももう少しパフォーマンスを上げることができたと思います。

―リーチ不在や自身のケガもありますが、選手間で何か話しあったりしているのか?
選手たちの間では色々な事を話合っています。昨日の敗戦は良くない負け方をしたので、プロだからプレーの面で楽しくやろうと。こうやって素晴らしい舞台に立てるのに暗い顔してプレーしていても仕方ないので、目の前の出来ることをやろうと。そういう部分が今日のディフェンスに出たと思います。
まだ出来たばかりのチームなので、悪い部分が出てくるのは仕方ないと思っています。それを乗り越えられるような楽しい雰囲気作りをしたいと思います。

―昨日の話ですが、大学のOBが来ていましたね?
多分、みんなオフだったから来てくれたと思っています。皆の前でもっと活躍したいと思いましたが、志村選手と会うのも久しぶりだったので楽しかったですし、バスケットしている仲間なのでお互いに刺激し合えるような存在でこれからも居たいと思います。

―次戦(富山戦)への抱負を
まだまだ変化出来るチームだと思っています。昨日の敗戦から今日のディフェンスの確認が出来ましたので。まだまだ強くなっていく部分が多いですし、1週間ごと、1試合ごとに成長していけるチームになって、勝っていきたいと思います。

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仙台89ers

ロバート・ピアスHC
―今日の試合を振り返って
ロード(アウェイ)で二日間連続勝利することはbjリーグというタフなリーグでは難しいことです。今日は千葉がメンタルもフィジカルでもタフだったと思います。特にリバウンドとターンオーバー数の違いだったと思っています。第1Qで7つのターンオーバーがあったので、修正するように指示しましたが、修正出来なかったことが大きく響きました。
前回も敗戦から多くのことを学び、5連勝することができましたので、今回の敗戦でも多くのことを学んで、連勝に繋げていきたいと思います。

―今日はスタートで橘選手を起用し、彼がその起用に応え連続得点したにも関わらず、長く使わなかった理由は?(ジャパン・タイムス)
立ち上上がりに良い形で4点取りましたが、その事でチーム全体が「今日の試合も勝てる」という驕(おご)りが出てしまった。チームのターンオーバーがそこから始まってしまったことが一つ。もう一つは橘自身もそこからトラベリングしたり、ゴール下の簡単なシュートをミスしたりしたこと。彼のディフェンスは素晴らしいので、もう少しオフェンスで頑張ることが出来れば長い時間の起用も考えましたが、彼のパフォーマンスに残念な部分があって、長く使うことはありませんでした。

―現時点で昨シーズンのようなチームバスケ(流れるパス回し)が出来ていないが、どのようなチームを目指しているのか?(女性レポーター)
昨日の試合をみていただけたかどうか分かりませんが、昨日はアシスト数も多かったですよ。今日もアシスト20で千葉よりも上回っています(千葉は12)。ご質問の意図が分かりませんが、チームバスケが出来ていないとは思っていません。アイソレーションしてはいますが、志村や日下が昨シーズンよりもオフェンスに絡めるようなバスケットをしています。
今日はバスケに向かってアタックしていましたが、フリースローを貰うことが出来ませんでした。5連勝することが出来て、東に2位にいるということはチームバスケが出来ているということだと思います。

―外国人選手の評価?(女性レポーター)
そのご質問の前に、外国人選手とか日本人選手を分けて考えることはありません。個人ではなくチームとしてプレーしているかどうかでしかはお話はしたくありませんが、シングルトン以外は様々なカテゴリー内でトップ20に入っています。複数のカテゴリーにまたがっている事からも他のチームの外国人選手よりも総合力はあると思っています。シングルトンにももっと頑張ってもらいたいと思いますが、相手チームのラインアップによって変化することもありますので、今のスタッツだからダメだとは思っていません。
今日のように日本人選手がオフェンスに絡んでこないと良い試合にならないというのは、今日の試合を見ていただいても分かると思います。

―第4Qに65-63でオフィシャルタイムアウトになった時の指示は?(雑誌)
覚えていません。(移動時間が迫っているので)急かす訳ではありませんが、試合に負けて怒っているので、今は思い出せません。

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日下光選手
―今日の試合を振り返って?
相手が3連敗中ということもあって、負けたくない気持ちで来ることは分かっていましたが、そこは分かっていたつもりでしたが…。勝負所でリバウンドを取られてしまったりと、課題が浮き彫りになった試合だったと思います。うちの課題はオフェンスリバウンドであったり、ターンオーバーであったりするので、そこが大きく出たという感じです。

―自身のパフォーマンスについて?(この試合第3Qの途中まで3Pシュートの成功率は100%だった)
昨日はあまり良くありませんでしたが、積極的にプレーしているときは良い結果が出ていると思います。今日も途中まで良かったですけれど、最後に落としているので、そういう部分でしっかり決めることが出来る選手になっていかなくてはいけないと思います。

―今日はベンチスタートでしたが?
そうですね。自分の所がミスマッチになるので、そこを改善するために今日はベンチスタートという形になりました。

―昨日も4ファール、今日は5ファールでしたが?
相手がそれだけアグレッシブにきている証拠だと思います。自分たちもその部分は見習っていかないと。今日もフリースロー数も倍以上違いますしね。
笛は鳴る時もありますし、鳴らない時もあります。強いチームはそういった事もクリアしているので、アウェイだからとか関係なく、強いチームになっていきたいと思います。

―次戦、ホームですが、意気込みを?
今シーズン、初の西のチームとの対戦ですが、西はどのチームの強いので、それまでにしっかりとした準備をすること。特にリバウンド、ターンオーバーを改善出来れば、チームを少しずつ良くなっていくと思いますので、良い準備をして福岡戦に挑みたいと思います。