11月6日(日)、阿賀野市笹神体育館で開催されたWJBL、新潟アルビレックスBBラビッツvsトヨタ自動車アンテロープス戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)
前日同様、試合序盤はトヨタのペース。しかし第2Q以降ラビッツが盛り返し、トヨタ相手に接戦を繰り広げる。徐々に追い上げるラビッツ、第4Qにはついに逆転するも、トヨタはベテランの矢野を中心に落ち着いて得点を重ねて逆転し、2連勝を飾った。トヨタはこれで7連勝、一方のラビッツは6連敗。
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新潟アルビレックスBBラビッツ
荒順一HC
-今日の試合について
勝ち負けではなくて、ウチが勝ちを作っていくためには君山や玉井が3点を決められる技術を身につけないとですね。今日、川上が(点を)取れたというのは、作戦的に出来た部分もありましたけど、結局玉井は昨日3本で今日はゼロでしょ。君山もゼロですよね。それだと、チームがひとつに積み重なったという実感が無いんですね。トヨタといいゲームをやったとかではなくて、どうすればチームが組み立てられていくのかといのが大事なんです。そこの部分で選手たちが育っていってくれないと、ダメだと思うんです。
残念なのは、昨日は玉井が3点を何本か打てるようになってきたかな、と思っていたら、今日は打つことは打っていますけど決められないし、エアボールみたいなのが出てしまったとなると、まだまだなんだと思いますね。
負けるつもりではやってないですから作戦は作りますけど、その中で、チームは今後どうなっていくのですか?どんなチームになるんですか?というのが積み重なっていかないと、成長したと言えないと思うんです。その点で言えば川上の思い切りの良さが出てシュートが決まったとか、星の思い切りの良さが出たというのは、それは評価は出来ますけど、やはり(現状では)脅威のあるチームになれないんですよ。あそこをこうしたらシュートを打たれちゃうよ、入れられちゃうよ、出岐を押さえたら逆側で入れるとか、外に出たら中がやられるとか、そんな風になっていかないと、やはりチームとして安定感が出ないですね。そこを目指しているので、今日はいいゲームをやりましたけど、残念なのは玉井君山ですね。君山は今日も(3ポイントを)打たなかった。ドリブルして1本打ったくらいかな。玉井は7回くらい打ってゼロ、エアボールが2回くらいあった。ミドルショットも打ったけど入らない。これではその(求められた)仕事をやれないということになっていしまう。するとチームを上手く組み立てられないというのがあるので、そこが私達のチーム作りのテーマなんです。3点を打って入れることが出来ないなら、来年入る子とかに仕事が回ってしまいますよね。その意味では玉井や君山はしっかり自覚してやっていかなければいけないと思います。
嬉しいのは、トヨタ相手にリバウンドで負けなかった。ここのところずっとリバウンディングについて、小さいチームのリバウンドがどうなるんですか?というテーマについて、あの子達が本当に頑張って相手に負けないくらいオフェンスリバウンドもディフェンスリバウンドもやってくれました。これについては、私が予想していたよりは非常に頑張っているし、評価できるかなと思います。
それと、今日一番嬉しいのはターンオーバーが9本という事です。ずっと試合をやると20本くらいのターンオーバーが起きていて、今日はターンオーバーを一桁、これをミーティングでも約束として話しました。それが達成出来た、ターンオーバーが少なくて二桁に行かなかったというのは、私としては本当に嬉しいです。
-試合の立ち上がりはターンオーバーが目立ちましたね?(新聞)
前半は何本ですかね。3本か4本くらいで(ターンオーバーが)止まったんですよ。玉井が上(のガード)に返すパスを2回スティールされたのが目立ちましたけどね。
玉井、君山、そしてもう一人3ポイントシューターを作らないと、このチームは来年また苦しみますよ。
-玉井は早いリリースのシュートを心がけているようですが、余裕が無かったのでしょうか?(テレビ)
あの子はドリブルするともっとダメになるんです。ディフェンスに煽られながらシュートを打つのは厳しいです。いい動きからいいポジションでノーマークで打つ。これがテーマですから、何でも打てばいいという訳ではないし、それは周りに失礼ですよね。個人ではなくてみんなのボールですから。入るか入らないか、勝手に打っていいというのではないです。いいシュートを何本打って、何本入るかということですからね。
-今日のタイミングは?(新聞)
タイミングはいいんですよ。早いタイミングというのはね。遅くなるとダメなんで。今は、ドリブルしてからの3ポイントは禁止なんですよ、玉井と君山は。それを、君山は(ドリブルを)やったんですよ。今日は君山は本当にダメだった。ディフェンスは約束を守らないし。
今日はディフェンスで完全にスイッチアップして、インラインに入られないようにしたんです。これが効いてたんですよ。オフェンスでは、昨日はビハインドスクリーンからのピックを多くしたんですけど、今日はリターンスクリーンから巻き込んでくる動き。それか、センターのゴール下という動きだったんですが、ビハインドスクリーンをかけるんですけど、そこで、昨日はセンターがピックをして。そこでもう一回巻き込んでくる動き。それが非常によく効いて、川上が気持よく(シュートを)打てたというのがあったんですけどね。
これは私の作戦の部分だから、あの子達の仕事というのは違うところにありますよね。チームとして作り上げていくということ。だから、その仕事をやってくれたかやってくれないかなんです。
その面では、そういったゲームの中で玉井が3ポイントを3本入れた、君山が1本、2本と入れた、そういった状況で「(今日のゲームは)惜しかったね」というのなら、いい感じが出るかもしれません。
-第4Qに入る時点で2点ダウン、そして第4Qには一時逆転するのですが、矢野選手を中心に得点を重ねられて敗戦となりました。これはラビッツのオフェンスが機能しなかったのか、それともディフェンスが機能しなかったのか?(バスナビ)
第4Qの相手の得点が24点。これはもうディフェンスの負けですよね。もうちょっとディフェンスの当たりを、あれだけ(トヨタの選手を)フリーにさせないようなマッチアップの仕方ができないとですね。
矢野選手は3Qまでは若い選手にパスを配ってやらせているんですよ。いつもそうなんです。肝心な時には自分がやって、それが出来る選手なんです。それまでは若い選手にプレーさせてるんですね。
あそこは玉井とか君山とか、フォワードのところのミスマッチで押し込まれていたんで、どうしてもそこでやられてしまい、(ディフェンスが)寄り過ぎたんですね。もっとディフェンスの当たりが強くて、1対1でもっとマッチアップできるようなディフェンス力を付けなければだと思います。
今日はゾーンディフェンスを使わないでやりましたけどね。今日の守り方はトヨタ戦で初めてやったんですけど、他のチーム相手でも出来るかもしれないし、ディフェンスの新しいシステム、スクリーンプレーに対する守り方というのは、新しくチャレンジしている部分があるので、それがトヨタ戦で効いた部分があったというのは、可能性のあるディフェンスの方法かなと思います。
-星選手のプレーについては、荒HCのイメージに近いものですか?(バスナビ)
昨日は星が1点なんですよね。FTだけで。星というのは元々ガードではなくて点取り屋だったんです。やはり星のいい所というのは、パスだけになると下手な部分が出てしまう。今日はターンオーバーを少なくするという話だったので、ガードの所でも少なくとも攻撃に行くと。星は久々に点を取りましたね。こういった事も星にやらせたほうがいいですね、プレースタイル的には。パス配りだけでは、星のいい所が出てこないですね。
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-今日の試合について
トヨタさん相手に、最後はちょっと離されましたけど、喰らいついていけました。今まで連敗が続く中で、点差が開いて負けるというのが続いていたんですけど、それがトヨタさん相手にああいったゲームが出来たのは、みんなの自信になったと思います。
-18得点をあげましたがこれについては?(テレビ)
昨日は1点で、その前の試合も自分はずっと得点を取ってなかったんですけど、自分が攻めていかないとチームの得点も伸びないということを昨日の反省で思ったので、今日はリングに向かっていこうと思っていました。それが結果に繋がったと思います。
-チームとしては厳しい状態が続いていますが、収穫はありましたか?(テレビ)
やはり試合をやっていく中で、1個1個が経験だと思います。私たちは前のチームに比べると経験が無い分、この1試合1試合が本当に大切になっていくと思います。今回のゲームでも相手にアジャストしていくということが、1日目2日目と変化が出せたと思うので、そこは良かったと思います。
-終盤、久手堅選手と交錯する場面がありましたが?(テレビ)
久手堅選手は大学で1年間一緒にプレーしていて私の先輩になるのですが、大学からすごく尊敬していた先輩なので、その方とついにこのWリーグのコートでマッチアップできて凄く嬉しかったです。胸を借りるつもりで一生懸命プレーするつもりでお互いにぶつかりあったりしたのですが、また対戦があるので、その時までに私も成長できたらと思います。
-自分自身としてはゲームメイクとシュートとどちらが得意ですか?(テレビ)
私の今までのプレースタイルとして、得意なのはジャンプシュートだと思っています。そこは試合でもねらっていかなければいけないと思っているんですけど、HCから求められているのはゲームをコントロールすることなので、私の2番手でプレーするのはサトコなんですけど、サトコはガンガンドライブに行ってくれるので、私はゲームを作ることに徹することを求められているし、このシーズンを通して、そこを勉強して成長できればと思います。
-途中から吹っ切れたようにシュートを打つようになりましたが?(新聞)
ジャンプシュートも当たっていたし、3は(ディフェンスが)空いたら打つというのは試合前から決めていました。それが当たってよかったと思います。私はいつもミスで終わってしまうという悪いところがあるのですが、やはりシュートで終わらなければいけません。チームの動きが止まった時に自分から「自分のシュートを作っていこう」と決めたので、それが打って入ったという感じです。
-今日は40分のフル出場でしたね?(新聞)
はい、初めてでした。三菱戦でフルの可能性があったんですけど、足を攣ったので(笑)。初めてフルで出ました。やはりしんどい部分はありますね。私は人より体力がないので、でもそこは頭を使ってチームをコントロールできるようにこれからも頑張りたいです。
-自分の理想とするガード象はありますか?(バスナビ)
私は1年JALでプレーしましたけど、荒さんもJALのバスケットを引き継いでますし、その歴代のガードの先輩たちを見習いたいと思っています。その中でも私自身にしか出来ないガードというのもあると思うので、そこはシーズンと通じて確立していきたいです。
-その自分らしさとは?(バスナビ)
(去年)JALでコートに立っていたのは山田(未来)さんで、山田さんは私と違ってスピードもありました。その点で私はスピードも無いし、強いドライブというのが私の違う部分なので、ゲームメイクを見習いつつも、私のバスケを要所で出していければと思います。
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-試合を終えての率直な感想は?(テレビ)
悔しいというのはありますし、でも楽しかったという気持ちもすごくあります。
-楽しかったというのは?(テレビ)
やはり今までは下位のチームにある程度プレー出来たりとかしたんですけど、それは当たり前ではないですが、自分達にとって出来なければいけない部分が少しあったと思います。でもトヨタさんとか、先週のデンソーさんとか、やはり上位のチームに対して自分達がどこまでできるのか?というのがあって、今日は割とできたかな、という部分もありました。ミスはありましたけど、出来る部分があるというのは自信になったと思います。(私は)新人なので、ミスをしてもいいという訳じゃないですけど、やはり思い切りの良さというのが大事だと思うので、その部分は今日の試合では出来たかなと思いますし、楽しかったです。
-チーム最多の23得点については?(テレビ)
自分が点を取ったというよりはスクリーンをかけてくれるセンターであったりとか、周りが生かしてくれるので、自分がノーマークになって、そのシュートが入っただけだと思います。前半は打っても打っても入らなくてチームに迷惑をかけているので、たまたまじゃないですけど、周りが3ポイントを決めているのでそっちが警戒されて、こっちに(ディフェンスが)寄らないので、その点はみんなに感謝しています。
-今日は目指しているプレーは出来ましたか?(テレビ)
ちょっとですね。
-具体的には?(テレビ)
今までの試合で、ターンオーバーが多いというのは、自分が(攻めて)いかないでパスだけ探しているというのは、自分の持ち味ではないですし、自分が出ている意味が無くなるので、ターンオーバーを減らすためにも、(オフェンスを)シュートで終わるというのを意識してプレーしていました。
-ドライブからのシュート、ミドルショットともよく入りましたが、積極的に攻めていたのでしょうか?(テレビ)
前半は本当に入らなくて、荒さんにも「あとは決めるだけなのに、シューティングの時間にどれだけ取り組めるかだ」と言われて、入れなきゃいけないシュートも何本も外しているので、たまたま後半が入っていただけで、もっと前半に決めていれば違う展開になっていたと思うので、そこは反省点です。
-今日はFTが決まりましたね。(テレビ)
はい、いつもに比べたら(笑)入ったと思います。
-今日もいつもと同じように立ち上がりからミスが多かったですが、第2Q以降は持ち直しました。どのように修正しましたか?(新聞)
昨日と今日で明らかに違うのは、ひとりひとりがゴールに向かっていったということだと思います。ターンオーバーが出たのは、その気持ちが薄れて、自分達の攻めはしようとしているけど逃げている部分がありました。第2Qからは、逃げていては意味がないので、ゴールに向かっていく気持ちが強くなったということだと思います。自分としては1試合通して攻めていこうというの気持ちはあったので、そこが昨日からの修正点で、今日はチャージングしても何がなんでもゴールに向かおうと思っていました。
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#33菅野恭子選手
-現在のコンディションはどうですか?(以下質問は全てバスナビ)
やはり前に比べると、前に出ていた一歩だったり、コンタクトだったりとかは怖い部分があります。
-まだ100%ではないということですね?
(100%)ではないですね。
-菅野選手はビッグラインナップとして(高橋選手、近藤選手らと)フォワードとして出場する場合と、近藤選手に代わってインサイドで出場するパターンがありますが、まだこのチームの現状にフィットしていない感じはありますか?
はい、結構ありますね。フォワードをやったりセンターをやったりということで、まだ戸惑いがあります。
-個人的にはどちらのプレーが好みですか?
センターのほうがやりやすいですね。今春からずっとセンターをやってきたんですけど、キャプテンが怪我をしてからフォワードもやってみようということだったんですが、センターのほうがいいというのはありますね。
-気持ち的に、チームに乗り遅れているというか、焦りのようなものはありますか?
ありますね。
-それはコンディションだけでなく、メンタル的なものも含むということでしょうか?
そうですね。
-今日の試合でも前向きなプレーが見られたのですが、自身として向上しているという感覚はありますか?
いや、まだ自分では分からないです。
-チームが8人、今は怪我人もいて7人ですが、やはり自分もチームに貢献していきたいというのはありますか?
はい、あります。
-具体的にはそのポストマンとしてでしょうか?
そうですね。
個人的にはオフェンスとディフェンス、どちらでチームに貢献したいですか?
オフェンスのほうが得意なので、(今、チームに絡めていないのは)痛いですね。