10月23日(日) 由利本荘市総合体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―岩手ビッグブルズの第二戦。
前半は岩手がフロアバランスをいい状態に保ち、効果的な攻撃で主導権を握った。だが後半、秋田がガーデナーを起点に速攻で逆転。岩手も澤口を中心に最後まで追いすがるが、最終盤に秋田はガーデナーからウォレスへの豪快なアリウープで勝負を決めると、菊地の3ポイントでダメを押した。秋田は今季初連勝、岩手は開幕4連敗と明暗が分かれる結果となった。
(文=宮川 紀元)
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写真提供:秋田SV-ハピネッツ
スコアボード
10月23日(日)14:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
秋田ノーザンハピネッツ | 11 | 22 | 20 | 23 | 76 |
岩手ビッグブルズ | 22 | 18 | 7 | 18 | 65 |
【スタート】
秋田ノーザンハピネッツ:#10庄司和広、#12菊地勇樹、#20スタンリー・オシッティ、#33ブランドン・ウォレス、#55マイケル・ガーデナー
岩手ビッグブルズ:#13山本吉昭、#15トーマス・ケネディ、#21寒竹隼人、#22ショーン・マロイ、#32マシュー・スミス
【レフリー】
国沢 麻未(くにさわ あさみ)/佐藤 優樹 (さとう ゆうき)/上田 信彦(うえだ のぶひこ)
【観客者数】
1403人
【主な個人スタッツ】
秋田ノーザンハピネッツ:ガーデナー30点11リバウンド、オシッティ17点13リバウンド、庄司12点
岩手ビッグブルズ:ケネディ18点、澤口17点、マロイ13リバウンド
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岩手ビッグブルズ
ブライキディス・ブラシオスHC
―今日の試合の総括
昨日よりはいいゲームができたと思います。前半は昨日のようなミスもせずにいいプレーをし、リードできました。しかし後半、特に3ポイントの確率で大きく差をつけられたことが負けにつながったと思います。
―第3Qに7点しか取れなかったことについて。
当然のことですが、シュートが決まらなかったのが痛かったです。前半のリードを、第3Qで全部持っていかれました。ゴール下に切れ込んでの得点が、特に少なかったです。
―勝つためには、どうすればいいと思いますか?
毎日の練習を一生懸命やっていれば、結果はついてくると思います。昨日が初めてのアウェーゲームだったので、そもそも選手は経験不足です。でも昨日よりいいゲームができたので、次につながると思います。
―次の試合に向けて。
アウェーが続きますが、闘う姿勢を忘れずに、我々のベストを尽くして頑張ります。
それから、澤口についてコメントさせてください。彼はとても若くて、素晴らしい選手です。昨日と今日、本当にいいプレーをしました。去年秋田で出場時間が少なかったようですが、今シーズンは長くプレーさせています。チーム最年少の選手が、ビッグブルズで基礎を築けるというのは、チームにとってとてもいいことだと思います。そして、彼はもっといいプレーができるはずです。次は、さらにいいプレーをしてくれると思います。
―特に認めている点はどこですか?
特にオフェンスの部分で、ぺネトレーション、シュートに素晴らしい才能があると思っています。
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澤口誠選手
―2試合終えた感想は?
昨日は岩手のバスケが全然できなかった。でも後半修正できて、今日に向けていいプレーができたと思ったのですが、今日は逆に後半ダメになったので、もう本当に悔しいです。
―昨季プレーした秋田でのプレーは?
知っている選手とのマッチアップだったので、楽しかったです。
―故郷でのプレーは充実していますか?
そうですね。新規なので難しいですけれど、地元で頑張ろうという気持ちが強いので、一日一日練習から充実しています。
―岩手の、ここが強いぞという部分は?
まあ…。まだ勝っていないんで、よくわからないです。でも若さは武器になる可能性があると思います。
―積極的にドライブしましたが、秋田のディフェンスはどうでした?
抜いてもヘルプが速いので、一人では崩せなかったという印象が強いです。
―自身のプレーはどうでした?
前半に比べて後半は打つ本数が減ったので、試合を通じてコンスタントに点数をとれるようにしていきたいです。
―後半流れを失った理由はどこにありますか?
うちは足が止まってしまったけれど、秋田は走り続けていた。そういう部分ですかね。
―初勝利には、何が必要だと思います?
選手はみんな練習も一生懸命やっているので、勝ちたいという気持ちをプレーに出していければいいかと思います。はやく一勝をあげて、岩手に元気を与えられるように頑張りたいと思います。
―自分がいた時と比べて秋田が変わったな、という部分はありましたか?
いやもう、全部です。あんなに長く菊地さんとマッチアップするとは思わなかったです。
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秋田ノーザンハピネッツ
中村和雄HC
写真提供:秋田SV-ハピネッツ
―今日の試合の総括
先週もそうだったが、とことん疲れて、オシッティは帰りの運転もできないらしい。だから、彼らは2ゲームできるような状態じゃないのかもしれないです。これからですね。
後は、いいことから言うと、庄司は僕のイメージ通りの頑張りです。ずっとひざを曲げて、相手をにらんで、闘う姿勢なんです。水町にもその姿勢はあります。
でも、菊地とか信平には幼児教育している感じ。そういう顔してベンチにいたらダメだとか、格好とか。本当にそういうレベルで、ひとつひとつ教育している段階なんですよ。彼らが分かれば、よくなるかなとは思います。長谷川にも言っている。おまえの格好はダメ、と。プレー以前の問題で、気づかなくてはいけない。
プレー面では今日も本当は、菊地じゃなくて水町のほうがいいんだ。でも我慢した。一本くらいこないかと思って。この「親の気持ち」を今すぐに理解しなくてはいけない。
外国人に対しては、イージェイはよくやったと思うんですよね。時差ボケがあるのに。それからウォーリーも、普通アメリカ人はあれくらい痛い状態なら出ようとしないのに、よくやったと思います。オシッティ含めてあの3人は、庄司を例にとっても、僕のやりたいバスケに申し分ない。
ガーデナーはまだ難しい。注意に対して、頷いたのにまた同じミスをするじゃないですか。(コートに)出て行って連れ戻したいよね、本当に。わかってて獲ったんだけども。まあ、あいつとの争いは僕が若さを保てる秘訣かな(笑)。
とにかく、庄司と3人(ドレイトン、オシッティ、ウォレス)には満足しています。後は菊地と信平に、自覚が出てくればね。これからが勝負です。やっとスタートライン。
―出足、なかなか得点が伸びなかったですが。
そういうこともありますよ、バスケットですから。いい時もあれば悪いこともある。最後に勝ったか負けたかが問題です。
―相手ディフェンスがきつかったというわけではないですか?
ノーマークで打っていたじゃないですか。特に菊地さんなんかね。顔つきが緩んでるんだよ、あいつは。
―今日のディフェンスの評価はどうでしょうか?
なかなか半端な状態なんですよ、今は。実はウォレスを中心に考えていたけど、(万全ではないので)ごまかしながらやった。前半ごまかしながらやったけれど、昨日のようにうまくいかなかったので、後半はノーマルなマンツーマンに戻しました。
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マイケル・ガーデナー選手
―MVPの感想はどうですか?
自信いっぱいに言うことはないですけれど、試合に勝てて良かったです。
―調子は良かったですか?
No. そうでもないです。簡単なシュートを何本も落としたので。
―満足はしていないですか?
月曜日はオフですが、練習して満足いかなかった部分を修正したいです。個人としては集中力を高めたいです。
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イージェイ・ドレイトン選手
―初めてのbjリーグの印象はどうですか?
日本のバスケットのペースの速さに驚きました。ただ、速いバスケットは好きなので、自分のスタイルによく合うと思います。
―体調面はいかがでしたか?
まあまあです。時差ボケは少しありますが。
―新しいチームはどうですか?
秋田に来て、ハピネッツの一員になれて幸せです。これから、たくさん勝てるように頑張ります。
―HCの印象はどうですか?
僕の大学時代の監督に似ています。間違っていることは一つもないので、それに沿って頑張っていきたいです。
―秋田のブースターはどうでした?
最高です!たくさんの情熱や愛情を受け取ることができました。最高です。
―自身のプレーはどうでした?
よくできたと思います。ただ、リバウンドはもっと取れたし、オフェンスももっと積極的にいきたいので、これからもっと頑張ります。