5月15日(日)関東大学バスケットボール選手権決勝

5月15日(日)第60回関東大学バスケットボール選手権大会の決勝が東京、代々木第2体育館で行われ、2002年以来9年ぶりの決勝進出の拓殖大学と2年連続で優勝を狙う青山学院大学の対決となった。

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試合は前半互角の展開となったが、後半青山学院大学の辻、比江島、張本選手の活躍で拓殖大を突き放し、2年連続の優勝を飾った。

5月14日(土)の試合はこちら

スコアボード

5月15日(日)

第1P 第2P 第3P 第4P 合計
青山学院大学 17 24 24 24 89
拓殖大学 20 21 11 15 67

【スタート】
青山学院大学:#7伊藤駿(4年生 G 176cm)、#14辻直人(4年生 G 184cm)、#56比江島慎(3年生 F 190cm)、#88張本天傑(2年生 F 198cm)、#25永吉佑也(2年生 C 199cm)
拓殖大学:#1鈴木達也(3年生 G 169cm) #40藤井祐眞(2年生 G 177cm)、#94長谷川智伸(3年生 G 182cm)、#26上杉翔(4年生 F 190cm)、#99長谷川枝(4年生 F 190cm)

ゲームレポート(編集中)

拓殖大学 池内泰明監督インタビュー

―今日の試合を振り返って
春からずっとトランジションとピックアップを速くすることでスピードのある速い展開をしたかった。それはもうある程度できそうになってきたなと実感しています。
あとは高さをどう克服するか。(青山学院大学は)一人ひとりのマッチアップで高さがある。試合早々に長谷川智伸選手が比江島選手のサイズにやられました。それをどうやって補っていくかが課題です。
リバウンドは非常にいい所があったので、それを更に強化して行きたいと思います。

―前半は互角に展開できたが?
ボールが早く回り、相手の足が止まった所でオフェンスリバウンドも取れていました。
それがボディーブローのように効いてきいていました。
ただゾーンディフェンスを長くしたのが失敗だったかと思います。
リードしながらも追いつかれたところはやはり高さ。こちらの足が止まった所でハイローを決められたり簡単かカッティングでボールがインサイドに入って決められたり、そういう時間帯を出来る限り少なくしていきたいと思います。

―後半、相手のガードに速い展開を持ち込まれたが?
ジャッジでこちらがトラベリングだと思ったプレイがバスケットカウントになった事で少しリズムがおかしくなった。ガード陣は五分五分で戦えると思っていましたが、やはりあの時リズムがおかしくなったのが今日のゲームのポイントかなと。

―青山学院大学が3-2のゾーンをひいてきましたが?
3-2なので、ハイローからコーナーを狙っていきたいと思ったのですが、シューター陣がコーナーを狙わずにウイング(45度)でプレイしてしまった。ゾーンオフェンスはあまり練習していないので、口頭でポジショニングを指示しましたが、秋のリーグ戦への課題となりました。
反対にうちがゾーンをひいたら相手の辻選手の3Pシュートを3本も決められました。良いシューターなんで仕方ないです。

―昨日の(青山学院大学と東海大の)対戦を見て
どちらも大きく攻撃も守備も似たようなチームだと思います。普通にやっても我々は勝てないので、もう少し動きを大きくしていきたいですね。動きで40分間相手を勝りたいと思います。ディフェンスラインを高くしたり、パスにしても速くしたり、一つ一つの動きをもっともっと速くしないと両校のような大きなチームは勝てないと思います。
両校(東海、青山)ともそうですが、ガードがボールを持つ時間が長いので、うちとしてはそのガードにプレッシャーをかけて潰しに行けば、良い戦いができるとなぁと思って見ていました。

―今大会の一番の収穫は?
春からやってきたバスケが出来たこと。ピックアップを早くする。相手に入れられても直ぐに入れ返す。それをずっと徹底してやってきたので、あともう少し精度を高く出来ればと思います。80%くらいの成果があったと思います。

―昨日に続き3Pシュートの本数について
長谷川智伸、長南選手がファールトラブルで気負いすぎました。そのメンタルが課題です。
長谷川智伸選手は3Pシュートに拘らず自分のリズムでシュートが打てるようになってきていますが、動きの中でコートを広く使ってシュート出来れば、感覚がつかめると思います。はやり練習しかないと思います。

―秋のリーグ戦に向けて
もっともっと走って。走らないと面白く無いので。
今日も相手に決められ下を向いてしまう。そうじゃなくて相手に決められてもニコニコしながらまた走らいないと。それくらいの気持ちがないとダメだと思います。学生は学生らしいバスケをしないといけないと思います。

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青山学院大学 長谷川健志監督インタビュー

―試合を振り返って
試合前にミーティングしたことが前半は上手く活かせなかった。
拓殖大に勝つにはトランジション・ディフェンス。これがしっかり出来ないとダメだと思います。
トランジション・ディフェンスはシュートの終わり方も含めて必要だと。タフショットを打たされたり、インサイドアウトプレイで最後インサイドが上手く出来なかった。結局は相手のアウトサイドというよりも空いたスペースに走りこまれてやれれている。
速い展開でマッチアップが上手く行かない間に1対1を仕掛けられ決められている。
前半は長いシュートよりもミドルエリアやゴール下で得点決められてました。
拓殖大は4つのピリオドの中で必ず爆発するピリオドがあるから、それをさせないようにしようと言ったのですが、このチームにはまだ『ディフェンスの脚』がないですね。
張本、永吉選手があそこまでリングから引っ張り出されて1対1を仕掛けられるということがチームの中でもあまりないので、それが前半苦戦した原因だと思います。

―昨日の準決勝よりもやりにくかった?
やり難い部分はありました。京王電鉄杯でも苦戦しましたが、縦の速いパスをしてくる。
縦パスはスプリントバックすれば一度止めることが出来ますが、バックするのが遅いから縦につながれてミドルレンジを決められる。
ディフェンスでボールラインに戻るのが今日は遅かった。
あと、もう一つ悪いのは全部を守ろうとする。素早くシュートの上手い選手を全部ケアするのは無理なので、ディレクションでサイドライン、ベースライン方向をケアしようと指示したのですが、徹底できずミドルラインを決められている。
後半ミドルラインをケア出来ましたが、比江島、張本選手も守備はまだまだです。大型チームの課題だなと思います。

―連覇の難しさは?
人間は心が体を動かすので、勝つだろうとか勝たねばならぬとか漠然とした気持ちではダメだと思います。
誰かにチャレンジするという気持ちがないと。次へのステップ、目標がないと。
今年もJBLから一つ勝ちを取ろうとサイズアップもしてますが、チャンスが(天皇杯)1回しなない。
本当は今年の前半あたりにそれがあるとチームの目標にしやすいですが、シーズンの最後の最後なので難しいですね。
本当は夏あたりに海外に行って、ハイレベルなチームと対戦してみたいですね。勝ち続けるのは難しいです。
昨日よりも今日、今日よりも明日と成長してもっとアグレッシブなバスケットをしていくことが一番の目標だと思います。