12月25日(土) 京都ハンナリーズ vs ライジング福岡 試合後のインタビュー

12月25日(土) 向日市体育館で開催された 京都ハンナリーズ vs ライジング福岡の試合後のインタビューです。

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スコアボード

12月25日(土)17:00 観客:528人

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
京都ハンナリーズ 27 29 17 26 99
ライジング福岡 23 15 21 15 74

スタッツ(各種、トップ選手のみ記載)
京都ハンナリーズ:
ウェンデル・ホワイト31PTS ウェンデル・ホワイト18REB ウェンデル・ホワイト7AST ホワイト/ラウーフ3STL ウェンデル・ホワイト4BLK

ライジング福岡:
マイケル・パーカー/ティアゴ・コルデイロ16PTS ジャトーヴィアス・ヘンダーソン9REB 加納 督大4AST 加納 督大2STL ティアゴ・コルデイロ2BLK

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京都ハンナリーズ

青野 和人 HC

-試合の総括
バスケットボールというのはすごく精神的な部分が要するゲームというのが今日の勝敗を分けたところだと思います。ゲームの出だしから選手の気合が入り、チームのディフェンスが締まり、特に今日はゾーンディフェンスがよく効いてそれを最後まで気持ちを切らさずに出来たことが勝敗を分けました。またチームの選手間の信頼であったり支え合う気持ち、信じる気持ち、そういうものが日増しに高まっているので、先週末2試合そういうふうなゲームをして「対戦相手が変われば」という不安の声も上がっていたかもしれないんですが、こういう形で同じようなゲーム展開が違うチームでも出せたことはチームの強みにもなる。

-怪我人が多くて大変だったと思うんですが、この1週間どういう過ごした方でしたか?どんな練習を出来たのか少し教えてください。
休養をしっかりさせた後に練習に入ったんですけど先週の試合から怪我を少し、軽い怪我なんですけど引きずったまま練習に参加した選手はコンタクトを避けた練習となって、接触の出来る選手が計8人、しかもコーチが入っての8人。そういうふうにメンバーを欠いていたので、やはり5人いないとゾーンディフェンスの練習等が出来ないんで、その中でウォークスルーであったり確認の時に選手が今まで以上に集中力を高めて、こういう時はこうしよう、この時はこうしようっていう指示を細かく選手同士でも浸透が出来たと思います。

-ゾーンディフェンスのお話がありましたけれど、それは外国人選手が二人いないという理由が背景にあるのか、対福岡が効果的と読んだのか?意図をお願いします。
逆に言うとゾーンディフェンスをせざるを得ない戦力となってます。キブエ・トリム選手がビッグマン一人という形、途中でもあったのがそのトリム選手を下げてラウーフ選手、ウェンデル選手とすごく小柄な布陣になるんですけど、ゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスを変えると、どちらかというとゾーンはゆっくり守るような足が止まってるようなイメージがあるんですけど、あえてガードを4人入れたりして機動力で移動して相手に簡単なシュートを打たせないようにする。そういう平面でのバスケットボールを作っていきました。

-第2Qにそういうのが現れたという印象だったんですけどゾーンディフェンス以外に突き放せたのは何が良かったんですか?
マイケル・パーカー選手、彼の得点を抑えること。特にゾーンを引いてる時にベースラインを何回か行き来して彼が良い形でボールを持った時にはそれを全部得点されてたので、日本人同士、特に川辺選手と仲村選手のコミュニケーションがすごく浸透していて常に彼に体を預けてなかなかボールを通させないように(していた)。

-ホームで連勝してます。アウェーではやりにくいんでしょうか?
アウェーでの負け方なんですけど負傷の選手が絡んでいて、例えば秋田戦、第1戦の第4Qでラウーフ選手が足の負傷してそのまま士気を継続することが出来なかった、ゲームを通して。あとはその週明けの平日の練習でレジー・ウォーレン選手が骨折ということで急にビッグマンを二人ツインタワーで挑むような試合が宮崎戦で試されて、ラウーフ選手も引き続きそこで怪我をして、3人でそのうちの2人が普段センターで交代で出てる選手。そういう慣れない環境の中で接戦に持ち込めたのは大きな強みでもあったんですけど、接戦に持ち込むと勝負がどっちかにいくか。

-怪我人が出た中でも1勝1敗で凌いできたり、そして2連勝もありました。12月以降何か変化を感じてるんですがいかがですか?
話題が逸れないようにはしたいんですけどNBAでいえばマイアミ・ヒートのような感じでスター選手を抱えたとしてそのなかの「こんなはずではなかった」、「昨年までいたチームではこういう感じでやっていた」というようなエゴでは無い、うちの選手はエゴを持ってる選手は少ないので、そのシェアを、自分の気持ちを伝えたり意識の交換、そういうものの時間が少しかかり過ぎた。開幕の直前にウェンデルホワイト選手が加入して、そういう共通意識であったりだとか、そういうのに少し時間がかかった。

-(そういう共通意識が)浸透しつつあるんでしょうか?
今はもう練習が終わったにもかかわらず、ずーっと「このタイミングでボールが欲しい」とか「こう見てるからこうしよう」とかそういう話が(選手間で)出てます。

-明日まだ試合はありますが、年が明けます。後半戦に向けての戦い方とか意気込みなどをお願いします。
チームの力が少しずつ形になってきてます。ですが油断の出来ないゲームがこれからもたくさん続きます。年が明けてもゲームのスタイルを変えずにしっかりとこの勢いを続けていきたいと思います。

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ウェンデル・ホワイト 選手

-今日の試合について
今日は試合を通してとても良いパフォーマンスが出来たと思うし勝てて本当に良かった。今日の勝利はディフェンスがすごく良かったという結果だったし、ディフェンスが良かったおかげで速攻を出せてそれがオフェンスに繋がったことが勝利の要因だと思う。

-ここ数試合の大活躍はウォーレン選手やマイケルがいないことでボールを持つ回数とスペースがあることでしょうか?
二人がいない中でその二人の穴を埋めるっていうのはもちろん大変。レジーはいろんな面でチームに貢献してるし4番のポジションをやらなきゃいけなかったりマイケルにとってもシュート力もあるしディフェンスが良い選手を欠いてる中でみんなでその穴を埋めていかなければいけないと思ってる。

-198cmというサイズでリバウンドを取るコツは?
デニスロドマン選手も背が低いけれどリバウンドが取れているので同じようなものだと思います。

-ラウーフ選手と同じチームでプレーすることについては?
今までプレーしたことないぐらい頭が良い選手だと思うし一緒にする中で自分自身も学んでいます。

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ライジング福岡

小川 忠晴 HC

-試合の総括
今日、京都さんがゲームを通してゾーンディフェンスを長い時間、ディフェンスのプランとして組まれてる中、一応うちが上手くゾーンを攻略出来なかったというのがまず一つ敗因にあげられると思います。オープンになってる選手が思い切ってシュートを打ってるんですけど、それを決めれなければゾーン攻略の一つにもならないし、そのリバウンドを取ってから早い展開に持って行けるゾーンの一つの優位点なんでそういうふうなところで上手くやられてた。

あと2ポイントのパーセンテージですね。京都さんの61%。その中でもホワイト選手とラウーフ選手のところ、注意はしてたんですけど上手く止めきれなかった。こういうふうなプレーがあるんだよ、こういうふうなプレーでやるよ、っていうふうな中、そういうふうなやられ方でやられてる印象があるんで、もう一回そこを確認しないといけない。やっぱりビハインドになってるときにリバウンドが取れないというのは追い上げる側からしてみれば大きな致命傷。リバウンドを取ってうちの攻撃回数を増やしてスコア出来るかどうか、それが最後まで出来なかった印象を受けます。勝つためにはゾーンの攻略をもうちょっと工夫しないといけないのかなと思うゲームでした。

-第2Qに点差がついたのはゾーンディフェンスの攻略が出来なかった?
第2Qというのは外国人が2枚しか出れない。京都さんはホワイト選手とラウーフ選手が2枚が出てきて日本人選手が3枚、その時にマッチアップを僕達もそこで小さくすることも一つの手だと思うんですよね。ナイルをつかしたり、ナイルにラウーフ選手をつかしてパーカーにホワイト選手、日本人3枚っていうふうなことも考えられるんですけど、京都さんとうちの日本人の身長差を考えた時には僕達のほうがみんなが(身長が)小さいいんで、そこでマッチアップの問題も出てくるし、またそこで京都さんがゾーンをしてきた時にうちがパーカーとナイルを使った場合にはセンターというセンターがいない。5人がアウトサイドになる傾向があるんで、ちょっと辛抱してビッグマンを入れて、うちもゾーンをしながら、そこでゾーンで上手くビッグマンを使いながら点数も取れて上手く良い形でアウトサイドにボールをふってシュートというのが、一番理想だったと思うんですけど、それが逆の順序っていうんですかね。日本人のところからアウトサイドを打って入らなくて、それがそのまんま点差になったような感じがします。

-京都のアウトサイドが入ったのに対して、空いてるはずの外の日本人選手のシュートも入らなかった。
インサイドに大きいのをなぜ使わないといけないかっていうと、ゾーンの攻略の中でやっぱりインサイドを抑えようとするのはもちろんあるんです。やっぱりそこでも点数を取ることが大事だと僕の中では思う。第2Qに限っては真ん中にホワイト選手を置いて下の両ウィングに日本人の大きい選手がいる。で、上にラウーフ選手ともう一人。だから両ウィングが日本人だったりとかするので、そこで身長のミスマッチをうまく利用しながら点数を取れればまた違っていたのかなと思いますね。

ただ最後の第4Qみたいにセンターのところにボールを集めてボールをいれながらシュートするとか、それが上手く第2Qから出てればもうちょっと試合の展開も違っていたのかなと思うし、僕らのところの2Pの確率が49%、3Pの確率も16%とチームアベレージよりは3Pに関しては半分以下、2Pに関しては55か57(%)ぐらいあるのでやっぱり10%弱落ちてるので。ここ最近ずーっと2Pの確率がうまく抑えられるというか、どこのチームにもアジャストされはじめてる。僕らのペイントエリア内のところの確率が高い分、(相手が)落とそうという形で。ここ最近はちょっと(そういう)傾向がある。

それを今日みたいなゾーンみたいな形でうまく伸びなかったり、またポストのところのペイントエリアのところの(相手チームの)寄りが早かったりだとか。そこで強いプレーでファールをもらってバスケットカウントというのももちろん一つの手段だと思いますけど、今日も前半センター陣がインサイドでボールを受けたりしてるのにもかかわらず、決めきれずポロポロしてて点数が伸びなかったというのもゲームの流れの中で気付く点ではありました。

-ナイル・マーリー選手のプレータイムが少なかったのは?
最初使って第3Qのところで変えて第4Qは出してなかったと思うんですけど、ナイルをもちろん外からのドライブインとかすごい彼にとって一つの武器なんですけど、リバウンドを取られてるのが僕の頭の中にあって。大きく目先を変えて京都さんのリズムを変えられればなっていうのが一つ狙いではありました。シュートはうまく落としてるんだけどリバウンドが取れなかったっていうのが何本か目に付くのがありました。例をあげればホワイト選手のダンクシーンとか。僕らが大きなビッグマンのラインアップを使っていたのに飛び込またりだとか。ああいうふうなのをしっかりと取れるように僕の中ではイメージして大きい(選手を中心に)のを出したんですけど、ちょっとそれがディフェンスのところではそこの部分が気になった、機能しなかったのかなと。

またオフェンスのところでうちのビッグマンのティアゴとヘンダーソン使ってパーカーを外に出して、センターのところにボールが入った時にパーカーが合わせて、外国人から外国人のパスの合わせ、その狙いもあった。あとセンターのところ、あの二人が出るとペイントエリアの外には出ないので、(つまり)ハイポストとかローポストにいるので、そこでリバウンドに絡めたりとか。あとハイポストのところで中継っていうんですかね、ラウーフ選手と日本人選手なので、ウィングのところからとかトップのところからティアゴに落としてそこからの展開も狙いがあったんで。別に怪我をしてたとかというのは無かったし、ただシュートが入らなかった。あとターンオーバーですね。ドライブインでターンオーバー。ずーっとナイルには話をしてたんですけど、それが出ちゃったんで。それだったらビハインドにもなってるし違う手でこっちは打ってみて、それがまた一つの武器になれば良いかなと思って今日はちょっとトライしてみた。明日プレータイムがこういうふうに限らないし、今日はそういうふうな狙いでした。

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マイケル・パーカー 選手

-今日の試合について。
京都が良かったです。自分達が良く出来なかったです。

-今日はチームが集中していなかったように感じました。原因は?
まず一つ目に会場が寒くて、京都はそういう中でしたことあるかもしれないですけど福岡はそういうのが無いのでそれが一つの原因かもしれない。

-第2Qについて。2-3ゾーンを攻略するためにインサイドに固執しすぎたのでは?
マンツーマンだと福岡のほうがスキル的に優っていると思うんですけど、なので大体他のチームも2-3ゾーンを仕掛けてくるんですが、そこで福岡があまり対策が出来てないところが多くて今日もそれが原因だと思います。

-対策が出来てないというのは攻め方の数が少ないということですか?
対策出来てないというか、ただリズムがうまく出来てない。リズムがいけてないのが原因だと思います。

-そのリズムが悪いというのはチームのコミュニケーションが上手くいかなかった?
コミュニケーションが出来てないわけじゃないんですけど、2-3ゾーン来た時に自分で行こうとみんながし過ぎてしまうのでチームとしてプレーをしようとしない、そういうところだと思います。

-それを踏まえた上で明日はどうプレーしますか?
明日は絶対に勝ちます。今日の試合を元にして2-3ゾーンの攻略をしながらチームで戦っていこうと思います。