11月14日(日)新潟アルビレックスBB vs 富山グラウジーズ 試合後のインタビュー

新潟アルビレックスBBと富山グラウジーズの第2戦は、終盤にもつれる展開となりました。試合後の記者会見の様子はこちらです。

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富山グラウジーズ:衛藤晃平ヘッドコーチ

-今日の試合について
「昨日の試合を振り返りまして、本日は我々の原点に立ち戻ろう、ディフェンスからバスケットをしましょうという事をまず選手に伝えました。その通りに、選手達がよく頑張ってくれたなと思います。その中で、加藤の復調のきざしも出てきたのも私たちには良い材料です。

昨日の敗戦のおかげといいますか、選手は昨日の夜遅くまでチームミーティングをしていたみたいですので、昨日の反省点をしっかり修正して、今日(の試合)に入れたんじゃないかなと思います。

ただ最後の第4Qに関しては非常にお粗末な、情けないプレーが際立ちましたので、しっかりと真摯に受け止めて、今後に活かしていきたいと思います。」

-第1Qに7-17と大きくリードを許した点について
「昨日のバスケットを引きずっていた選手と、上手く気持ちを切り替えて今日の試合の臨んでくれた選手がいるなかで、そのズレが発生していたので、早めにタイムアウトを取って修正をかけたんですけど、なかなかその溝が埋まらなかったので、そのような入り方になってしまったと考えています。」

-加藤選手の17ptsについて(37:39min、17pts、3pt:2/4、2pt5/8、2ast、2stl)
「昨日、加藤とじっくり話しまして、今シーズンはしっかりシュートは打ててたんですけど、入らなかったとうい現状があります。昨日に至っては(シュートアテンプトが)0本とう現状を踏まえて、15点分のシュートは打ちなさいとう指示をしました。入る入らないではなくて、15点分はショットしなさい、と。そのおかげか、彼にスイッチが入ったのか、今日は積極的にプレーしてくれたので、非常に嬉しく思っています。」

-アウェイでの新潟戦を1勝1敗で終えた事について
「(シーズン)序盤の重要なところであるここで1勝1敗という事で、かつ、素晴らしいチームである新潟さんと1勝1敗で終われたという事は満足しておりますが、ここまでまだ2連勝出来ていないので、2連勝目指して頑張っていきたいと思います。」

-PGが固定されない現状について
「PGについては、今年は固定されたガードがいないという現状の中で、チームとしてはそのガードの(プレー)メイクに頼るのではなくて、まずは選手同士でコミュニケーションを取るという事です。で、ウィングの選手にボールが落ちたときにしっかりと間を取るように言ってます。例えば、(ボールを)運んできた選手の(ボールをウィングに落とした後の)切れ方によってプレーを決めていこうというバスケットをしてます。そのように対応はしているんですけど・・・なかなかガードが出てこないというのが本音でございます。」

-ハーパー選手がファウルトラブルでベンチにいる間に、結果的にチームとして追い上げを見せた事について(第3Q開始直後に4ファウルでベンチへ。次にコートに戻ったのは第4Q、残り4:38の時点)
「あの時点でこちらの選択肢はハキーム・ジョンソンしかなくて、彼はまだまだバスケットの理解度が低いんですけど、とにかくリングに向かっていってくれるという姿勢はあり、オフェンスリバウンドとペネトレイトという物を持ってますので、とにかくそれを彼に要求しました。すると他の選手もそれに触発されて、前向きのプレーしてくれるようになったと感じています。」

-昨日の試合はインサイドに突っ込んではブロックされる場面が目立ちましたが、今日はよりじっくりとオフェンスで攻めていました
「昨日は、オフェンスでリズムを作ろうと1対1を指示していたんですけど、結局返り討ちにあいまして、今日はディフェンスからバスケットをしようと選手達に指示しました。その後ハーフコートでバスケットに入ったときは、昨日のように急ぐのではなくて、ポジションをしっかり取ってスペースをクリアしてクリエイトした後に、ボールをシェアして展開しましょうという事を選手に指示しました。その違いが出たと思います。」

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新潟アルビレックスBB:廣瀬昌也HC

-今日の試合について
「第3Qでターンオーバーが10個も出てしまいました。走ってるんですけどそれがターンオーバーに繋がって、どんどん歯車が合わなくなってしまいました。一番悪いパターンだと思うんですよね。プレシーズンの時もこのパターンがありました。ターンオーバーで自滅していく、しかもそれがファストブレイクの時。

もうひとつはダブルチームの時。昨日は上手くいったけれど、今日は(ダブルチームに)全部来た。それに対して我々も対応していかなければいけない。これはずっと(相手に)やられそうなんで。

今日は大事な所でザックでいって、ザックのターンオーバーとか、流れ的に後手になってしまったと思います。」

-ジュリアスのダブルチームに対する対応について
「ボールを展開しなさい、と。以前はインーアウトーインでやろうとした、でも重くなっちゃうんで、(ボールが)出てきたら展開して、アタックを仕掛ける。

今、(相手ディフェンスのダブルチームは)PGだったりとか、SGからだったりとか、アトランダムに来るんですよね。そこでボールが出て行く時に、展開が遅くなるんですね。それを、今回はリプレイスという事で開きを早くして、それが出来ている時はいいんですよ。(ボールサイドの)向こうからイッサがアタックかけたりとか、トップからウィリーが3ポイント打ったりだとか、出来ている時はいいのだけれども、それが出来てない時にもう1回ジュリアスってなっちゃうと、重たくなってしまう。そこがひとつ。

それと、(ジュリアスがボールを)持ってドリブルするんだけれども、もっとバスケットに向かっていってほしい。それが1個、2個、3個と小手先で何かやったときに、ターンオーバーが結構多いんです。その辺はスキルの問題でもあるので、もうちょっと修正しなきゃいけない。ちょっと考えなきゃいけないですね。今回ジュリアスをハイポストに置いてダブルチームに来させないようにしたんですけど、どっちにしろ来るんで。

根東が第2Qに(ジュリアスからのパスで)ゴール下で上手く決めた場面があったんですけど、あのような形ですね。ダブルチームに対してカッティングしなさいという指示を出したんですけど、見えてないですよね。ジュリアスと呼吸が合わない。澤岻にも行けと言ったんですけど、合わない。(ジュリアスがダブルチームを)見て、(ディフェンスを)外した時にカッティングに来たり。その辺をもっと詰めていかないとですね。戦術的にはそこです。

スキル的にはハンドリング。ジュリアスのハンドリング(のレベル)をちょっと上げないとですね。

それともう1個は、澤岻がもっと打っていい。澤岻がノーマークで、ワンテンポおいてパスするのかペネトレイトするのか、あれを(シュート)10本くらい打ってもいいかもしれない。(そのうち)4本入ると全然違ってくるし、相手も怖いと思う。そこもちょっと感じました。

タカトもそうなんです。なんだか妙に澤岻のマネして魅せよう、魅せようとする。良さが全然消えちゃってる。ファストブレイクの時のターンオーバーなんかもそうでしょ。イン-アウト使って魅せてワンテンポ遅れてパスして、玉離れがすごく悪くなってる。その辺はちょっと持ち過ぎですね。先週からクイックジャッジと言ってるんで、それを深めていかなければと思います。

ディフェンスはそんなに悪くないと思ってます。ただ今回のリバウンド、昨日は28本やられて、今日は19本。(富山のオフェンスリバウンドの)アベレージが18本なんで、まだアベレージに近いんですが。昨日よりは修正できたと思うんですけど、大事なところでのタップシュート。2本やられているんですよね。追い上げた時にタップシュート、リバウンド。ディフェンスは最後にリバウンド取って終わりなんで。

次はアウェイなんで(仙台戦)、アウェイは2つ負けてるんで、アウェイの星を5分に持っていけるように。気持ちを切り替えると共に修正をして、次週、しっかり頑張りたいと思います。」

-第2Qの拙攻はセカンドユニット(齋藤、小松、根東ら)によるものでこれが試合の流れを変えましたが、現状の澤岻・池田のセットと、齋藤・小松・根東らのセット、これらユニット毎の交代を基本と考えているのか?
「今は基本と考えてますね。吉と出るか凶と出るかは分からないですが。昨日は良かった。今日はダメですね。(結果が)どう出てくるかは分からないですけどね。

ジュリアスがいない時に、どんなオフェンスをするのかというのがひとつ。ピックアンドロール系を多くしようという事で挑んだんですけど、結局上手くいかなかった、使わなかったですね。そこも徹底していかなければいけない。

もうひとつは、大きいの3人(ジュリアス、ザック、イッサ)が出たとき。ディフェンス力とリバウンド力は上がると思うんですけど、そこのオフェンス。そこで、セカンドユニットが(アタックに)行くパターンが出てくると思うんですよね。根東も今日、行ってたんですよ。行くんだけれど、何か中途半端で。ファウルもらう訳でもなく、ちょっと慌てたプレー。あの辺の作りというのは、ちょっと上手くないなと思いますね。あの辺は根東なのか小松なのか、彼らがはまっていってくれないと、ちょっと厳しいな、と。そうでないと、澤岻が40分出なきゃいけない事になるんで。

今日も選手に言ったんですけど、(試合に)出れないから、代えられてしまうから腐ってしまう。そんな傾向にあるので、そうじゃないぞ、と。基本的に雄一は練習でいいんですよ。いつもボンボンシュート入るんですよ。他は入らないんだから。試合を見に来られている方はよく分かっていると思いますが。練習でいいのを使うと決まってるよ、と。練習で見せなきゃダメだという話もしたんですよね。

なぜ試合で使ってもらえないんだ?まず練習で結果を出せ、そして試合で結果を出せ、と。そこで上がってこないと、厳しいと思いますね。」

-第1Qで大きくリードしながら第2Qで追い上げられたのは、そのセカンドユニットを引っ張りすぎた部分があったのではないでしょうか?
「それもあるかもしれないですね。ひとつは、ウィリーが(第1Qにファウルを)2つやってしまったので、ウィリーを第2Qで使うのが怖かったんですよね。3つになっちゃうと後半終わっちゃうんで。なので、ジュリアスを出さざるを得なかった。昨日と違うのは、ジュリアスを休ませて、ちょっと早い展開に持って行きたかったんですけど、こっちの踏ん切りがつかなかった。なので、引っ張りすぎたというのはあるかもしれないです。それは確かにあります。

(ウィリーの)2回目のファウルも、もったいないんだよね。ショットにチャレンジしてぶつかっちゃってファウル。で、ちょっと腐ってるんだよね。でもゾーン(ディフェンス)でウィリーを使っても良かったかもですね。」

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#5 イッサ・コナーレ選手

-今日の試合について
「負けはしましたが、ゲームとしてはいい内容もあったと思います。昨日の試合の後という事で、富山は強い気持ちで向かってくるというのは分かっていました。第1Qはいい出だしだったと思いますが、第2Qになって得点出来ない場面が長く続きました。これがチームを苦しめたと思います。現代のバスケットにおいては、このように無得点の時間が長く続くと、追いつくことは非常に難しくなります。そのような場面でどうやってひとつになって戦うかという事をこのチームは学ばなければいけません。今はひとつになって戦うという部分が欠けていると思うので、そこがチームの課題になると思います。」

-第2Qにオフェンスが停滞した理由は?
「その時間帯は、ボールをしっかり共有できていなかったと思います。そういった時間が続くとディフェンスは守りやすいし、逆に富山はボールを上手くシェアして攻めていました。ボールをシェアすることによりディフェンスが動く事になります。ディフェンスが動くとローテションをミスするかもしれないし、そこをアタックできるかもしれない。それをしないでボールをワンサイドに留めておくと、ディフェンスは守りやすくなるし、しっかり守っているディフェンスに対して得点するのは難しくなります。ハーフタイムにはもっとボールをシェアしようとチームにも話しました。それは自分がシュートを打ちたいからではなくて、もっとシェアしないと、チームとして勢いが出ないからです。

バスケットはチームスポーツです。第4Qに新潟が追い上げたときは、チームでプレーしていました。そういった時間を長くしていかなければいけません。チームとしてプレーしないと、強いチームというのは、追いつかせないように、止めを刺すようにプレーします。試合の最初から最後までチームとしてプレーできるようにしていかなければいけないと思います。」

-今後の試合について
「今日の敗戦でチームは落ち込んでいますが、どんなレベルであっても、失敗から学んで向上していくということが重要です。ゲームのビデオを見て、何を修正するかしっかり考えて、次の試合に活かすというのが大事になります。今日は残念な負けではありますが、シーズンは長いですし、気持ちを切り替えて、しっかり前を向いて戦っていきたいと思います。」

-先週の浜松戦から調子が上がってきているようですが、自身のコンディションは?
「来日してから怪我が多くて、今も100%の状態ではないですが、ここ最近でようやく怪我の状況もよくなってきて、自分の本来の能力が出せるコンディションになってきていると思います。いろんな試合のビデオを見て、去年の新潟のビデオもたくさん見て、そこから学んでいるというのもありますし、自分は30歳ですが、もっともっと上手くなりたいと思っています。まだ体の調子は70~80%なんですけど、このまま怪我無くシーズンを戦い抜いて、コンディションも向上していけば、自分のパフォーマンスも向上していくと思います。」