ザック・アンドリュース選手の劇的なティップインシュートで新潟が逆転勝利を収めた、新潟アルビレックスBB対埼玉ブロンコスの2試合目。試合終了後のインタビューの様子です。
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埼玉ブロンコス:ボブ・ナッシュHC
-今日の試合について
「(埼玉の)選手達は強い熱意を持って、一生懸命にプレーしました。試合終了6秒前までは勝っていたのですが、最後に新潟の選手のティップインが決まって逆転を許してしまいました。あれは新潟の選手がいいプレーをしたと思います。
選手達は昨日の試合からステップアップして、いいプレーをしてくれたと思います。ただ、1つのボックスアウト、1つのリバウンドで敗れてしまいました。」
-好調だった#54ブラウンを第4Qに使わなかったのは?
「ゴードンがいいプレーを見せていたというのもありますが、ブラウンがすねを痛めてしまってので、第4Qはゴードンをプレーさせる事にしました。」
-前日はゾーンディフェンスの時間帯が長かったですが、今日はマンツーマンで守る事が多かった理由は?
「ゾーンで簡単にシュートを打たれてしまう場面があったので、それを修正して、マンツーマンでしっかりとプレッシャーをかける事を目標にしていました。」
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-対新潟2連戦を振り返って
「1試合目はチームとして全然ダメで、チーム全体が空回りしちゃった感じです。チームディフェンスも出来なかったし、僕自身も気合が空回りしてダメでした。
今日は1試合通してリバウンド、リバウンドと言っていて、やはりその言われていた事が出来なくて負けてしまったと思います・誰がボックスアウトしなかったとかじゃなくて、僕たちは新潟とは全然違ってサイズが小さいから、チーム全員でリバウンドを取れていたら、勝てていたと思います。」
-開幕からここまでのチームについて
「結果が付いてきていないので、チームとしてうつむいちゃっているところもあるし・・・。ひとつでも勝てば勢いに乗れると思うし、その意味で今日はチャンスやったと思います。それを持って行かれたのがちょっと。負け続けていて、またガツーンと落とされたような感じがします。」
-チームには元NBAのハイレベルなガード(#11サターフィールド)がいますが
「ケニーが全部やってくれているのですが、僕らがまだ全然彼のレベルに付いていけてないです。で、彼が苦しい場面でも(ひとりで)行っちゃうところもあって。ケニーがやってくれるという信頼感はあるんですけど、ケニー任せになってしまうんじゃなくて、みんなが自分で行く気持ちがあれば、もうちょっとチーム力が上がるかと思います。」
-今日は40分フル出場でした
「体力は自身があるのでそんなにキツくはないです。今日もそんなにトランジションの多い展開じゃなかったので。それが新潟本来のバスケだったら40分なんて絶対に無理ですが、今日はハーフコートバスケが多かったので大丈夫でした。」
-今シーズンの新潟に対する印象は?
「インサイドが凄いですね。アシュビーかザック、あの2人は脅威です。昨日はあの2人を全く止めることができなくて、今日はチームで守れた・・・けど、まだ全然ダメですね。」
-対新潟戦という事で気合も入ったでしょうか?
「そうですね、今日は気合入りましたね、展開的にも。やはり新潟は思い出の地でもあるので、どのチームとやるよりも燃えるというのはあります。ただ、(マッチアップした)ウィリーをもうちょっと抑えたかったですね。」
-今日の試合は敗れはしましたが、試合としてはチームの目指す形がかなり見えたのではないでしょうか?
「リバウンドが取れているときは今日のような展開に持っていけるんですけど、なかなか(リバウンドが)取れないんですよ。(相手に)1回ティップされたら(弾かれたら)、もう僕らは足が止まってしまって。新潟のような強力なリバウンダーがいたらガツンと速攻に走れるじゃないですか。今日の前半もそれをやられたし。
波多野が池田に付いて、僕がウィリーに付いていたんですけど、(新潟が)リバウンドを取ると2人ともガツンと走るんですよ。波多野がオフェンスリバウンドに行っていたら、僕がどっちも付かなきゃいけないし。
(逆に)僕らが走れている時間帯というのは、全員でボックスアウトして、相手のビッグマンにリバウンドを取らせない時なんです。」
-ビッグマンのブラウンを上手く使う事が鍵になりそうですが
「完全にハーフコートバスケをするなら、彼は凄いと思うんです。ただトランジションになると、走れないんですよね。もうちょっと走れると大丈夫だと思うんですけどね。」
-今後の戦い方について
「もう練習からボックスアウトのみですね。システムとかはみんな理解しているから、あとはディフェンスからのボックスアウトをやるしかないですね。練習から常にボックスアウトを意識していく位で行かないとダメだと思います。」
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新潟アルビレックスBB:廣瀬昌也HC
-今日の試合について
「今日はタフなゲームになるよ、という話はしていました。まぁ・・・リバウンドですね。最後はザックさまさまです。どこからか分からない所から跳んできて、指先5センチの神経、あと彼の執念、思いというものがボールに伝わったのかなと思います。常にオフェンスリバウンドに行く事が彼の役割であると言ってるのですが、それを最後の最後までやってくれたことが、結果として勝利につながったと思います。本当にザックさまさまですね。
今日はアタックしてもファウルももらえず、非常に苦しい展開でしたが、ゾーンディフェンスをどこまで引っ張るかというところで、3ポイントを決められてひっくり返される所までと思ってたんですが、最後はマンツーマンでみんながしっかり守ってくれた事で、最後のザックのプレーを演出できたのではないかと思います。
ただ、(ザックは)ターンオーバーが5個もあるんでね。MVPがターンオーバー5というのはどんなものかな、と。ただ、終わり良ければ全て良しじゃないですけど、最後の活躍がありましたからね。(チームで)15個というターンオーバーに関しては、昨日の追い上げられたのはターンオーバーでした。今日もターンオーバーからというパターンなんで、その原因をしっかり解明して、修正して来週に挑んでいきたいと思います。」
-今日、初めて見せた澤岻と齋藤の2ガードについて
「いや、何とも言えないですね。そこはは秀平(#13小松)がグッと来て欲しいんですけど、僕はまだ彼のいい時のオーラという物を感じないんですね。鳴海もちょっとあっぷあっぷ。根東も猪突猛進で行くとジャンプパスしてちょっと怖い、その中で安定したものがある結果、ああなったんです。試したくて試した訳じゃなくて、消去法で行ったときにああなった感じです。ただボール運びの点と、澤岻がシューティングガードに回ったり、タカトがシュート打ったり、そういったパターンも無きにしもあらずと思います。今後もその状況が出てくるかもしれません。」
-開幕からのホーム4連戦を振り返って
「先週も話したとおり、爆発力はあると思います。ただ、修正しなければいけないのは脆さ、弱さ。集中力が途切れてしまう。ゾーンにしてもマンツーにしても、危ない時は足が止まっているんですよ。やはりそこをしっかり修正していかないと、強くなってはいかないと思います。気を緩める事なく、1個1個やっていきたいと思います。」
-前日と変わってマンツーマンディフェンスで守る埼玉に対して攻めあぐねたのでしょうか?
「イン-アウトのプレーで、ジュリアスにダブルチームに来る対処で、もうちょっと(ボールを)散らせればと思うんです。ジュリアスがダンクに行ったシーンありましたね、リングが曲がった場面。あんな状況をもっと作れればいいんじゃないかと思います。」
-苦しい時間帯にアシュビーの頑張りがありました
「そうですね、最後は全部ジュリアス。ジュリアス、ジュリアス、ジュリアス。(インサイドで)イニシアチブを取れているのは分かっているので、そこで勝負に行かせたんですが、向こうもなかなかフィジカルでタイトなディフェンスをやってきました。それでも戦っていかなければいけないし、向かっていかなければいけません。シュートが外れた、FTが外れたというのは結果なんで、それは修正しなければいけない。ただ(リングに)向かっていくという事、アタックバスケットというのは、これからも続けさせていきたいです。」
-残り6秒の場面での指示はジュリアス?
「そう、(ディフェンスが)カバーダウン行けないように池田からジュリアスに(ボールを)入れたかったんですが、いいディフェンスをされてしまって。でもあそこで、崩れた場面でパスしてくれたのが澤岻なんです。あれは澤岻で良かったと思います。あそこを一瞬で見れるというのは、澤岻がその良さを出してくれたと思います。」
-来週の浜松・東三河戦に向けて
「もう1回ビデオを見て、スパイラルオフェンスを研究して、また新しい選手も取ったみたいなんで。非常にいいガードの選手という情報は入ってます。しっかりとスカウティングして、挑戦者の気持ちで行きたいと思います」
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#32ザック・アンドリュース選手(14pts、15reb、2stl、5TO、ゲームを決定づけたティップインを決めて2日連続でMVPに選出)
-今日の試合について
「ゲーム全体として、昨日よりより良い内容だったと思います。オフェンスにも集中していたし、ディフェンスもより激しくプレーできたと思います。」
-最後のティップインを決めたプレーについて
「澤岻選手がレフリーからボールをもらい、(サイドラインから)ボールを出す時から、自分自身は支持されたプレーに対して準備をしていました。ジュリアス選手がボールを持って、シュートを打ったところでリバウンドに行かなければと思い、とにかく(リングに)向かって行きました。」
-ティップしたシュートがリングに入ったときは何を思いましたか?
「凄く興奮しました。みんなが強いエネルギーでプレーしていましたし、あれがゲームを決定づけるシュートだったというのもすぐに分かったので、興奮しました。」
-過去にこのようなクラッチシュートの経験はありますか?
「ゲームを決定づけるシュートを決めた事は何度かありますが、今日のシュートほど難しい状況での決勝シュートは無かったと思います。自分自身も、勝利に対していつも以上にハングリーだったのだと思います。」
-開幕から4試合の活躍で、新潟のブースターはザック選手に大きな期待を抱いていると思います。チームを代表する選手としての責任は感じますか?
「チームの責任を負うという自覚はありますが、(バスケットは)チームスポーツなので自分だけという気持ちは無いです。自分のエネルギーをチームメイトに与えるのが自分の仕事だと思いますし、観客、ブースターにエネルギーを与えるのが自分のプレースタイルだと思っています。」
-2試合連続でMVP賞に選ばれた事について
「凄く嬉しいですし、もっともっと向上しようという向上心もかき立ててくれました。どのチームでプレーしている時もそうですが、シーズンを通じて向上していきたいと感じています。」