9月20日(月) 前日の富山vs秋田戦と同様、埼玉と東京の両チームにとっても今シーズン初となったプレシーズンゲーム@飯能市民体育館。試合後の両チームのヘッドコーチ及び選手のコメントです。
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-今日の試合の総括について
「最初の試合だったので、簡単なショットをミスするなど、前半はあまり出足がよくありませんでした。東京の前半のFGは28%で、埼玉は38%でしたが、プレシーズンの最初ではよくある展開だと思います。後半に関しては、第3Qの中盤からゲームを少しずつコントロールできるようになり、そのままリードをキープすることができました。終盤はバイロン、スウィフト、ダーテズ選手らがよいプレーを見せてくれました。」
-今シーズンの東京アパッチの強みは
「私はキャリアの中で背の高い選手をコーチしてきましたが、選手のサイズというものがゲームに本当に大きく影響すると思っています。アパッチのサイズというのは、もし最初のショットをミスしたとしても、2回目、3回目とリバウンドを奪うことができるので、これがゲームの勝敗に大きく影響すると思います。スウィフト選手が7-1(216センチ)、タイラー選手、ダーテズ選手も6-10(208センチ)、シャペル選手も6-8(203センチ)あります。これらの大きさとサイズがあり、そしてアウトサイドの選手がシュートを決めることが出来れば、とてもいいチームになれると思います。」
-今日の試合ではイートン選手と青木選手を同時に使う場面がありましたが、アンダーサイズの不安はありませんか
「これまで17回の練習をしてきて、誰がポジションを勝ち取ったかという事です。この2人がスタートなのは、2人ともシュートが打てるし、FTも上手い選手ですからね。」
-現状のロスターで、bjリーグで優勝できるだけのタレントが揃っていると思いますか?また、リーグ優勝の自信は
「チャンピオンシップはもちろん目指していますが、でも、リーグについてよく知りません。私自身もこのリーグについて勉強をしなければいけないし、私も学びながら、そしてアパッチも成長していけたらと思います。あとは怪我することなく、健康でいることです。本当に大切なのは4月に、チームとしてまとまってプレーするという事です。しかしそれはまだ先の話です。もちろんこのリーグで優勝したいですが、まだまだこのリーグについて学ばなければいけないと思ってます。」
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-今日の試合について
「個人的にはいい内容だと思いました。思っていた以上に上手くいったところもあるし、上手くいかなかったところもありました。bjリーグで最初のゲームだったので、どんなゲームになるか全く予想できませんでした。しかし、全体としては皆んなが満足できる結果だと思います。課題もいくつか出てきたと思います。シーズンのスタートの為に、いいベースが出来たと思います。」
-今日のゲームで上手くいかなかった点と、今後の課題は
「チームワークはとても良かったと思います。みんな一生懸命頑張っていて、僕はまだ日本語があまり話せないけれど、それでも、チームメイトと上手くやっています。課題は、やはりこのチームでのプレーに慣れることです。それぞれの選手のプレーを学んでいくことですね。それにはやはり試合だけでなく、練習で積み重ねていくことです。個人的には、これといった目標をもって日本に来た訳ではありません。過去2年は怪我もあったので、今はバスケットが出来るだけでも嬉しいんです。ヒルHCにはNBAでも一緒にやりましたが、彼のスタイルが本当に好きです。またバスケットを出来る環境にいること、そしてヒルHCと共にプレーできることを、本当に嬉しいと思ってます。」
-最終的な目標は、やはりNBAに戻ることでしょうか
「そうです。ヒルHCはこのチームのコーチングもNBAと同じやり方でやっています。個人的には、ヒルHC以外のコーチの元でプレーする事は考えられないと思ってます。」
-何か日本語は覚えましたか?また、日本食については
「僕は小さい頃から日本食を食べてきました。祖母、「おばあちゃん」が沖縄の人なので、僕は日本人のクォーターなんです。日本語は頑張って覚えてます(笑)。「ありがとうございます」、「ごめんね」とか。とても基本的な言葉ですが(笑)。」
-bjリーグで初のプレーでしたが、レフリーのジャッジについて違いは感じましたか
「いえ、特にありません。ルールが少し違うというのはあると思います。他と比較するのは難しいかもしれません。」
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-今日の試合について
「いい相手に対していい試合が出来たと思います。次のプレシーズンの試合までに直さなければいけない部分が分かったと思います。」
-個人的な目標はありますか
「アシストとスティールで、リーグのトップを目指したいです。チームメイトのシュートチャンスを作るプレーをしたいです。あとは(bjリーグの)コートに慣れることですね。」
-滑りやすい?
「凄く(笑)」
-試合前半で痛めた足首は
「大丈夫です。ちょっと捻ったんですが、しっかりケアすれば2~3日で治ると思います。」
-アパッチの強力なフロントラインをコントロールしていく自信は
「過去にも、非常に強いチームのリーダーを勤めてきましたが、このチームは少し違います。スウィフト選手はNBAで経験があり、ダーテズ選手もNBAの経験があります。タイラー選手はNBAでプレーするでしょう。そういった選手たちと一緒にプレーするために、一生懸命やるしかないと思ってます。」
-東京のブースターがイートン選手と聞いて、どんなキーワードを思い浮かべて欲しいですか
「全力でプレーする選手、ゲームに対して熱い情熱のある選手という事です。そして、いつもスマイル(笑)。」
-今日の試合でも埼玉のインサイドに果敢に攻め込んでいましたが、それがイートン選手のプレースタイルでしょうか
「いつもそんなプレーをしてきました。8年生(日本の中学生)の頃から、インサイドにアタックして、チームメイトにチャンスを与えるプレーをしてきました。自分がスコアできなくても、皆んなに得点のチャンスを与えたり、外に出してシューターに打たせるプレーをずっとしてきました。」
-背番号00に由来はあるんでしょうか
「8年か9年くらい00番を付けています。変えようと思ったこともあったんですが、結局そのままです。7年生の夏のゲームで付けてからで、特に理由はありません(笑)。」
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-今日の試合の総括について
「試合の出だしは選手がハードにプレーしていて、非常に良かったと思います。ただ試合が進むにつれてサイズの違いが出てきてしまって、疲れも相まって、最後は追いつくことが出来ませんでした。今日はチームとしてのシューティングがあまり良くありませんでした。最終的にもっとシュートを決められればよかったのですが、今日の試合に関しては決めることができませんでした。ただ選手たちはとてもハードにプレーしましたし、トランジションのディフェンスなど、私の指示によく従ってくれました。そういったいいプレーもありました。最後は青木選手、ダーテズ選手らのいいシュートが決まって差を広げられてしまったのですが、そこから追い上げるだけの力が埼玉に無かったと思います。」
-試合の後半、一度に4人を交代させる場面が繰り返されたのが印象的でしたが、この意図は
「今日はそういった形で交代させたのですが、これは選手たちにプレッシャーのかかる場面でプレーして欲しいということ、そういったシチュエーションで試合に出てチームに貢献してもらうために、今日はそのような交代となりました。プレシーズンゲームは、強い相手に対して自分たちがどのようなチームであるかを見極めるいい機会です。今は勝ち負けに拘るよりも、後で試合のビデオを見て、どういったプレーをしていたかしっかり確認して、どうやってチームに貢献するか。その為に皆んなが少しでも出場時間を得られるようにという配慮です。私のバスケットに対してはどの選手も初めてです。そのシステムの中で、実際の試合で選手たちがどんなプレーが出来るのか、今日はそこを一番見たいと思っていました。これによって、次回の試合でどういったプレーが出来るのかをコーチできると思います。」
-今日の試合ではゾーンディフェンスが効果的に機能する場面もありました
「ブルースがベンチにいるときはサイズが小さくなるので、その為にもゾーンディフェンスは今後も練習していきたいです。ただ、ゾーンディフェンスが埼玉のトレードマークという訳ではなく、マンツーマンとゾーンを状況に応じて使い分けていきたいです。」
-ナッシュHCがブロンコスで目指すバスケットの形とは
「チーム力というものを今年のブロンコスは目指していきたいです。アメリカ人が、日本人が・・・ではなく、全員が得点できる、全員がディフェンスもできるというチームですので、対戦相手に合わせて使う選手も変わるでしょうし、その意味でも、チームの為に選手ひとりひとりが貢献して、チームとしてまとまってプレーするという事を今年は重要視していきたいです。」
-現時点での埼玉ブロンコスについて
「まずケニー・サターフィールドという素晴らしいリーダーシップのある選手がいますので、その選手がパスを出した時にきちんと周りの選手がシュートを決める、今日はあまりシュートを決められませんでしたが、次の試合、そしてシーズンに向けて、少しでもシュート率をアップさせていきたいです。あとは、チーム力で戦っていきたいという事です。」
-現時点での東京アパッチの印象は
「東京は非常に運動能力の高い選手がそろっており、個人技も優れています。今日は最初の試合でしたが、チームのシステムに皆んなが慣れれば、非常に脅威になるチームだと思います。」
-今日の試合ではケニー・サターフィールド、ジェレミー・タイラー、ロバート・スウィフトというNBAクラスの素晴らしいタレントがプレーしました。それぞれの選手についての印象は
「ケニー・サターフィールドは、高校ではマクドナルド・オールアメリカンに選ばれ、シンシナティ大の2年でNBAからドラフト指名された素晴らしい選手です。NBAの数チームでプレーした、リーダシップとクイックネスのある選手です。
ロバート・スウィフトと私の息子(ボビー・ナッシュ)は、高校時代に同じチームでプレーしたことがあります。彼は高校から直接NBAへ行きましたが、膝の怪我でカットされました。彼はサイズがあり、攻守共にインサイドで驚異となる選手です。今日も終盤に大事なシュートを決めました。
ジェレミー・タイラーは、ハワイ大で彼をリクルートしようとしていたので知っています。彼には無限の可能性がありますが、まだその可能性の扉を開いていない状態です。しかしボブ・ヒルHCの元でその才能を開花させれば、これから素晴らしいキャリアを送ることになると思います。」
-今日の試合で印象的な日本人選手はいましたか
「寺下選手と波多野選手は、大きなディフェンス相手に果敢にドライブを挑むなど、スタッツには残らないような仕事をしてくれたと思います。東京では、青木選手が決めるべきところで大事なシュートを決めていました。彼は素晴らしいシューターです。」
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-今日の試合について
「今年の東京のメンバーについてはいろんな話を聞いていたのですが、そこまでは・・・。個々の能力は凄いですが、僕らがチームとしてまとまれば、勝てる相手だと思います。個人の能力は凄くても、まだ東京のチーム自体がマッチして無かったと思います。
個人的には、今年はみんなシューティングやってきて、攻めるパターンがファストブレイクとアウトサイドシュート、HCが凄く言っているのが3ポイントシュートです。練習ではみんなシュートが決まってるんですが、今日は僕自身も全然(3ポイントシュートが)打てなくて・・・打とうともしなかったですね。そこが悪かった点ですが、逆にそのおかげでドライブ(からの得点)が決まったのが、僕自身は上手くいった点です。ディフェンスについては、得意のマンツーマンディフェンスで、ハッスルする場面を見せることができませんでした。」
-今日はアウトサイドのポジションでのスタートでしたが、一方で試合中はインサイドのヘルプにまわる場面もありました。
「ウチはブルース(ブラウン)がベンチに下がった時に凄く小さくなるので、そこはJ(波多野選手)が外国人を助けなければいけないし、マンツーマンやゾーンに関係なく、自分のマッチアップだけではなくて、外国人の手助けをしたいと思います。」
-サターフィールドのような純粋なポイントガードとプレーするのはやりやすいですか?今日の彼は少し「早過ぎる」感じさえしました
「彼は凄い能力なんで、シーズンを通して、それに僕らが追いつけるようにしていけば、みんなでバスケットをやるのが楽しくなると思います。彼が要求するレベルに僕らがフィットすれば、もっと早い展開のゲームを見せれるようになると思います。サイズは小さいけど、彼に付いていけば大丈夫だと思います。」
-チームでは最年長となり、ブロンコスでの最長選手となりましたが、意識することは
「今年は太志郎もいないし、声を出す人がいないと思うので、ディフェンスの時にコートに出ている4人のチームメイトを鼓舞するというか、声とディフェンスでチームを引っ張っていきたいと思ってます。」