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Old man talking 027 ~その名はジュリアス~

先日、新潟アルビレックスBBから発表された4人の新外国人選手の新規契約については、新潟のブースターに限らず、大きな驚きと、そして期待の声があがったのではないでしょうか。

今回は新しくオレンジのユニを着る事になった選手達について、再確認してみましょう。

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イッサ・コナーレ
セネガル出身、202センチ、100キロ、30才、フォワード、背番号5

両フォワードのポジションをこなせるアスレティックな選手であり、プロとしてのキャリアも長い。彼はデイブ・オドム(ウェイクフォレスト大でティム・ダンカンを育てたHC)のサウスカロライナ大からリクルートされながらその期待に応えられなかったという過去はあるものの(1年で転校)、しかし次のハイポイント大(ビッグサウスカンファレス)では評価すべき成績を残しています(カンファレンスのディフェンシブチームに選出)。また、主にヨーロッパでの長いキャリアから、ここbjリーグでも計算できる選手になりそうです。セネガル出身の選手と言えば仙台などでプレーしたママドゥ・ディオウフが思い出されますが、彼と同様、その高い能力を生かしたオールラウンドな活躍が期待されます。

彼は昨シーズンをフィンランドのKFUMで過ごしましたが、7勝33敗と散々な成績のチームの中で、得点2位、リバウンド1位という結果を残しています(15.3pts、10.4reb)。で、このチームには元新潟のドクン・アキングベートがプレーしていたのですが、ドクンは16.6pts、8.9rebという数字でした。この数字的に考えると、2人はポジションこそ違いますが(恐らくドクンがセンター、コナーレがフォワード)、選手としてのクオリティは同程度と考えてよさそうです。更に2008~2009シーズンの同チームには、これまた元新潟のタイロン・レヴェットが在籍していたのですが、彼のスタッツは20.4pts、6.3reb、3pt36.5%でした(コナーレの3ptは34.2%)。つまり、コナーレはタイロンより少しインサイドよりのプレーをする選手という事になります。

そして、それ以上に大きな意味を持ちそうなのが、彼のメンタリティです。決して環境的に恵まれていた訳ではなく(セネガルには体育館が1つしか無く、そこでプレーするためにナショナルチームを目指し、実際にセネガル代表としてプレーしています)、そして奨学金を得て渡米し、アメリカで出会った妻、そして家族と共にプロ選手としての努力を惜しむ事なく現在に至っています。「体育館に家があったらそこに住むよ。ひたすらシュート練習して上達するだけさ」というコナーレ。ハードな練習を厭わない選手であれば、新潟にフィットしやすいでしょう。

Issa Konare has Olympic hopes on Senegalese team

なお、上記の記事は2007年時点のもので、セネガルは結局この後のアフリカ大陸予選を勝ち抜けず、2008年の北京五輪には出場出来ませんでした。また、セネガルは2006年の世界選手権@埼玉で来日していますが、コナーレはこの時の代表候補メンバーだったものの、最終的にはロスターに残れず、来日を果たしていません。当時のガイド本には彼の紹介がこのように載っています。

「戦士のような男と呼ばれるが、もう少し冷静にゲームの流れを読んでプレーすることも必要だ。それでもアメリカの大学でプレーしながら、効率よいゲーム運びを習得しつつあるようだ。」

ん、短気なのか?

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ザック・アンドリュース
アメリカ出身、203センチ、102キロ、25才、背番号21

主にインサイドでの活躍が期待されるであろうこの選手は、NJCAAのユバ短大からブラッドリー大に転校するという「出世」を果たしているので、コナーレとは逆のパターンになります。

そのブラッドリー大時代、2006年のNCAAトーナメントでは同チームがシンデレラチームの1つとなりました。このトーナメントではジョアキム・ノア(現NBAシカゴ)のフロリダ大が優勝し、ビッグベイビーことグレン・デービス(現NBAボストン)のルイジアナ州立大がファイナル4に進出した年ですが、ブラッドリー大は20勝10敗の成績で、所属するミズーリバレーカンファレンスのトーナメントも優勝できず(優勝はサザンイリノイ大)、at-large bid(一般選出)でなんとかNCAAトーナメントに出場。しかしリージョンの第13シードなので、1回戦でいきなりリージョン第4シードのカンザス大と対戦することになります。ジュリアン・ライト、サーシャ・カーンらを擁するカンザスは(いつものように)25勝7敗というパワーハウスらしいシーズンを送っていましたが、ここで77-73とブラッドリー大がまさかのアップセット。続く2回戦ではリージョン第5シードのピッツバーグ大、ここもビッグイーストカンファレンスで24勝7敗という好成績のチームでしたが、この試合にも72-66と見事に勝利しsweet16に勝ち進みます。残念ながら続くelite8でのメンフィス大戦で64-80と敗れてシーズンを終えたのですが、シンデレラチームの1つとして大いに注目されたのでした。2006年のNCAAトーナメントビデオ「Magnificent March」ではそんなブラッドリー大と、自身も同大出身で元NBA選手のジム・レスHCの熱い戦いがフィーチャーされています。

このようにNCAAトーナメントでも活躍し、NBAのサマーキャンプに呼ばれた経験がある事からも、アンドリュースの能力の高さは伺い知ることができます。ヨーロッパでは主に2部リーグながらリバウンドやブロックショットのタイトルを獲得しており、インサイドでの存在感を発揮してくれるのではないでしょうか?彼の名前で動画を検索すると、かなりの数がヒットします。例えばこちらとか。かなりエキサイティングなプレーを見せてくれます。

ハイライトだけでなく試合形式の動画も見ることが出来ますが、リバウンドやゴール下ではかなり実力を発揮してくれそうです。一方で、彼のプレースタイルはパスを受けてからの合わせのプレーが上手いのですが、ポストアップでボールを持ってから、そしてゴールに正対してからの動きのオプションは少なく、ポストアップの技術はそれほど高くないように見えます。ハイライトビデオではトランジションからの派手なダンクが目立ちますが、ハーフコートではアウトサイドの選手がいかに彼を上手く使うかが鍵になりそうです。去年いたウチェ・エチェフより一回り大きく、よりアスレティックですが、器用さ、スマートさに関してはウチェのほうがちょっと上という印象です。ただし、ブラッドリー大時代のチームは4ガードのラインナップで、アンドリュースがポストマンを務めていた事から、それなりに適応できるとは思うのですが。

なお、彼は高校まではかなり荒れた生活をしていたようです。悲惨な、に近い。親に捨てられ、姉と一緒に州の子供保護プログラムによってなんとか生活し、しかし寒さと飢えをしのぐ為に窃盗したり、身寄りがないまま1年も納屋に住んだり。高校では友達の家で生活し、着る物にさえ困るような状態でした。しかしユバ短大のダグ・コーネリアスHCにそのバスケットの才能を見出されてから頭角を表し、更にNCAAディビジョンⅠのブラッドリー大に転校してバスケット選手として活躍しただけでなく、大学では演劇の学士も取得しています。苦労の絶えなかった10代でも決して諦める事はなく、そして苦難続きだった過去があるからこそ、将来に向けてしっかりとしたビジョンを持っているようです。

それにしても彼はまだ25才です。「恵まれない人生」を絵に書いたような最悪の日々から、バスケで活路を見出し短大、そして大学へと進学し、バスケ選手としてだけでなく学生としても優秀な成績を残し、そして現在はプロ選手として世界を転々としている・・・。これらが彼の人生に実際に起った事です。そして、将来はプロ選手としての成功だけでなく、いずれは映画の世界で活躍することを夢見ている。アメリカンドリームとまでは言いませんが、かなり興味深いキャラクターであるのは間違いないようですね。

What happens when you spend the Thanksgiving holiday in New Jersey?

Interview with Zachary Andrews

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ウィリー・ヴィーズリー
アメリカ出身、190センチ、93キロ、22才、背番号30

まだ記憶に新しいバトラー大の2010年の快進撃、NCAAトーナメント準優勝という輝かしいキャリアを背負って新潟入りする若いガードの選手ですが、数字的にめぼしいものはありません。彼のスタッツは9.8pts、4.3rebであり、3ptが得意な訳でもなく(34.6%)、アシストも平均で1だけ。確かに、ファイナル4でプレーした選手が全て凄いのか?といえばそうではなくて、甲子園で決勝に進んだ高校野球のチームが全員プロに行くのか?といえば違うのと一緒です。チームスポーツにおいては、選手それぞれに役割があります。

NCAAトーナメントで準優勝したバトラー大のエースは2年生のゴードン・ヘイワードで、彼は206センチのガード・フォワードです。文字通り何でも出来る選手で、アーリーエントリーしたNBAドラフトでは1巡目9位でユタに指名されました。彼が2010年のホライズン・リーグ(バトラー大の所属するカンファレンス)の最優秀選手で、前年の2009年にはチームメイトのマット・ハワード、203センチのビッグマンですが、彼が選ばれています。2010年のシーズン、カンファレンスの週間最優秀選手など小さな賞を含めて各賞に選ばれた回数はヘイワードが実に15回(メジャーなところではNCAAのオールトーナメントチーム、ジョン・ウッドンアワードのファイナリストなど)、ハワードは6回。そしてヴィーズリーは1回だけなのですが、それはシーズン後に選ばれるカンファレンスのオール・ディフェンシブチームでした。そう、彼の武器はディフェンスです。

190センチ、93キロという体格は、実際には新しくチームメイトとなる池田より小さく見えるかもしれません。しかし、彼のディフェンスは高校時代から有名で、自分と同じ身長のガードから、211センチのセンターまで守ってきたのです。ヴィーズリーはフィジカルが強くアスレティックな能力に優れ、そして何より、チームのリーダーでした。強いチームには必ず「縁の下の力持ち」タイプの選手がいるものですが、彼はまさしくそのタイプです。

このバトラー大のチームで最高の才能は、前述のヘイワードやハワードではなく、若干33歳のHC、ブラッド・スティーブンスです。彼は無給で同チームのアシスタントとなり、数年の下積みの後に正式なアシスタントに昇格。そして2007年にHCに指名されると、3シーズンで89勝15敗(勝率86%)という驚異の成績を残し、2010年にはついにNCAAで準優勝という快挙を成し遂げます。そのスティーブンスがヴィーズリーについてこのように語っています。

“Going out as the winningest player in Butler history is fitting for Willie, because Willie will do anything you ask him to do to help your team win.”
(ウィリーがバトラー大で史上最高の勝率を誇る選手になったのは、なるべくしてなった事なんだ。なぜなら、彼はチームの勝利の為に必要な事なら、なんでもやってくれるからね。)

※ヴィーズリーがバトラー大に在籍した4年間での成績は、118勝22敗。同大での4年間の成績としては、もちろん史上最高です。

実際、彼は高校のシニア(4年生)の時は平均24ptsを記録しています。しかし、大学ではそのディフェンスを求められたので、そこでベストを尽くしたのです。

また、形式的な物になりがちなプロ選手のコメントの中で、彼のコメントには「まだプロに染まっていない」初々しさと彼の性格の真面目さが現れており、スマートかつメンタル的にもかなり高いクオリティがあるということが伝わってきます。おそらく、そこがチームにとって高い評価に繋がったのではないでしょうか。

なお、新潟は「大学卒の新人」がチームにいる事が多いチームでもあります。古くはリン・ワシントンに始まり、ブーマー・ブラゼル、アンドリュー・プレストン、カルバン・チットウッドらですが、今年はヴィーズリーがその立場になるので、フレッシュなプレーを見せてもらいたいですね。

個人的には、かつて新潟に在籍したアントニ・ワイチのようないぶし銀の活躍を見せてくれるのではないかと期待しています。彼もガードからフォワードまで誰でも守る事ができる選手でした。ただ、ヴィーズリーはワイチのようなドリブルやもパスはあまり得意ではないようなんですが・・・。

Senior Willie Veasley, Butler’s ‘Shane Battier,’ an unsung hero in Final Four run

One word best describes Freeport’s Willie Veasley ? special

Willie Veasley On His Final NCAA Tournament (動画)

※ここで余談のコーナー。
このバトラー大のブラッド・スティーブンスHCはまだ33才の若さですが、既にNCAAを代表するトップコーチと評価されています。ボランティアのアシスタントから徐々にステップアップし、HCとしてわずか3年で圧倒的な成績を残し、その実績は既に全米で絶賛されています。その活躍を受けてこのオフは全米の有力校が億単位の複数年契約をオファーするなか、彼はバトラー大への忠誠心を示し、2021~2022シーズンまでの長期契約にサインしたのです。彼が残留した事で同大の評価は急上昇し、来るシーズンでも全米トップクラスにランキングされています。

そんなスティーブンスHCについて、コーチングのスタイルについての記述があるのでその一部を紹介しておきます。

「スティーブンス自身によると、コーチとしての最初の試合は本当にナーバスな状態で、瀬戸際のゲームのように感じていた。しかし彼は「チームのプレーはコーチのムードが反映される」と心に決めていた。落ち着いたコーチのチームは、たとえ試合が難しい状況でも冷静さを保ち、ナーバスなコーチのチームは、ギリギリの状態でプレーをする。スティーブンスは「自分の態度のせいでチームを負けさせたくない」と語り、常に落ち着いて試合に集中する事を自身の目標としている。彼が試合中に声を荒らげたり感情的になるのは希なことで、腕を組んでサイドラインから静かに戦況を見つめている。レフリーの酷い判定や選手のミスにも怒る事はなく、「何が起きたか」よりも「次のプレー」に常に集中している。(中略)スティーブンスは彼の選手たちに自信を持ってプレーしてもらいたいと思っているのであって、間違ったプレーをしては怒鳴られるのを恐れながらプレーしてほしくないと思っている。」

これらはスティーブンスに関する記述のごくごく一部ですが、選手と同様、やはりHCとして成功するにもその才能というものが大きく影響しているように感じますね。

そしてアンドリュース同様、例えエリートコースではなくてもチャンスが与えられ、そして結果を出せばそれが適切に評価されるというのが、私の住んでいる国と大きく違う点なのだと思います。

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話は戻って新規加入選手の話。

ジュリアス・アシュビー
トリニダードトバゴ出身、205センチ、105キロ、27才、背番号25

言うまでもなく、bjリーグを代表するインサイドの選手。高松時代に大きなインパクトを与えたくれた爆発的な運動能力はやや影を潜めたものの、それでも彼の能力をもってすれば、ペイントエリアでは圧倒的な存在感を発揮する選手。常に20pts、10rebを計算できるというのは、どんなチームにとっても心強い存在になるはずです。

高松時代はもっと機動性が高かった印象がありますが、その後のDリーグの経験からか、かなりウェイトが増えたようです。結果、かつてのような目の覚めるような派手なダンクは減ったものの、プレーの確実性は増した印象があります。FTの確率は相変わらずのようですが。

ジュリアスは短大から本格的にバスケを始めたという異色の選手ですが、かつてはその「常識はずれの動き」を時々感じたように思います。しかし今はよりバスケ選手らしくなったというか、ちょっとスケールが小さくなってしまった感じはします。それでも、ゴール近辺では誰も彼を止められないという事実は何ら変わらないですけどね。

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さて、これら4選手の獲得がなぜ「驚きと期待」をもって迎えられるのか。この点について考えてみます。

まず一番のインパクトは、もちろんジュリアス・アシュビーの獲得です。新潟は伝統的に「他チームで経験のある選手と契約する」ことが少ないのですが(これについてはまた考える余地があります)、ジュリアスの場合はただそれだけではなく、実力的にも「チームの顔」となるべき選手だからです。

振り返ると、新潟が過去に契約した「同一リーグからの加入選手」というのは、その10年の歴史においても数えるほどしかいません。

まず、初年度に在籍したモーリス・ウッズ。彼は1999~2000シーズンに日立大阪でプレーしていました。なお、そのチームにはかつてbj仙台などでプレーした村上和之と、今もbj滋賀にいる石橋晴行がいました。ちなみに現在の日立サンロッカーズは、日立本社ライジングサンと日立大阪ヘリオスが合併して出来たチームです。

次はずっと時代が進んでスーパーリーグ時代の高橋マイケル。主力選手として活躍していたいすゞ自動車が2002年に廃部し、2003年に新潟にやってきました。あ、このシーズンは住友金属や大和証券などでプレーしたダナ・ジョーンズと契約しましたが、怪我のために結局来日しませんでした。

その次が、マイケルの翌シーズン(2004年)に新潟へやってきたニック・デービス。彼は新潟の日本リーグ(2部)時代に、デンソー・フープギャングでプレーしていました。デンソー時代はリバウンド王に輝き(15.36reb)、リーグのベスト5にも選ばれています。

そしてbjリーグ時代では、大分でプレーしていたジャック・ハートマンというフォワードが新潟で1年プレーしました。彼は大学の先輩であるマット・ギャリソンを慕ってやってきた選手です。

すると、過去10年で4人しかいないという事になります。つまり、新潟のチームマネジメントとして「他チームの選手を獲得すること」を良しとしない風潮があったというのは間違いありません。

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さて、これら4人のうち、ウッズの事を覚えている方はほとんどいないでしょうし、ハートマンは能力は高く、時にはインパクトあるプレーを見せてくれたものの、やはり「サブの選手」という範疇を超えることはありませんでした。

しかし残りの2人、マイケルとニックは違います。

マイケルは、それまでの新潟の選手と格が違いました。その派手なプレーだけでなく、日本代表チームの顔としても活躍するような選手でした。しかし、オレンジのユニフォームを着ていながらも、マイケルは最後まで「マイケル」であって、「新潟のマイケル」ではありませんでした。

一方、ニックという選手については、未だ新潟のブースターに大きな印象を残しています。彼を「元デンソーのニックだ」という方はまずいないでしょう。bjリーグ全体から見るならば、今は「元東京のニック」という方も多いと思います。しかし、新潟のブースターにとっては未だに「新潟のニック」であって、それは単に彼が新潟に3年在籍したからではありません(マイケルは1年)。スタッツだけなら、もしかしたらニックよりマイケルのインパクトが大きいかもしれませんが、ニックはその記録以上に記憶に残る選手であり、そのキャラクターの与える影響がはるかに大きかったのです。

それでは、ジュリアスはどちらのタイプになるでしょうか?スタッツ的には、間違いなくチームのエース的ポジションになります。

彼が新潟でのキャリアを1年で終えるか、それとももっと長くなるかは分かりませんが、いずれにせよ、後に「新潟のジュリアス」という印象を残してくれる選手になることを多くの新潟ブースターは望んでいるでしょうし、新潟というチームの性質上、もしそれが成されなければ、チームとしての成績も伴うことは無いでしょう。

高松時代のジュリアスについては詳しく知りませんが、東京時代については、いろんな話を聞きました。しかし、それは既に過去の話です。彼がどのような態度でチームに加わり、チームがどのように彼をコントロールするか。実力のある選手だけに、その動向が気になるところです。

個人的には、若いヴィーズリーが注目されるチームになるといいと思うのですけどね。彼はそんなに点を取ったりはしないと思いますが、彼が注目されるという事は、つまりチームとしてのプレーが機能しているという事になるはずです。逆に悪いパターンは、例えばジュリアスが30pts取ったけど負けたとか、そんな感じかな。そんなチームにならないように祈るしかありませんね。

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続いての要因は、このメンバー構成は、かなり「フロントヘビー」なチームになるという事です。

新潟というチームは、「堅いディフェンスからの速攻」を長らくその伝統に掲げてきました。チームで守り、チームでリバウンドを奪い、チームで走り、チームで得点を奪う。

なので必然的に、チームには「走れる選手」が揃う事が多くなりました。これは単に「コートを走れる選手」という事だけではありません。走る選手は、どうしてもサイズが一回り小さくなります。その小さい選手達で相手チームのビッグマンを守ろうとするならば、選手それぞれがフィジカルに奮闘する必要があるだけでなく、チームのヘルプディフェンスとローテーションを徹底させなければいけません。つまり、フィジカル的にタフというだけでなく、チームの理論やルールを理解し、それらを体得するスマートさも兼ね備える必要があるのです。もちろん、チームメイトを信頼するハートも必要になるでしょう。そしてこれはディフェンスだけでなく、当然ながらオフェンスにも当てはまる事になります。

過去を振り返ると、新潟は伝統的にアンダーサイズのチームでした。JBL時代は「企業チームよりサラリーが少ないからビッグマンが取れない」と思っていた時期もありましたが、bjリーグになっても同じようなパターンが続いているので、つまりそれが新潟というチームのスタイルという事です。その小さいチームがディフェンスを頑張り、それが機能したときは芸術的でさえありましたが、その仕組みが大事な所で結果を出せなかったのは皆さんご存じの通り。

しかし今回のメンバーについては日野社長からのコメントにもあったとおり、キーワードが「リバウンド」、「インサイドの制圧」になりました。何と力強いコメントでしょう。ジュリアスとザックによってリバウンドはかなり確保できそうですし、イコーレの存在も大きな助けになるはずです。この新しいメンバーを見ると、今までの弱点を一気に解消したかのように見えます。

一方で、リバウンド重視のラインナップは、今までのような「走れるチーム」であり続ける事を困難にします。もちろんそれらを両立させる事は不可能ではありませんが、実際にそれが出来るのはNCAAの強豪校くらいでしょう。

このチームはリバウンドを奪う力強さを手に入れた代わりに、その「フロントラインの重さ」と上手く付き合っていく必要があります。リバウンドを奪われて相手に得点を許してしまう場面は減り、そして自らのオフェンスリバウンドから得点に繋がる場面は増えるでしょう。でも、もしかしたら、爽快感を感じるような、流れるような速攻からの得点を見る機会は減ってしまうかもしれません。

ま、詰将棋のような玄人好みのハーフコートバスケも面白いかな?なんて思ったりしますけどね。

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現状のチームで思うのは、今回のメンバーは今までのチームより、役割分担がよりはっきりしそうという事があります。今までのチームはオールラウンドな選手が多い印象があり、つまり誰もが走れて、ディフェンスも頑張れて、チームプレーを尊重して、練習も一生懸命で・・・と、多くの事を求められた結果、最後の大事な場面でシュートを決められるか?という勝負の行方を左右する最も大事な場面に関しては、結果的に疑問を抱かざるを得ないチームになってしまったように感じます。

しかし、今回は違う。

現在、新潟の日本人で計算できるのは池田、根東、小松の3人。ここに上記の4人の外国人が加わります。これを役割毎に分解してみると、ゲームの組み立ては根東。根東をフォローしつつ、アウトサイドのディフェンスを頑張るのがヴィーズリー。アウトサイドからのシュートは池田と小松。ゴール下のオフェンスの起点がジュリアス。そのジュリアスとアンドリュースがリバウンド、ブロックショットに頑張る。コナーレは両フォワードのポジションで攻守に渡りジュリアスとアンドリュースをフォローする。

ん~、もう一人外国人が欲しいかな?でも、沖縄も実質7人でリーグ優勝を果たしましたからね。チームのバランスとしては、これで十分かもしれません。

例えば、池田かジュリアスが試合最後のシュートを落として負けても、誰もが納得することが出来るチーム。それくらいシンプルなゲームプランでも、結果的にチームが強ければ誰もが納得すると思いますよ。

さて、明らかに「これまでと違う方向」に進み始めた新潟。チーム創設10周年の記念すべきこのシーズンに、新潟はこれまでと違う結果を残すことができるでしょうか?

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