2016年12月4日(日曜)京都ハンナリーズ対秋田ノーザンハピネッツ

12月4日ハンナリーズアリーナで行われた京都ハンナリーズ対秋田ノーザンハピネッツの試合結果と会見は以下の通り。

12月4日試合結果とスタッツ / フォトギャラリー

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12月4日記者会見(京都は浜口炎ヘッドコーチ、佐藤託矢選手。秋田は長谷川誠ヘッドコーチ、田口成浩選手)

京都ハンナリーズ 浜口炎ヘッドコーチ

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アグレッシブにディフェンスしチームの約束事を守りながらしっかりプレーできた。

―昨日のゲーム79失点を踏まえての対策は?
基本的には一緒です。マンツーマンディフェンスなんですが少し自分の選手を守る意識が強すぎた。もう少しボールを中心に守ることを意識させました。秋田の選手は非常に3Pシュートが多いので自分のマークマンが気になってしまう。そのためインサイドの13番(スコット・モリソン選手)に得点を取られたので、そこの意識を変えさせました。

―ペイント内の28失点と抑えたことが勝因でしょうか。
昨日はうちが3Pシュートで秋田がインサイドのバスケットで逆になってました。うちは最近ペイント内で40点近く取ってますので。

―佐藤選手が戻ってきた影響は?
すごくよかったです。リーダーでありキャプテンなので。チームスポーツなので柱があるのとないのでは違います。日本人の大きな選手は彼しかいないし、彼の代わりはいないので大きかったです。プレー面においても大きいです。

―先ほどの会見で秋田の長谷川ヘッドコーチが小島元基選手をほめてらっしゃったのですが、今季の小島選手の意識の変化は?
あると思います。昨季はシーズン途中からの合流、学生の間に来て年の離れた選手がたくさんいるなかで自分を出すにもタフな状況だったと思います。今年は準備期間があったのと実質ルーキーイヤーですけどしっかり自分の色を出しながら先輩たちとも良いコミュニケーションがとれている。選手としても上のレベルを目指す意識がある。来年ユニバーシアードがあるんですけどそういうところでプレーしたいという意識が出ている。そういう部分が少しずつ出ていると思います。

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佐藤託矢選手

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―今日の試合を振り返って
1Qからハッスルできてディフェンスから入れた。そこから良いオフェンスの流れを続けることができた。僕らのペースで試合が出来たと思います。

―チームディフェンスを立ちなおそうとしてゲームに入られたのでしょうか?
僕昨日いなかったので詳しくはわからないんですが、今日のミーティングで、やることは特に変わらなかったので。細かな部分でもう少しコミュニケーションを早めにとったり。僕も帰ってきたしまずは気持ちの部分でハッスルしてしようと話しました。それが良かったと思ってます。

―浜口ヘッドコーチはもう少しボール中心のディフェンスを気にかけてという話をされたんですが、今日のプレーの全体の意識としてはどうたったんでしょうか?
昨日の映像を見ると大事な4Qのときに消極的になってパスが回らなくなったりマーカス(・ダブ)に寄られていたので、そういうときにもっとパスを回してということができればよかった。今日は果敢にアタックできていたしボールの流れはすごくよかったと思います。

―ご自身のプレーとしてはディフェンスがよかったと思いますがどうでしたか?
普段なら土曜日の試合から入るんですがいつもと違って日曜日からだったので、まずはディフェンスから頑張ろう、シュートチャンスがきたらシュートを打とうと決めてました。それが上手くできたと思います。

―秋田のペースになろうとしたところをうまく切って京都のペースにもっていけましたが展開を変えていったのでしょうか?
僕の役割を言わしてもらうとボールの流れが悪いときに上手く繋ぐことを常に意識していたので上手くいったと思います。相手が嫌な(時間帯の)ときに(シュートを)入れられて良かった。

―ヒーローインタビューでも見ていることしか出来なかった歯がゆさという点で今日の気持ちは大きかったですか?
昨日負けたのでプレッシャーを感じていましたがあまり気負いしすぎないようにしました。まずはディフェンスから作ってということをやってました。空回りしてオフェンスに走ってしまっていたら違う展開になっていたと思います。

―これから上位にいくためにチーム面と佐藤選手ご自身で足りない部分がどこですか?
ここ数試合すごく良い流れがようやく出来てきたと思っててそれぞれの役割、共通意識も理解できてきた。ディフェンスをハードにやることやシュート精度をあげることなど特に大きく変えることはないので、それをチームとして毎試合出せることが大事。

個人としては悪い流れのときに少しでもその時間を短くする。声をかけること、試合に出て流れの悪い時間帯に繋げるようなプレーをしていきたいのと、もう少しリバウンドと得点に絡んでいきたい。

―NBAでも大きな選手が3Pを打ったりすることが増えてきてますが佐藤選手はストレッチ4などそういう選手を目指したりされてますか?
JBLのときに怪我をしたんですけど怪我をする前まではチームで一番ぐらい3Pを打ってたんです。(怪我をしてからは)身体のバランスが悪くなってシュート精度が落ちていったんですけど、まずは今自分にできることをやることが大事。無理にシュートにいかない、シューターもいるのでそういう選手たちに上手くパスを繋げていかに打ちやすくさせるかをまず考えてます。僕の中ではシュートチャンスは結構あるんです。打ちたい気持ちはあるんですけど体の調子があるので我慢してます。

―今のコンディションは昔と比べると何割ぐらいでしょうか?
昔が10だとしたら足に関しては5、6ぐらいですかね。もっとトレーニング積んで調子上がってくれば打ちたいなという気持ちはあります。

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秋田ノーザンハピネッツ 長谷川誠ヘッドコーチ

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試合の総括は公式サイトのコメントをご覧ください。

―最初のほうインサイドを起点とした昨日と同じ攻撃が得点に結びつかなった
ノーマークのシュートは打てたがそれを決められなかった。あとは大事なミスを犯してしまった。どう切り替えるか。もしかしたら選手を変えなきゃいけない可能性も出てくるだろうし。若い選手が多いだけに波が多い。波を消すかが課題になってくると思います。

―京都に佐藤託矢選手が帰ってきた影響は?
谷口大智のファールトラブルもあったけど佐藤選手が良いところで京都に流れをもっていった部分が非常に大きかった。良いところでアシストとスクリーン。シュートの確率は良くないんだけど、あれだけやれる選手とは思ってなかった。我々としてはファールトラブルと立ち上がりが誤算でした。

昨日(京都が)我々に負けてるだけにそれ以上の気持ちでプレーできなかった。来週もゲームがありますので切り替えてしっかり今回の大敗を次に生かしたい。

―ディフェンスリバウンドがなかなか取れなかった要因について
数字的に向こうが有利だったと思いますけど、負けるときってリバウンド取れたと思ったら向こうに転がったりする。そういうのが勢いに乗って普段入るはずのないシュートが入ったりタフショットが面白いくらいに入ったりする。その勢いを消すことができなかった。

我々は全員でディフェンスして全員でリバウンド取ることとしっかり走るということ。それが気持ちを含めた部分でできなかった。

―来週の川崎戦について
川崎が(リーグ内で)一番強いんじゃないでしょうか。昨シーズンNBLの優勝チームでもありますし。ホームなのでしっかり準備して臨みたいと思います。

―長谷川コーチ自身トップリーグで現役で長くプレーされてきましたが、今のBリーグの日本人選手全体でスキルで足りない部分はどこでしょうか?
「欲」だと思います。もっと上手くなるという欲。上手くなりたいって気持ちはあると思います。だけどもっと高いレベルでやりたいとか海外でやってる選手いるか。(海外で)やるぐらいの選手が出ればもっともっと日本人のレベルは上がっていくと思いますし。

今の状況、今の条件で満足してる選手が多すぎかなと思います。今の条件以外で「俺はもっと1億稼ぐんだ」とか例えば「アメリカ行ってNBA入るんだ」とか、そのために何をしなきゃいけないんだってことを考える選手がもっともっと(出てきてほしい)。いないわけじゃない。いると思う。だけどもっと出なきゃいけない、アピールする必要があるかなと思います。

面白い選手いますよ。小島元基選手は昨季有明で戦った時の印象とは全然違う。もう体つきも変わったし自信もつけてプレーしていることを感じたので彼あたりがもっと4年後の五輪やそのあとNBAでプレーできるような人材じゃないかなと思います。彼の考えはわかりませんけど、もっと高いレベルでやることで日本人のレベルが上がると思う。

是非京都のメディアの皆さんもハンナリーズを盛り上げていってほしいなと思いますし、これだけ良いゲームしてるわけですからもったいない。(昨日、今日の観客数)1004人、1327人じゃなくてこういうゲームを5千人・1万人の子供たちやバスケファンに見せてあげたらもっと良くなるというか、感動を与えられると思います。敵ながら頑張ってほしいなと思います。

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田口成浩選手

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―我慢ができなかったなというような試合でしたが
昨日はインサイドが効いて、そこから(ボールを)散らしながらバランスよく点を取れたけど(今日の試合は)アジャストされた。その中でもインサイドからというのを心掛けたんですけど、うまくいかなくてイライラしてファールが重なってしまった。相手の作戦にはまってしまった。京都のピック&ロールのときに(普段なら)あまり思い切り打ってこない選手でも思い切り打ってきた。そこに関してもう一手何かできればよかった。相手の対応力がすごいと思いました。

―シュートを決めきれなかった原因は?
(京都の)ディフェンスが効いていた証拠だと思います。イージーなシュートに見えるんですけど、その前のボディコンタクト、エナジーやアグレッシブな結果が効いていたと思います。そこらへんに関して僕らが後手になってしまった。

―次強い相手ですけど次切り替えてどういったことが必要でしょうか?
昨日、今日やった中で良かった部分と反省する部分あると思うのでそこをしっかりアジャストして、(次は)違う相手なのでしっかり特徴をつかんで対策して、自分たちのプレーができるようにしたい。

―ファジーカス選手がいますが対策は?点を取られるのは仕方ないという考え方なのかほかの選手に取らせないようにするのか。
自分的には(ファジーカス選手に)取らせたくないですよね。周りの選手もスター揃いなので難しいとは思いますけど点を取らせないで相手にリズムをつかませないように出来れば。コーチ陣の判断はわかりませんけど、アグレッシブに足を動かしてディフェンスすれば効いてくると思うので相手のやりたいようにはやらせたくないと思います。

―上位に行くためには何が足りないと思いますか?戦術なのか日本人選手全体のスキルの問題なのか。
全てです。自分個人も含めシュート力、判断力、スキル、作戦ももちろん相手より常に先手を取れるようにしないといけない。1勝したあとにすぐアジャストされるようでは連勝できない。常に先手、先手。相手に的を絞らせないようにできればいいですけどね。

―先ほど長谷川ヘッドコーチが「日本人選手がうまくなっていくためには欲とアピールが足りない」というおっしゃってたんですがどう思われますか?
もちろんそれは大事だと思います。ルールがある中でやってるのでチャンスがあれば思い切りやることが必要なので、それをいかに掴むというのが大切。あと自信を持つには練習はもちろん試合で結果を残すことが次に繋がることだと思います。経験というか自分も含めてまだまだダメなので常にアピールしてやっていきたい。