【B.LEAGUE開幕戦を振り返る】秋田ノーザンハピネッツ「ノーマークなら必ずシュートを打つ」

ボール競技の基本は相手よりも多く得点を取ることであり、バスケットボールも同じである。
得点を多く取るために様々な戦術やテクニックを駆使することになるが、点と取ることは案外シンプルなことなのではないかと気付かされた。

それは9月10日に秋田ノーザンハピネッツの長谷川誠HCがパスラボ山形ワイヴァンズ対戦後の会見で言ったことだ。
「ノーマークなら必ず(シュートを)打つというチームの約束事がある」

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試合情報(スタッツ)

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9月24日栃木ブレックス(以降、栃木)の開幕戦第1クォーターは栃木新加入の竹内公輔選手のシュートからスタート。
古川孝敏選手のシュートに対して、「攻撃の軸として期待している」と長谷川HCが語った安藤誓哉選手のジャンプシュートで応戦。双方ゆずらない展開の中、ディショーン・スティーブンス選手の2つのダンクでリードしていく。

第2クォーターは栃木のジェフ・ギブス、古川、ライアン・ロシター選手の得点で逆転に成功する。ただ秋田はケビン・パルマー選手の得点から反撃し、このクォーターだけで5本の3Pシュート決め9点リードの前半を折り返す。

長谷川HCはハーフタイムで「相手がミスしてくれたり、ノーマークのシュートを落としてくれたが、後半か必ず決めてくるのでディフェンスをしっかりやろう」と指示。

流れをそのままに第3クォーターも秋田は思い切りの良いシュート打ち続ける。前半無得点だったエースの田口成浩選手が2本の3Pシュートを含め12点を取り、残り23秒で安藤選手の3Pシュートはバンクショットになりながらもリングに吸い込まれる。

第4クォーターは古川選手のフリースロー、ロシター選手の活躍で栃木は得点していくが、逆転することはできず秋田は菅澤、田口選手の3Pシュートで勝負を決めた。

試合後の会見で『ノーマークのシュートを打つ』約束事について長谷川HCにたずねると、「今日はディフェンスから相手のミスを誘い、リバウンドを取れたので良いリズムでオフェンスに入ることができた。メンタルな部分で思い切りシュートを打つことが出来た。
オフェンスに気持ちよく入ることが出来れば、タフショットや3Pシュートも今日は50%以上。そういうのは(50%以上の確率)レギュラーシーズンでもあまり無いので、気持ちの部分で相手よりも上回ることが出来たことが今日の結果につながったと思う」と分析した。

開幕前は旧bjと旧NBLについて色々と比較されていたが、コートに立てば格上も格下もなく、より多くの得点を取ったチームが勝つのだというボール競技の基本を見せつけられた試合だった。