ペースとスペースをめぐる戦い(11月14日、15日 新潟vs福島)

ガードがねぇ…。(中村和雄HC)

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14日、15日両日を含め新潟、中村HCの会見を聞くのがは今シーズン三度目となるが、その3日間ともに共通するキーワードがある。それはポイントガードの出来について。

個別のプレイをほめることはある。14日勝利を決定づける第4Q残り0:38秒の本間(遼太郎)選手のアシスト(ゴールへアタックするパプ・ムール選手への絶妙なパス)に対して中村HCは「ガードはやっぱり(本間)遼太郎なんだ。武井も(佐藤)公威も池田も(あういうプレイは)出来ない。パプへのパスが出来るのは遼太郎だけ」と高く評価している。

しかし、ポイントガードについては両日ともに「ガードがねぇ…」と手厳しい。リズム(ペース)の悪さについて、中村HCは「かったるいな、オフェンスが。もう10点くらい取れていてもおかしくない」と嘆く。

新潟はラン・アンド・ガン(攻守の切り替えを速くし得点する)では無く、ハーフコートから自分たちペースで高確率に得点を重ねていくスタイルだ。中村HCはそれをコントロールすべきガード陣が「バタバタとボール運びをしている」と語っている。

武井選手をあまり起用しなかったことについて聞かれた中村HCは「バックコートからスーッとボール持ってきたらフロントコートで落ち着けと言っているけど、どこで何をして良いのか分からない状態だから。慌てている感じがして、まわりの選手もそれに付き合えないじゃないですか(いつもペースが)一緒。だからまわりもバタバタしてしまう。今はリズムが悪くなっている」と答えている。

15日の会見で中村HCは攻守の軸として「パプ5番、ライアン4番、クリス3番、公威2番…」と名前を挙げたあと、「ポイントガードが居ないんだ。こんなおいしいのに。ガードだね、ガード」と続け、自分たちのペースを作り出すガードの重要性を説いた。

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