【プレミアム限定】新潟が横浜との接戦に勝利し2連勝を飾る(78-75)

10月27日(土)、新潟市鳥屋野総合体育館で開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBBvs横浜ビー・コルセアーズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

昨シーズン、新規参入チームながらファイナルズ進出を果たした横浜をホーム新潟に迎えるこのシリーズ。試合は序盤から両チームとも乱打戦の様相を呈するが(第3Qまでの2ptFGは新潟51.4%、横浜61.0%)、流れとしては3ガード(蒲谷、山田、バーンズ)とインサイド(パプ)が好プレーを見せる横浜。しかし第4Qになって新潟のディフェンスが機能するようになり、終盤、新潟が追いつくと一進一退の展開に。最後は新潟がマーリーのドライブをバスカンで決め、一方の横浜はラストチャンスとなった堀田の3ポイントが外れ、新潟が逆転勝利を収めた。

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横浜ビー・コルセアーズ

レジー・ギーリーHC

-今日の試合について
いいフィジカルを持つ新潟相手に、予想通りのタフな戦いとなりました。第3Qまではウチにとっていい流れだったんですけど、第4Qは我々にとって学ばなければいけないQになりました。

-第4Qに勝負を分けたのは?(新聞)
ブレイクであったりアウトナンバーであったり、スコアするチャンスはありました。ここまでの試合で、新潟はファウルが多いという数字があったのですが、今日はFTが少なく、レフリーは(彼らに)プレーさせるような展開でした。そこで新潟はタフでフィジカルなプレーを見せました。ここは我々がもっと強くプレーしていかなければいけないです。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合について
接戦を勝つことが出来たので、とてもいい勝利だったと思います。最後2分30秒くらいですが、タイムアウトあけからの選手たちの集中力がすごく良かったと思います。オフェンスはしっかりとフィニッシュして遂行することが出来ましたし、最後まで集中して戦い、リバウンドであるとか、ルーズボール、チップであるとか、インサイドアウトでしっかりボールを動かして3ポイントに繋がったりとか、ディフェンスでもしっかり相手を止めることが出来ました。第4Qに横浜のオフェンスを10点に抑えたチームとしてのディフェンスがすごく良かったと思います。

-残り35秒でのタイムアウトでの指示は?(新聞)
タイムアウトで指示したプレーがあったのですが、その中でのオプションのひとつを選手がしっかりと見極めてフィニッシュしてくれました。それはシーズンを通して選手に求めていることでもあるので、いい状況判断でスコアしてくれたと思います。

-ナイル選手に回すというのはそのひとつのオプションですか?(新聞)
必ずしもナイル選手でフィニッシュということではなかったんですけど、選択肢のひとつに入っていました。

-第3Qまで苦戦した理由は?(新聞)
前半だけで恐らく12回はレイアップで得点されたと思います。それだけレイアップを決められてしまうと、どうしてもタフゲームになってしまうと思います。前半はヘルプディフェンスの寄りというのがあまり無かったですし、ディフェンスの積極性というのもなかったので、横浜のダブルピックアンドロールという同じプレーでやられていました。そこに対する私の指示が、ちょっと不明確だったかもしれません。そこはまた修正していきますが、後半、選手たちが状況判断して、対応してくれたことで、後半の内容を全く違うものにしてくれたと思います。

-ここまでの新潟は大勝するか、接戦を落とすことが多かったです。今日のような接戦の勝利から得るものはありますか?(新聞)
接戦を落としてきて、やるべきことが徹底出来なかったのですが、今夜は終盤でやるべきことが出来ました。必ずしもゲームを通して出来た訳ではないので、勝ち方としては綺麗ではないのですが、やるべきことをやって勝てたこと、そして選手たちがひとつひとつの細かいプレーで更にハッスルして勝利を勝ち取ってくれたことは、チームとして前進できる兆しだと思っています。

-第2Qにウェブ、グレイ、ホルムというビッグマンの3選手を同時に投入しましたが、このラインナップの意図と評価をお願いします(バスナビ)
まだこのラインナップで練習して恐らく4日くらいなので、まだまだやりこんでいかなければいけないのですが、このビッグラインナップの目的はリバウンド、そして1Qにやられていたペネトレーションを止める、イージーレイアップを止めるということがありました。ビッグラインナップにすることによって、ディフェンスのフィジカルさを出し、オフェンスでは横浜よりサイズが大きくなるので、インサイドのアタックを増やしてインサイドアウトのプレーをすること。ロドニー選手はインサイドも出来ますが3番ポジションも出来るので、全体的にサイズを大きくしながらバランスを取れるラインナップになる可能性があると思います。

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#32池田雄一選手
質問は全てバスナビ

-今シーズンは日本人選手やガード、センターなど主力は残留しているものの、チームの中身として大きく変容しているように思います。開幕から波のあるシーズンを過ごしていますが、オフェンス、ディフェンスともに課題はどこにあるでしょうか?
ディフェンスに関しては、いい時と悪い時で本当に波がありますね。先週の日曜の試合は(東京戦)、みんな出だしから集中していたんですけど、今日はポカミスがあった中での勝利だったので、何とも言えないです。やはりディフェンスが安定してこないと、安定したゲームが出来ないかなと。

-去年のチームと比べるとどうですか?
去年もいいディフェンスが出来るようになったのは(シーズン)後半でした。チームとしていいディフェンスが出来るように早めにならないといけないんですけど。全員が集中して臨んでいる時はそんなに悪くないと思うので。

-今はそれが出来てない
そうですね、完全に取れるリバウンドをポロッと落として相手に取られたり。チームとしてというか、集中力の欠如が失点に繋がっているプレーがいくつかありました。まだ5試合しかやってないですけど、(そういったプレーが)見られると思います。

-オフェンスに関しては?
オフェンスでは、勝ちゲームでは得点を取れていると思います。負けゲームに関しては、ウチはインサイドを攻めようというチームなんですけど、そのインサイドで主導権を握って攻めている訳ではなく、相手が主導権を握っていると思います。インサイドで負ける時は、だいたい相手がインサイドにダブルチームに行かないです。(インサイドが)ひとりで抑えられてしまうので。そういった部分でギクシャクしたオフェンスになるし、そこでインサイドを攻めよう、攻めようととすると、アウトサイドにいいパスが出てこないし。今のところそれを感じますね。

-やはりインサイドが確立されないと、アウトサイドとしても苦しいでしょうか?
インサイドを中心にして組み立てるフォーメーションが多いので、インサイドがしっかりしないと、アウトサイドが波に乗れないです。(アウトサイドからの)シュートが入っている時は波に乗れるんですけど。今日は公威選手が(外から)アウトサイドで当たっていたんですけど、決していい(セレクションの)シュートでは無いと思うんですね、プレーしていて。「あ、打っちゃった」というのが結構入っているので。そこはそこで彼がしっかり決めてくるというのは、チームとしては大事なんですけど。そこで僕も同じようなシュートは打たないようにしていました。なんでシュート本数が少なくなりました(公威選手は29minでFGが6/10、うち3ptが3/6、池田選手は29minでFGが0/6)。

-確かに今日のような乱打戦では、入ればいいですが、外れれば一気に相手の流れになりますね
そうですね、すごくダメージがあるので。それを両ウイング(公威と池田)から仕掛けてしまうと、たぶん流れも悪くなるし。トランジションの走り合いになると、インサイドの選手が苦しいし。その辺は我慢しながら、考えながらやらなければいけないと思ってました。

-まだシーズン5試合ということで、チームとしての形、頑張りどころがまだ見えてないということでしょうか?
オフェンスでは、練習でも試合でもまずインサイドというのが出てくるので、そこで主導権を握れるか、握れないかで、ゲームの流れが大きく変わってくると思います。今日も握っていた訳じゃないですけど、リバウンド数で勝ったということで。

-横浜のパプ選手には結構やられましたね。
フィジカルなプレーで、ウチの外国人も押し込まれてましたね。

-チームがまだ完成していないということで、勝つことでその形が出来ていく部分もあるでしょうか?
いいように言えば、勝って学ぶこともあると思います。今日の試合で言えば、4Q終盤までは向こうのペースだったので、そこで何とか粘って勝ったというのは大きいのではないかと思います。ああいった苦しい展開に持って行かないのが一番なんですけどね。

-話は最初に戻りますが、去年のチームも紆余曲折を経て、シーズンを通してあのような結果となりました。主力を残した今シーズン、現状で判断するのは難しいと思いますが、このチームの手応え、将来性についてどのように感じていますか?
(現時点で判断するのは)難しいんですけど、メンバーは残ってますが、まずPGが変ったということで、そこはチームとして大きく変わることだろうし、その中では、まだまだなのかなという印象です。特に手応えという手応えはまだなんですが、シーズン序盤ということで、まだ完成されているチームは少ないと思います。岩手に関しては、完成されているイメージでしたけどね。HCと選手が沖縄の時と同じなので。ウチはまだまだこれからだと思うし、これから手応えを感じるのかなと思います。