【プレミアム限定】京都ハンナリーズ、琉球ゴールデンキングス、HCと選手へのインタビュー(4月1日)

4月1日(日) ハンナリーズアリーナで行われた京都ハンナリーズvs琉球ゴールデンキングスの試合後インタビュー。京都は浜口炎HC、リー・クマード選手、リック・リカート選手、仲村直人選手、井上裕介選手、沖縄は桶谷大HC、並里成選手、与那嶺翼選手、小菅直人選手です。
(写真/文=金澤 朱志)

京都ハンナリーズ

浜口炎HC
―今日の試合の総括
出だしの第1Q、沖縄のプレッシャーが厳しくて苦しい時間帯が続いたんですけどもチームとしてよく我慢しながらカムバック出来たと思います。

―第3Qぐらいからインサイドに入れたと思いますがハーフタイムでの指示は?
まずは前半、非常にアグレッシブに飛び込まれて13本ぐらいオフェンスリバウンドを取られた。体を張って取れてない部分と取りに行ってない部分、まずはそこの部分を徹底しなさいと。同じくターンオーバーも13だったんですけど、沖縄に連敗出来ないっていうプレッシャーからチーム全体からパワーが出ていましたので受け身になってしまって、ターンオーバーを連発したというのが前半でした。うちも負けずにアグレッシブに行こうというのがメインです。リバウンドとターンオーバーですね。

―試合の残り4分から仲村直人選手の3Pやスティールなどから一気に7点差ぐらいまで開いた時の指示は?
勝負どころにどのチームでもミスしたりとかビッグショットを決めてくるチームが勝ち上がってくると思うんですけど、何回かプレスからゾーンにしたりしてそれが成功したりとか足を動かしながら集中してディフェンス出来たと思います。指示的にはリバウンドですね。そこが取れるかどうかがポイントでしたんで。

―ゲームの入りからアウトサイドシュートが多かったですが沖縄のプレッシャーがすごかったのか最初からそういうプランだったのか?
前半は全くうちのゲームプランじゃないので。(相手のディフェンスが)ゾーンにしてもマンツーにしてもあんなに3Pを打つチームじゃないので。うちは理想としては16本ぐらいですよね、20本打つとうちのペースじゃないというか。うちはインサイド、アウトサイドきれいに攻めたいので。ただ昨日も今日も積極的にアグレッシブに打った部分があるので、特に選手に打つなとか我慢しなさいとかは伝えてないです。結果ゾーンのトラップが多かったのでああいう形になりました。

―沖縄に2連勝してプレーオフ進出が決まりましたが、この連勝がチームにもたらす好影響やチームがまたひとつ階段を登ったのかなあと思いますがどういうふうに思われますか?
我慢しながら戦えたというのがひとつで。でも仙台の時からそうなんですけど沖縄とやる時はいつも良いゲームになるというかタフゲームになって。今シーズン4戦ともそうですけど好ゲームでバスケット的な良いゲームになる。お互いディフェンス頑張ってるので。チームとしてはようやく連勝出来た。もちろん選手にも自信になると思います。こういう力があるというのも事実ですけど簡単に負けてしまう時があるのも事実なので、より高いレベルで安定出来るようにしていきたいと思います。

―これからより高いレベルで安定していくためにはどういうところが大事ですか?
イージーなミスをするチームっていうのはなかなか勝ち上がっていけないと思う。例えばガードからガードにただ横にパスするだけなのにそこをスティールされてっていうのが昨日もありましたし今日も1本ありましたけど、ああいう単純なところをミスするかそうじゃないかっていうところっていうのはやっぱりそのチームの強さを証明すると思いますし、あそこでスティールされたら速攻を止められないので、その部分を丁寧に出来るかどうか。その結果が最後の第4Q勝つか負けるかにかかってくるので、少しずつもう一回丁寧にプレーさせたいと思います。

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リー・クマード選手
―今日の試合の総括
激しい戦いだったんですけども最後勝てて本当に良かったと思います。ひとつチームとして良かったことは前半ミスが増えたんですけども1試合通して激しくアグレッシブにプレー出来たことが良かった。

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リック・リカート選手
―今日の試合の総括
激しい試合でした。沖縄という1位の相手に連勝して京都は出来るんだ、ということを証明したいというところで臨んだ試合だったので、そういった意味では連勝出来て本当に良かったと思います。チームとしてちょっとリズムが悪くなった時間もあったんですけども1試合通してアグレッシブに激しく戦ったのが良かったんじゃないかなと思います。

―シーズン通して3-2ゾーンの攻略に波があるという感じがしますが、どう思いますか?
まずは新しいディフェンスに対応するのはどういう相手でも時間がかかると思うんですけども、僕の考えるキーはボール・ムーブメント(しっかりボールを動かすということ)と、それに合わせて良いカットだったりとか、それが繰り返されると良いオフェンスに繋がるんじゃないかなと思っています。それに加えてアグレッシブに攻めるということ。その数点が重なればゾーンを攻略出来るんじゃないかなと思います。

―後半、インサイドを攻めれたが相手のディフェンスの印象は違ったように見えましたか?
ハーフタイムでヘッドコーチに積極的にインサイドを攻めようという指示がありましたので、それを続けて後半行ったということ。それをすることによって次第に沖縄のディフェンスが僕のところに2~3人寄ってきて止めようとしたのでキックアウトすることによって外からのワイドオープンのシュートが生まれたんじゃないかなと思います。

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仲村直人選手
―今日の試合の総括
2試合通じて我慢できたのが勝因だと思います。あとディフェンスもよかったと思いますし、前半はターンオーバーが多くて自分たちのリズムに乗れなかったんですけど後半ターンオーバー3つぐらいで、そこが良かったと思います。

―前半ミスが多くて後半少なかったですがチームでどう修正しようとしましたか?
前半慌ててた部分があったので、みんな落ち着こうと。パスフェイクなりドリブルをしてディフェンスをかわすなり。それで後半少なくなりました。

―残り4分の膠着状態から仲村選手の3Pをきっかけにたてつづけに得点を重ねましたが、ご自身の中でどんな役割を頭に入れていたことは?
昨日、今日とヘッドコーチからも思い切り打てと言われていて今日打つチャンスがあったので自分の仕事が出来たと思います。

―先程リック選手がインサイドを攻めることによってマークを2、3人ひきつけてオープンになったということですがご自身はそのあたりどう感じたか?
向こうがゾーンをやってたんですけど前半はインサイドにあまりボールが入って無かった。後半インサイドにボールが入りだして向こうのディフェンスが小さくなってアウトサイドが何本か打てるようになりました。

―京都にとっては土日の2連勝は2ヶ月ぶりぐらいだと思いますが、リーグ最高勝率の沖縄に対して連勝したことで、チームとして勢いを感じるとかこれを繋げようというふうに感じているところはありますか?
今日の連勝をきっかけに波にのっていきたい。

―シード争いでこれから1つでも上の順位に行くためにはどういうところが鍵になると感じていますか?
そういうのは考えてなくて1戦1戦厳しい戦いが続きますんで1戦1戦戦うだけです。

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井上裕介選手
―今日の試合の総括
連敗をしてきて沖縄とはタフな試合になるなとは思っていたんですけど、自分たちのペースに持っていければ絶対良い試合になると思っていたんで2試合ともそれが良く出来たんじゃないかなと思いますし、それが結果としてこういう形に繋がったと思います。

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琉球ゴールデンキングス

桶谷大HC
―今日の試合の総括
出だしはハッスルしてくれたんですけどそこから京都に上手くディフェンスで止められてしまって点数が伸びなかった。ここに尽きると思います。(京都の)インサイドの確率が、前半30.0%だったんですけども結局54.8%にあげられたところ。やりたかったことが出来なかった。ここ8試合で3勝5敗、チームが勝つことを簡単に思いすぎていたかなと、危機感・緊張感が足りなかったというところを反省してこれからやっていかないと。3連敗でしんどい状況ですけど、何とかもう一回プレーオフまでに上げていきたいなと。ひとつも勝てるチームじゃなくなっているので勝てるようにしたいなと思います。

―スターティングメンバーを変えてきた意図はありますか?
オフェンス、ディフェンスをしっかりとうちらが要求したことを出来るポイントガードにしました。

―途中から京都にインサイドを破られてしまいましたがヘッドコーチから見て何が原因でしたか?
そこですよね。そこでやっぱり思い切り行ききれなかった。行ききれなかったところと上手く京都にスペースをしっかり取られてアジャストされたなと思います。

―並里(成)選手から与那嶺(翼)選手に変えて、並里選手もいつもよりあまり出なかったですがプレーの攻め方とかディフェンス面で詳しく教えてください。
オープンシューターを使うのが与那嶺は上手くて、どちらかというと周りの4人を使う選手なので彼には周りの4人を上手く生かしてもらおうと。並里は個人で1対1が出来る選手なので与那嶺のところで点数が止まった時にベンチから活性化みたいな形で使おうと思っていました。

―最後まで接戦でした。ファールゲームをするところでどういう指示をされていたのか?
ファールゲームに行きなさいと言ったのは(残り時間)40秒ぐらいですね。その前に(24秒ショットクロックの)残り4秒ぐらいで、あそこはノーファールということを言っていたんですけどファールを吹かれてしまった。あそこはベンチと(コートの選手たちが)通じてなかったですね。ああいうところはもっと練習でやる必要があるなと思いました。

―それに関連してパルマー選手の3Pが決まって残り35秒で5点差。その後、並里選手が3Pを打ってしまった。あれはもう少し他の誰かとかありましたか?
あれに関してはまだ2点で良かったですよね。これも結果論でもあるし、ただそこも踏まえて、あそこああいう場面でどういう点の取り方をしたほうが良いかというのを練習の中で教えていかないといけない。言われている本当にその通りだと思うので、あそこはアタックして2点取れたら2点、シューターのところ(マークマン)が寄ってきたら、そこで初めて3点だと思うんで、点数の取り方としては確率的にもシチュエーション的にも。

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並里成選手
―今日の試合の総括
京都さんが昨日、今日と良いプレーをして僕らより上回ったと思います。

―2日間通して京都のディフェンスはいかがでしたか?
しっかり分担をして仕事が出来てたので攻めづらかった部分はありました。

―スタメンを外されていつもよりプレータイムが少なかったですがどう感じていますか?またベンチから試合を見てどうでしたか?
昨日の試合でシーソーゲームになっているところで重大なミスを犯してしまった。ポイントガードとして絶対やってはいけないミスを犯してしまったのでその反省でこう来るだろうなっていうのはわかっていました。

―今日は昨日出来なかったことを気を付けてという感じですか?
今日は気を付けてやりました。

―最近良いところで決められていないように感じますが最近自分のプレーで感じていることはありますか?
思いっきり出来ていないかなと思っています。なのでしっかりコンディションを整えて、お互いを信頼し合って良い雰囲気でバスケットをしたいと思います。

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与那嶺翼選手
―今日の試合の総括
今日が最後のつもりでやりました。その気持が第1Q現れていたと思うんですね。どうしてもここ最近に失点されて離されるケースがすごい目立つなっていうか気になるなっていうふうに思うのでプレーオフに向けて、そこを修正しないといけないですし全員が危機感をもってやらなければこの状況は変わらないと思うので、誰かがやるんじゃなくて全員がそれをやる必要がある。練習からその危機感が足りないなっていうふうに思ってますし前半出来て後半出来ないのはなぜかなっていうところをしっかり考えて変わっていくようにしないといけない。

―今日のゲームに関してどこらへんが良くなかったと思いますか?
前半相手の2Pの確率を30%に抑えたというのはすごく良かったと思います。後半はインサイドをやられていた印象があったので、向こうのバスケットをされてしまって、またアウトサイドシュートも気持良く決まりだしたし、そこの部分をしっかりとチームのローテーションという部分がまだ上手く機能してないなと思いますね。これは練習中からやるしかないと思っています。本当に今は非常事態だなって、この3連敗を非常に重く受け止めています。

―今日久々のスタメンでしたがいかがでしたか?
チームが1点でも(多く取って)勝てるような役割をしたいと思っていたんですけどチームが負けてしまったら、自分の役割を果たせていなかったのかなと思いますんで。スタートとかベンチとか関係なくチームが勝つことが自分の仕事だと思ってますし、その役割が出来なかったというのとヘッドコーチが求めていた部分というのが実行できなかったのですごく悔しい思いをしています。

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小菅直人選手
―今日の試合の総括
昨日の敗戦を受けて今日はしっかり集中して入ろうということだったんですが(沖縄の良い部分が出たのが)前半だけで終わってしまったので、この結果は自分たちがやった全てだと思うのでしっかりこれを受け止めて来週の試合に備えたいと思います。

―コーチや選手から危機感や気の緩みという言葉が出ていますが、気の緩みというのはどこから出ているのでしょうか?
気の緩みという部分は選手からしたら無いと思っています。ただプレーのひとつひとつ、細かい部分においてやるべきことが出来てないというところが結果そういう気の抜けていくということに繋がっているんじゃないかなと僕は思っているので、集中してない選手はいないし笑いながらやってる選手もいるわけではないので、あとは細かいところを表現出来るかどうかだと思っています。その辺はしっかりとやっていきたいと思います。

―後半は京都のインサイドにやられましたけれど、前半京都の3Pが良く入ったことで引きずりだされた部分はありますか?
チームとしてはアウトサイドよりもインサイド止めようということだったんですが向こうのアウトサイドのシュートの確率が良かったというのと、インサイドにダブルチームに行くタイミングだったりその後のローテーションの部分がまだまだ出来てなかったというふうに感じています。