【プレミアム限定】パナソニック、レバンガの連勝を阻止しプレーオフ進出へ(86-76)

3月24日(土) パナソニックアリーナで行われた パナソニックトライアンズ vs レバンガ北海道 試合後インタビューです。(写真/文・金澤朱志)

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スコアボード

3月24日(土)16:00

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
パナソニックトライアンズ 17 18 26 25 86
レバンガ北海道 14 13 23 26 76

【スタート】
パナソニックトライアンズ:#13渡邉裕規、#14金丸晃輔、#20エイドリアン・カスタス、#24広瀬健太、#31青野文彦
レバンガ北海道:#1野口大介、#9折茂武彦、#11桜井良太、#44栗野譲、#55ジャイ・ルイス

【レフリー】
渡辺 雄吉 / 吉田 利治 / 宇田川 貴生

【主な個人スタッツ】
パナソニックトライアンズ:渡邉裕規19点5リバウンド3アシスト、チャールズ・オバノン18点5リバウンド2スティール2ブロック
レバンガ北海道:ジャイ・ルイス21点10リバウンド、折茂武彦16点、栗野譲13点6リバウンド

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パナソニックトライアンズ

清水良規HC
―今日の試合について。
今シーズンは怪我人の続出でよくここまで来れたと思う。

―若い選手達が主に出ていた印象がありましたが。
そうでもないですよ。ここまで控えの大西(崇範)が全くダメだったからね。やっと根来(新之助)が怪我から回復したから。渡邊(裕規)が2週間ほど盲腸の関係で練習が出来なかったから出さなかっただけ。非常に良いバスケが出来たと思います。

アイシンとトヨタ、どっちに転んでもどっちも強いということです。これからゆっくり考えます。うちがどうやって戦うか。ゾーンもはらないといけないし、どっちにしてもタフな試合はタフな試合。タフさで言えばトヨタ、アイシンは駆け引きひとつ。(桜木)ジェイアールを抑えることが出来たら勝つチャンスはあるけれど、うちのエース(カスタス)とチャック(チャールズ・オバノン)じゃ、高さの部分で厳しい。(ケビン)ヤングはそれなりの抑えられるかもしれないけれど。ジェイアールはパスも上手いのでそこのところをどう切り崩していくかっていところ。

―レバンガに対してはどういうふうにスカウティングをして臨まれましたか?
ジャイ・ルイスと折茂をどう抑えるかというだけだから。前半は上手く折茂を0点に抑えられたし、彼も意地で最後やられたけど。

―プレーオフ進出が決まりましたがアイシンとトヨタ、どちらがやりやすいですか?
どっちも同じです。どっちも強い。どっちも強いしどっちも大変。アイシンとやったらジェイアールが目の上のたんこぶになるし、トヨタには(竹内)公輔がいるし、本当に大変。青野(文彦)が大きなキーポイント。インサイドで踏ん張ってくれたら。高さとかの関係ではトヨタのほうがやりやすいかなと。

―青野選手以外にキーポイントになる選手は?
やっぱり広瀬(健太)だろうね。彼がどれだけディフェンスを散らばせてくれるか、走ってかき回してくれるかだろうね。(金丸)晃輔は晃輔で新人だからこれ以上彼にあれをしろ、これをしろっていうのは気の毒だと思ってる。

―ルーキーとは思えないほど今日も良いところでシュートを決めてましたが。
やっぱりそれだけのものを持ってる選手ですから。彼に気持良くシュートを打たすのが我々の役目だから、あれしちゃいけないこれしちゃいけないとは言わない。どっちにしたって相手チームは彼にプレッシャーをかけてくるので彼も大変だと思うし、それは覚悟の上でやらないといけないことだから。新人で40試合、1試合だけかな?スタートで出なかったのは。これだけ頑張れるのは大したもんだと思いますよ。並のルーキーだとこんなことは出来ない。相当タフですし。将来日の丸を背負って立つ選手ですから。

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レバンガ北海道

佐藤光壱HC代行
―今日の試合を振り返って。
残念な結果なんですけども今シーズンの私たちのチームを象徴するような粘りを見せた試合だと思っています。特に3ピリオドで19点差ついたところ、勝負は決まりかけたところだったんですけど決して諦めることなく6点差までいって、あとワンチャンスというところまで持っていきました。相手も今日勝てばプレーオフというゲームでしたしメンバーチェンジが頻繁に出来る余力の残した状態で戦ってきましたから、(レバンガは)精一杯だった感はあります。ただ、そこまでの粘りに対して非常に満足しています。

―前半選手達に焦りのようなものが見られたように感じましたがコーチから見ていかがでしたか?
一見シュートタッチが悪かったと捉える方がおられると思いますが、先週のゲームに比べると驚くべきハッスルプレーとタフなディフェンスをメンバーが変わる中でも終始集中してやっていました。(パナソニックディフェンスの)プレッシャーに対しても後半は得点場面をちゃんと作ることが出来ましたから、選手が対応力を今シーズン随分力をつけてきたなと実感しました。

―終盤7連勝という形でかなり追い込んできてこの試合を迎えました。レバンガのファンも会場に駆けつけていましたがコーチの目からはいかがでしたか?
ちょうど僕の目から見ると3階席が見えるのでもう少しいるのかなという期待はあったんですけど、レバンガグリーンのファンの人たちがたくさん北海道から駆けつけてくれて本当に嬉しく思います。これがプロのバスケットボールチームなんだなっていうことを感じました。

―終盤にかけてチームもかなり良い状態になってきたと思いますが、そういう意味では今日の試合は集大成みたいな形だったと思いますがいかがですか?
ヘッドコーチのいない試合にすれば充分満足のいく試合だったというふうに思っています。というのは選手だけでゲームの中でも修正し、そしてゲームを迎えるまでの練習も緊張感を切らさずにお互いに声をかけて意識を高めあったり、時には厳しい言葉で怒鳴り合ったりもしてましたし、最後は「(プレーオフ争いの)ここまでいれることを幸せに思う、ゲームを楽しめ」という言葉が選手の中から出てきたので、私は黙って聞いているだけの楽なコーチでいられました。本当に選手たちに感謝しています。

―プレーオフの可能性は消えてしまいましたが明日最終戦あります。ファンの皆様にどんな試合を見せたいですか?
毎日がプレーオフを争うような試合がここ10試合続きましたから、決してプレーオフに行けなかったことに対して悲しむとか失望する感じは全くありません。最後の週まで緊張感のある試合が出来たことを本当に幸せに思っています。明日は何も失うものは無いですから今年1年かけてチームが目指してきたバスケットを絶対やり遂げたいなと思います。

―具体的にはどういったところがポイントになりますか?
私たちはディフェンスに重点を置いていることがまず一点だと思います。今日はハイスコアのゲームになったんですが、アウトサイドのシューターにもセンタープレイヤーがチェックに出たり、そして小さい選手が大きな選手にもボックスアウトする。恐らくこれはリーグの中で我々だけだと思っています。これを前半からピック&ロールに対してもセンターがきちんとヘッジして、ローテーション。そういったチームのディフェンスを忠実に実行するチームワークがあることが大きな特徴だと思っています。

もう一点は他のチームとの大きな違いはボールをシェアするということです。今日パナソニックも二桁得点をあげている選手が5、6人いたんですけど我々のチームは先週もそうですしその前も二桁得点がいつも数名出てきます。誰かひとりに頼るのではなくてチームのオフェンスを遂行する、この忠実なチームのスタイルは多分他のチームには無いなって思ってます。最後の終盤まで遂行しながら自分たちのシュートセレクションをきちんと作っていけたってことに僕達は誇りに思っています。チームワークでディフェンスをし、チームワークで得点シーンを作る。そのバスケットを展開出来たらいいなと思っています。

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折茂武彦選手
―今日の試合を振り返って。
前半良い形で入れなくてディフェンスでもオフェンスでも後手に回ってしまったのかなと。追いつける場面があったんですけど、そこでチームとして上手くいかなかった。今日の試合はプレーオフに繋げる大事な試合だったんですけど残念ながらこういう感じになってしまった。選手は一生懸命やったし、しっかり上を向いて明日戦っていきたいと思います。

―7連勝で迎えた大一番、苦手のパナソニックということで前半選手の焦りや疲労があるように見えましたが折茂選手から見てチームの雰囲気はいかがでしたか?
雰囲気は非常に良かったですけど僕自身もやろうやろうとしすぎてしまって、ついつい力が入ったところはあったんですけどね。後半8点差で入ったところでうちにとったら取り返せる点差だったので、最後まであまり点差が縮められなかったことはまだまだ僕達に力が無いのかなっていうふうに再認識しました。また来年のチームに繋げれるように頑張っていきたい。

―シーズン序盤良くなかった中で7連勝してきてプレーオフ直前まで行ったチームの出来としては折茂さんの目から見て今シーズンいかがでしたか?
(僕も一応選手なんですけどね、と言った後)選手は非常によく頑張ってくれたと思います。決して会社的には選手に満足出来る環境を与えられなかったですけど、そういうことを一言も愚痴をこぼさず言い訳せずここまでやってくれたことに対して僕自身感謝しています。

―明日最後の試合が残っています。会場を埋めるグリーンを見た時の印象は?
アウェイにわざわざここまでたくさんの人が応援に来てくれたっていうことは非常に嬉しいし選手の後押しになったのかなと思います。応援の期待に応えたいと思います。

―明日は具体的にはどんなバスケを?
今までやってきたことを変わらずレバンガらしいバスケをして最後しっかり締めくくりたいと思います。

(以後、ぶら下がり取材での質問)

パナソニックのオフェンスの力を考えればディフェンス的にはそんなに悪い出来ではなかったですけど、うちのオフェンスのリズムが(良くなかった)。僕自身気負いや固さは無かったんですが、バタバタしてしまってチームに迷惑をかけてしまったなと思います。

―ハーフタイムではどういうふうにリセットを?
僕自身、前半シュートが入らなくても後半入るっていう自分なりの変な確信があるので自分のことよりも勝つにはどうしたらいいのかっていうことを考えないといけなかったし、6点差ぐらいまで行ってあと一歩のところでディフェンスをしっかりしないといけないところを上手くパナソニックにかわされてしまったのかなと。追いつくチャンスは何回かあったと思います。

―7500得点を記録したことに対して。
引退した時に振り返ることであって今7500がどうこうっていうことは特に無いです。ひとつの区切りとして僕自身長い間やってきて、僕ひとりでこの数字が取れるわけでは無いので本当にチームメイトも含めていろんな方々に感謝してます。

―来季のことについて理事長として自分の中にあるものがあれば。
理事長としては当然来季はしっかりとね、今年いろいろな方々に迷惑をおかけしたので、もうちょっとすんなり会社的に行くように、もうちょっと選手にも気配りが出来る良い環境を少しでも与えられるようにしたい。また当然それにはスポンサーさんやいろんな方々にご協力をしていただいてやらなければいけないですから。(シーズンが)終わってからのほうが僕自身忙しいと思うんですけど、今の組織に関してもしっかりとした組織を作っていかないといけない。僕自身いろいろ考えてることがあるので(シーズンが)終わった時点ですぐにやっていこうかなと思ってます。

―ロイブルさんには来季のオファーは?
それはもう1月の終わりの段階でオファーはしています。

―返事は無いということですか。感触としては?
どうでしょうね。ドイツのほうでも1部リーグから誘いがあるということもありますし、また家族の子供さんが小さいので離れていると厳しいということも言ってました。奥さん次第なんですかね(笑)

―違う監督も視野に?
それは考えてないです。ロイブルに来季も継続してもらいたいと、僕自身もそう思ってますし会社的にもそう思っています。

―ドイツまで行って交渉することはありますか?
いや、その思いは伝えてあるので、あとは彼自身がどういう判断をしてくれるかっていうところなので。1月の終わりに僕自身の思いも会社の思いも話をしてある。