【プレミアム限定】大分が序盤から攻守で新潟を圧倒し快勝。新潟はいい所なく敗れる。(60-87)

2月18日(土)、五泉市村松体育館さくらアリーナで開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBB対大分ヒートデビルズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

新潟の拙攻を尻目に大分が試合序盤からゲームの主導権を握る。第1Qで18-6、ハーフタイムで46-22と大きくリードを広げると、新潟は最後までこの点差を詰められずに60-87で敗れた。大分はここ9試合を6勝3敗とし、一方の新潟はここ6シリーズのうち5シリーズで第1戦を落とす。

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大分ヒートデビルズ

鈴木裕紀HC

-今日の試合の総括について
今日は選手達が前半からディフェンスをアグレッシブにやってくれたことが、勝利に結びついたと思います。ただ今日は、新潟さんのアウトサイドが入らなすぎているので、明日はこんな簡単には行かないと思いますし、気を引き締めて明日の試合に臨みたいと思います。

-ゾーンディフェンスを含めて、ディフェンス面で大分の狙い通りにプレー出来たようでしたが、この点については?(バスナビ)
そうですね、後半戦から2-3と3-2のマッチアップゾーンを取り入れて、変化をつけながらいろいろやっているんですが、選手もそれにしっかり対応してくれています。新潟には素晴らしい3ポイントシューターが数多くいたので、マッチアップゾーンでしっかりプレッシャーを掛け続けること、そこでドリブルをつかせようというチームの作戦があったんですが、それが上手くハマったんだと思います。(新潟の)シュートも落ちてますし、多くのターンオーバーを誘うことも出来たので、今日の試合に関しては、狙い通りに行ったと思います。

-フィンガー選手の加入も含めて、また今日の試合を見ていても、チームとしてのまとまりが出てきたように感じますが、これはHCとして手応えを感じていますか?(バスナビ)
ここ数ゲームに関しては、しっかりチームで戦えています。(シーズン)最初の試合に関しては、それぞれが1対1の能力が強いので、個人で攻めることが多かったんですけど、今はパッシングの中での1対1が出来るようになったり、ディフェンスに関しても、タージが入った事でディフェンスのオプションを2つ増やすことが出来て、ディフェンスからでも(チームの)リズムを作れるようになったのが、今の好調さをキープ出来ている要因かなと思います。

-かつて選手としてプレーしたここ新潟で、HCとして勝利を収められたのはやはり嬉しいですか?(バスナビ)
いや、もう最高ですね。久しぶりに新潟に帰ってきて、この環境というのはやはり新潟の凄さを感じましたし、また羨ましさもありました。いつか、大分も新潟のように多くのブースターの中でバスケットが出来て、多くの方に応援してもらえるような環境を作りたいです。僕自身も新潟でやらせてもらっていたので、それを大分の地で発信していきたいと思います。

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#2澤岻直人選手
※質問は全てバスナビ

-今日の試合は大分のディエンスが有効に機能しましたが、これはゲームプランに近かったでしょうか?
いや~、どうですかね。池田に(3ポイントを)9本打たれてますからね。池田のシュートが入ってないから、まだこの点数ですけど、池田のシュートが入ると・・・。打たれているということは(入る)可能性があるということだから、そこはちょっと気になりますね。

-新潟のターンオーバーを17も誘えたというのは、ディフェンスの狙い通りでしたか?
向こう(新潟)のシュートが入ってないからターンオーバーが起きたというのもあるし、向こうが打たなかったんだろうね、多分。打てるタイミングで、自分達のリズムでシュートを打たなかったというのがあると思います。明日はそこ(シュート)が入ってくると、リズムで気持ちよく打ってくると思うので、そこかなと。あとリバウンドでウチはなんとか頑張れていると思います。(リバウンド大分48-52新潟)

でも明日はウチがシュート入らなくて、向こうが入る可能性もありますから。ウチはそういうのに弱いんですよね。だからディフェンスとリバウントを徹底して集中していかないと、明日は逆の展開になる可能性もあるんで。今日は今日で、明日は明日で。

-オフェンスではどうでしょうか。アシストの数に限らず(大分22-12)、トランジションでもハーフでも気持ちよくボールを回せた印象でしたが。
そうですね、ビッグショットもありましたけど、僕の中ではゲームプラン通りに進んだかなと思います。こんなに(点差が)開くとは思わなかったけど。池田のシュートだったり、小松だったりナイルだったりのシュートは、もう少し入ると思ったけれど、だからその分、点差が開いちゃったのかなと。外国人の部分に関しては、ゲームプラン通りに出来たと思います。明日はたぶん修正してくると思うし、どこを修正してくるか?というのがウチにとってのポイントなんですが、そのポイントを上手く計算して、プレーを作っていきたいです。

-先程、鈴木HCからチームとしてまとまって来たという話がありましたが、フィンガー選手の加入も含めて、チームのケミストリーが向上しているという実感はありますか?
タージが来て、高さのバランスというのが前よりは安定しているのかな?というのがあって、そこでTJ(カミングス)が思い切ってシュートを打てる、TJが打ってもタージがリバウンドに絡める、これがTJの好調さにも繋がっていると思います。TJにしろタージにしろ、FG(率)が上がってきているし、マットのシュートも入ってきています。今のところ、ウチにとってはプラスですよね。外国人の所でのポイントが安定してくれば、こっちのゲームプランも計算出来てきます。今まではシュートが入らなかったり、リバウンドの所ですごくアドバンテージを取られていた部分があったので、後半戦はタージの加入によって(外国人選手の)使い分け、いろんな組み合わせでバリエーションが増えたというのと、リバウンドの強さというのが出てきたところで、勝ちに対して安定というものが出てきたと思います。

-ここ9試合で6勝3敗と好調ですが、ウェストでより上位を目指せるチームとしてのまとまりが見えてきたでしょうか?
はい、もちろん。行けると思います。

-プレイオフに絡むところまでチームを引っ張っていけそうですか?
そうですね、4位、5位というところまでは行けると思いますけど、ウチは取りこぼしがあって、勝てる相手に風邪だったり怪我だったり、外国人がいなかったりというのがあって、そこで取りこぼしているので。それが無ければ安定して行けると思うけど、やはりそこは何とも言えないです。そういった事もケアしながらやっていければ、ワイルドカードに手が届くかな?というところですね、今のところは。

-ちなみに、今シーズンの自身のコンディションはどうですか?
怪我ばっかりですよ。引き続き。今回は打撲とか外傷が多いので、どうしようもないですけど。その中でもユキさんがアジャストしてくれて、気を使って休ませてくれたりしてくれているので、治療に専念しながら練習しています。試合ではパフォーマンス出来るように調整させてもらっているので、プレータイムが少し長い日もありますけど、それはそれで頑張れると思います。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
ゲームの出だし、1Qだけで3回もタイムアウトを取ったんですけど、ちょっとみんなが焦りすぎているので落ち着くことと、みんなが共通認識でプレー出来ていなかったので、やるべきことを確認するためにタイムアウトを取りました。ただ、1Qだけで6回のオープンショットをミスしています。オフェンスとしては、打ちたいシュートを打てていたというのはありました。ただ、焦っていたのかターンオーバーから相手のレイアップに繋がってしまい、だんだんと選手達の自信が無くなってしまい、負けている状態から戦って盛り返すという強い気持ちが無くなってしまいました。最初の5分、6分で、ターンオーバーから何度もレイアップを決められたことで、主導権を握られてしまいました。

-やるべき事とは、具体的には?(新聞)
練習でずっとやってきたこと、そして今日の朝のシュートアラウンドで確認してきたこと、どこでボールを貰うのか、どのタイミングで動かなければいけないのか、それらについて確認しました。

-前半での22点は今シーズンの最低得点でしたが、このオフェンスについては?(新聞)
チーム全体がプレーの中で自信を失ってしまったのだと思います。ここ何週かで、修正を含めて新しいプレーが入ってきているので、その中でプレーについて考えすぎてしまって、それがミスになる、気持ち的に落ちてしまうという悪循環になったことが原因かと思います。

-そのオフェンスは後半に多少は向上しましたが、一方でディフェンスは後半も止められず、点差を詰められませんでした。この点については?(バスナビ)
いろんな事が上手くいかないために、チームの士気を下げていった部分があると思います。もちろん、ディフェンスをしっかり出来ないということに言い訳があってはならないのですが、細かい部分で言えば、例えばスタンスをしっかり取れていない。練習で確認してきたディフェンスのルールをしっかりと守れていない。もちろんそういった事について指摘はしているのですが、コートの上でお互いにそれを指摘して修正するということが出来ておらず、チームの中での相互責任が少し希薄だったというのはあると思います。

-数字は別としても、ベネット選手のプレーが向上している印象があるのですが、HCはどう評価していますか?(バスナビ)
チームにはだいぶ馴染んできていると思うのですが、今はチーム全体が上手くいってないので、その中でベネット選手の貢献度を判断するのは難しいです。アクティブに動ける選手というのは間違いないですし、彼自身のパフォーマンスも向上してますし、スコアも少しずつ出来てきているので、プレータイムももっと与えていきたいと思っています。チーム全体として言えることは、個々のビッグマンがもう少し落ち着いてフィニッシュしていかないと、チームとしては厳しいという現状があります。

-大分のゾーンディフェンスについてパスゲームの練習をしてきたと思いますが、このオフェンスについての評価は?(新聞)
やってきたことが何も出来ていないです。第1Qの一部分以外は、何も出来ていないと思います。考えすぎているし、何人かの選手はプレーを覚えていないし、やってきたことが出来ていないと思います。

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#32池田雄一選手

-シュートタッチはどうでしたか?(新聞)
感覚的にはいつもと一緒だったんですけど、結果は入ってないので、得点が伸びないのは僕の責任でもあると思います。

-オフェンスの組み立て方としてはどうでしたか?(新聞)
インサイドですごくリバウンドを頑張ってくれるんですけど、リバウンドを取れるだけでスコア出来てないです。取れるところで取らなければいけないと思うし、勝っている時はそれが取れていたと思います。外のシュートが、当たればそれはいいんですが、僕らに出来るのはいいシュートを打ち続けることなので。インサイドはインサイドで責任を感じているという話もあったのですが、チームとしての課題として、インサイドでスコアしていかないとどうしても厳しいかなと思います。

-今日は大分のディフェンスが良かったのでしょうか?それとも新潟のシュートが入らなかったのでしょうか?(新聞)
どちらも当てはまった試合だと思います。大分さんは(ディフェンスの)絞りどころが上手いなと思ったし、外のシュートを打たせる選手には打たせていました。チェックに行かなければいけない選手には必ず行き、インサイドにも過剰なヘルプをしないで守っていました。インサイドでリバウンドを取って、その選手がそのまま(ボールを)プッシュしていく、完全に大分さんの流れでした。フィニッシュまで行ければまたリスタートになるので、我々とのフィニッシュ力の差だと思います。

-自身のプレーについて、明日の試合に向けての修正は?(新聞)
チャンスは全て打っていくというような気持ちでやっていきたいと思います。とにかく今日の負けを明日に引きずらないのが一番大事だと思います。技術的には明日すぐ上手くなることはないですし、メンタル的な部分でしっかり整えていきたいと思います。

-HCは焦るという表現をしていましたが、特に第1Qなどで焦りがあったのでしょうか?(新聞)
バスケットの1Qで特に焦る必要は無いと思いますが、インサイドでリバウンドを取ってフィニッシュする時のオフェンスは、どうしても焦ったように見えるというか、そういった部分での焦りはあったと思います。

-久しぶりに澤岻選手とプレーしたのは楽しかったですか?(バスナビ)
あのマッチアップは楽しいですね、やっていて。

-その澤岻選手は、入れられなかったものの池田選手に打たれたことを反省していました。やはり入れるべきチャンスだったということでしょうか。(バスナビ)
そうですね、外れたのは実際に打っている僕の責任だし、そんなに厳しいマークでも無かったので。打てるチャンスは多くあったので、あとは決め切るだけだと思います。

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#20ナイル・マーリー選手

-前半に得点が伸びなかったのは?(新聞)
シュートを決めきれてないのが全てだと思います。オープンでのシュートは打てていると思うので、あとは決めることだけだと思います。シュートの入る入らないについては、自分のパフォーマンスについてしか話せませんが、集中力が無いとか、疲れていたということは決してありません。全ては波だと思います。以前も話したとおり、こんなにシュートをミスする試合はあまりなくて、これが毎試合続くことはありません。自分のシュートも、入ると思ったのに入らなかった、そういった事も時にはあるので、今日は私達にとってシュートの波が無い日だったと思います。

-明日へ向けての修正点は?(新聞)
もっとインサイドでスコアしなければいけないですし、ファウルをもらってFTをもっと打たなければいけません。もっと簡単なレイアップを決める場面を作らなければいけないと思います。今日はジャンプショットが多かったのですが、もちろん我々はそれを決める力があるのですが、試合を通じての流れを作るためには、FTを決めたり、イージーな得点を決めることがリズムを作るために大事になるので、明日はそこを増やしていきたいと思います。

-先週の岩手戦もそうでしたが、土曜日の立ち上がりが悪い点について、どのように改善していきたいですか?(バスナビ)
何が悪いのか、今見つけるのは難しいのですが、練習でも試合でも、出だしを大事にしようというのはいつもチームで話しています。結果として出来ていないのですが、個々の準備から、個々の選手がどのようなパフォーマンスをするのか、というところから始まると思うので、今、自分が言えることは、しっかりとチームのゲームプランを遂行すること、全員が集中してゲームプランをやり遂げること、ここから始まるのかなと思います。攻守において、やり切るということが出来ていないので、それが今チームの最大の課題です。何をやらなければいけないのかということにしっかり集中してゲームプランをやり切るということをやっていかなければいけないと思います。明日はしっかりやるべきことをやって、いいスタートを切りたいと思います。

-チームにはシューターが揃っていますが、パスを出すのはどのように選択するのですか?(雑誌)
ゲームの出だしに誰にボールを回して、どうやってリズムを掴ませるか、それを考えています。それはマッチアップであったりゲームプランに依るのですが、今日の試合では、出だしはオープンのショットを打てているので、あとはフィニッシュすることだけだと思います。明日はしっかりフィニッシュすることに集中したいと思います。