仙台がケミストリーの差を見せつけて秋田に完勝(2月11日)

2月11日(土)秋田市立体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―仙台89ERSの一戦は、新加入選手が噛み合わずに苦戦する秋田を尻目に、終始安定した試合運びを見せた仙台が完勝した。

開始直後から仙台が高さを生かしてインサイドを攻め立てる。秋田は新加入のスワンストンのドライブでようやく初得点を挙げるが、リーディングスコアラーのウッズが負傷退場。早々に大黒柱を失ってしまう。勢いが止まらない仙台はフィッツジェラルド、志村を中心に35点を荒稼ぎし、ペースを握る。

第2Q、秋田は菊地の3ポイントから良い出だしを見せる。ファーストブレイクからキアースの連続得点が出るなど徐々にリズムが出始める。仙台もデュークスに薦田、日下らが続き、流れを渡さない。一方秋田はウッズに続いて佐野も負傷退場。インサイドプレイヤー2人を失い、元々劣勢だったポジションでさらに窮地に立たされる。

第3Qは前半から一転して守りあいの展開。両チームなかなかシュートが決まらないが、特に秋田はこれまで攻撃の中心だったウッズが抜け、気持ちいいリズムでシュートを打てない。

第4Q、秋田は相変わらず苦しいオフェンスを続ける中、仙台が先に抜け出す。フィッツジェラルドがこの日6本目の3ポイントを決めると、日下がタフショットをねじ込み、ファーストブレイクから薦田のレイアップが決まって勝負あり。この後秋田は意地で得点を重ねたが、仙台もフィッツジェラルドが5本のフリースローを沈め、差を詰められることなく逃げ切った。

シーズンも折り返し地点を過ぎ、開幕から主力が1人変わっただけの仙台は積み重ねてきた自分たちのバスケットで危なげなく完勝した。両チーム得点が伸び悩む時間があった中、フィッツジェラルドがコンスタントに得点を重ね続け、31点を記録したことも大きかった。ターンオーバーを16個記録するなど雑さもあった一方、出場10人中9人が得点を挙げるなど、勝負どころではチームとしてうまく要所を押さえた。

敗れた秋田はこの試合でスワンストン、グリーン、キアース、田口の4人がホームデビュー。特にスタートで出場したスワンストン、グリーン、田口はいずれも先週加入したばかりで、準備不足が顕著。ディフェンスでは連携不足で簡単にインサイドのフリーを許したほか、仙台に何度もボールラインに飛び込まれ、不用意な失点が多かった。攻撃面でも、これまで中心だったテリー、オシッティがチームを去り、ウッズも負傷したことで新加入選手に頼らざるを得ない展開。頼みのスワンストンも、これまで実績を残してきたはずの3ポイントをことごとく外し、リズムを生むことができなかった。

(文=宮川 紀元)


写真提供:秋田SV-ハピネッツ

スコアボード

2月11日(土)14:00

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
秋田ノーザンハピネッツ 23 19 8 17 67
仙台89ERS 35 18 10 18 81

【スタート】
秋田ノーザンハピネッツ:#0カイル・スワンストン、#5田口成浩、#9ライオネル・グリーン、#10庄司和広、 #24リッキー・ウッズ
仙台89ERS:#4志村雄彦、#9ジョニー・デュークス、#11橘佳宏、 #21ラシャード・シングルトン、#22ダン・フィッツジェラルド

【レフリー】
柚木 知郎(ゆずき ともお)/Gonzo(ごんぞー)/上田 信彦(うえだ のぶひこ)

【観客者数】
2136人

【主な個人スタッツ】
秋田ノーザンハピネッツ:スワンストン20点、キアース18点
仙台89ERS:フィッツジェラルド31点10リバウンド、デュークス14点14リバウンド8アシスト


写真提供:秋田SV-ハピネッツ

********************

試合後の中村、ピアス両HC。秋田の水町選手インタビュー(プレミアム限定)

********************