【プレミアム限定】インサイドで優位に立った横浜が日本人選手の活躍もあり快勝。新潟はリバウンドの不利を覆せずに敗戦。(75-95)

1月22日(日)、長岡市民体育館で開催されたbjリーグ、新潟アルビレックスBB対横浜ビー・コルセアーズ戦、試合後のインタビュー。(文=荒木ユタカ)

開始直後からテクニカルファウルが連発する激しい試合となったが、試合を決定づけたのは横浜のリバウンド。リバウンドのリーグリーダー、ホルムを有する新潟をリバウンド21本差と圧倒するだけでなく、絶好調の日本人アウトサイドがよく決まり、95-75の快勝で新潟を下す。横浜は日本人選手合計で54得点をあげるだけでなく、3ポイント成功率53.3%という素晴らしいパフォーマンスを披露した。

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横浜ビー・コルセアーズ

レジー・ギーリーHC

-今日の試合の総括について
もちろん勝利は嬉しく思っています。昨日もハードにプレーしたんですけど、今日もハードにプレーして、(昨日より)もう少しリラックスして戦うことができました。気持ちも高まり、最初の2分くらいでいろいろあったんですが、その後は落ち着きながらも、ハードにプレー出来たと思います。

チームの1人目から11人目まで全員が貢献した試合だと思います。我々がリラックスして自信を持って戦っている時は、とてもいいチームであると言えると思います。

新潟のオフェンスリバウンドを抑えるというのがひとつの課題でした。特にクリス・ホルム選手は素晴らしいオフェンスリバウンダーなので、そこを頑張ってボックスアウトして、相手のオフェンスを1回きりにすることを意識していたのですが、我々のビッグマンはとてもいい戦いをみせてくれたと思います。

-横浜の日本人選手の活躍が光りましたが(54pts)、これは何か指示があったのですか?(新聞)
一番は、リラックスして、落ち着いて自信を持ってプレーするように言ったことです。私たちは時々、固くなってしまうことがあるのですが、リラックスしてプレーする時が一番いい状態なので、リズムを持ってシュートまで持っていくように、自信を持ってプレーして欲しいと思ってました。

-昨日よりもチームが組織的に動いていたようですが、これは作戦的なことですか、それともメンタル的な部分でしょうか?(雑誌)
メンタルのほうが大きかったと思います。もちろん修正する点はあり、そこはアジャストしたんですが、メンタルの部分と言えます。昨日は、悪い意味ではないんですが、(新潟に対して)リスペクトしすぎた部分があり、どの選手がこうだからこうするとか、やりすぎた部分がありました。今日は普通に自分達のバスケをやって、もっと自分達らしい試合が出来たと思います。

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新潟アルビレックスBB

マット・ギャリソンHC

-今日の試合の総括について
出だしは素晴らしかったと思います。我々のやるべきことがしっかり出来ていました。その後、横浜さんがタイムアウトを取って、よりフィジカルにディフェンスをしてきました。すると我々は走れなくなってしまいました。

今週はビッグラインナップでスタートしているんですけど、ボールが上手く回りません。やらなければいけないこと、走ってウィングマンがクロスしてボールを動かすというのがオフェンスなんですが、ディフェンスでもやらなければいけないことをしっかり出来ていませんでした。1対1のディフェンスでしっかり止めるんだという意識が希薄だったと思います。ゾーンディフェンスであっても、ボールにマッチアップしている時は、マンツーマンの時と同じルールで守らなければいけないのですが、そこが上手く出来ていなかったと思います。ディフェンスに関してフィジカルさはあったと思うんですが、1対1で止めるという部分では希薄だったと思います。横浜さんがドライブしてきた時に誰かがヘルプする、そのヘルプした人をヘルプする、これをhelp the helpと言うのですが、そこがしっかり徹底できませんでした。

オフェンスに関しては、1対1が多すぎたと思います。それぞれの選手が自分勝手にやってしまったというわけでは決してないのですが、それぞれの選手がちょっとずつ、いつも以上にやりすぎてしまった部分があり、それがオフェンスが上手く行かなかった原因だと思います。

今日の試合で一番大きなポイントはリバウンドだと思います。今シーズンで一番悪い数字だと思いますし、良くない内容だったと思います。リバウンドは横浜さんの53-32、横浜さんはオフェンスリバウンドだけで27、これだけ取られると勝つのは相当難しくなります。リバウンドに関してビッグマンに頼りすぎている傾向があるので、ウィングから外の選手がもっとリバウンドに入っていかなければいけません。5人が絡んで行かないと、なかなかリバウンドは取れません。結果的にオフェンスリバウンドを許してしまい、横浜さんにスコアされ、毎回(エンドから)ボール出しをして入らなければいけないので、なかなか走る展開に持っていけませんでした。リバウンドを取れないことが、オフェンスにも影響したと思います。

-ハーフタイムでの指示は?(新聞)
今話したとおり、1対1のところでやられているので、エネルギーはあるのだけれど、止め切れていない。オフェンスでは、プレーをコールしているんですが決め切れない。前半はひとつの狙いにこだわってしまい、ボールを一人の選手が持ちすぎてしまいました。もっと早く状況判断して、ボールを回すように指示しました。相手がマンツーなのかゾーンなのかの判断のところで、認識が遅くなってしまった部分もあったので、もっと早く判断するようにも指示しました。

後半はみなさんご覧になった通りリバウンドで圧倒されてしまい、そこからスコアされてしまったのですが、昨日も話したとおり、横浜さんは素晴らしいチームだと思います。95点というのは、普段の横浜さんよりかなりたくさん得点していると思うんですけど、横浜さんはやるべきことをやり、我々はそれを許してしまったということだと思います。

-ベネット選手についての評価は?(雑誌)
まだ彼がチームの中で出来ることを見ている期間でもあるので、もう少し時間を掛けて見ていきたいと思います。はっきりしているのは、彼はとてもエネルギーのある選手だということ、またクイックネスのある選手でもあります。チーム練習に参加して間もないですし、我々はプレーのセットも多いですから、彼もそれは覚えているのですが、それが反応として出てくるまでには、繰り返し練習することが必要かと思います。

彼の特徴はジャンプショットが得意なので、それはディフェンスを広げてくれると思いますし、チームとして我々はディフェンスをすごく大事にしているので、彼の高いリバウンド能力は、武器になると思います。彼は走ることも出来ますし、今はベンチから出てチームにエネルギーをもたらすのが役割だと思ってます。慣れていけば、もっともっといいパフォーマンスを出せると思います。

-試合中、タイムアウトでベネット選手に指示する場面がありましたが、何を指示したのですか?(テレビ)
覚えているプレーをコートでやるにはまだ練習が繰り返し必要な状況なので、あの場面はカッティングなんですが、どのタイミングでどうカッティングするのかについて指示しました。

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#14ベネット・デービス選手

-この2試合を終えての感想は?(テレビ)
bjリーグはとても競争の激しいリーグだと思いますし、どのチームも高い能力の選手が揃っているので、ちょっとしたことでどちらに流れが転ぶか分かりません。この2試合とも、どちらのチームにもいい流れになりうる、とても激しいリーグだと感じています。チームメイトにはコート内外でとても良くしてもらってますし、すごくいい仲間です。この仲間と戦っていける後半戦を楽しみにしています。

-今日の試合ではHCからどのような指示があり、そして実際にプレーしてみてどうでしたか?(テレビ)
昨日とほぼ同じだったのですが、ベンチからエネルギーを与えること、リングにアタックしてファウルをもらうことでした。今日は15分の出場でしたが、その中でもっといいスタッツを残すことが出来たと思うし、個人としてもアジャストしていく部分もあると思います。コーチも、自分のパフォーマンスを見てアジャストしていくと思います。コーチから求められたことに関して、出来た部分もあるし、もっとやらなければいけない部分もあると思います。試合をこなしていけばもっといいパフォーマンスが出来ると思っています。

-求められている中でもリバウンドが重要になってくると思いますが、今日はその点ではどうでしたか?(テレビ)
先ほどのスタッツに関してはリバウンドのことも含まれており、今日は1リバウンドしか取れなかったのですが、自分のパフォーマンスとしては決して納得できるものではありません。今日は流れとして全てが上手く行ってない状況だったので、自分で流れを変えるというのは難しいゲームでもあったのですが、長いシーズンの中ではそういったこともあると思います。リバウンドはもっと取らなければいけないと思うので、次の試合ではもっと激しく絡んでいって、もっとリバウンドを取れるようしたいと思います。しっかり準備をして次の試合に臨みたいと思いますし、今日のようなパフォーマンスは今後無いようにしたいと思います。

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#32池田雄一選手

-今日の試合の敗因は?(新聞)
リバウンドですね。リバウンドの本数がだいぶ負けているし、そこで(横浜に)繋がれた部分があると思います。ゲームの出だしはいい流れだったんですけど、向こうのタイムアウトで変わってしまったというのがあります。2Qは2Qで、リズムが悪いまま行ってしまいました。(そのリードを)取り戻すのはちょっと難しかったです。

-リバウンドで負けてしまった要因はなんですか?(新聞)
いつもクリスが14本とか取ってくれるんですけど、今日は7本ということで、そこは(横浜が)ティップしてクリスに取らせないように、というのがあったと思います。(リバウンドの)人数的に、もう一人僕らが行けばよかったと思うし、走るという意識もあって、僕も含めて上の2人がリバウンドに行き切れてないというのがありました。そこは誰が悪いというのではなく、チームとしてしっかり取りに行かなければいけないと思います。

-今日は池田選手に対するディフェンスがかなり厳しかったですね(雑誌)
調子の良かった次の試合はだいたいそうですし、そこをどうプレーしようかというのは考えてました。打ちたいシュートはそう打てなかったんですけど、それなりに他のことをしようと思ったんですが、あまり上手く行きませんでした。

-横浜のピックアンドロールに対するディフェンスについてはどうでしたか?(新聞)
向こうの蒲谷さんが第2にすごく調子がよくて、そこはウチのマッチアップミスもありました。メンバーを替えた時に、マッチアップを把握しないままゲームに入ったことがあって。やはり言い訳なしで、ボールマンを止めるということをチームとして、誰でもいいので止めに行かないとああいうやられ方をするので。マッチアップを早くするようにハーフタイムのミーティングで話していました。

-前回、横浜アウェイでもこのような感じだったでしょうか?リバウンドで負けて(雑誌)
そうですね、#24のところがキーになってくるし、今日は彼の好きなようにやられたと思います。そこはもうちょっと工夫して守らなければいけないと思います。

-今までのようにホルム選手でインサイドを攻められない中、特に後半からは池田選手を使って、ボールを回して攻めようとしていましたが、チームオフェンスが機能しなかったのでしょうか?(バスナビ)
トライアングルでクリスをインサイドに置いて、コーナーとウィングでしっかりインサイドを作るというフォーメーションだったんですけど、コーナーの位置で、しっかりとトップでボールを経由してくれる選手がいないと、逆サイドに振れなくなってしまうので。その辺でちょっとオフェンスが重たくなったと感じていました。トップでボールをもらうというのは以前も言っていたことなんで、しっかり確認して次に備えたいです。

-横浜のディフェンスは昨日に比べて厳しかったですか?(新聞)
個人的には強くなりましたね。

-次は浜松戦ですが、課題はディフェンスとリバウンドでしょうか?(新聞)
ディフェンスが崩れると、どうしてもオフェンスもリズムが崩れるというのはあると思います。連勝していた時は、みんなディフェンスから入る意識を持ってたと思うので、もう一度ディフェンスから入れるようにしたいです。浜松戦は金曜、土曜でしたっけ。(試合間の)日数が1日減るんですけど、しっかり休んでから確認して、気持ちを切り替えて臨みたいと思います。

-ゾーンディフェンスの時にリバウンドを取るのは難しいと思いますが、どのように意識していきますか?(新聞)
全員が取りに行くというのが大事だし、ゾーンの中では日本人と外国人がマッチアップしてリバウンドになってしまうので、そこではファウルになるか、(オフェンスリバウンドを)取られるか、というところなんですけど、ポジションをしっかり押さえて、ファウルにならない程度に、もっとコンタクトを多くして行かないと好き勝手にやられてしまうので。そこはチーム全体で改善していかなければいけないと思います。

-実際に試合をやってみて、ベネット選手の印象はどうですか?(バスナビ)
練習の時はスムーズに、フォーメーションも確認しながらやるんでしっかり出来るんですけど、まだ細かい部分とかは来たばかりなんで仕方ないんで、その辺のズレはありました。オフェンスでは、結果を残してチームに加わろうという焦りが僕には感じられたので、そこは試合が進んでいけば慣れていくと思います。

※ここから別途取材につき重複の質問あり。

-昨日と今日では何が違ったのでしょうか?(テレビ)
今日はリバウンドの数で圧倒されてしまったので、そこが敗因に繋がったと思います。

-ディフェンスについてはどうですか?(テレビ)
ウチは激しくディフェンスで守って、そこからのオフェンスの展開というのが持ち味なので、ディフェンスリバウンドを取れずに、オフェンスリバウンドを与えてしまったというのが、ディフェンスが崩れるということに繋がったと思います。ディフェンスはリバウンドで終わらなければいけないので、チームとして意識を高く持って、リバウンドに飛び込んでいきたいと思います。

-連勝していた時と今日では、チーム状態はどう違いましたか?(テレビ)
連勝していた時は、ディフェンスは激しく守れていたし、オフェンスの時はパスがすごく回っていました。リズムがいい中でのオフェンスだったんですけど、今日はインサイドにこだわりすぎた部分もあるし、いいリズムを作れなかったといのはあると思います。

-首位の秋田は連勝していますが、どのような印象がありますか?(テレビ)
秋田さんはすごくいいチームだと思うし、僕らもしっかりついていかなければいけないと思います。残り半分試合があるので、その中でどうなっていくか分かりませんが、今は順位を頭に入れるよりは、目の前の試合1試合1試合をしっかり勝っていくことで、最後に結果として出てきてくれると思います。

-今日の自分自身のプレーについては?(テレビ)
昨日は調子良かったんですが、今日は相手のディフェンスもすごく厳しくマークされたんですけど、攻めれるところは攻めるというスタイルは変えないで行こうと思ったし、ボールをもらえない時に、ボールが無いところでどう動くかというのも大事だと思います。今後は、自分の好きなプレーばかりさせてくれないと思うし、ボールを持ってないところでのプレーを改善していきたいと思います。

-ベネット選手についての印象は?(テレビ)
彼は経験もありますし、身体能力もあるので、チームとしては必ずプラスになってくると思います。まだ試合数が少ないですが、試合を重ねる毎に、もっともっと良くなってくると思います。

-後半戦の戦いについて、意気込みをお願いします。(テレビ)
新潟らしい、激しいディフェンスからオフェンスに持っていくというスタイルを崩さずに、まずは5人がひとつのボールを守るという意識を高めて後半戦は戦っていきたいと思います。後半戦はしっかり勝って、プレイオフも見据えていかなければいけないので、意識を高く持って、チームとして戦っていきたいと思います。