【プレミアム限定】大阪エヴェッサ、大分ヒートデビルズ、HCと選手へのインタビュー(1月22日)

1月22日(日) 守口市民体育館で行われた大阪エヴェッサ対大分ヒートデビルズの試合後インタビュー。大阪はライアン・ブラックウェルHC、リン・ワシントン選手、小淵雅選手、大分は鈴木裕紀HC、三友康平選手。
(文=金澤 朱志)

大阪エヴェッサ

ライアン・ブラックウェルHC
―今日の試合の総括
試合を通して激しいというか大変な試合だったんですけど、その中で通常我々だったら決められていたもの、簡単なレイアップやフリースローを落としてしまったがためにこのような結果になった。そういうところも含めて厳しい試合だった。

―チーム全体のファール数も8個、そして第2クォーターの途中からディフェンスの激しさも無くなったように感じましたが。
もちろんファールの数が少ないんですけどそれはアグレッシブに行ってないというわけではなくて、昨日92点取られた相手に63点しか許してないというところではアグレッシブに行った結果がディフェンスに出てると思います。もちろん審判がいるものなのでファールが吹かれた、吹かれてないというラッキーな部分がこっちにあっただけ。決めるべきシュートを決めていれば勝っていた試合でした。ディフェンスにおいてすべての面で良く出来たと思います。今日は我々のプラン通りに行ったと思います。試合を40分間通してずーっとアグレッシブに常に行くというのはどうしても難しいですが、もっとアグレッシブに攻めていくことが大切かなと思います。

―ローレンス・ブラックレッジ選手が抜けてブロックショットという面では数字が落ちてますが彼が抜けた穴は特に気にしていませんか?
ディフェンスのスペシャリストと言ってもいいような彼がいないこと、そして例えブロックができなくてもタフなショットを打たせていたのは彼でありますので、彼がいないのはもちろん大きなことなんですけど、そうは言ってられないのでそこは適応出来るようにアジャストして修正していきたいと思います。

―立ち上がりのランから第2クォーターに流れが変わったしまった要因はどんなところにありますか?
第2クォーターに関して言いますと昨日は(青木)康平とリン(ワシントン)を長いこと使っていたんですけど今日は交代を早めに仕掛けていってしまって、そこの交代の見極めだったりタイミング、出す選手が難しかった。そこのクォーターに関しては自分自身の責任というふうに感じてます。

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リン・ワシントン選手
―2連敗という形になりましたがどういう気持ちですか?
(深く息を吸って吐いた後)残り28試合ありますのでこういうことも起こるので気にしてないですし、これから良くなるだけなので問題ないと思います。

―マイク・ベル選手とのプレーの棲み分けは上手くいきそうですか?
もちろん同じようなタイプの選手というのは自分も理解しています。そこは調整していかないといけない。僕が下がった時もマイクが出て、その逆も然りで、そこらへんはしっかり形を作ってやっていかないといけないと思います。

―今のチーム状況、問題点はありますか?
たくさんあります。

―たくさんあるというのは例えば?
たくさんはたくさんです。(苦笑いしながら)話すには多すぎます。

―ディフェンス面では何かありますか?
昨日はディフェンス、今日はオフェンスです。

―オフェンスもディフェンスも全然安定していないということですか?
(日本語で)まだまだです。

ひとりで何でもかんでも出来るわけではないので、みんながやるべきことをしっかりやっていかないといけない。34歳になるのに昨日と今日で80分近くプレーしました。チームメイトもしっかりステップアップしていかないといけないと思います。

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小淵雅選手
―まずこの2試合の感想を。
大事なところでこれだけはやられちゃいけないというところでやられた部分と、こういう言い方は悪いかもしれないですけど相手のラッキーなシュートが入ってしまったのは痛かったなと。それも含めて全部抑えていかないといけないんですけど。そういう印象です。

―新しい選手が入って、チームの編成が変わりましたがガードとしてどういうふうにマイク・ベル選手を使っていこうと思ってますか?
やっぱり全員が個人個人の特徴、得意なものっていうのがあるので。彼だったら中も外も出来るので、彼が外で欲しい時は回すべきだし、彼がアタックしたい時はスペースを空けてあげるべきだし。そういうのはまだ本当に入ったばかりなので。彼もみんなを知らないといけないし、これからしっかりやっていきたいですね。

―マイク・ベル選手がリバウンドを取った後に出す最初のパスが遅かったのも、これからということですか?
彼に聞いてみないとわからないですけど、ワンテンポ遅れてるのは僕も思うので。それは僕らが受けにいかないといけない部分もあるし、もしかしたら彼がそのまま運べれる選手なのかもしれない。それもまだ僕らはわからないので、これからですね。

―今チームが抱えてる問題は?
今というより僕が大阪に来て思うのは、良い時も悪い時もひとつにならなきゃこのリーグで勝てないと思うんですけど、そこが苦しい時にみんなでっていうのがちょっと無いなぁというのはちょっと寂しいなと思いますね。

―シーズンの出だしと比べて、チームのエナジーは下がっているんでしょうか?
シーズンの出だしはやっぱりみんなフレッシュで元気な時と、今は試合にずーっと出続けてる選手もいるし、その人達は疲れるだろうし僕ら出てない選手がカバーしなきゃいけないだろうし、差はあると思うんですけど一番大事なのはこれから。これからまずはプレーオフに向けてやっていくのが大事なんで、みんなで勝つためにやっていくしかないと思います。

―ご自身は調子、またコンディションは上がってきていますか?
上がってきているというよりチームで自分がどうすべきかっていうのを忘れていた部分を思い出しているではないですけど、こうするんだというのをやっているだけで調子の良い悪いじゃなくて、そういう部分を頭の中に入れてやってます。コンディションはまぁまぁです。痛みが無くなれば完全だと思うんですけど、それも徐々にだと思うので慌てずに。でもしっかりチームに合わせていけるようにやっていきたいです。

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大分ヒートデビルズ

鈴木裕紀HC
―今日の試合を振り返って
今日は最初からこういうゲーム展開になるなという予測はしたんですけど、昨日はある程度うちの作戦が成功して大阪さんを外からシュートを打たせることが出来た。今日はリンとウェイン・マーシャルとマイク(ベル)が中から来るぞって伝えてて、案の定出だしで中をやられたわけなんですけど、そこでしっかり選手たちがもう一回インサイドから抑えようということで、ゾーンでもしっかりボックスを作って小さく守れた。それ以降インサイドで簡単にやられなくなったから、そこがうちの勝因かなと思います。引き続きうちは得点ではなくディフェンスが今後も生命線になると思うので次週に向けて練習を重ねたいと思います。

―改めて聞きますがマンツーマンと2-3ゾーンを使い分けた意図は?
大阪さんは3Pの確率が30.6%ぐらいですかね、昨日の試合前で。そのパーセンテージは青木康平で持ってるところがあるので康平に対しては打たせない。それ以外の選手には逆に打たせようと。そういった中で確率の良いインサイド、インサイドを攻められるとファールも起こりますし、そういった意味で中では絶対に持たせない、外は逆に打たせて良いゾーンでした。大阪戦に関しては。それを目指して今日は出来た。ただし今日はタイナー選手がファーストブレイクで持っていくファーストトレイラーでウェイン・マーシャルやリンにシールされて簡単にアタックされてたので。そこはやっぱりやってることが違うんじゃないかと伝えてそこから選手が奮起したのが良かった。来週の京都は大きいのでまたしっかり作戦を立てていかないといけないと思います。

―2Qから選手が奮起したということですが、中を固めるということ以外で何か指示はされたんでしょうか?
1対1を生かすためには良いスペーシングを取りなさい。その中でどんどんアタックしていこうというのを伝えたのと、ディフェンスからリズムを掴むために日本人選手がインサイドにダブルチームに行ってターンオーバーを起こさせて、そこからのファーストブレイクが良かった。第2クォーター、うちは毎回20点取れないんですけど、今日に限っては11失点に抑えられた。それがこのゲームの勝敗を左右した大きなクォーターだったと思います。

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三友康平選手
―ウエスタン2位の大阪相手に2連勝できたことについて。
素直に嬉しいです。年明け試合が終わって、オールスターで少し時間が空いて、その間に大阪の対策というよりは自分たちの昨年までのプレーがいってなかったところをしっかり修正して、それが昨日と今日の2試合に練習してきたことが出せた。それが勝てた要因だと思います。

―この2連戦、フリーになる場面がありましたが大阪のディフェンスのピックアップが甘かったのでしょうか?
いや。(大阪が)ゾーンディフェンスだったので。自分たちもゾーンディフェンスをやる時はどこかが空くときがあって、そこは仕方ないことだと思うし、今日の試合に関してもそこまでノーマークで打ってる(感じではなかった)。ノーマークのシュートも結構外していたのでノーマークのシュートはもっと確率良く決めていかないといけない。そこは自分としての反省点です。

―第2クォーター中盤からどういうふうにチームは変わっていきましたか?
練習でやってきたことを信じてやるだけです。特にやってきたのがディフェンスだったので、そこをもう一回自分たちで確認して、やってきたことを試合に出そうと話をしました。オフェンスに関しては流れが悪かったりシュートが入らない時は絶対あるので、オフェンスよりディフェンスをしっかりやって、相手の得点を抑えてそこから良い流れでオフェンスに行くっていう。そこが上手くいってそこから離されることが無かったと思います。

―来週は好調の京都です。今から対策は立てられると思いますが特に気を付けたいという点はありますか?
まずはヘッドコーチに言われた通りにやることが大切だと思うので、そこから考えていきたいと思います。

―ディフェンスが良くなってきたという手応えはありますか?
この2試合は良くなってきたというより、一人ひとりが自信持ってやってたと思うし、足も動いてたし声も出てたし、これを今後もまずは練習からしっかりやって自信をつけて試合に臨みたい。